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民法

民法 条文一覧

民法のうち、問題・解説・過去問のある条を中心に855条を収録しています(全1165条)。収録していない条はe-Gov原文で確認できます。

重要な条・用語

第一章 通則

第1条〜第2条・2条
第1条(基本原則)

私権は、公共の福祉に適合しなければならない。

第2項権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。

第3項権利の濫用は、これを許さない。

第2条(解釈の基準)

この法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等を旨として、解釈しなければならない。

第二章 人

第3条〜第32条の2・30条

第一節 権利能力

第3条・1条
第3条過去問1問

私権の享有は、出生に始まる。

第2項外国人は、法令又は条約の規定により禁止される場合を除き、私権を享有する。

この条文に関連する過去問

第二節 意思能力

第3条の2・1条
第3条の2

法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。

第三節 行為能力

第4条〜第21条・17条
第4条(成年)

年齢十八歳をもって、成年とする。

第5条(未成年者の法律行為)過去問7問

未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。

第2項前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。

第3項第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

第6条(未成年者の営業の許可)過去問4問

一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。

第2項前項の場合において、未成年者がその営業に堪えることができない事由があるときは、その法定代理人は、第四編(親族)の規定に従い、その許可を取り消し、又はこれを制限することができる。

第7条(後見開始の審判)過去問6問

精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、後見開始の審判をすることができる。

第8条(成年被後見人及び成年後見人)

後見開始の審判を受けた者は、成年被後見人とし、これに成年後見人を付する。

第9条(成年被後見人の法律行為)過去問10問
第10条(後見開始の審判の取消し)過去問1問

第七条に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人(未成年後見人及び成年後見人をいう。以下同じ。)、後見監督人(未成年後見監督人及び成年後見監督人をいう。以下同じ。)又は検察官の請求により、後見開始の審判を取り消さなければならない。

この条文に関連する過去問

第11条(保佐開始の審判)過去問4問

精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判をすることができる。ただし、第七条に規定する原因がある者については、この限りでない。

第12条(被保佐人及び保佐人)過去問1問

保佐開始の審判を受けた者は、被保佐人とし、これに保佐人を付する。

第13条(保佐人の同意を要する行為等)過去問10問

被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。

一 元本を領収し、又は利用すること。

二 借財又は保証をすること。

三 不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。

四 訴訟行為をすること。

五 贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第二条第一項に規定する仲裁合意をいう。)をすること。

六 相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。

七 贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。

八 新築、改築、増築又は大修繕をすること。

九 第六百二条に定める期間を超える賃貸借をすること。

十 前各号に掲げる行為を制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第十七条第一項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の法定代理人としてすること。

第2項家庭裁判所は、第十一条本文に規定する者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求により、被保佐人が前項各号に掲げる行為以外の行為をする場合であってもその保佐人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。

第3項保佐人の同意を得なければならない行為について、保佐人が被保佐人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被保佐人の請求により、保佐人の同意に代わる許可を与えることができる。

第4項保佐人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。

第14条(保佐開始の審判等の取消し)

第十一条本文に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判を取り消さなければならない。

第2項家庭裁判所は、前項に規定する者の請求により、前条第二項の審判の全部又は一部を取り消すことができる。

第15条(補助開始の審判)過去問4問

精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、補助開始の審判をすることができる。ただし、第七条又は第十一条本文に規定する原因がある者については、この限りでない。

第2項本人以外の者の請求により補助開始の審判をするには、本人の同意がなければならない。

第3項補助開始の審判は、第十七条第一項の審判又は第八百七十六条の九第一項の審判とともにしなければならない。

第16条(被補助人及び補助人)

補助開始の審判を受けた者は、被補助人とし、これに補助人を付する。

第17条(補助人の同意を要する旨の審判等)過去問6問

家庭裁判所は、第十五条第一項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求により、被補助人が特定の法律行為をするにはその補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、その審判によりその同意を得なければならないものとすることができる行為は、第十三条第一項に規定する行為の一部に限る。

第2項本人以外の者の請求により前項の審判をするには、本人の同意がなければならない。

第3項補助人の同意を得なければならない行為について、補助人が被補助人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被補助人の請求により、補助人の同意に代わる許可を与えることができる。

第4項補助人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。

第19条(審判相互の関係)過去問2問

後見開始の審判をする場合において、本人が被保佐人又は被補助人であるときは、家庭裁判所は、その本人に係る保佐開始又は補助開始の審判を取り消さなければならない。

第2項前項の規定は、保佐開始の審判をする場合において本人が成年被後見人若しくは被補助人であるとき、又は補助開始の審判をする場合において本人が成年被後見人若しくは被保佐人であるときについて準用する。

第20条(制限行為能力者の相手方の催告権)過去問4問

制限行為能力者の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。

第2項制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が同項の期間内に確答を発しないときも、同項後段と同様とする。

第3項特別の方式を要する行為については、前二項の期間内にその方式を具備した旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。

第4項制限行為能力者の相手方は、被保佐人又は第十七条第一項の審判を受けた被補助人に対しては、第一項の期間内にその保佐人又は補助人の追認を得るべき旨の催告をすることができる。この場合において、その被保佐人又は被補助人がその期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。

第21条(制限行為能力者の詐術)過去問4問

制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。

第四節 住所

第22条〜第24条・2条
第22条(住所)

各人の生活の本拠をその者の住所とする。

第24条(仮住所)

ある行為について仮住所を選定したときは、その行為に関しては、その仮住所を住所とみなす。

第五節 不在者の財産の管理及び失踪の宣告

第25条〜第32条・8条
第25条(不在者の財産の管理)過去問3問

従来の住所又は居所を去った者(以下「不在者」という。)がその財産の管理人(以下この節において単に「管理人」という。)を置かなかったときは、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、その財産の管理について必要な処分を命ずることができる。本人の不在中に管理人の権限が消滅したときも、同様とする。

第2項前項の規定による命令後、本人が管理人を置いたときは、家庭裁判所は、その管理人、利害関係人又は検察官の請求により、その命令を取り消さなければならない。

第26条(管理人の改任)過去問2問

不在者が管理人を置いた場合において、その不在者の生死が明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、管理人を改任することができる。

第27条(管理人の職務)過去問1問

前二条の規定により家庭裁判所が選任した管理人は、その管理すべき財産の目録を作成しなければならない。この場合において、その費用は、不在者の財産の中から支弁する。

第2項不在者の生死が明らかでない場合において、利害関係人又は検察官の請求があるときは、家庭裁判所は、不在者が置いた管理人にも、前項の目録の作成を命ずることができる。

第3項前二項に定めるもののほか、家庭裁判所は、管理人に対し、不在者の財産の保存に必要と認める処分を命ずることができる。

第28条(管理人の権限)過去問3問

管理人は、第百三条に規定する権限を超える行為を必要とするときは、家庭裁判所の許可を得て、その行為をすることができる。不在者の生死が明らかでない場合において、その管理人が不在者が定めた権限を超える行為を必要とするときも、同様とする。

第29条(管理人の担保提供及び報酬)過去問2問

家庭裁判所は、管理人に財産の管理及び返還について相当の担保を立てさせることができる。

第2項家庭裁判所は、管理人と不在者との関係その他の事情により、不在者の財産の中から、相当な報酬を管理人に与えることができる。

第30条(失踪の宣告)過去問4問

不在者の生死が七年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪の宣告をすることができる。

第2項戦地に臨んだ者、沈没した船舶の中に在った者その他死亡の原因となるべき危難に遭遇した者の生死が、それぞれ、戦争が止んだ後、船舶が沈没した後又はその他の危難が去った後一年間明らかでないときも、前項と同様とする。

第31条(失踪の宣告の効力)過去問3問

前条第一項の規定により失踪の宣告を受けた者は同項の期間が満了した時に、同条第二項の規定により失踪の宣告を受けた者はその危難が去った時に、死亡したものとみなす。

第32条(失踪の宣告の取消し)過去問5問

失踪者が生存すること又は前条に規定する時と異なる時に死亡したことの証明があったときは、家庭裁判所は、本人又は利害関係人の請求により、失踪の宣告を取り消さなければならない。この場合において、その取消しは、失踪の宣告後その取消し前に善意でした行為の効力に影響を及ぼさない。

第2項失踪の宣告によって財産を得た者は、その取消しによって権利を失う。ただし、現に利益を受けている限度においてのみ、その財産を返還する義務を負う。

第六節 同時死亡の推定

第32条の2・1条
第32条の2過去問1問

数人の者が死亡した場合において、そのうちの一人が他の者の死亡後になお生存していたことが明らかでないときは、これらの者は、同時に死亡したものと推定する。

この条文に関連する過去問

第三章 法人

第33条〜第37条・4条
第33条(法人の成立等)

法人は、この法律その他の法律の規定によらなければ、成立しない。

第2項学術、技芸、慈善、祭祀、宗教その他の公益を目的とする法人、営利事業を営むことを目的とする法人その他の法人の設立、組織、運営及び管理については、この法律その他の法律の定めるところによる。

第34条(法人の能力)

法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。

第36条(登記)

法人及び外国法人は、この法律その他の法令の定めるところにより、登記をするものとする。

第37条(外国法人の登記)

外国法人(第三十五条第一項ただし書に規定する外国法人に限る。以下この条において同じ。)が日本に事務所を設けたときは、三週間以内に、その事務所の所在地において、次に掲げる事項を登記しなければならない。

一 外国法人の設立の準拠法

二 目的

三 名称

四 事務所の所在場所

五 存続期間を定めたときは、その定め

六 代表者の氏名及び住所

第2項前項各号に掲げる事項に変更を生じたときは、三週間以内に、変更の登記をしなければならない。この場合において、登記前にあっては、その変更をもって第三者に対抗することができない。

第3項代表者の職務の執行を停止し、若しくはその職務を代行する者を選任する仮処分命令又はその仮処分命令を変更し、若しくは取り消す決定がされたときは、その登記をしなければならない。この場合においては、前項後段の規定を準用する。

第4項前二項の規定により登記すべき事項が外国において生じたときは、登記の期間は、その通知が到達した日から起算する。

第5項外国法人が初めて日本に事務所を設けたときは、その事務所の所在地において登記するまでは、第三者は、その法人の成立を否認することができる。

第6項外国法人が事務所を移転したときは、旧所在地においては三週間以内に移転の登記をし、新所在地においては四週間以内に第一項各号に掲げる事項を登記しなければならない。

第7項同一の登記所の管轄区域内において事務所を移転したときは、その移転を登記すれば足りる。

第8項外国法人の代表者が、この条に規定する登記を怠ったときは、五十万円以下の過料に処する。

第四章 物

第85条〜第89条・5条
第85条(定義)

この法律において「物」とは、有体物をいう。

第86条(不動産及び動産)

土地及びその定着物は、不動産とする。

第2項不動産以外の物は、すべて動産とする。

第87条(主物及び従物)過去問1問

物の所有者が、その物の常用に供するため、自己の所有に属する他の物をこれに附属させたときは、その附属させた物を従物とする。

第2項従物は、主物の処分に従う。

この条文に関連する過去問

第88条(天然果実及び法定果実)過去問1問

物の用法に従い収取する産出物を天然果実とする。

第2項物の使用の対価として受けるべき金銭その他の物を法定果実とする。

この条文に関連する過去問

第89条(果実の帰属)過去問1問

天然果実は、その元物から分離する時に、これを収取する権利を有する者に帰属する。

第2項法定果実は、これを収取する権利の存続期間に応じて、日割計算によりこれを取得する。

この条文に関連する過去問

第五章 法律行為

第90条〜第136条・43条

第一節 総則

第90条・1条

第二節 意思表示

第93条〜第98条の2・7条
第93条(心裡留保)過去問4問

意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする。

第2項前項ただし書の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。

第94条(虚偽表示)過去問16問
第95条(錯誤)過去問6問

意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。

一 意思表示に対応する意思を欠く錯誤

二 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤

第2項前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。

第3項錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。

一 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。

二 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。

第4項第一項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。

第96条(詐欺又は強迫)過去問17問
第97条(意思表示の効力発生時期等)過去問6問

意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。

第2項相手方が正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたときは、その通知は、通常到達すべきであった時に到達したものとみなす。

第3項意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、又は行為能力の制限を受けたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。

第98条(公示による意思表示)過去問2問

意思表示は、表意者が相手方を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、公示の方法によってすることができる。

第2項前項の公示は、公示送達に関する民事訴訟法(平成八年法律第百九号)の規定に従い、裁判所の掲示場に掲示し、かつ、その掲示があったことを官報に少なくとも一回掲載して行う。ただし、裁判所は、相当と認めるときは、官報への掲載に代えて、市役所、区役所、町村役場又はこれらに準ずる施設の掲示場に掲示すべきことを命ずることができる。

第3項公示による意思表示は、最後に官報に掲載した日又はその掲載に代わる掲示を始めた日から二週間を経過した時に、相手方に到達したものとみなす。ただし、表意者が相手方を知らないこと又はその所在を知らないことについて過失があったときは、到達の効力を生じない。

第4項公示に関する手続は、相手方を知ることができない場合には表意者の住所地の、相手方の所在を知ることができない場合には相手方の最後の住所地の簡易裁判所の管轄に属する。

第5項裁判所は、表意者に、公示に関する費用を予納させなければならない。

第98条の2(意思表示の受領能力)過去問3問

意思表示の相手方がその意思表示を受けた時に意思能力を有しなかったとき又は未成年者若しくは成年被後見人であったときは、その意思表示をもってその相手方に対抗することができない。ただし、次に掲げる者がその意思表示を知った後は、この限りでない。

一 相手方の法定代理人

二 意思能力を回復し、又は行為能力者となった相手方

第三節 代理

第99条〜第117条・19条
第99条(代理行為の要件及び効果)過去問2問

代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる。

第2項前項の規定は、第三者が代理人に対してした意思表示について準用する。

第100条(本人のためにすることを示さない意思表示)過去問3問

代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は、自己のためにしたものとみなす。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときは、前条第一項の規定を準用する。

第101条(代理行為の瑕疵)過去問5問

代理人が相手方に対してした意思表示の効力が意思の不存在、錯誤、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。

第2項相手方が代理人に対してした意思表示の効力が意思表示を受けた者がある事情を知っていたこと又は知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。

第3項特定の法律行為をすることを委託された代理人がその行為をしたときは、本人は、自ら知っていた事情について代理人が知らなかったことを主張することができない。本人が過失によって知らなかった事情についても、同様とする。

第102条(代理人の行為能力)過去問8問

制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。ただし、制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為については、この限りでない。

第103条(権限の定めのない代理人の権限)過去問1問

権限の定めのない代理人は、次に掲げる行為のみをする権限を有する。

一 保存行為

二 代理の目的である物又は権利の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

第104条(任意代理人による復代理人の選任)過去問8問
第105条(法定代理人による復代理人の選任)過去問1問

法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができる。この場合において、やむを得ない事由があるときは、本人に対してその選任及び監督についての責任のみを負う。

この条文に関連する過去問

第106条(復代理人の権限等)過去問1問

復代理人は、その権限内の行為について、本人を代表する。

第2項復代理人は、本人及び第三者に対して、その権限の範囲内において、代理人と同一の権利を有し、義務を負う。

この条文に関連する過去問

第107条(代理権の濫用)過去問7問

代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合において、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。

第108条(自己契約及び双方代理等)過去問7問

同一の法律行為について、相手方の代理人として、又は当事者双方の代理人としてした行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

第2項前項本文に規定するもののほか、代理人と本人との利益が相反する行為については、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

第109条(代理権授与の表示による表見代理等)過去問1問

第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、その責任を負う。ただし、第三者が、その他人が代理権を与えられていないことを知り、又は過失によって知らなかったときは、この限りでない。

第2項第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間で行為をしたとすれば前項の規定によりその責任を負うべき場合において、その他人が第三者との間でその代理権の範囲外の行為をしたときは、第三者がその行為についてその他人の代理権があると信ずべき正当な理由があるときに限り、その行為についての責任を負う。

この条文に関連する過去問

第110条(権限外の行為の表見代理)過去問4問

前条第一項本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。

第111条(代理権の消滅事由)過去問6問

代理権は、次に掲げる事由によって消滅する。

一 本人の死亡

二 代理人の死亡又は代理人が破産手続開始の決定若しくは後見開始の審判を受けたこと。

第2項委任による代理権は、前項各号に掲げる事由のほか、委任の終了によって消滅する。

第112条(代理権消滅後の表見代理等)過去問2問

他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後にその代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、代理権の消滅の事実を知らなかった第三者に対してその責任を負う。ただし、第三者が過失によってその事実を知らなかったときは、この限りでない。

第2項他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後に、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間で行為をしたとすれば前項の規定によりその責任を負うべき場合において、その他人が第三者との間でその代理権の範囲外の行為をしたときは、第三者がその行為についてその他人の代理権があると信ずべき正当な理由があるときに限り、その行為についての責任を負う。

第113条(無権代理)過去問7問

代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、本人に対してその効力を生じない。

第2項追認又はその拒絶は、相手方に対してしなければ、その相手方に対抗することができない。ただし、相手方がその事実を知ったときは、この限りでない。

第114条(無権代理の相手方の催告権)過去問7問

前条の場合において、相手方は、本人に対し、相当の期間を定めて、その期間内に追認をするかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、本人がその期間内に確答をしないときは、追認を拒絶したものとみなす。

第115条(無権代理の相手方の取消権)過去問3問

代理権を有しない者がした契約は、本人が追認をしない間は、相手方が取り消すことができる。ただし、契約の時において代理権を有しないことを相手方が知っていたときは、この限りでない。

第116条(無権代理行為の追認)過去問4問

追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。

第117条(無権代理人の責任)過去問8問

他人の代理人として契約をした者は、自己の代理権を証明したとき、又は本人の追認を得たときを除き、相手方の選択に従い、相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う。

