資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第一編 総則/第四章 事業の譲渡をした場合の競業の禁止等

会社法 第23条の2(詐害事業譲渡に係る譲受会社に対する債務の履行の請求)

分野:総則

出題試験:行政書士司法書士

この条の要点

  • 詐害的事業譲渡の請求限度:残存債権者の請求限度は承継財産の価額。譲受会社が善意なら請求不可。
  • 破産開始決定後の請求可否:譲渡会社に破産等の開始決定があれば譲受会社への請求権は行使不可。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第23条の2(詐害事業譲渡に係る譲受会社に対する債務の履行の請求)

譲渡会社が譲受会社に承継されない債務の債権者(以下この条において「残存債権者」という。)を害することを知って事業を譲渡した場合には、残存債権者は、その譲受会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。ただし、その譲受会社が事業の譲渡の効力が生じた時において残存債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。

②譲受会社が前項の規定により同項の債務を履行する責任を負う場合には、当該責任は、譲渡会社が残存債権者を害することを知って事業を譲渡したことを知った時から二年以内に請求又は請求の予告をしない残存債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。事業の譲渡の効力が生じた日から十年を経過したときも、同様とする。

③譲渡会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は、譲受会社に対して第一項の規定による請求をする権利を行使することができない。

この条文の〇×問題(2問)

詐害的事業譲渡の請求限度

甲会社が残存債権者を害することを知りながら事業を乙会社に譲渡し、乙会社も譲渡の効力発生時にそのことを知っていた場合、残存債権者は乙会社に対し、承継した財産の価額を限度として当該債務の履行を請求することができる。

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正解 ○

正しい。譲渡会社が承継されない債務の債権者を害することを知って事業を譲渡した場合、残存債権者は譲受会社に対して承継した財産の価額を限度として履行を請求できる。ただし譲受会社が譲渡の効力発生時に害意を知らなかったときは請求できない。双方の悪意を前提とする規定である。

学習ポイント:残存債権者の請求限度は承継財産の価額。譲受会社が善意なら請求不可。

第23条の2第1項

破産開始決定後の請求可否

甲会社が残存債権者を害する意図をもって事業を乙会社に譲渡し、乙会社も当該意図を知っていた場合、甲会社に破産手続開始の決定があった後であっても、残存債権者は乙会社が承継した財産の価額を限度として乙会社に履行を求めることが可能である。

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正解 ×

誤り。譲渡会社について破産手続開始の決定等があったときは、残存債権者は譲受会社に対する履行請求権を行使することができない。破産手続では譲渡会社の破産財団に対する手続に服すべきであり、譲受会社への請求は封じられる。

学習ポイント:譲渡会社に破産等の開始決定があれば譲受会社への請求権は行使不可。

第23条の2第3項

問題で確認する

第23条の2の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。