第2項前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。

一 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が知っていたとき。

二 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が過失によって知らなかったとき。ただし、他人の代理人として契約をした者が自己に代理権がないことを知っていたときは、この限りでない。

三 他人の代理人として契約をした者が行為能力の制限を受けていたとき。

第四節 無効及び取消し

第119条〜第126条・8条
第119条(無効な行為の追認)過去問2問

無効な行為は、追認によっても、その効力を生じない。ただし、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、新たな行為をしたものとみなす。

第120条(取消権者)過去問6問

行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者(他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為にあっては、当該他の制限行為能力者を含む。)又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。

第2項錯誤、詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。

第121条(取消しの効果)過去問3問
第121条の2(原状回復の義務)過去問3問

無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う。

第2項前項の規定にかかわらず、無効な無償行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、給付を受けた当時その行為が無効であること(給付を受けた後に前条の規定により初めから無効であったものとみなされた行為にあっては、給付を受けた当時その行為が取り消すことができるものであること)を知らなかったときは、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。

第3項第一項の規定にかかわらず、行為の時に意思能力を有しなかった者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。行為の時に制限行為能力者であった者についても、同様とする。

第122条(取り消すことができる行為の追認)過去問2問

取り消すことができる行為は、第百二十条に規定する者が追認したときは、以後、取り消すことができない。

第124条(追認の要件)過去問1問

取り消すことができる行為の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、その効力を生じない。

第2項次に掲げる場合には、前項の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にすることを要しない。

一 法定代理人又は制限行為能力者の保佐人若しくは補助人が追認をするとき。

二 制限行為能力者(成年被後見人を除く。)が法定代理人、保佐人又は補助人の同意を得て追認をするとき。

この条文に関連する過去問

第125条(法定追認)過去問3問

追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について次に掲げる事実があったときは、追認をしたものとみなす。ただし、異議をとどめたときは、この限りでない。

一 全部又は一部の履行

二 履行の請求

三 更改

四 担保の供与

五 取り消すことができる行為によって取得した権利の全部又は一部の譲渡

六 強制執行

第126条(取消権の期間の制限)過去問1問

取消権は、追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

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第五節 条件及び期限

第127条〜第136条・8条
第127条(条件が成就した場合の効果)過去問3問

停止条件付法律行為は、停止条件が成就した時からその効力を生ずる。

第2項解除条件付法律行為は、解除条件が成就した時からその効力を失う。

第3項当事者が条件が成就した場合の効果をその成就した時以前にさかのぼらせる意思を表示したときは、その意思に従う。

第130条(条件の成就の妨害等)過去問3問

条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。

第2項条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させたときは、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなすことができる。

第131条(既成条件)過去問2問

条件が法律行為の時に既に成就していた場合において、その条件が停止条件であるときはその法律行為は無条件とし、その条件が解除条件であるときはその法律行為は無効とする。

第2項条件が成就しないことが法律行為の時に既に確定していた場合において、その条件が停止条件であるときはその法律行為は無効とし、その条件が解除条件であるときはその法律行為は無条件とする。

第3項前二項に規定する場合において、当事者が条件が成就したこと又は成就しなかったことを知らない間は、第百二十八条及び第百二十九条の規定を準用する。

第132条(不法条件)過去問2問

不法な条件を付した法律行為は、無効とする。不法な行為をしないことを条件とするものも、同様とする。

第133条(不能条件)過去問1問

不能の停止条件を付した法律行為は、無効とする。

第2項不能の解除条件を付した法律行為は、無条件とする。

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第134条(随意条件)過去問2問

停止条件付法律行為は、その条件が単に債務者の意思のみに係るときは、無効とする。

第135条(期限の到来の効果)

法律行為に始期を付したときは、その法律行為の履行は、期限が到来するまで、これを請求することができない。

第2項法律行為に終期を付したときは、その法律行為の効力は、期限が到来した時に消滅する。

第136条(期限の利益及びその放棄)

期限は、債務者の利益のために定めたものと推定する。

第2項期限の利益は、放棄することができる。ただし、これによって相手方の利益を害することはできない。

第六章 期間の計算

第140条〜第143条・3条
第140条過去問1問

日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。

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第142条過去問1問

期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。

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第143条(暦による期間の計算)過去問1問

週、月又は年によって期間を定めたときは、その期間は、暦に従って計算する。

第2項週、月又は年の初めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の週、月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし、月又は年によって期間を定めた場合において、最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。

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第七章 時効

第144条〜第169条・19条

第一節 総則

第144条〜第161条・13条
第144条(時効の効力)過去問4問
第145条(時効の援用)過去問4問

時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。

第146条(時効の利益の放棄)過去問4問
第147条(裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新)過去問3問

次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。

一 裁判上の請求

二 支払督促

三 民事訴訟法第二百七十五条第一項の和解又は民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)若しくは家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)による調停

四 破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加

第2項前項の場合において、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。

第148条(強制執行等による時効の完成猶予及び更新)過去問2問

次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。

一 強制執行

二 担保権の実行

三 民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百九十五条に規定する担保権の実行としての競売の例による競売

四 民事執行法第百九十六条に規定する財産開示手続又は同法第二百四条に規定する第三者からの情報取得手続

第2項前項の場合には、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、この限りでない。

第149条(仮差押え等による時効の完成猶予)過去問1問

次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了した時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

一 仮差押え

二 仮処分

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第150条(催告による時効の完成猶予)過去問10問

催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

第2項催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。

第151条(協議を行う旨の合意による時効の完成猶予)過去問2問

権利についての協議を行う旨の合意が書面でされたときは、次に掲げる時のいずれか早い時までの間は、時効は、完成しない。

一 その合意があった時から一年を経過した時

二 その合意において当事者が協議を行う期間(一年に満たないものに限る。)を定めたときは、その期間を経過した時

三 当事者の一方から相手方に対して協議の続行を拒絶する旨の通知が書面でされたときは、その通知の時から六箇月を経過した時

第2項前項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた再度の同項の合意は、同項の規定による時効の完成猶予の効力を有する。ただし、その効力は、時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時から通じて五年を超えることができない。

第3項催告によって時効の完成が猶予されている間にされた第一項の合意は、同項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。同項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた催告についても、同様とする。

第4項第一項の合意がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)によってされたときは、その合意は、書面によってされたものとみなして、前三項の規定を適用する。

第5項前項の規定は、第一項第三号の通知について準用する。

第152条(承認による時効の更新)過去問6問

時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。

第2項前項の承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないこと又は権限があることを要しない。

第153条(時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲)

第百四十七条又は第百四十八条の規定による時効の完成猶予又は更新は、完成猶予又は更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

第2項第百四十九条から第百五十一条までの規定による時効の完成猶予は、完成猶予の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

第3項前条の規定による時効の更新は、更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

第159条(夫婦間の権利の時効の完成猶予)過去問1問

夫婦の一方が他の一方に対して有する権利については、婚姻の解消の時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

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第160条(相続財産に関する時効の完成猶予)過去問1問

相続財産に関しては、相続人が確定した時、管理人が選任された時又は破産手続開始の決定があった時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

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第161条(天災等による時効の完成猶予)

時効の期間の満了の時に当たり、天災その他避けることのできない事変のため第百四十七条第一項各号又は第百四十八条第一項各号に掲げる事由に係る手続を行うことができないときは、その障害が消滅した時から三箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

第二節 取得時効

第162条〜第163条・2条
第162条(所有権の取得時効)過去問3問

二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。

第2項十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。

第163条(所有権以外の財産権の取得時効)過去問1問

所有権以外の財産権を、自己のためにする意思をもって、平穏に、かつ、公然と行使する者は、前条の区別に従い二十年又は十年を経過した後、その権利を取得する。

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第三節 消滅時効

第166条〜第169条・4条
第166条(債権等の消滅時効)過去問3問

債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。

二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。

第2項債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から二十年間行使しないときは、時効によって消滅する。

第3項前二項の規定は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のために、その占有の開始の時から取得時効が進行することを妨げない。ただし、権利者は、その時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求めることができる。

第167条(人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効)過去問1問

人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一項第二号の規定の適用については、同号中「十年間」とあるのは、「二十年間」とする。

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第168条(定期金債権の消滅時効)

定期金の債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一 債権者が定期金の債権から生ずる金銭その他の物の給付を目的とする各債権を行使することができることを知った時から十年間行使しないとき。

二 前号に規定する各債権を行使することができる時から二十年間行使しないとき。

第2項定期金の債権者は、時効の更新の証拠を得るため、いつでも、その債務者に対して承認書の交付を求めることができる。

第169条(判決で確定した権利の消滅時効)過去問6問

確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利については、十年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、十年とする。

第2項前項の規定は、確定の時に弁済期の到来していない債権については、適用しない。

第一章 総則

第175条〜第179条・5条
第175条(物権の創設)

物権は、この法律その他の法律に定めるもののほか、創設することができない。

第176条(物権の設定及び移転)

物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。

第177条(不動産に関する物権の変動の対抗要件)過去問17問
第178条(動産に関する物権の譲渡の対抗要件)過去問1問

動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができない。

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第179条(混同)過去問5問

同一物について所有権及び他の物権が同一人に帰属したときは、当該他の物権は、消滅する。ただし、その物又は当該他の物権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。

第2項所有権以外の物権及びこれを目的とする他の権利が同一人に帰属したときは、当該他の権利は、消滅する。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。

第3項前二項の規定は、占有権については、適用しない。

第二章 占有権

第180条〜第204条・24条

第一節 占有権の取得

第180条〜第187条・8条
第180条(占有権の取得)

占有権は、自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する。

第181条(代理占有)過去問1問

占有権は、代理人によって取得することができる。

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第182条(現実の引渡し及び簡易の引渡し)

占有権の譲渡は、占有物の引渡しによってする。

第2項譲受人又はその代理人が現に占有物を所持する場合には、占有権の譲渡は、当事者の意思表示のみによってすることができる。

第183条(占有改定)過去問2問

代理人が自己の占有物を以後本人のために占有する意思を表示したときは、本人は、これによって占有権を取得する。

第184条(指図による占有移転)過去問6問

代理人によって占有をする場合において、本人がその代理人に対して以後第三者のためにその物を占有することを命じ、その第三者がこれを承諾したときは、その第三者は、占有権を取得する。

第185条(占有の性質の変更)過去問2問

権原の性質上占有者に所有の意思がないものとされる場合には、その占有者が、自己に占有をさせた者に対して所有の意思があることを表示し、又は新たな権原により更に所有の意思をもって占有を始めるのでなければ、占有の性質は、変わらない。

第186条(占有の態様等に関する推定)過去問6問

占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするものと推定する。

第2項前後の両時点において占有をした証拠があるときは、占有は、その間継続したものと推定する。

第187条(占有の承継)過去問3問

占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。

第2項前の占有者の占有を併せて主張する場合には、その瑕疵をも承継する。

第二節 占有権の効力

第188条〜第202条・14条
第188条(占有物について行使する権利の適法の推定)過去問5問
第189条(善意の占有者による果実の取得等)過去問3問

善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得する。

第2項善意の占有者が本権の訴えにおいて敗訴したときは、その訴えの提起の時から悪意の占有者とみなす。

第190条(悪意の占有者による果実の返還等)過去問1問

悪意の占有者は、果実を返還し、かつ、既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う。

第2項前項の規定は、暴行若しくは強迫又は隠匿によって占有をしている者について準用する。

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第191条(占有者による損害賠償)過去問2問

占有物が占有者の責めに帰すべき事由によって滅失し、又は損傷したときは、その回復者に対し、悪意の占有者はその損害の全部の賠償をする義務を負い、善意の占有者はその滅失又は損傷によって現に利益を受けている限度において賠償をする義務を負う。ただし、所有の意思のない占有者は、善意であるときであっても、全部の賠償をしなければならない。

第192条(即時取得)過去問12問
第193条(盗品又は遺失物の回復)過去問3問

前条の場合において、占有物が盗品又は遺失物であるときは、被害者又は遺失者は、盗難又は遺失の時から二年間、占有者に対してその物の回復を請求することができる。

第194条過去問2問

占有者が、盗品又は遺失物を、競売若しくは公の市場において、又はその物と同種の物を販売する商人から、善意で買い受けたときは、被害者又は遺失者は、占有者が支払った代価を弁償しなければ、その物を回復することができない。

第195条(動物の占有による権利の取得)過去問2問

家畜以外の動物で他人が飼育していたものを占有する者は、その占有の開始の時に善意であり、かつ、その動物が飼主の占有を離れた時から一箇月以内に飼主から回復の請求を受けなかったときは、その動物について行使する権利を取得する。

第196条(占有者による費用の償還請求)過去問5問

占有者が占有物を返還する場合には、その物の保存のために支出した金額その他の必要費を回復者から償還させることができる。ただし、占有者が果実を取得したときは、通常の必要費は、占有者の負担に帰する。

第2項占有者が占有物の改良のために支出した金額その他の有益費については、その価格の増加が現存する場合に限り、回復者の選択に従い、その支出した金額又は増価額を償還させることができる。ただし、悪意の占有者に対しては、裁判所は、回復者の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。

第198条(占有保持の訴え)

占有者がその占有を妨害されたときは、占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる。

第199条(占有保全の訴え)過去問1問

占有者がその占有を妨害されるおそれがあるときは、占有保全の訴えにより、その妨害の予防又は損害賠償の担保を請求することができる。

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第200条(占有回収の訴え)過去問6問

占有者がその占有を奪われたときは、占有回収の訴えにより、その物の返還及び損害の賠償を請求することができる。

第2項占有回収の訴えは、占有を侵奪した者の特定承継人に対して提起することができない。ただし、その承継人が侵奪の事実を知っていたときは、この限りでない。

第201条(占有の訴えの提起期間)過去問1問

占有保持の訴えは、妨害の存する間又はその消滅した後一年以内に提起しなければならない。ただし、工事により占有物に損害を生じた場合において、その工事に着手した時から一年を経過し、又はその工事が完成したときは、これを提起することができない。

第2項占有保全の訴えは、妨害の危険の存する間は、提起することができる。この場合において、工事により占有物に損害を生ずるおそれがあるときは、前項ただし書の規定を準用する。

第3項占有回収の訴えは、占有を奪われた時から一年以内に提起しなければならない。

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第202条(本権の訴えとの関係)過去問1問

占有の訴えは本権の訴えを妨げず、また、本権の訴えは占有の訴えを妨げない。

第2項占有の訴えについては、本権に関する理由に基づいて裁判をすることができない。

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第三節 占有権の消滅

第203条〜第204条・2条
第203条(占有権の消滅事由)過去問1問

占有権は、占有者が占有の意思を放棄し、又は占有物の所持を失うことによって消滅する。ただし、占有者が占有回収の訴えを提起したときは、この限りでない。

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第204条(代理占有権の消滅事由)過去問1問

代理人によって占有をする場合には、占有権は、次に掲げる事由によって消滅する。

一 本人が代理人に占有をさせる意思を放棄したこと。

二 代理人が本人に対して以後自己又は第三者のために占有物を所持する意思を表示したこと。

三 代理人が占有物の所持を失ったこと。

第2項占有権は、代理権の消滅のみによっては、消滅しない。

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第三章 所有権

第206条〜第264条の11・56条

第一節 所有権の限界 / 第一款 所有権の内容及び範囲

第206条・1条
第206条(所有権の内容)過去問1問

所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。

第一節 所有権の限界 / 第二款 相隣関係

第209条〜第237条・22条
第209条(隣地の使用)過去問4問

土地の所有者は、次に掲げる目的のため必要な範囲内で、隣地を使用することができる。ただし、住家については、その居住者の承諾がなければ、立ち入ることはできない。

一 境界又はその付近における障壁、建物その他の工作物の築造、収去又は修繕

二 境界標の調査又は境界に関する測量

三 第二百三十三条第三項の規定による枝の切取り

第2項前項の場合には、使用の日時、場所及び方法は、隣地の所有者及び隣地を現に使用している者(以下この条において「隣地使用者」という。)のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。

第3項第一項の規定により隣地を使用する者は、あらかじめ、その目的、日時、場所及び方法を隣地の所有者及び隣地使用者に通知しなければならない。ただし、あらかじめ通知することが困難なときは、使用を開始した後、遅滞なく、通知することをもって足りる。

第4項第一項の場合において、隣地の所有者又は隣地使用者が損害を受けたときは、その償金を請求することができる。

第210条(公道に至るための他の土地の通行権)過去問2問

他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる。

第2項池沼、河川、水路若しくは海を通らなければ公道に至ることができないとき、又は崖があって土地と公道とに著しい高低差があるときも、前項と同様とする。

第211条過去問4問

前条の場合には、通行の場所及び方法は、同条の規定による通行権を有する者のために必要であり、かつ、他の土地のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。

第2項前条の規定による通行権を有する者は、必要があるときは、通路を開設することができる。

第212条

第二百十条の規定による通行権を有する者は、その通行する他の土地の損害に対して償金を支払わなければならない。ただし、通路の開設のために生じた損害に対するものを除き、一年ごとにその償金を支払うことができる。

第213条過去問4問

分割によって公道に通じない土地が生じたときは、その土地の所有者は、公道に至るため、他の分割者の所有地のみを通行することができる。この場合においては、償金を支払うことを要しない。

第2項前項の規定は、土地の所有者がその土地の一部を譲り渡した場合について準用する。

第213条の2(継続的給付を受けるための設備の設置権等)過去問1問

土地の所有者は、他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用しなければ電気、ガス又は水道水の供給その他これらに類する継続的給付(以下この項及び次条第一項において「継続的給付」という。)を受けることができないときは、継続的給付を受けるため必要な範囲内で、他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用することができる。

第2項前項の場合には、設備の設置又は使用の場所及び方法は、他の土地又は他人が所有する設備(次項において「他の土地等」という。)のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。

第3項第一項の規定により他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用する者は、あらかじめ、その目的、場所及び方法を他の土地等の所有者及び他の土地を現に使用している者に通知しなければならない。

第4項第一項の規定による権利を有する者は、同項の規定により他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用するために当該他の土地又は当該他人が所有する設備がある土地を使用することができる。この場合においては、第二百九条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定を準用する。

第5項第一項の規定により他の土地に設備を設置する者は、その土地の損害(前項において準用する第二百九条第四項に規定する損害を除く。)に対して償金を支払わなければならない。ただし、一年ごとにその償金を支払うことができる。

第6項第一項の規定により他人が所有する設備を使用する者は、その設備の使用を開始するために生じた損害に対して償金を支払わなければならない。

第7項第一項の規定により他人が所有する設備を使用する者は、その利益を受ける割合に応じて、その設置、改築、修繕及び維持に要する費用を負担しなければならない。

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第214条(自然水流に対する妨害の禁止)過去問1問

土地の所有者は、隣地から水が自然に流れて来るのを妨げてはならない。

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第216条(水流に関する工作物の修繕等)

他の土地に貯水、排水又は引水のために設けられた工作物の破壊又は閉塞により、自己の土地に損害が及び、又は及ぶおそれがある場合には、その土地の所有者は、当該他の土地の所有者に、工作物の修繕若しくは障害の除去をさせ、又は必要があるときは予防工事をさせることができる。

第218条(雨水を隣地に注ぐ工作物の設置の禁止)過去問2問

土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根その他の工作物を設けてはならない。

第220条(排水のための低地の通水)過去問2問

高地の所有者は、その高地が浸水した場合にこれを乾かすため、又は自家用若しくは農工業用の余水を排出するため、公の水流又は下水道に至るまで、低地に水を通過させることができる。この場合においては、低地のために損害が最も少ない場所及び方法を選ばなければならない。

第221条(通水用工作物の使用)過去問1問

土地の所有者は、その所有地の水を通過させるため、高地又は低地の所有者が設けた工作物を使用することができる。

第2項前項の場合には、他人の工作物を使用する者は、その利益を受ける割合に応じて、工作物の設置及び保存の費用を分担しなければならない。

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第222条(堰の設置及び使用)過去問1問

水流地の所有者は、堰を設ける必要がある場合には、対岸の土地が他人の所有に属するときであっても、その堰を対岸に付着させて設けることができる。ただし、これによって生じた損害に対して償金を支払わなければならない。

第2項対岸の土地の所有者は、水流地の一部がその所有に属するときは、前項の堰を使用することができる。

第3項前条第二項の規定は、前項の場合について準用する。

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第223条(境界標の設置)過去問3問

土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用で、境界標を設けることができる。

第225条(囲障の設置)過去問1問

二棟の建物がその所有者を異にし、かつ、その間に空地があるときは、各所有者は、他の所有者と共同の費用で、その境界に囲障を設けることができる。

第2項当事者間に協議が調わないときは、前項の囲障は、板塀又は竹垣その他これらに類する材料のものであって、かつ、高さ二メートルのものでなければならない。

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第226条(囲障の設置及び保存の費用)過去問3問

前条の囲障の設置及び保存の費用は、相隣者が等しい割合で負担する。

第229条(境界標等の共有の推定)過去問1問

境界線上に設けた境界標、囲障、障壁、溝及び堀は、相隣者の共有に属するものと推定する。

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第231条(共有の障壁の高さを増す工事)過去問1問

相隣者の一人は、共有の障壁の高さを増すことができる。ただし、その障壁がその工事に耐えないときは、自己の費用で、必要な工作を加え、又はその障壁を改築しなければならない。

第2項前項の規定により障壁の高さを増したときは、その高さを増した部分は、その工事をした者の単独の所有に属する。

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第233条(竹木の枝の切除及び根の切取り)過去問4問

土地の所有者は、隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。

第2項前項の場合において、竹木が数人の共有に属するときは、各共有者は、その枝を切り取ることができる。

第3項第一項の場合において、次に掲げるときは、土地の所有者は、その枝を切り取ることができる。

一 竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。

二 竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。

三 急迫の事情があるとき。

第4項隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。

第234条(境界線付近の建築の制限)過去問1問

建物を築造するには、境界線から五十センチメートル以上の距離を保たなければならない。

第2項前項の規定に違反して建築をしようとする者があるときは、隣地の所有者は、その建築を中止させ、又は変更させることができる。ただし、建築に着手した時から一年を経過し、又はその建物が完成した後は、損害賠償の請求のみをすることができる。

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第235条過去問1問

境界線から一メートル未満の距離において他人の宅地を見通すことのできる窓又は縁側(ベランダを含む。次項において同じ。)を設ける者は、目隠しを付けなければならない。

第2項前項の距離は、窓又は縁側の最も隣地に近い点から垂直線によって境界線に至るまでを測定して算出する。

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第236条(境界線付近の建築に関する慣習)過去問1問

前二条の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。

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第237条(境界線付近の掘削の制限)

井戸、用水だめ、下水だめ又は肥料だめを掘るには境界線から二メートル以上、池、穴蔵又はし尿だめを掘るには境界線から一メートル以上の距離を保たなければならない。

第2項導水管を埋め、又は溝若しくは堀を掘るには、境界線からその深さの二分の一以上の距離を保たなければならない。ただし、一メートルを超えることを要しない。

第二節 所有権の取得

第239条〜第247条・9条
第239条(無主物の帰属)

所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得する。

第2項所有者のない不動産は、国庫に帰属する。

第240条(遺失物の拾得)

遺失物は、遺失物法(平成十八年法律第七十三号)の定めるところに従い公告をした後三箇月以内にその所有者が判明しないときは、これを拾得した者がその所有権を取得する。

第241条(埋蔵物の発見)過去問1問

埋蔵物は、遺失物法の定めるところに従い公告をした後六箇月以内にその所有者が判明しないときは、これを発見した者がその所有権を取得する。ただし、他人の所有する物の中から発見された埋蔵物については、これを発見した者及びその他人が等しい割合でその所有権を取得する。

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第242条(不動産の付合)過去問2問

不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。

第243条(動産の付合)過去問2問

所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなったときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。分離するのに過分の費用を要するときも、同様とする。

第244条過去問1問

付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する。

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第245条(混和)過去問2問

前二条の規定は、所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合について準用する。

第246条(加工)過去問2問

他人の動産に工作を加えた者(以下この条において「加工者」という。)があるときは、その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属する。ただし、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する。

第2項前項に規定する場合において、加工者が材料の一部を供したときは、その価格に工作によって生じた価格を加えたものが他人の材料の価格を超えるときに限り、加工者がその加工物の所有権を取得する。

第247条(付合、混和又は加工の効果)過去問1問

第二百四十二条から前条までの規定により物の所有権が消滅したときは、その物について存する他の権利も、消滅する。

第2項前項に規定する場合において、物の所有者が、合成物、混和物又は加工物(以下この項において「合成物等」という。)の単独所有者となったときは、その物について存する他の権利は以後その合成物等について存し、物の所有者が合成物等の共有者となったときは、その物について存する他の権利は以後その持分について存する。

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第三節 共有

第249条〜第264条・16条
第249条(共有物の使用)過去問6問

各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。

第2項共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う。

第3項共有者は、善良な管理者の注意をもって、共有物の使用をしなければならない。

第250条(共有持分の割合の推定)過去問2問

各共有者の持分は、相等しいものと推定する。

第251条(共有物の変更)過去問9問

各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。

第2項共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、当該他の共有者以外の他の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができる旨の裁判をすることができる。

第252条(共有物の管理)過去問14問

共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第一項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。)は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。

第2項裁判所は、次の各号に掲げるときは、当該各号に規定する他の共有者以外の共有者の請求により、当該他の共有者以外の共有者の持分の価格に従い、その過半数で共有物の管理に関する事項を決することができる旨の裁判をすることができる。

一 共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。

二 共有者が他の共有者に対し相当の期間を定めて共有物の管理に関する事項を決することについて賛否を明らかにすべき旨を催告した場合において、当該他の共有者がその期間内に賛否を明らかにしないとき。

第3項前二項の規定による決定が、共有者間の決定に基づいて共有物を使用する共有者に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。

第4項共有者は、前三項の規定により、共有物に、次の各号に掲げる賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利(以下この項において「賃借権等」という。)であって、当該各号に定める期間を超えないものを設定することができる。

一 樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃借権等十年

二 前号に掲げる賃借権等以外の土地の賃借権等五年

三 建物の賃借権等三年

四 動産の賃借権等六箇月

第5項各共有者は、前各項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。

第252条の2(共有物の管理者)

共有物の管理者は、共有物の管理に関する行為をすることができる。ただし、共有者の全員の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。

第2項共有物の管理者が共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有物の管理者の請求により、当該共有者以外の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができる旨の裁判をすることができる。

第3項共有物の管理者は、共有者が共有物の管理に関する事項を決した場合には、これに従ってその職務を行わなければならない。

第4項前項の規定に違反して行った共有物の管理者の行為は、共有者に対してその効力を生じない。ただし、共有者は、これをもって善意の第三者に対抗することができない。

第253条(共有物に関する負担)過去問3問

各共有者は、その持分に応じ、管理の費用を支払い、その他共有物に関する負担を負う。

第2項共有者が一年以内に前項の義務を履行しないときは、他の共有者は、相当の償金を支払ってその者の持分を取得することができる。

第254条(共有物についての債権)過去問1問

共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる。

第255条(持分の放棄及び共有者の死亡)過去問11問
第256条(共有物の分割請求)過去問8問

各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。ただし、五年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をすることを妨げない。

第2項前項ただし書の契約は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から五年を超えることができない。

第258条(裁判による共有物の分割)過去問5問

共有物の分割について共有者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、その分割を裁判所に請求することができる。

第2項裁判所は、次に掲げる方法により、共有物の分割を命ずることができる。

一 共有物の現物を分割する方法

二 共有者に債務を負担させて、他の共有者の持分の全部又は一部を取得させる方法

第3項前項に規定する方法により共有物を分割することができないとき、又は分割によってその価格を著しく減少させるおそれがあるときは、裁判所は、その競売を命ずることができる。

第4項裁判所は、共有物の分割の裁判において、当事者に対して、金銭の支払、物の引渡し、登記義務の履行その他の給付を命ずることができる。

第258条の2過去問1問

共有物の全部又はその持分が相続財産に属する場合において、共同相続人間で当該共有物の全部又はその持分について遺産の分割をすべきときは、当該共有物又はその持分について前条の規定による分割をすることができない。

第2項共有物の持分が相続財産に属する場合において、相続開始の時から十年を経過したときは、前項の規定にかかわらず、相続財産に属する共有物の持分について前条の規定による分割をすることができる。ただし、当該共有物の持分について遺産の分割の請求があった場合において、相続人が当該共有物の持分について同条の規定による分割をすることに異議の申出をしたときは、この限りでない。

第3項相続人が前項ただし書の申出をする場合には、当該申出は、当該相続人が前条第一項の規定による請求を受けた裁判所から当該請求があった旨の通知を受けた日から二箇月以内に当該裁判所にしなければならない。

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第260条(共有物の分割への参加)過去問1問

共有物について権利を有する者及び各共有者の債権者は、自己の費用で、分割に参加することができる。

第2項前項の規定による参加の請求があったにもかかわらず、その請求をした者を参加させないで分割をしたときは、その分割は、その請求をした者に対抗することができない。

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第261条(分割における共有者の担保責任)過去問2問

各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負う。

第262条の2(所在等不明共有者の持分の取得)過去問1問

不動産が数人の共有に属する場合において、共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、その共有者に、当該他の共有者(以下この条において「所在等不明共有者」という。)の持分を取得させる旨の裁判をすることができる。この場合において、請求をした共有者が二人以上あるときは、請求をした各共有者に、所在等不明共有者の持分を、請求をした各共有者の持分の割合で按分してそれぞれ取得させる。

第2項前項の請求があった持分に係る不動産について第二百五十八条第一項の規定による請求又は遺産の分割の請求があり、かつ、所在等不明共有者以外の共有者が前項の請求を受けた裁判所に同項の裁判をすることについて異議がある旨の届出をしたときは、裁判所は、同項の裁判をすることができない。

第3項所在等不明共有者の持分が相続財産に属する場合(共同相続人間で遺産の分割をすべき場合に限る。)において、相続開始の時から十年を経過していないときは、裁判所は、第一項の裁判をすることができない。

第4項第一項の規定により共有者が所在等不明共有者の持分を取得したときは、所在等不明共有者は、当該共有者に対し、当該共有者が取得した持分の時価相当額の支払を請求することができる。

第5項前各項の規定は、不動産の使用又は収益をする権利(所有権を除く。)が数人の共有に属する場合について準用する。

第262条の3(所在等不明共有者の持分の譲渡)過去問1問

不動産が数人の共有に属する場合において、共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、その共有者に、当該他の共有者(以下この条において「所在等不明共有者」という。)以外の共有者の全員が特定の者に対してその有する持分の全部を譲渡することを停止条件として所在等不明共有者の持分を当該特定の者に譲渡する権限を付与する旨の裁判をすることができる。

第2項所在等不明共有者の持分が相続財産に属する場合(共同相続人間で遺産の分割をすべき場合に限る。)において、相続開始の時から十年を経過していないときは、裁判所は、前項の裁判をすることができない。

第3項第一項の裁判により付与された権限に基づき共有者が所在等不明共有者の持分を第三者に譲渡したときは、所在等不明共有者は、当該譲渡をした共有者に対し、不動産の時価相当額を所在等不明共有者の持分に応じて按分して得た額の支払を請求することができる。

第4項前三項の規定は、不動産の使用又は収益をする権利(所有権を除く。)が数人の共有に属する場合について準用する。

第264条(準共有)過去問2問

この節(第二百六十二条の二及び第二百六十二条の三を除く。)の規定は、数人で所有権以外の財産権を有する場合について準用する。ただし、法令に特別の定めがあるときは、この限りでない。

第四節 所有者不明土地管理命令及び所有者不明建物管理命令

第264条の2〜第264条の8・5条
第264条の2(所有者不明土地管理命令)過去問1問

裁判所は、所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない土地(土地が数人の共有に属する場合にあっては、共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない土地の共有持分)について、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、その請求に係る土地又は共有持分を対象として、所有者不明土地管理人(第四項に規定する所有者不明土地管理人をいう。以下同じ。)による管理を命ずる処分(以下「所有者不明土地管理命令」という。)をすることができる。

第2項所有者不明土地管理命令の効力は、当該所有者不明土地管理命令の対象とされた土地(共有持分を対象として所有者不明土地管理命令が発せられた場合にあっては、共有物である土地)にある動産(当該所有者不明土地管理命令の対象とされた土地の所有者又は共有持分を有する者が所有するものに限る。)に及ぶ。

第3項所有者不明土地管理命令は、所有者不明土地管理命令が発せられた後に当該所有者不明土地管理命令が取り消された場合において、当該所有者不明土地管理命令の対象とされた土地又は共有持分及び当該所有者不明土地管理命令の効力が及ぶ動産の管理、処分その他の事由により所有者不明土地管理人が得た財産について、必要があると認めるときも、することができる。

第4項裁判所は、所有者不明土地管理命令をする場合には、当該所有者不明土地管理命令において、所有者不明土地管理人を選任しなければならない。

第264条の3(所有者不明土地管理人の権限)

前条第四項の規定により所有者不明土地管理人が選任された場合には、所有者不明土地管理命令の対象とされた土地又は共有持分及び所有者不明土地管理命令の効力が及ぶ動産並びにその管理、処分その他の事由により所有者不明土地管理人が得た財産(以下「所有者不明土地等」という。)の管理及び処分をする権利は、所有者不明土地管理人に専属する。

第2項所有者不明土地管理人が次に掲げる行為の範囲を超える行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。ただし、この許可がないことをもって善意の第三者に対抗することはできない。

一 保存行為

二 所有者不明土地等の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

第264条の4(所有者不明土地等に関する訴えの取扱い)過去問1問

所有者不明土地管理命令が発せられた場合には、所有者不明土地等に関する訴えについては、所有者不明土地管理人を原告又は被告とする。

第264条の5(所有者不明土地管理人の義務)

所有者不明土地管理人は、所有者不明土地等の所有者(その共有持分を有する者を含む。)のために、善良な管理者の注意をもって、その権限を行使しなければならない。

第2項数人の者の共有持分を対象として所有者不明土地管理命令が発せられたときは、所有者不明土地管理人は、当該所有者不明土地管理命令の対象とされた共有持分を有する者全員のために、誠実かつ公平にその権限を行使しなければならない。

第264条の8(所有者不明建物管理命令)過去問1問

裁判所は、所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない建物(建物が数人の共有に属する場合にあっては、共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない建物の共有持分)について、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、その請求に係る建物又は共有持分を対象として、所有者不明建物管理人(第四項に規定する所有者不明建物管理人をいう。以下この条において同じ。)による管理を命ずる処分(以下この条において「所有者不明建物管理命令」という。)をすることができる。

第2項所有者不明建物管理命令の効力は、当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物(共有持分を対象として所有者不明建物管理命令が発せられた場合にあっては、共有物である建物)にある動産(当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物の所有者又は共有持分を有する者が所有するものに限る。)及び当該建物を所有し、又は当該建物の共有持分を有するための建物の敷地に関する権利(賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利(所有権を除く。)であって、当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物の所有者又は共有持分を有する者が有するものに限る。)に及ぶ。

第3項所有者不明建物管理命令は、所有者不明建物管理命令が発せられた後に当該所有者不明建物管理命令が取り消された場合において、当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物又は共有持分並びに当該所有者不明建物管理命令の効力が及ぶ動産及び建物の敷地に関する権利の管理、処分その他の事由により所有者不明建物管理人が得た財産について、必要があると認めるときも、することができる。

第4項裁判所は、所有者不明建物管理命令をする場合には、当該所有者不明建物管理命令において、所有者不明建物管理人を選任しなければならない。

第5項第二百六十四条の三から前条までの規定は、所有者不明建物管理命令及び所有者不明建物管理人について準用する。

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第五節 管理不全土地管理命令及び管理不全建物管理命令

第264条の9〜第264条の11・3条
第264条の9(管理不全土地管理命令)過去問1問

裁判所は、所有者による土地の管理が不適当であることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、当該土地を対象として、管理不全土地管理人(第三項に規定する管理不全土地管理人をいう。以下同じ。)による管理を命ずる処分(以下「管理不全土地管理命令」という。)をすることができる。

第2項管理不全土地管理命令の効力は、当該管理不全土地管理命令の対象とされた土地にある動産(当該管理不全土地管理命令の対象とされた土地の所有者又はその共有持分を有する者が所有するものに限る。)に及ぶ。

第3項裁判所は、管理不全土地管理命令をする場合には、当該管理不全土地管理命令において、管理不全土地管理人を選任しなければならない。

第264条の10(管理不全土地管理人の権限)

管理不全土地管理人は、管理不全土地管理命令の対象とされた土地及び管理不全土地管理命令の効力が及ぶ動産並びにその管理、処分その他の事由により管理不全土地管理人が得た財産(以下「管理不全土地等」という。)の管理及び処分をする権限を有する。

第2項管理不全土地管理人が次に掲げる行為の範囲を超える行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。ただし、この許可がないことをもって善意でかつ過失がない第三者に対抗することはできない。

一 保存行為

二 管理不全土地等の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

第3項管理不全土地管理命令の対象とされた土地の処分についての前項の許可をするには、その所有者の同意がなければならない。

第264条の11(管理不全土地管理人の義務)

管理不全土地管理人は、管理不全土地等の所有者のために、善良な管理者の注意をもって、その権限を行使しなければならない。

第2項管理不全土地等が数人の共有に属する場合には、管理不全土地管理人は、その共有持分を有する者全員のために、誠実かつ公平にその権限を行使しなければならない。

第四章 地上権

第265条〜第269条の2・5条
第265条(地上権の内容)過去問1問

地上権者は、他人の土地において工作物又は竹木を所有するため、その土地を使用する権利を有する。

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第266条(地代)過去問3問

第二百七十四条から第二百七十六条までの規定は、地上権者が土地の所有者に定期の地代を支払わなければならない場合について準用する。

第2項地代については、前項に規定するもののほか、その性質に反しない限り、賃貸借に関する規定を準用する。

第268条(地上権の存続期間)過去問3問

設定行為で地上権の存続期間を定めなかった場合において、別段の慣習がないときは、地上権者は、いつでもその権利を放棄することができる。ただし、地代を支払うべきときは、一年前に予告をし、又は期限の到来していない一年分の地代を支払わなければならない。

第2項地上権者が前項の規定によりその権利を放棄しないときは、裁判所は、当事者の請求により、二十年以上五十年以下の範囲内において、工作物又は竹木の種類及び状況その他地上権の設定当時の事情を考慮して、その存続期間を定める。

第269条(工作物等の収去等)過去問3問

地上権者は、その権利が消滅した時に、土地を原状に復してその工作物及び竹木を収去することができる。ただし、土地の所有者が時価相当額を提供してこれを買い取る旨を通知したときは、地上権者は、正当な理由がなければ、これを拒むことができない。

第2項前項の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。

第269条の2(地下又は空間を目的とする地上権)過去問5問

地下又は空間は、工作物を所有するため、上下の範囲を定めて地上権の目的とすることができる。この場合においては、設定行為で、地上権の行使のためにその土地の使用に制限を加えることができる。

第2項前項の地上権は、第三者がその土地の使用又は収益をする権利を有する場合においても、その権利又はこれを目的とする権利を有するすべての者の承諾があるときは、設定することができる。この場合において、土地の使用又は収益をする権利を有する者は、その地上権の行使を妨げることができない。

第五章 永小作権

第270条〜第278条・4条
第270条(永小作権の内容)過去問1問

永小作人は、小作料を支払って他人の土地において耕作又は牧畜をする権利を有する。

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第272条(永小作権の譲渡又は土地の賃貸)過去問1問

永小作人は、その権利を他人に譲り渡し、又はその権利の存続期間内において耕作若しくは牧畜のため土地を賃貸することができる。ただし、設定行為で禁じたときは、この限りでない。

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第277条(永小作権に関する慣習)過去問1問

第二百七十一条から前条までの規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。

第278条(永小作権の存続期間)過去問1問

永小作権の存続期間は、二十年以上五十年以下とする。設定行為で五十年より長い期間を定めたときであっても、その期間は、五十年とする。

第2項永小作権の設定は、更新することができる。ただし、その存続期間は、更新の時から五十年を超えることができない。

第3項設定行為で永小作権の存続期間を定めなかったときは、その期間は、別段の慣習がある場合を除き、三十年とする。

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第六章 地役権

第280条〜第294条・11条
第280条(地役権の内容)過去問1問

地役権者は、設定行為で定めた目的に従い、他人の土地を自己の土地の便益に供する権利を有する。ただし、第三章第一節(所有権の限界)の規定(公の秩序に関するものに限る。)に違反しないものでなければならない。

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第281条(地役権の付従性)過去問7問

地役権は、要役地(地役権者の土地であって、他人の土地から便益を受けるものをいう。以下同じ。)の所有権に従たるものとして、その所有権とともに移転し、又は要役地について存する他の権利の目的となるものとする。ただし、設定行為に別段の定めがあるときは、この限りでない。

第2項地役権は、要役地から分離して譲り渡し、又は他の権利の目的とすることができない。

第282条(地役権の不可分性)過去問2問

土地の共有者の一人は、その持分につき、その土地のために又はその土地について存する地役権を消滅させることができない。

第2項土地の分割又はその一部の譲渡の場合には、地役権は、その各部のために又はその各部について存する。ただし、地役権がその性質により土地の一部のみに関するときは、この限りでない。

第283条(地役権の時効取得)過去問5問

地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。

第284条過去問1問

土地の共有者の一人が時効によって地役権を取得したときは、他の共有者も、これを取得する。

第2項共有者に対する時効の更新は、地役権を行使する各共有者に対してしなければ、その効力を生じない。

第3項地役権を行使する共有者が数人ある場合には、その一人について時効の完成猶予の事由があっても、時効は、各共有者のために進行する。

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第286条(承役地の所有者の工作物の設置義務等)過去問1問

設定行為又は設定後の契約により、承役地の所有者が自己の費用で地役権の行使のために工作物を設け、又はその修繕をする義務を負担したときは、承役地の所有者の特定承継人も、その義務を負担する。

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第287条過去問1問

承役地の所有者は、いつでも、地役権に必要な土地の部分の所有権を放棄して地役権者に移転し、これにより前条の義務を免れることができる。

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第288条(承役地の所有者の工作物の使用)過去問1問

承役地の所有者は、地役権の行使を妨げない範囲内において、その行使のために承役地の上に設けられた工作物を使用することができる。

第2項前項の場合には、承役地の所有者は、その利益を受ける割合に応じて、工作物の設置及び保存の費用を分担しなければならない。

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第292条過去問1問

要役地が数人の共有に属する場合において、その一人のために時効の完成猶予又は更新があるときは、その完成猶予又は更新は、他の共有者のためにも、その効力を生ずる。

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第293条過去問1問

地役権者がその権利の一部を行使しないときは、その部分のみが時効によって消滅する。

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第294条(共有の性質を有しない入会権)過去問1問

共有の性質を有しない入会権については、各地方の慣習に従うほか、この章の規定を準用する。

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第七章 留置権

第295条〜第302条・8条
第295条(留置権の内容)過去問9問

他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。

第2項前項の規定は、占有が不法行為によって始まった場合には、適用しない。

第296条(留置権の不可分性)過去問1問

留置権者は、債権の全部の弁済を受けるまでは、留置物の全部についてその権利を行使することができる。

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第297条(留置権者による果実の収取)過去問4問

留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。

第2項前項の果実は、まず債権の利息に充当し、なお残余があるときは元本に充当しなければならない。

第298条(留置権者による留置物の保管等)過去問7問

留置権者は、善良な管理者の注意をもって、留置物を占有しなければならない。

第2項留置権者は、債務者の承諾を得なければ、留置物を使用し、賃貸し、又は担保に供することができない。ただし、その物の保存に必要な使用をすることは、この限りでない。

第3項留置権者が前二項の規定に違反したときは、債務者は、留置権の消滅を請求することができる。

第299条(留置権者による費用の償還請求)過去問2問

留置権者は、留置物について必要費を支出したときは、所有者にその償還をさせることができる。

第2項留置権者は、留置物について有益費を支出したときは、これによる価格の増加が現存する場合に限り、所有者の選択に従い、その支出した金額又は増価額を償還させることができる。ただし、裁判所は、所有者の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。

第300条(留置権の行使と債権の消滅時効)過去問2問

留置権の行使は、債権の消滅時効の進行を妨げない。

第301条(担保の供与による留置権の消滅)過去問1問

債務者は、相当の担保を供して、留置権の消滅を請求することができる。

第302条(占有の喪失による留置権の消滅)過去問3問

留置権は、留置権者が留置物の占有を失うことによって、消滅する。ただし、第二百九十八条第二項の規定により留置物を賃貸し、又は質権の目的としたときは、この限りでない。

第八章 先取特権

第303条〜第341条・37条

第一節 総則

第303条〜第305条・3条
第303条(先取特権の内容)

先取特権者は、この法律その他の法律の規定に従い、その債務者の財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。

第304条(物上代位)過去問11問

先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。

第2項債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。

第305条(先取特権の不可分性)過去問1問

第二百九十六条の規定は、先取特権について準用する。

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第二節 先取特権の種類 / 第一款 一般の先取特権

第307条〜第310条・4条
第307条(共益費用の先取特権)過去問1問

共益の費用の先取特権は、各債権者の共同の利益のためにされた債務者の財産の保存、清算又は配当に関する費用について存在する。

第2項前項の費用のうちすべての債権者に有益でなかったものについては、先取特権は、その費用によって利益を受けた債権者に対してのみ存在する。

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第308条(雇用関係の先取特権)過去問2問

雇用関係の先取特権は、給料その他債務者と使用人との間の雇用関係に基づいて生じた債権について存在する。

第309条(葬式費用の先取特権)

葬式の費用の先取特権は、債務者のためにされた葬式の費用のうち相当な額について存在する。

第2項前項の先取特権は、債務者がその扶養すべき親族のためにした葬式の費用のうち相当な額についても存在する。

第310条(日用品供給の先取特権)

日用品の供給の先取特権は、債務者又はその扶養すべき同居の親族及びその家事使用人の生活に必要な最後の六箇月間の飲食料品、燃料及び電気の供給について存在する。

第二節 先取特権の種類 / 第二款 動産の先取特権

第311条〜第324条・13条
第311条(動産の先取特権)

次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の動産について先取特権を有する。

一 不動産の賃貸借

二 旅館の宿泊

三 旅客又は荷物の運輸

四 動産の保存

五 動産の売買

六 種苗又は肥料(蚕種又は蚕の飼養に供した桑葉を含む。以下同じ。)の供給

七 農業の労務

八 工業の労務

第312条(不動産賃貸の先取特権)

不動産の賃貸の先取特権は、その不動産の賃料その他の賃貸借関係から生じた賃借人の債務に関し、賃借人の動産について存在する。

第313条(不動産賃貸の先取特権の目的物の範囲)

土地の賃貸人の先取特権は、その土地又はその利用のための建物に備え付けられた動産、その土地の利用に供された動産及び賃借人が占有するその土地の果実について存在する。

第2項建物の賃貸人の先取特権は、賃借人がその建物に備え付けた動産について存在する。

第314条過去問2問

賃借権の譲渡又は転貸の場合には、賃貸人の先取特権は、譲受人又は転借人の動産にも及ぶ。譲渡人又は転貸人が受けるべき金銭についても、同様とする。

第316条過去問1問

賃貸人は、第六百二十二条の二第一項に規定する敷金を受け取っている場合には、その敷金で弁済を受けない債権の部分についてのみ先取特権を有する。

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第317条(旅館宿泊の先取特権)

旅館の宿泊の先取特権は、宿泊客が負担すべき宿泊料及び飲食料に関し、その旅館に在るその宿泊客の手荷物について存在する。

第318条(運輸の先取特権)

運輸の先取特権は、旅客又は荷物の運送賃及び付随の費用に関し、運送人の占有する荷物について存在する。

第319条(即時取得の規定の準用)過去問2問

第百九十二条から第百九十五条までの規定は、第三百十二条から前条までの規定による先取特権について準用する。

第320条(動産保存の先取特権)

動産の保存の先取特権は、動産の保存のために要した費用又は動産に関する権利の保存、承認若しくは実行のために要した費用に関し、その動産について存在する。

第321条(動産売買の先取特権)過去問3問

動産の売買の先取特権は、動産の代価及びその利息に関し、その動産について存在する。

第322条(種苗又は肥料の供給の先取特権)過去問1問

種苗又は肥料の供給の先取特権は、種苗又は肥料の代価及びその利息に関し、その種苗又は肥料を用いた後一年以内にこれを用いた土地から生じた果実(蚕種又は蚕の飼養に供した桑葉の使用によって生じた物を含む。)について存在する。

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第323条(農業労務の先取特権)

農業の労務の先取特権は、その労務に従事する者の最後の一年間の賃金に関し、その労務によって生じた果実について存在する。

第324条(工業労務の先取特権)

工業の労務の先取特権は、その労務に従事する者の最後の三箇月間の賃金に関し、その労務によって生じた製作物について存在する。

第二節 先取特権の種類 / 第三款 不動産の先取特権

第325条〜第328条・4条
第325条(不動産の先取特権)過去問3問

次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の不動産について先取特権を有する。

一 不動産の保存

二 不動産の工事

三 不動産の売買

第326条(不動産保存の先取特権)

不動産の保存の先取特権は、不動産の保存のために要した費用又は不動産に関する権利の保存、承認若しくは実行のために要した費用に関し、その不動産について存在する。

第327条(不動産工事の先取特権)過去問2問

不動産の工事の先取特権は、工事の設計、施工又は監理をする者が債務者の不動産に関してした工事の費用に関し、その不動産について存在する。

第2項前項の先取特権は、工事によって生じた不動産の価格の増加が現存する場合に限り、その増価額についてのみ存在する。

第328条(不動産売買の先取特権)過去問1問

不動産の売買の先取特権は、不動産の代価及びその利息に関し、その不動産について存在する。

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第三節 先取特権の順位

第329条〜第332条・4条
第329条(一般の先取特権の順位)過去問1問

一般の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、第三百六条各号に掲げる順序に従う。

第2項一般の先取特権と特別の先取特権とが競合する場合には、特別の先取特権は、一般の先取特権に優先する。ただし、共益の費用の先取特権は、その利益を受けたすべての債権者に対して優先する効力を有する。

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第330条(動産の先取特権の順位)過去問2問

同一の動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う。この場合において、第二号に掲げる動産の保存の先取特権について数人の保存者があるときは、後の保存者が前の保存者に優先する。

一 不動産の賃貸、旅館の宿泊及び運輸の先取特権

二 動産の保存の先取特権

三 動産の売買、種苗又は肥料の供給、農業の労務及び工業の労務の先取特権

第2項前項の場合において、第一順位の先取特権者は、その債権取得の時において第二順位又は第三順位の先取特権者があることを知っていたときは、これらの者に対して優先権を行使することができない。第一順位の先取特権者のために物を保存した者に対しても、同様とする。

第3項果実に関しては、第一の順位は農業の労務に従事する者に、第二の順位は種苗又は肥料の供給者に、第三の順位は土地の賃貸人に属する。

第331条(不動産の先取特権の順位)過去問4問

同一の不動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、第三百二十五条各号に掲げる順序に従う。

第2項同一の不動産について売買が順次された場合には、売主相互間における不動産売買の先取特権の優先権の順位は、売買の前後による。

第332条(同一順位の先取特権)過去問2問

同一の目的物について同一順位の先取特権者が数人あるときは、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受ける。

第四節 先取特権の効力

第333条〜第341条・9条
第333条(先取特権と第三取得者)過去問2問

先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。

第334条(先取特権と動産質権との競合)過去問1問

先取特権と動産質権とが競合する場合には、動産質権者は、第三百三十条の規定による第一順位の先取特権者と同一の権利を有する。

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第335条(一般の先取特権の効力)過去問2問

一般の先取特権者は、まず不動産以外の財産から弁済を受け、なお不足があるのでなければ、不動産から弁済を受けることができない。

第2項一般の先取特権者は、不動産については、まず特別担保の目的とされていないものから弁済を受けなければならない。

第3項一般の先取特権者は、前二項の規定に従って配当に加入することを怠ったときは、その配当加入をしたならば弁済を受けることができた額については、登記をした第三者に対してその先取特権を行使することができない。

第4項前三項の規定は、不動産以外の財産の代価に先立って不動産の代価を配当し、又は他の不動産の代価に先立って特別担保の目的である不動産の代価を配当する場合には、適用しない。

第336条(一般の先取特権の対抗力)過去問4問

一般の先取特権は、不動産について登記をしなくても、特別担保を有しない債権者に対抗することができる。ただし、登記をした第三者に対しては、この限りでない。

第337条(不動産保存の先取特権の登記)過去問4問

不動産の保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為が完了した後直ちに登記をしなければならない。

第338条(不動産工事の先取特権の登記)過去問5問

不動産の工事の先取特権の効力を保存するためには、工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならない。この場合において、工事の費用が予算額を超えるときは、先取特権は、その超過額については存在しない。

第2項工事によって生じた不動産の増価額は、配当加入の時に、裁判所が選任した鑑定人に評価させなければならない。

第339条(登記をした不動産保存又は不動産工事の先取特権)過去問3問

前二条の規定に従って登記をした先取特権は、抵当権に先立って行使することができる。

第340条(不動産売買の先取特権の登記)過去問4問

不動産の売買の先取特権の効力を保存するためには、売買契約と同時に、不動産の代価又はその利息の弁済がされていない旨を登記しなければならない。

第341条(抵当権に関する規定の準用)過去問2問

先取特権の効力については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、抵当権に関する規定を準用する。

第九章 質権

第342条〜第366条・23条

第一節 総則

第342条〜第351条・10条
第342条(質権の内容)過去問4問

質権者は、その債権の担保として債務者又は第三者から受け取った物を占有し、かつ、その物について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。

第343条(質権の目的)過去問1問

質権は、譲り渡すことができない物をその目的とすることができない。

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第344条(質権の設定)過去問3問

質権の設定は、債権者にその目的物を引き渡すことによって、その効力を生ずる。

第345条(質権設定者による代理占有の禁止)過去問3問

質権者は、質権設定者に、自己に代わって質物の占有をさせることができない。

第346条(質権の被担保債権の範囲)過去問1問

質権は、元本、利息、違約金、質権の実行の費用、質物の保存の費用及び債務の不履行又は質物の隠れた瑕疵によって生じた損害の賠償を担保する。ただし、設定行為に別段の定めがあるときは、この限りでない。

第347条(質物の留置)過去問2問

質権者は、前条に規定する債権の弁済を受けるまでは、質物を留置することができる。ただし、この権利は、自己に対して優先権を有する債権者に対抗することができない。

第348条(転質)過去問1問

質権者は、その権利の存続期間内において、自己の責任で、質物について、転質をすることができる。この場合において、転質をしたことによって生じた損失については、不可抗力によるものであっても、その責任を負う。

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第349条(契約による質物の処分の禁止)過去問2問

質権設定者は、設定行為又は債務の弁済期前の契約において、質権者に弁済として質物の所有権を取得させ、その他法律に定める方法によらないで質物を処分させることを約することができない。

第350条(留置権及び先取特権の規定の準用)過去問1問

第二百九十六条から第三百条まで及び第三百四条の規定は、質権について準用する。

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第351条(物上保証人の求償権)過去問1問

他人の債務を担保するため質権を設定した者は、その債務を弁済し、又は質権の実行によって質物の所有権を失ったときは、保証債務に関する規定に従い、債務者に対して求償権を有する。

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第二節 動産質

第352条〜第355条・4条
第352条(動産質の対抗要件)過去問2問

動産質権者は、継続して質物を占有しなければ、その質権をもって第三者に対抗することができない。

第353条(質物の占有の回復)過去問3問

動産質権者は、質物の占有を奪われたときは、占有回収の訴えによってのみ、その質物を回復することができる。

第354条(動産質権の実行)過去問1問

動産質権者は、その債権の弁済を受けないときは、正当な理由がある場合に限り、鑑定人の評価に従い質物をもって直ちに弁済に充てることを裁判所に請求することができる。この場合において、動産質権者は、あらかじめ、その請求をする旨を債務者に通知しなければならない。

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第355条(動産質権の順位)過去問1問

同一の動産について数個の質権が設定されたときは、その質権の順位は、設定の前後による。

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第三節 不動産質

第356条〜第361条・6条
第356条(不動産質権者による使用及び収益)過去問2問

不動産質権者は、質権の目的である不動産の用法に従い、その使用及び収益をすることができる。

第357条(不動産質権者による管理の費用等の負担)過去問2問

不動産質権者は、管理の費用を支払い、その他不動産に関する負担を負う。

第358条(不動産質権者による利息の請求の禁止)過去問2問

不動産質権者は、その債権の利息を請求することができない。

第359条(設定行為に別段の定めがある場合等)過去問2問

前三条の規定は、設定行為に別段の定めがあるとき、又は担保不動産収益執行(民事執行法第百八十条第二号に規定する担保不動産収益執行をいう。以下同じ。)の開始があったときは、適用しない。

第360条(不動産質権の存続期間)過去問3問

不動産質権の存続期間は、十年を超えることができない。設定行為でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、十年とする。

第2項不動産質権の設定は、更新することができる。ただし、その存続期間は、更新の時から十年を超えることができない。

第361条(抵当権の規定の準用)過去問1問

不動産質権については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、次章(抵当権)の規定を準用する。

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第四節 権利質

第362条〜第366条・3条
第362条(権利質の目的等)過去問4問

質権は、財産権をその目的とすることができる。

第2項前項の質権については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、前三節(総則、動産質及び不動産質)の規定を準用する。

第364条(債権を目的とする質権の対抗要件)過去問2問

債権を目的とする質権の設定(現に発生していない債権を目的とするものを含む。)は、第四百六十七条の規定に従い、第三債務者にその質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。

第366条(質権者による債権の取立て等)過去問3問

質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができる。

第2項債権の目的物が金銭であるときは、質権者は、自己の債権額に対応する部分に限り、これを取り立てることができる。

第3項前項の債権の弁済期が質権者の債権の弁済期前に到来したときは、質権者は、第三債務者にその弁済をすべき金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。

第4項債権の目的物が金銭でないときは、質権者は、弁済として受けた物について質権を有する。

第十章 抵当権

第369条〜第398条の22・47条

第一節 総則

第369条〜第372条・4条
第369条(抵当権の内容)過去問6問

抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。

第2項地上権及び永小作権も、抵当権の目的とすることができる。この場合においては、この章の規定を準用する。

第370条(抵当権の効力の及ぶ範囲)過去問5問

抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産(以下「抵当不動産」という。)に付加して一体となっている物に及ぶ。ただし、設定行為に別段の定めがある場合及び債務者の行為について第四百二十四条第三項に規定する詐害行為取消請求をすることができる場合は、この限りでない。

第371条過去問4問

抵当権は、その担保する債権について不履行があったときは、その後に生じた抵当不動産の果実に及ぶ。

第372条(留置権等の規定の準用)過去問6問

第二節 抵当権の効力

第373条〜第395条・19条
第373条(抵当権の順位)過去問4問

同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、登記の前後による。

第374条(抵当権の順位の変更)過去問3問

抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができる。ただし、利害関係を有する者があるときは、その承諾を得なければならない。

第2項前項の規定による順位の変更は、その登記をしなければ、その効力を生じない。

第375条(抵当権の被担保債権の範囲)過去問9問

抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。ただし、それ以前の定期金についても、満期後に特別の登記をしたときは、その登記の時からその抵当権を行使することを妨げない。

第2項前項の規定は、抵当権者が債務の不履行によって生じた損害の賠償を請求する権利を有する場合におけるその最後の二年分についても適用する。ただし、利息その他の定期金と通算して二年分を超えることができない。

第376条(抵当権の処分)過去問4問

抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。

第2項前項の場合において、抵当権者が数人のためにその抵当権の処分をしたときは、その処分の利益を受ける者の権利の順位は、抵当権の登記にした付記の前後による。

第378条(代価弁済)過去問3問

抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。

第379条(抵当権消滅請求)過去問2問

抵当不動産の第三取得者は、第三百八十三条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる。

第380条過去問3問

主たる債務者、保証人及びこれらの者の承継人は、抵当権消滅請求をすることができない。

第381条過去問1問

抵当不動産の停止条件付第三取得者は、その停止条件の成否が未定である間は、抵当権消滅請求をすることができない。

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第382条(抵当権消滅請求の時期)過去問1問

抵当不動産の第三取得者は、抵当権の実行としての競売による差押えの効力が発生する前に、抵当権消滅請求をしなければならない。

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第383条(抵当権消滅請求の手続)過去問2問

抵当不動産の第三取得者は、抵当権消滅請求をするときは、登記をした各債権者に対し、次に掲げる書面を送付しなければならない。

一 取得の原因及び年月日、譲渡人及び取得者の氏名及び住所並びに抵当不動産の性質、所在及び代価その他取得者の負担を記載した書面

二 抵当不動産に関する登記事項証明書(現に効力を有する登記事項のすべてを証明したものに限る。)

三 債権者が二箇月以内に抵当権を実行して競売の申立てをしないときは、抵当不動産の第三取得者が第一号に規定する代価又は特に指定した金額を債権の順位に従って弁済し又は供託すべき旨を記載した書面

第384条(債権者のみなし承諾)

次に掲げる場合には、前条各号に掲げる書面の送付を受けた債権者は、抵当不動産の第三取得者が同条第三号に掲げる書面に記載したところにより提供した同号の代価又は金額を承諾したものとみなす。

一 その債権者が前条各号に掲げる書面の送付を受けた後二箇月以内に抵当権を実行して競売の申立てをしないとき。

二 その債権者が前号の申立てを取り下げたとき。

三 第一号の申立てを却下する旨の決定が確定したとき。

四 第一号の申立てに基づく競売の手続を取り消す旨の決定(民事執行法第百八十八条において準用する同法第六十三条第三項若しくは第六十八条の三第三項の規定又は同法第百八十三条第一項第二号ニに掲げる文書が提出された場合における同条第二項の規定による決定を除く。)が確定したとき。

第385条(競売の申立ての通知)過去問1問

第三百八十三条各号に掲げる書面の送付を受けた債権者は、前条第一号の申立てをするときは、同号の期間内に、債務者及び抵当不動産の譲渡人にその旨を通知しなければならない。

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第387条(抵当権者の同意の登記がある場合の賃貸借の対抗力)過去問1問

登記をした賃貸借は、その登記前に登記をした抵当権を有するすべての者が同意をし、かつ、その同意の登記があるときは、その同意をした抵当権者に対抗することができる。

第2項抵当権者が前項の同意をするには、その抵当権を目的とする権利を有する者その他抵当権者の同意によって不利益を受けるべき者の承諾を得なければならない。

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第388条(法定地上権)過去問6問

土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。この場合において、地代は、当事者の請求により、裁判所が定める。

第389条(抵当地の上の建物の競売)過去問2問

抵当権の設定後に抵当地に建物が築造されたときは、抵当権者は、土地とともにその建物を競売することができる。ただし、その優先権は、土地の代価についてのみ行使することができる。

第2項前項の規定は、その建物の所有者が抵当地を占有するについて抵当権者に対抗することができる権利を有する場合には、適用しない。

第390条(抵当不動産の第三取得者による買受け)過去問2問

抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができる。

第391条(抵当不動産の第三取得者による費用の償還請求)過去問2問

抵当不動産の第三取得者は、抵当不動産について必要費又は有益費を支出したときは、第百九十六条の区別に従い、抵当不動産の代価から、他の債権者より先にその償還を受けることができる。

第392条(共同抵当における代価の配当)過去問1問

債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、同時にその代価を配当すべきときは、その各不動産の価額に応じて、その債権の負担を按分する。

第2項債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、ある不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者は、その代価から債権の全部の弁済を受けることができる。この場合において、次順位の抵当権者は、その弁済を受ける抵当権者が前項の規定に従い他の不動産の代価から弁済を受けるべき金額を限度として、その抵当権者に代位して抵当権を行使することができる。

第395条(抵当建物使用者の引渡しの猶予)過去問4問

抵当権者に対抗することができない賃貸借により抵当権の目的である建物の使用又は収益をする者であって次に掲げるもの(次項において「抵当建物使用者」という。)は、その建物の競売における買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない。

一 競売手続の開始前から使用又は収益をする者

二 強制管理又は担保不動産収益執行の管理人が競売手続の開始後にした賃貸借により使用又は収益をする者

第2項前項の規定は、買受人の買受けの時より後に同項の建物の使用をしたことの対価について、買受人が抵当建物使用者に対し相当の期間を定めてその一箇月分以上の支払の催告をし、その相当の期間内に履行がない場合には、適用しない。

第三節 抵当権の消滅

第396条〜第398条・3条
第396条(抵当権の消滅時効)過去問3問

抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない。

第397条(抵当不動産の時効取得による抵当権の消滅)過去問1問

債務者又は抵当権設定者でない者が抵当不動産について取得時効に必要な要件を具備する占有をしたときは、抵当権は、これによって消滅する。

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第398条(抵当権の目的である地上権等の放棄)過去問2問

地上権又は永小作権を抵当権の目的とした地上権者又は永小作人は、その権利を放棄しても、これをもって抵当権者に対抗することができない。

第四節 根抵当

第398条の2〜第398条の22・21条
第398条の2(根抵当権)過去問3問

抵当権は、設定行為で定めるところにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためにも設定することができる。

第2項前項の規定による抵当権(以下「根抵当権」という。)の担保すべき不特定の債権の範囲は、債務者との特定の継続的取引契約によって生ずるものその他債務者との一定の種類の取引によって生ずるものに限定して、定めなければならない。

第3項特定の原因に基づいて債務者との間に継続して生ずる債権、手形上若しくは小切手上の請求権又は電子記録債権(電子記録債権法(平成十九年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子記録債権をいう。次条第二項において同じ。)は、前項の規定にかかわらず、根抵当権の担保すべき債権とすることができる。

第398条の3(根抵当権の被担保債権の範囲)過去問4問

根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。

第2項債務者との取引によらないで取得する手形上若しくは小切手上の請求権又は電子記録債権を根抵当権の担保すべき債権とした場合において、次に掲げる事由があったときは、その前に取得したものについてのみ、その根抵当権を行使することができる。ただし、その後に取得したものであっても、その事由を知らないで取得したものについては、これを行使することを妨げない。

一 債務者の支払の停止

二 債務者についての破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立て

三 抵当不動産に対する競売の申立て又は滞納処分による差押え

第398条の4(根抵当権の被担保債権の範囲及び債務者の変更)過去問6問

元本の確定前においては、根抵当権の担保すべき債権の範囲の変更をすることができる。債務者の変更についても、同様とする。

第2項前項の変更をするには、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得ることを要しない。

第3項第一項の変更について元本の確定前に登記をしなかったときは、その変更をしなかったものとみなす。

第398条の5(根抵当権の極度額の変更)過去問7問
第398条の6(根抵当権の元本確定期日の定め)過去問6問

根抵当権の担保すべき元本については、その確定すべき期日を定め又は変更することができる。

第2項第三百九十八条の四第二項の規定は、前項の場合について準用する。

第3項第一項の期日は、これを定め又は変更した日から五年以内でなければならない。

第4項第一項の期日の変更についてその変更前の期日より前に登記をしなかったときは、担保すべき元本は、その変更前の期日に確定する。

第398条の7(根抵当権の被担保債権の譲渡等)過去問7問

元本の確定前に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することができない。元本の確定前に債務者のために又は債務者に代わって弁済をした者も、同様とする。

第2項元本の確定前に債務の引受けがあったときは、根抵当権者は、引受人の債務について、その根抵当権を行使することができない。

第3項元本の確定前に免責的債務引受があった場合における債権者は、第四百七十二条の四第一項の規定にかかわらず、根抵当権を引受人が負担する債務に移すことができない。

第4項元本の確定前に債権者の交替による更改があった場合における更改前の債権者は、第五百十八条第一項の規定にかかわらず、根抵当権を更改後の債務に移すことができない。元本の確定前に債務者の交替による更改があった場合における債権者も、同様とする。

第398条の8(根抵当権者又は債務者の相続)過去問6問

元本の確定前に根抵当権者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債権のほか、相続人と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に取得する債権を担保する。

第2項元本の確定前にその債務者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債務のほか、根抵当権者と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に負担する債務を担保する。

第3項第三百九十八条の四第二項の規定は、前二項の合意をする場合について準用する。

第4項第一項及び第二項の合意について相続の開始後六箇月以内に登記をしないときは、担保すべき元本は、相続開始の時に確定したものとみなす。

第398条の9(根抵当権者又は債務者の合併)過去問2問

元本の確定前に根抵当権者について合併があったときは、根抵当権は、合併の時に存する債権のほか、合併後存続する法人又は合併によって設立された法人が合併後に取得する債権を担保する。

第2項元本の確定前にその債務者について合併があったときは、根抵当権は、合併の時に存する債務のほか、合併後存続する法人又は合併によって設立された法人が合併後に負担する債務を担保する。

第3項前二項の場合には、根抵当権設定者は、担保すべき元本の確定を請求することができる。ただし、前項の場合において、その債務者が根抵当権設定者であるときは、この限りでない。

第4項前項の規定による請求があったときは、担保すべき元本は、合併の時に確定したものとみなす。

第5項第三項の規定による請求は、根抵当権設定者が合併のあったことを知った日から二週間を経過したときは、することができない。合併の日から一箇月を経過したときも、同様とする。

第398条の10(根抵当権者又は債務者の会社分割)過去問2問

元本の確定前に根抵当権者を分割をする会社とする分割があったときは、根抵当権は、分割の時に存する債権のほか、分割をした会社及び分割により設立された会社又は当該分割をした会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継した会社が分割後に取得する債権を担保する。

第2項元本の確定前にその債務者を分割をする会社とする分割があったときは、根抵当権は、分割の時に存する債務のほか、分割をした会社及び分割により設立された会社又は当該分割をした会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継した会社が分割後に負担する債務を担保する。

第3項前条第三項から第五項までの規定は、前二項の場合について準用する。

第398条の11(根抵当権の処分)過去問2問

元本の確定前においては、根抵当権者は、第三百七十六条第一項の規定による根抵当権の処分をすることができない。ただし、その根抵当権を他の債権の担保とすることを妨げない。

第2項第三百七十七条第二項の規定は、前項ただし書の場合において元本の確定前にした弁済については、適用しない。

第398条の12(根抵当権の譲渡)過去問5問

元本の確定前においては、根抵当権者は、根抵当権設定者の承諾を得て、その根抵当権を譲り渡すことができる。

第2項根抵当権者は、その根抵当権を二個の根抵当権に分割して、その一方を前項の規定により譲り渡すことができる。この場合において、その根抵当権を目的とする権利は、譲り渡した根抵当権について消滅する。

第3項前項の規定による譲渡をするには、その根抵当権を目的とする権利を有する者の承諾を得なければならない。

第398条の13(根抵当権の一部譲渡)過去問1問

元本の確定前においては、根抵当権者は、根抵当権設定者の承諾を得て、その根抵当権の一部譲渡(譲渡人が譲受人と根抵当権を共有するため、これを分割しないで譲り渡すことをいう。以下この節において同じ。)をすることができる。

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第398条の14(根抵当権の共有)過去問2問

根抵当権の共有者は、それぞれその債権額の割合に応じて弁済を受ける。ただし、元本の確定前に、これと異なる割合を定め、又はある者が他の者に先立って弁済を受けるべきことを定めたときは、その定めに従う。

第2項根抵当権の共有者は、他の共有者の同意を得て、第三百九十八条の十二第一項の規定によりその権利を譲り渡すことができる。

第398条の15(抵当権の順位の譲渡又は放棄と根抵当権の譲渡又は一部譲渡)過去問1問

抵当権の順位の譲渡又は放棄を受けた根抵当権者が、その根抵当権の譲渡又は一部譲渡をしたときは、譲受人は、その順位の譲渡又は放棄の利益を受ける。

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第398条の16(共同根抵当)過去問1問

第三百九十二条及び第三百九十三条の規定は、根抵当権については、その設定と同時に同一の債権の担保として数個の不動産につき根抵当権が設定された旨の登記をした場合に限り、適用する。

第398条の17(共同根抵当の変更等)

前条の登記がされている根抵当権の担保すべき債権の範囲、債務者若しくは極度額の変更又はその譲渡若しくは一部譲渡は、その根抵当権が設定されているすべての不動産について登記をしなければ、その効力を生じない。

第2項前条の登記がされている根抵当権の担保すべき元本は、一個の不動産についてのみ確定すべき事由が生じた場合においても、確定する。

第398条の18(累積根抵当)

数個の不動産につき根抵当権を有する者は、第三百九十八条の十六の場合を除き、各不動産の代価について、各極度額に至るまで優先権を行使することができる。

第398条の19(根抵当権の元本の確定請求)過去問6問

根抵当権設定者は、根抵当権の設定の時から三年を経過したときは、担保すべき元本の確定を請求することができる。この場合において、担保すべき元本は、その請求の時から二週間を経過することによって確定する。

第2項根抵当権者は、いつでも、担保すべき元本の確定を請求することができる。この場合において、担保すべき元本は、その請求の時に確定する。

第3項前二項の規定は、担保すべき元本の確定すべき期日の定めがあるときは、適用しない。

第398条の20(根抵当権の元本の確定事由)過去問1問

次に掲げる場合には、根抵当権の担保すべき元本は、確定する。

一 根抵当権者が抵当不動産について競売若しくは担保不動産収益執行又は第三百七十二条において準用する第三百四条の規定による差押えを申し立てたとき。ただし、競売手続若しくは担保不動産収益執行手続の開始又は差押えがあったときに限る。

二 根抵当権者が抵当不動産に対して滞納処分による差押えをしたとき。

三 根抵当権者が抵当不動産に対する競売手続の開始又は滞納処分による差押えがあったことを知った時から二週間を経過したとき。

四 債務者又は根抵当権設定者が破産手続開始の決定を受けたとき。

第2項前項第三号の競売手続の開始若しくは差押え又は同項第四号の破産手続開始の決定の効力が消滅したときは、担保すべき元本は、確定しなかったものとみなす。ただし、元本が確定したものとしてその根抵当権又はこれを目的とする権利を取得した者があるときは、この限りでない。

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第398条の21(根抵当権の極度額の減額請求)過去問6問

元本の確定後においては、根抵当権設定者は、その根抵当権の極度額を、現に存する債務の額と以後二年間に生ずべき利息その他の定期金及び債務の不履行による損害賠償の額とを加えた額に減額することを請求することができる。

第2項第三百九十八条の十六の登記がされている根抵当権の極度額の減額については、前項の規定による請求は、そのうちの一個の不動産についてすれば足りる。

第398条の22(根抵当権の消滅請求)過去問4問

元本の確定後において現に存する債務の額が根抵当権の極度額を超えるときは、他人の債務を担保するためその根抵当権を設定した者又は抵当不動産について所有権、地上権、永小作権若しくは第三者に対抗することができる賃借権を取得した第三者は、その極度額に相当する金額を払い渡し又は供託して、その根抵当権の消滅請求をすることができる。この場合において、その払渡し又は供託は、弁済の効力を有する。

第2項第三百九十八条の十六の登記がされている根抵当権は、一個の不動産について前項の消滅請求があったときは、消滅する。

第3項第三百八十条及び第三百八十一条の規定は、第一項の消滅請求について準用する。

第一章 総則

第400条〜第520条の9・129条

第一節 債権の目的

第400条〜第411条・12条
第400条(特定物の引渡しの場合の注意義務)

債権の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、その引渡しをするまで、契約その他の債権の発生原因及び取引上の社会通念に照らして定まる善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。

第401条(種類債権)

債権の目的物を種類のみで指定した場合において、法律行為の性質又は当事者の意思によってその品質を定めることができないときは、債務者は、中等の品質を有する物を給付しなければならない。

第2項前項の場合において、債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了し、又は債権者の同意を得てその給付すべき物を指定したときは、以後その物を債権の目的物とする。

第402条(金銭債権)

債権の目的物が金銭であるときは、債務者は、その選択に従い、各種の通貨で弁済をすることができる。ただし、特定の種類の通貨の給付を債権の目的としたときは、この限りでない。

第2項債権の目的物である特定の種類の通貨が弁済期に強制通用の効力を失っているときは、債務者は、他の通貨で弁済をしなければならない。

第3項前二項の規定は、外国の通貨の給付を債権の目的とした場合について準用する。

第403条過去問1問

外国の通貨で債権額を指定したときは、債務者は、履行地における為替相場により、日本の通貨で弁済をすることができる。

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第404条(法定利率)過去問2問

利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、その利息が生じた最初の時点における法定利率による。

第2項法定利率は、年三パーセントとする。

第3項前項の規定にかかわらず、法定利率は、法務省令で定めるところにより、三年を一期とし、一期ごとに、次項の規定により変動するものとする。

第4項各期における法定利率は、この項の規定により法定利率に変動があった期のうち直近のもの(以下この項において「直近変動期」という。)における基準割合と当期における基準割合との差に相当する割合(その割合に一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)を直近変動期における法定利率に加算し、又は減算した割合とする。

第5項前項に規定する「基準割合」とは、法務省令で定めるところにより、各期の初日の属する年の六年前の年の一月から前々年の十二月までの各月における短期貸付けの平均利率(当該各月において銀行が新たに行った貸付け(貸付期間が一年未満のものに限る。)に係る利率の平均をいう。)の合計を六十で除して計算した割合(その割合に〇・一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)として法務大臣が告示するものをいう。

第405条(利息の元本への組入れ)

利息の支払が一年分以上延滞した場合において、債権者が催告をしても、債務者がその利息を支払わないときは、債権者は、これを元本に組み入れることができる。

第406条(選択債権における選択権の帰属)過去問1問

債権の目的が数個の給付の中から選択によって定まるときは、その選択権は、債務者に属する。

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第407条(選択権の行使)過去問2問

前条の選択権は、相手方に対する意思表示によって行使する。

第2項前項の意思表示は、相手方の承諾を得なければ、撤回することができない。

第408条(選択権の移転)過去問1問

債権が弁済期にある場合において、相手方から相当の期間を定めて催告をしても、選択権を有する当事者がその期間内に選択をしないときは、その選択権は、相手方に移転する。

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第409条(第三者の選択権)過去問3問

第三者が選択をすべき場合には、その選択は、債権者又は債務者に対する意思表示によってする。

第2項前項に規定する場合において、第三者が選択をすることができず、又は選択をする意思を有しないときは、選択権は、債務者に移転する。

第410条(不能による選択債権の特定)過去問2問

債権の目的である給付の中に不能のものがある場合において、その不能が選択権を有する者の過失によるものであるときは、債権は、その残存するものについて存在する。

第411条(選択の効力)過去問1問

選択は、債権の発生の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。

第二節 債権の効力 / 第一款 債務不履行の責任等

第412条〜第420条・12条
第412条(履行期と履行遅滞)過去問6問

債務の履行について確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う。

第2項債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した後に履行の請求を受けた時又はその期限の到来したことを知った時のいずれか早い時から遅滞の責任を負う。

第3項債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。

第412条の2(履行不能)

債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能であるときは、債権者は、その債務の履行を請求することができない。

第2項契約に基づく債務の履行がその契約の成立の時に不能であったことは、第四百十五条の規定によりその履行の不能によって生じた損害の賠償を請求することを妨げない。

第413条(受領遅滞)過去問1問

債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、その債務の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、履行の提供をした時からその引渡しをするまで、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、その物を保存すれば足りる。

第2項債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができないことによって、その履行の費用が増加したときは、その増加額は、債権者の負担とする。

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第413条の2(履行遅滞中又は受領遅滞中の履行不能と帰責事由)過去問2問

債務者がその債務について遅滞の責任を負っている間に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは、その履行の不能は、債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなす。

第2項債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、履行の提供があった時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは、その履行の不能は、債権者の責めに帰すべき事由によるものとみなす。

第414条(履行の強制)過去問1問

債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い、直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求することができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。

第2項前項の規定は、損害賠償の請求を妨げない。

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第415条(債務不履行による損害賠償)過去問8問

債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

第2項前項の規定により損害賠償の請求をすることができる場合において、債権者は、次に掲げるときは、債務の履行に代わる損害賠償の請求をすることができる。

一 債務の履行が不能であるとき。

二 債務者がその債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。

三 債務が契約によって生じたものである場合において、その契約が解除され、又は債務の不履行による契約の解除権が発生したとき。

第416条(損害賠償の範囲)過去問4問

債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする。

第2項特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見すべきであったときは、債権者は、その賠償を請求することができる。

第417条(損害賠償の方法)過去問1問

損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭をもってその額を定める。

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第417条の2(中間利息の控除)過去問1問

将来において取得すべき利益についての損害賠償の額を定める場合において、その利益を取得すべき時までの利息相当額を控除するときは、その損害賠償の請求権が生じた時点における法定利率により、これをする。

第2項将来において負担すべき費用についての損害賠償の額を定める場合において、その費用を負担すべき時までの利息相当額を控除するときも、前項と同様とする。

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第418条(過失相殺)

債務の不履行又はこれによる損害の発生若しくは拡大に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。

第419条(金銭債務の特則)過去問5問

金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。

第2項前項の損害賠償については、債権者は、損害の証明をすることを要しない。

第3項第一項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。

第420条(賠償額の予定)過去問2問

当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。

第2項賠償額の予定は、履行の請求又は解除権の行使を妨げない。

第3項違約金は、賠償額の予定と推定する。

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第二節 債権の効力 / 第二款 債権者代位権

第423条〜第423条の7・7条
第423条(債権者代位権の要件)過去問7問

債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。

第2項債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。

第3項債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。

第423条の2(代位行使の範囲)過去問1問

債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度においてのみ、被代位権利を行使することができる。

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第423条の3(債権者への支払又は引渡し)過去問1問

債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利が金銭の支払又は動産の引渡しを目的とするものであるときは、相手方に対し、その支払又は引渡しを自己に対してすることを求めることができる。この場合において、相手方が債権者に対してその支払又は引渡しをしたときは、被代位権利は、これによって消滅する。

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第423条の4(相手方の抗弁)過去問1問

債権者が被代位権利を行使したときは、相手方は、債務者に対して主張することができる抗弁をもって、債権者に対抗することができる。

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第423条の5(債務者の取立てその他の処分の権限等)過去問2問

債権者が被代位権利を行使した場合であっても、債務者は、被代位権利について、自ら取立てその他の処分をすることを妨げられない。この場合においては、相手方も、被代位権利について、債務者に対して履行をすることを妨げられない。

第423条の6(被代位権利の行使に係る訴えを提起した場合の訴訟告知)過去問1問

債権者は、被代位権利の行使に係る訴えを提起したときは、遅滞なく、債務者に対し、訴訟告知をしなければならない。

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第423条の7(登記又は登録の請求権を保全するための債権者代位権)

登記又は登録をしなければ権利の得喪及び変更を第三者に対抗することができない財産を譲り受けた者は、その譲渡人が第三者に対して有する登記手続又は登録手続をすべきことを請求する権利を行使しないときは、その権利を行使することができる。この場合においては、前三条の規定を準用する。

第二節 債権の効力 / 第三款 詐害行為取消権 / 第一目 詐害行為取消権の要件

第424条〜第424条の5・5条
第424条(詐害行為取消請求)過去問4問

債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。

第2項前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。

第3項債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。

第4項債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、詐害行為取消請求をすることができない。

第424条の2(相当の対価を得てした財産の処分行為の特則)

債務者が、その有する財産を処分する行為をした場合において、受益者から相当の対価を取得しているときは、債権者は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合に限り、その行為について、詐害行為取消請求をすることができる。

一 その行為が、不動産の金銭への換価その他の当該処分による財産の種類の変更により、債務者において隠匿、無償の供与その他の債権者を害することとなる処分(以下この条において「隠匿等の処分」という。)をするおそれを現に生じさせるものであること。

二 債務者が、その行為の当時、対価として取得した金銭その他の財産について、隠匿等の処分をする意思を有していたこと。

三 受益者が、その行為の当時、債務者が隠匿等の処分をする意思を有していたことを知っていたこと。

第424条の3(特定の債権者に対する担保の供与等の特則)

債務者がした既存の債務についての担保の供与又は債務の消滅に関する行為について、債権者は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合に限り、詐害行為取消請求をすることができる。

一 その行為が、債務者が支払不能(債務者が、支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態をいう。次項第一号において同じ。)の時に行われたものであること。

二 その行為が、債務者と受益者とが通謀して他の債権者を害する意図をもって行われたものであること。

第2項前項に規定する行為が、債務者の義務に属せず、又はその時期が債務者の義務に属しないものである場合において、次に掲げる要件のいずれにも該当するときは、債権者は、同項の規定にかかわらず、その行為について、詐害行為取消請求をすることができる。

一 その行為が、債務者が支払不能になる前三十日以内に行われたものであること。

二 その行為が、債務者と受益者とが通謀して他の債権者を害する意図をもって行われたものであること。

第424条の4(過大な代物弁済等の特則)過去問1問

債務者がした債務の消滅に関する行為であって、受益者の受けた給付の価額がその行為によって消滅した債務の額より過大であるものについて、第四百二十四条に規定する要件に該当するときは、債権者は、前条第一項の規定にかかわらず、その消滅した債務の額に相当する部分以外の部分については、詐害行為取消請求をすることができる。

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第424条の5(転得者に対する詐害行為取消請求)過去問1問

債権者は、受益者に対して詐害行為取消請求をすることができる場合において、受益者に移転した財産を転得した者があるときは、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める場合に限り、その転得者に対しても、詐害行為取消請求をすることができる。

一 その転得者が受益者から転得した者である場合その転得者が、転得の当時、債務者がした行為が債権者を害することを知っていたとき。

二 その転得者が他の転得者から転得した者である場合その転得者及びその前に転得した全ての転得者が、それぞれの転得の当時、債務者がした行為が債権者を害することを知っていたとき。

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第二節 債権の効力 / 第三款 詐害行為取消権 / 第二目 詐害行為取消権の行使の方法等

第424条の6・1条
第424条の6(財産の返還又は価額の償還の請求)

債権者は、受益者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しとともに、その行為によって受益者に移転した財産の返還を請求することができる。受益者がその財産の返還をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求することができる。

第2項債権者は、転得者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しとともに、転得者が転得した財産の返還を請求することができる。転得者がその財産の返還をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求することができる。

第二節 債権の効力 / 第三款 詐害行為取消権 / 第三目 詐害行為取消権の行使の効果

第425条〜第425条の3・2条
第425条(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)

詐害行為取消請求を認容する確定判決は、債務者及びその全ての債権者に対してもその効力を有する。

第425条の3(受益者の債権の回復)

債務者がした債務の消滅に関する行為が取り消された場合(第四百二十四条の四の規定により取り消された場合を除く。)において、受益者が債務者から受けた給付を返還し、又はその価額を償還したときは、受益者の債務者に対する債権は、これによって原状に復する。

第二節 債権の効力 / 第三款 詐害行為取消権 / 第四目 詐害行為取消権の期間の制限

第426条・1条
第426条過去問1問

詐害行為取消請求に係る訴えは、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から二年を経過したときは、提起することができない。行為の時から十年を経過したときも、同様とする。

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第三節 多数当事者の債権及び債務 / 第二款 不可分債権及び不可分債務

第428条・1条
第428条(不可分債権)過去問1問

次款(連帯債権)の規定(第四百三十三条及び第四百三十五条の規定を除く。)は、債権の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債権者があるときについて準用する。

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第三節 多数当事者の債権及び債務 / 第三款 連帯債権

第432条〜第435条・2条
第432条(連帯債権者による履行の請求等)過去問1問

債権の目的がその性質上可分である場合において、法令の規定又は当事者の意思表示によって数人が連帯して債権を有するときは、各債権者は、全ての債権者のために全部又は一部の履行を請求することができ、債務者は、全ての債権者のために各債権者に対して履行をすることができる。

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第435条(連帯債権者の一人との間の混同)過去問1問

連帯債権者の一人と債務者との間に混同があったときは、債務者は、弁済をしたものとみなす。

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第三節 多数当事者の債権及び債務 / 第四款 連帯債務

第436条〜第445条・10条
第436条(連帯債務者に対する履行の請求)

債務の目的がその性質上可分である場合において、法令の規定又は当事者の意思表示によって数人が連帯して債務を負担するときは、債権者は、その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次に全ての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。

第437条(連帯債務者の一人についての法律行為の無効等)

連帯債務者の一人について法律行為の無効又は取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨げられない。

第438条(連帯債務者の一人との間の更改)過去問2問

連帯債務者の一人と債権者との間に更改があったときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。

第439条(連帯債務者の一人による相殺等)過去問7問

連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。

第2項前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。

第440条(連帯債務者の一人との間の混同)過去問4問

連帯債務者の一人と債権者との間に混同があったときは、その連帯債務者は、弁済をしたものとみなす。

第441条(相対的効力の原則)過去問5問

第四百三十八条、第四百三十九条第一項及び前条に規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。ただし、債権者及び他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。

第442条(連帯債務者間の求償権)過去問2問

連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、その免責を得た額が自己の負担部分を超えるかどうかにかかわらず、他の連帯債務者に対し、その免責を得るために支出した財産の額(その財産の額が共同の免責を得た額を超える場合にあっては、その免責を得た額)のうち各自の負担部分に応じた額の求償権を有する。

第2項前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を包含する。

第443条(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)過去問1問

他の連帯債務者があることを知りながら、連帯債務者の一人が共同の免責を得ることを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得た連帯債務者に対抗したときは、その連帯債務者は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。

第2項弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た連帯債務者が、他の連帯債務者があることを知りながらその免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、他の連帯債務者が善意で弁済その他自己の財産をもって免責を得るための行為をしたときは、当該他の連帯債務者は、その免責を得るための行為を有効であったものとみなすことができる。

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第444条(償還をする資力のない者の負担部分の分担)過去問1問

連帯債務者の中に償還をする資力のない者があるときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の資力のある者の間で、各自の負担部分に応じて分割して負担する。

第2項前項に規定する場合において、求償者及び他の資力のある者がいずれも負担部分を有しない者であるときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の資力のある者の間で、等しい割合で分割して負担する。

第3項前二項の規定にかかわらず、償還を受けることができないことについて求償者に過失があるときは、他の連帯債務者に対して分担を請求することができない。

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第445条(連帯債務者の一人との間の免除等と求償権)過去問1問

連帯債務者の一人に対して債務の免除がされ、又は連帯債務者の一人のために時効が完成した場合においても、他の連帯債務者は、その一人の連帯債務者に対し、第四百四十二条第一項の求償権を行使することができる。

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第三節 多数当事者の債権及び債務 / 第五款 保証債務 / 第一目 総則

第446条〜第465条・19条
第446条(保証人の責任等)過去問12問

保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。

第2項保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。

第3項保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。

第447条(保証債務の範囲)過去問3問

保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する。

第2項保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償の額を約定することができる。

第448条(保証人の負担と主たる債務の目的又は態様)過去問1問

保証人の負担が債務の目的又は態様において主たる債務より重いときは、これを主たる債務の限度に減縮する。

第2項主たる債務の目的又は態様が保証契約の締結後に加重されたときであっても、保証人の負担は加重されない。

第449条(取り消すことができる債務の保証)

行為能力の制限によって取り消すことができる債務を保証した者は、保証契約の時においてその取消しの原因を知っていたときは、主たる債務の不履行の場合又はその債務の取消しの場合においてこれと同一の目的を有する独立の債務を負担したものと推定する。

第450条(保証人の要件)過去問1問

債務者が保証人を立てる義務を負う場合には、その保証人は、次に掲げる要件を具備する者でなければならない。

一 行為能力者であること。

二 弁済をする資力を有すること。

第2項保証人が前項第二号に掲げる要件を欠くに至ったときは、債権者は、同項各号に掲げる要件を具備する者をもってこれに代えることを請求することができる。

第3項前二項の規定は、債権者が保証人を指名した場合には、適用しない。

第451条(他の担保の供与)

債務者は、前条第一項各号に掲げる要件を具備する保証人を立てることができないときは、他の担保を供してこれに代えることができる。

第452条(催告の抗弁)過去問1問

債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、保証人は、まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することができる。ただし、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、又はその行方が知れないときは、この限りでない。

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第453条(検索の抗弁)過去問1問

債権者が前条の規定に従い主たる債務者に催告をした後であっても、保証人が主たる債務者に弁済をする資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、債権者は、まず主たる債務者の財産について執行をしなければならない。

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第454条(連帯保証の場合の特則)過去問6問
第456条(数人の保証人がある場合)過去問1問

数人の保証人がある場合には、それらの保証人が各別の行為により債務を負担したときであっても、第四百二十七条の規定を適用する。

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第457条(主たる債務者について生じた事由の効力)過去問5問

主たる債務者に対する履行の請求その他の事由による時効の完成猶予及び更新は、保証人に対しても、その効力を生ずる。

第2項保証人は、主たる債務者が主張することができる抗弁をもって債権者に対抗することができる。

第3項主たる債務者が債権者に対して相殺権、取消権又は解除権を有するときは、これらの権利の行使によって主たる債務者がその債務を免れるべき限度において、保証人は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。

第458条(連帯保証人について生じた事由の効力)

第四百三十八条、第四百三十九条第一項、第四百四十条及び第四百四十一条の規定は、主たる債務者と連帯して債務を負担する保証人について生じた事由について準用する。

第458条の2(主たる債務の履行状況に関する情報の提供義務)過去問5問

保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、保証人の請求があったときは、債権者は、保証人に対し、遅滞なく、主たる債務の元本及び主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものについての不履行の有無並びにこれらの残額及びそのうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提供しなければならない。

第458条の3(主たる債務者が期限の利益を喪失した場合における情報の提供義務)過去問2問

主たる債務者が期限の利益を有する場合において、その利益を喪失したときは、債権者は、保証人に対し、その利益の喪失を知った時から二箇月以内に、その旨を通知しなければならない。

第2項前項の期間内に同項の通知をしなかったときは、債権者は、保証人に対し、主たる債務者が期限の利益を喪失した時から同項の通知を現にするまでに生じた遅延損害金(期限の利益を喪失しなかったとしても生ずべきものを除く。)に係る保証債務の履行を請求することができない。

第3項前二項の規定は、保証人が法人である場合には、適用しない。

第459条(委託を受けた保証人の求償権)過去問2問

保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者に代わって弁済その他自己の財産をもって債務を消滅させる行為(以下「債務の消滅行為」という。)をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、そのために支出した財産の額(その財産の額がその債務の消滅行為によって消滅した主たる債務の額を超える場合にあっては、その消滅した額)の求償権を有する。

第2項第四百四十二条第二項の規定は、前項の場合について準用する。

第459条の2(委託を受けた保証人が弁済期前に弁済等をした場合の求償権)過去問1問

保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務の弁済期前に債務の消滅行為をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、主たる債務者がその当時利益を受けた限度において求償権を有する。この場合において、主たる債務者が債務の消滅行為の日以前に相殺の原因を有していたことを主張するときは、保証人は、債権者に対し、その相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。

第2項前項の規定による求償は、主たる債務の弁済期以後の法定利息及びその弁済期以後に債務の消滅行為をしたとしても避けることができなかった費用その他の損害の賠償を包含する。

第3項第一項の求償権は、主たる債務の弁済期以後でなければ、これを行使することができない。

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第460条(委託を受けた保証人の事前の求償権)過去問1問

保証人は、主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、次に掲げるときは、主たる債務者に対して、あらかじめ、求償権を行使することができる。

一 主たる債務者が破産手続開始の決定を受け、かつ、債権者がその破産財団の配当に加入しないとき。

二 債務が弁済期にあるとき。ただし、保証契約の後に債権者が主たる債務者に許与した期限は、保証人に対抗することができない。

三 保証人が過失なく債権者に弁済をすべき旨の裁判の言渡しを受けたとき。

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第462条(委託を受けない保証人の求償権)過去問2問

第四百五十九条の二第一項の規定は、主たる債務者の委託を受けないで保証をした者が債務の消滅行為をした場合について準用する。

第2項主たる債務者の意思に反して保証をした者は、主たる債務者が現に利益を受けている限度においてのみ求償権を有する。この場合において、主たる債務者が求償の日以前に相殺の原因を有していたことを主張するときは、保証人は、債権者に対し、その相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。

第3項第四百五十九条の二第三項の規定は、前二項に規定する保証人が主たる債務の弁済期前に債務の消滅行為をした場合における求償権の行使について準用する。

第465条(共同保証人間の求償権)過去問2問

第四百四十二条から第四百四十四条までの規定は、数人の保証人がある場合において、そのうちの一人の保証人が、主たる債務が不可分であるため又は各保証人が全額を弁済すべき旨の特約があるため、その全額又は自己の負担部分を超える額を弁済したときについて準用する。

第2項第四百六十二条の規定は、前項に規定する場合を除き、互いに連帯しない保証人の一人が全額又は自己の負担部分を超える額を弁済したときについて準用する。

第三節 多数当事者の債権及び債務 / 第五款 保証債務 / 第二目 個人根保証契約

第465条の2〜第465条の5・4条
第465条の2(個人根保証契約の保証人の責任等)過去問7問

一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(以下「根保証契約」という。)であって保証人が法人でないもの(以下「個人根保証契約」という。)の保証人は、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのもの及びその保証債務について約定された違約金又は損害賠償の額について、その全部に係る極度額を限度として、その履行をする責任を負う。

第2項個人根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない。

第3項第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、個人根保証契約における第一項に規定する極度額の定めについて準用する。

第465条の3(個人貸金等根保証契約の元本確定期日)

個人根保証契約であってその主たる債務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務(以下「貸金等債務」という。)が含まれるもの(以下「個人貸金等根保証契約」という。)において主たる債務の元本の確定すべき期日(以下「元本確定期日」という。)の定めがある場合において、その元本確定期日がその個人貸金等根保証契約の締結の日から五年を経過する日より後の日と定められているときは、その元本確定期日の定めは、その効力を生じない。

第2項個人貸金等根保証契約において元本確定期日の定めがない場合(前項の規定により元本確定期日の定めがその効力を生じない場合を含む。)には、その元本確定期日は、その個人貸金等根保証契約の締結の日から三年を経過する日とする。

第3項個人貸金等根保証契約における元本確定期日の変更をする場合において、変更後の元本確定期日がその変更をした日から五年を経過する日より後の日となるときは、その元本確定期日の変更は、その効力を生じない。ただし、元本確定期日の前二箇月以内に元本確定期日の変更をする場合において、変更後の元本確定期日が変更前の元本確定期日から五年以内の日となるときは、この限りでない。

第4項第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、個人貸金等根保証契約における元本確定期日の定め及びその変更(その個人貸金等根保証契約の締結の日から三年以内の日を元本確定期日とする旨の定め及び元本確定期日より前の日を変更後の元本確定期日とする変更を除く。)について準用する。

第465条の4(個人根保証契約の元本の確定事由)過去問1問

次に掲げる場合には、個人根保証契約における主たる債務の元本は、確定する。ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったときに限る。

一 債権者が、保証人の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき。

二 保証人が破産手続開始の決定を受けたとき。

三 主たる債務者又は保証人が死亡したとき。

第2項前項に規定する場合のほか、個人貸金等根保証契約における主たる債務の元本は、次に掲げる場合にも確定する。ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったときに限る。

一 債権者が、主たる債務者の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき。

二 主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき。

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第465条の5(保証人が法人である根保証契約の求償権)

保証人が法人である根保証契約において、第四百六十五条の二第一項に規定する極度額の定めがないときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約は、その効力を生じない。

第2項保証人が法人である根保証契約であってその主たる債務の範囲に貸金等債務が含まれるものにおいて、元本確定期日の定めがないとき、又は元本確定期日の定め若しくはその変更が第四百六十五条の三第一項若しくは第三項の規定を適用するとすればその効力を生じないものであるときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約は、その効力を生じない。主たる債務の範囲にその求償権に係る債務が含まれる根保証契約も、同様とする。

第3項前二項の規定は、求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲に求償権に係る債務が含まれる根保証契約の保証人が法人である場合には、適用しない。

第三節 多数当事者の債権及び債務 / 第五款 保証債務 / 第三目 事業に係る債務についての保証契約の特則

第465条の6〜第465条の10・3条
第465条の6(公正証書の作成と保証の効力)過去問2問

事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等債務が含まれる根保証契約は、その契約の締結に先立ち、その締結の日前一箇月以内に作成された公正証書で保証人になろうとする者が保証債務を履行する意思を表示していなければ、その効力を生じない。

第2項前項の公正証書を作成するには、次に掲げる方式に従わなければならない。

一 保証人になろうとする者が、次のイ又はロに掲げる契約の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事項を公証人に口授すること。

イ 保証契約(ロに掲げるものを除く。)主たる債務の債権者及び債務者、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものの定めの有無及びその内容並びに主たる債務者がその債務を履行しないときには、その債務の全額について履行する意思(保証人になろうとする者が主たる債務者と連帯して債務を負担しようとするものである場合には、債権者が主たる債務者に対して催告をしたかどうか、主たる債務者がその債務を履行することができるかどうか、又は他に保証人があるかどうかにかかわらず、その全額について履行する意思)を有していること。

ロ 根保証契約主たる債務の債権者及び債務者、主たる債務の範囲、根保証契約における極度額、元本確定期日の定めの有無及びその内容並びに主たる債務者がその債務を履行しないときには、極度額の限度において元本確定期日又は第四百六十五条の四第一項各号若しくは第二項各号に掲げる事由その他の元本を確定すべき事由が生ずる時までに生ずべき主たる債務の元本及び主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものの全額について履行する意思(保証人になろうとする者が主たる債務者と連帯して債務を負担しようとするものである場合には、債権者が主たる債務者に対して催告をしたかどうか、主たる債務者がその債務を履行することができるかどうか、又は他に保証人があるかどうかにかかわらず、その全額について履行する意思)を有していること。

二 公証人が、保証人になろうとする者の口述を筆記し、これを保証人になろうとする者に読み聞かせ、又は閲覧させること。

三 保証人になろうとする者が、筆記の正確なことを承認した後、署名し、印を押すこと。ただし、保証人になろうとする者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付記して、署名に代えることができる。

四 公証人が、その証書は前三号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記して、これに署名し、印を押すこと。

第3項前二項の規定は、保証人になろうとする者が法人である場合には、適用しない。

第465条の7(保証に係る公正証書の方式の特則)

前条第一項の保証契約又は根保証契約の保証人になろうとする者が口がきけない者である場合には、公証人の前で、同条第二項第一号イ又はロに掲げる契約の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事項を通訳人の通訳により申述し、又は自書して、同号の口授に代えなければならない。この場合における同項第二号の規定の適用については、同号中「口述」とあるのは、「通訳人の通訳による申述又は自書」とする。

第2項前条第一項の保証契約又は根保証契約の保証人になろうとする者が耳が聞こえない者である場合には、公証人は、同条第二項第二号に規定する筆記した内容を通訳人の通訳により保証人になろうとする者に伝えて、同号の読み聞かせに代えることができる。

第3項公証人は、前二項に定める方式に従って公正証書を作ったときは、その旨をその証書に付記しなければならない。

第465条の10(契約締結時の情報の提供義務)過去問3問

主たる債務者は、事業のために負担する債務を主たる債務とする保証又は主たる債務の範囲に事業のために負担する債務が含まれる根保証の委託をするときは、委託を受ける者に対し、次に掲げる事項に関する情報を提供しなければならない。

一 財産及び収支の状況

二 主たる債務以外に負担している債務の有無並びにその額及び履行状況

三 主たる債務の担保として他に提供し、又は提供しようとするものがあるときは、その旨及びその内容

第2項主たる債務者が前項各号に掲げる事項に関して情報を提供せず、又は事実と異なる情報を提供したために委託を受けた者がその事項について誤認をし、それによって保証契約の申込み又はその承諾の意思表示をした場合において、主たる債務者がその事項に関して情報を提供せず又は事実と異なる情報を提供したことを債権者が知り又は知ることができたときは、保証人は、保証契約を取り消すことができる。

第3項前二項の規定は、保証をする者が法人である場合には、適用しない。

第四節 債権の譲渡

第466条〜第469条・8条
第466条(債権の譲渡性)過去問5問

債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

第2項当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。

第3項前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる。

第4項前項の規定は、債務者が債務を履行しない場合において、同項に規定する第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その債務者については、適用しない。

第466条の2(譲渡制限の意思表示がされた債権に係る債務者の供託)過去問2問

債務者は、譲渡制限の意思表示がされた金銭の給付を目的とする債権が譲渡されたときは、その債権の全額に相当する金銭を債務の履行地(債務の履行地が債権者の現在の住所により定まる場合にあっては、譲渡人の現在の住所を含む。次条において同じ。)の供託所に供託することができる。

第2項前項の規定により供託をした債務者は、遅滞なく、譲渡人及び譲受人に供託の通知をしなければならない。

第3項第一項の規定により供託をした金銭は、譲受人に限り、還付を請求することができる。

第466条の3過去問1問

前条第一項に規定する場合において、譲渡人について破産手続開始の決定があったときは、譲受人(同項の債権の全額を譲り受けた者であって、その債権の譲渡を債務者その他の第三者に対抗することができるものに限る。)は、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかったときであっても、債務者にその債権の全額に相当する金銭を債務の履行地の供託所に供託させることができる。この場合においては、同条第二項及び第三項の規定を準用する。

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第466条の4(譲渡制限の意思表示がされた債権の差押え)過去問1問

第四百六十六条第三項の規定は、譲渡制限の意思表示がされた債権に対する強制執行をした差押債権者に対しては、適用しない。

第2項前項の規定にかかわらず、譲受人その他の第三者が譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった場合において、その債権者が同項の債権に対する強制執行をしたときは、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもって差押債権者に対抗することができる。

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第466条の5(預金債権又は貯金債権に係る譲渡制限の意思表示の効力)過去問1問

預金口座又は貯金口座に係る預金又は貯金に係る債権(以下「預貯金債権」という。)について当事者がした譲渡制限の意思表示は、第四百六十六条第二項の規定にかかわらず、その譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対抗することができる。

第2項前項の規定は、譲渡制限の意思表示がされた預貯金債権に対する強制執行をした差押債権者に対しては、適用しない。

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第466条の6(将来債権の譲渡性)過去問3問

債権の譲渡は、その意思表示の時に債権が現に発生していることを要しない。

第2項債権が譲渡された場合において、その意思表示の時に債権が現に発生していないときは、譲受人は、発生した債権を当然に取得する。

第3項前項に規定する場合において、譲渡人が次条の規定による通知をし、又は債務者が同条の規定による承諾をした時(以下「対抗要件具備時」という。)までに譲渡制限の意思表示がされたときは、譲受人その他の第三者がそのことを知っていたものとみなして、第四百六十六条第三項(譲渡制限の意思表示がされた債権が預貯金債権の場合にあっては、前条第一項)の規定を適用する。

第467条(債権の譲渡の対抗要件)過去問9問

債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。

第2項前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。

第469条(債権の譲渡における相殺権)過去問1問

債務者は、対抗要件具備時より前に取得した譲渡人に対する債権による相殺をもって譲受人に対抗することができる。

第2項債務者が対抗要件具備時より後に取得した譲渡人に対する債権であっても、その債権が次に掲げるものであるときは、前項と同様とする。ただし、債務者が対抗要件具備時より後に他人の債権を取得したときは、この限りでない。

一 対抗要件具備時より前の原因に基づいて生じた債権

二 前号に掲げるもののほか、譲受人の取得した債権の発生原因である契約に基づいて生じた債権

第3項第四百六十六条第四項の場合における前二項の規定の適用については、これらの規定中「対抗要件具備時」とあるのは、「第四百六十六条第四項の相当の期間を経過した時」とし、第四百六十六条の三の場合におけるこれらの規定の適用については、これらの規定中「対抗要件具備時」とあるのは、「第四百六十六条の三の規定により同条の譲受人から供託の請求を受けた時」とする。

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第五節 債務の引受け / 第一款 併存的債務引受

第470条・1条
第470条(併存的債務引受の要件及び効果)過去問2問

併存的債務引受の引受人は、債務者と連帯して、債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負担する。

第2項併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。

第3項併存的債務引受は、債務者と引受人となる者との契約によってもすることができる。この場合において、併存的債務引受は、債権者が引受人となる者に対して承諾をした時に、その効力を生ずる。

第4項前項の規定によってする併存的債務引受は、第三者のためにする契約に関する規定に従う。

第五節 債務の引受け / 第二款 免責的債務引受

第472条・1条
第472条(免責的債務引受の要件及び効果)過去問2問

免責的債務引受の引受人は債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負担し、債務者は自己の債務を免れる。

第2項免責的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。この場合において、免責的債務引受は、債権者が債務者に対してその契約をした旨を通知した時に、その効力を生ずる。

第3項免責的債務引受は、債務者と引受人となる者が契約をし、債権者が引受人となる者に対して承諾をすることによってもすることができる。

第六節 債権の消滅 / 第一款 弁済 / 第一目 総則

第474条〜第493条・17条
第474条(第三者の弁済)過去問6問

債務の弁済は、第三者もすることができる。

第2項弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。ただし、債務者の意思に反することを債権者が知らなかったときは、この限りでない。

第3項前項に規定する第三者は、債権者の意思に反して弁済をすることができない。ただし、その第三者が債務者の委託を受けて弁済をする場合において、そのことを債権者が知っていたときは、この限りでない。

第4項前三項の規定は、その債務の性質が第三者の弁済を許さないとき、又は当事者が第三者の弁済を禁止し、若しくは制限する旨の意思表示をしたときは、適用しない。

第475条(弁済として引き渡した物の取戻し)

弁済をした者が弁済として他人の物を引き渡したときは、その弁済をした者は、更に有効な弁済をしなければ、その物を取り戻すことができない。

第476条(弁済として引き渡した物の消費又は譲渡がされた場合の弁済の効力等)

前条の場合において、債権者が弁済として受領した物を善意で消費し、又は譲り渡したときは、その弁済は、有効とする。この場合において、債権者が第三者から賠償の請求を受けたときは、弁済をした者に対して求償をすることを妨げない。

第477条(預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済)過去問1問

債権者の預金又は貯金の口座に対する払込みによってする弁済は、債権者がその預金又は貯金に係る債権の債務者に対してその払込みに係る金額の払戻しを請求する権利を取得した時に、その効力を生ずる。

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第478条(受領権者としての外観を有する者に対する弁済)過去問2問

受領権者(債権者及び法令の規定又は当事者の意思表示によって弁済を受領する権限を付与された第三者をいう。以下同じ。)以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する。

第481条(差押えを受けた債権の第三債務者の弁済)過去問1問

差押えを受けた債権の第三債務者が自己の債権者に弁済をしたときは、差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することができる。

第2項前項の規定は、第三債務者からその債権者に対する求償権の行使を妨げない。

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第482条(代物弁済)過去問4問

弁済をすることができる者(以下「弁済者」という。)が、債権者との間で、債務者の負担した給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約をした場合において、その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。

第483条(特定物の現状による引渡し)過去問2問

債権の目的が特定物の引渡しである場合において、契約その他の債権の発生原因及び取引上の社会通念に照らしてその引渡しをすべき時の品質を定めることができないときは、弁済をする者は、その引渡しをすべき時の現状でその物を引き渡さなければならない。

第484条(弁済の場所及び時間)過去問3問

弁済をすべき場所について別段の意思表示がないときは、特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない。

第2項法令又は慣習により取引時間の定めがあるときは、その取引時間内に限り、弁済をし、又は弁済の請求をすることができる。

第485条(弁済の費用)過去問2問

弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、債務者の負担とする。ただし、債権者が住所の移転その他の行為によって弁済の費用を増加させたときは、その増加額は、債権者の負担とする。

第486条(受取証書の交付請求等)過去問1問

弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる。

第2項弁済をする者は、前項の受取証書の交付に代えて、その内容を記録した電磁的記録の提供を請求することができる。ただし、弁済を受領する者に不相当な負担を課するものであるときは、この限りでない。

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第488条(同種の給付を目的とする数個の債務がある場合の充当)過去問4問

債務者が同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担する場合において、弁済として提供した給付が全ての債務を消滅させるのに足りないとき(次条第一項に規定する場合を除く。)は、弁済をする者は、給付の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。

第2項弁済をする者が前項の規定による指定をしないときは、弁済を受領する者は、その受領の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。ただし、弁済をする者がその充当に対して直ちに異議を述べたときは、この限りでない。

第3項前二項の場合における弁済の充当の指定は、相手方に対する意思表示によってする。

第4項弁済をする者及び弁済を受領する者がいずれも第一項又は第二項の規定による指定をしないときは、次の各号の定めるところに従い、その弁済を充当する。

一 債務の中に弁済期にあるものと弁済期にないものとがあるときは、弁済期にあるものに先に充当する。

二 全ての債務が弁済期にあるとき、又は弁済期にないときは、債務者のために弁済の利益が多いものに先に充当する。

三 債務者のために弁済の利益が相等しいときは、弁済期が先に到来したもの又は先に到来すべきものに先に充当する。

四 前二号に掲げる事項が相等しい債務の弁済は、各債務の額に応じて充当する。

第489条(元本、利息及び費用を支払うべき場合の充当)過去問4問

債務者が一個又は数個の債務について元本のほか利息及び費用を支払うべき場合(債務者が数個の債務を負担する場合にあっては、同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担するときに限る。)において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、これを順次に費用、利息及び元本に充当しなければならない。

第2項前条の規定は、前項の場合において、費用、利息又は元本のいずれかの全てを消滅させるのに足りない給付をしたときについて準用する。

第490条(合意による弁済の充当)過去問1問

前二条の規定にかかわらず、弁済をする者と弁済を受領する者との間に弁済の充当の順序に関する合意があるときは、その順序に従い、その弁済を充当する。

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第491条(数個の給付をすべき場合の充当)過去問1問

一個の債務の弁済として数個の給付をすべき場合において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、前三条の規定を準用する。

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第492条(弁済の提供の効果)過去問1問

債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる。

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第493条(弁済の提供の方法)過去問3問

弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない。ただし、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる。

第六節 債権の消滅 / 第一款 弁済 / 第二目 弁済の目的物の供託

第494条〜第497条・4条
第494条(供託)過去問3問

弁済者は、次に掲げる場合には、債権者のために弁済の目的物を供託することができる。この場合においては、弁済者が供託をした時に、その債権は、消滅する。

一 弁済の提供をした場合において、債権者がその受領を拒んだとき。

二 債権者が弁済を受領することができないとき。

第2項弁済者が債権者を確知することができないときも、前項と同様とする。ただし、弁済者に過失があるときは、この限りでない。

第495条(供託の方法)過去問3問

前条の規定による供託は、債務の履行地の供託所にしなければならない。

第2項供託所について法令に特別の定めがない場合には、裁判所は、弁済者の請求により、供託所の指定及び供託物の保管者の選任をしなければならない。

第3項前条の規定により供託をした者は、遅滞なく、債権者に供託の通知をしなければならない。

第496条(供託物の取戻し)過去問1問

債権者が供託を受諾せず、又は供託を有効と宣告した判決が確定しない間は、弁済者は、供託物を取り戻すことができる。この場合においては、供託をしなかったものとみなす。

第2項前項の規定は、供託によって質権又は抵当権が消滅した場合には、適用しない。

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第497条(供託に適しない物等)過去問1問

弁済者は、次に掲げる場合には、裁判所の許可を得て、弁済の目的物を競売に付し、その代金を供託することができる。

一 その物が供託に適しないとき。

二 その物について滅失、損傷その他の事由による価格の低落のおそれがあるとき。

三 その物の保存について過分の費用を要するとき。

四 前三号に掲げる場合のほか、その物を供託することが困難な事情があるとき。

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第六節 債権の消滅 / 第一款 弁済 / 第三目 弁済による代位

第499条〜第504条・5条
第499条(弁済による代位の要件)過去問1問

債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する。

第500条

第四百六十七条の規定は、前条の場合(弁済をするについて正当な利益を有する者が債権者に代位する場合を除く。)について準用する。

第501条(弁済による代位の効果)過去問1問

前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。

第2項前項の規定による権利の行使は、債権者に代位した者が自己の権利に基づいて債務者に対して求償をすることができる範囲内(保証人の一人が他の保証人に対して債権者に代位する場合には、自己の権利に基づいて当該他の保証人に対して求償をすることができる範囲内)に限り、することができる。

第3項第一項の場合には、前項の規定によるほか、次に掲げるところによる。

一 第三取得者(債務者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者をいう。以下この項において同じ。)は、保証人及び物上保証人に対して債権者に代位しない。

二 第三取得者の一人は、各財産の価格に応じて、他の第三取得者に対して債権者に代位する。

三 前号の規定は、物上保証人の一人が他の物上保証人に対して債権者に代位する場合について準用する。

四 保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。

五 第三取得者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、第三取得者とみなして第一号及び第二号の規定を適用し、物上保証人から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、物上保証人とみなして第一号、第三号及び前号の規定を適用する。

第503条(債権者による債権証書の交付等)過去問1問

代位弁済によって全部の弁済を受けた債権者は、債権に関する証書及び自己の占有する担保物を代位者に交付しなければならない。

第2項債権の一部について代位弁済があった場合には、債権者は、債権に関する証書にその代位を記入し、かつ、自己の占有する担保物の保存を代位者に監督させなければならない。

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第504条(債権者による担保の喪失等)

弁済をするについて正当な利益を有する者(以下この項において「代位権者」という。)がある場合において、債権者が故意又は過失によってその担保を喪失し、又は減少させたときは、その代位権者は、代位をするに当たって担保の喪失又は減少によって償還を受けることができなくなる限度において、その責任を免れる。その代位権者が物上保証人である場合において、その代位権者から担保の目的となっている財産を譲り受けた第三者及びその特定承継人についても、同様とする。

第2項前項の規定は、債権者が担保を喪失し、又は減少させたことについて取引上の社会通念に照らして合理的な理由があると認められるときは、適用しない。

第六節 債権の消滅 / 第二款 相殺

第505条〜第511条・7条
第505条(相殺の要件等)過去問1問

二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。

第2項前項の規定にかかわらず、当事者が相殺を禁止し、又は制限する旨の意思表示をした場合には、その意思表示は、第三者がこれを知り、又は重大な過失によって知らなかったときに限り、その第三者に対抗することができる。

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第506条(相殺の方法及び効力)過去問2問

相殺は、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってする。この場合において、その意思表示には、条件又は期限を付することができない。

第2項前項の意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる。

第507条(履行地の異なる債務の相殺)過去問2問

相殺は、双方の債務の履行地が異なるときであっても、することができる。この場合において、相殺をする当事者は、相手方に対し、これによって生じた損害を賠償しなければならない。

第508条(時効により消滅した債権を自働債権とする相殺)過去問3問

時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。

第509条(不法行為等により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止)過去問4問

次に掲げる債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。ただし、その債権者がその債務に係る債権を他人から譲り受けたときは、この限りでない。

一 悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務

二 人の生命又は身体の侵害による損害賠償の債務(前号に掲げるものを除く。)

第510条(差押禁止債権を受働債権とする相殺の禁止)過去問1問

債権が差押えを禁じたものであるときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。

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第511条(差押えを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止)過去問2問

差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することはできないが、差押え前に取得した債権による相殺をもって対抗することができる。

第2項前項の規定にかかわらず、差押え後に取得した債権が差押え前の原因に基づいて生じたものであるときは、その第三債務者は、その債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができる。ただし、第三債務者が差押え後に他人の債権を取得したときは、この限りでない。

第六節 債権の消滅 / 第三款 更改

第513条〜第518条・4条
第513条(更改)過去問1問

当事者が従前の債務に代えて、新たな債務であって次に掲げるものを発生させる契約をしたときは、従前の債務は、更改によって消滅する。

一 従前の給付の内容について重要な変更をするもの

二 従前の債務者が第三者と交替するもの

三 従前の債権者が第三者と交替するもの

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第514条(債務者の交替による更改)過去問1問

債務者の交替による更改は、債権者と更改後に債務者となる者との契約によってすることができる。この場合において、更改は、債権者が更改前の債務者に対してその契約をした旨を通知した時に、その効力を生ずる。

第2項債務者の交替による更改後の債務者は、更改前の債務者に対して求償権を取得しない。

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第515条(債権者の交替による更改)過去問2問

債権者の交替による更改は、更改前の債権者、更改後に債権者となる者及び債務者の契約によってすることができる。

第2項債権者の交替による更改は、確定日付のある証書によってしなければ、第三者に対抗することができない。

第518条(更改後の債務への担保の移転)過去問2問

債権者(債権者の交替による更改にあっては、更改前の債権者)は、更改前の債務の目的の限度において、その債務の担保として設定された質権又は抵当権を更改後の債務に移すことができる。ただし、第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。

第2項前項の質権又は抵当権の移転は、あらかじめ又は同時に更改の相手方(債権者の交替による更改にあっては、債務者)に対してする意思表示によってしなければならない。

第六節 債権の消滅 / 第四款 免除

第519条・1条
第519条

債権者が債務者に対して債務を免除する意思を表示したときは、その債権は、消滅する。

第六節 債権の消滅 / 第五款 混同

第520条・1条
第520条過去問2問

債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。

第七節 有価証券 / 第一款 指図証券

第520条の9・1条
第520条の9(指図証券の提示と履行遅滞)過去問1問

指図証券の債務者は、その債務の履行について期限の定めがあるときであっても、その期限が到来した後に所持人がその証券を提示してその履行の請求をした時から遅滞の責任を負う。

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第二章 契約

第521条〜第696条・135条

第一節 総則 / 第一款 契約の成立

第521条〜第529条・5条
第521条(契約の締結及び内容の自由)過去問1問

何人も、法令に特別の定めがある場合を除き、契約をするかどうかを自由に決定することができる。

第2項契約の当事者は、法令の制限内において、契約の内容を自由に決定することができる。

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第522条(契約の成立と方式)

契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。

第2項契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。

第524条(遅延した承諾の効力)過去問1問

申込者は、遅延した承諾を新たな申込みとみなすことができる。

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第526条(申込者の死亡等)過去問2問

申込者が申込みの通知を発した後に死亡し、意思能力を有しない常況にある者となり、又は行為能力の制限を受けた場合において、申込者がその事実が生じたとすればその申込みは効力を有しない旨の意思を表示していたとき、又はその相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、その効力を有しない。

第529条(懸賞広告)

ある行為をした者に一定の報酬を与える旨を広告した者(以下「懸賞広告者」という。)は、その行為をした者がその広告を知っていたかどうかにかかわらず、その者に対してその報酬を与える義務を負う。

第一節 総則 / 第二款 契約の効力

第533条〜第539条・5条
第533条(同時履行の抗弁)過去問3問

双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行(債務の履行に代わる損害賠償の債務の履行を含む。)を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。

第536条(債務者の危険負担等)過去問6問

当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる。

第2項債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができない。この場合において、債務者は、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。

第537条(第三者のためにする契約)過去問1問

契約により当事者の一方が第三者に対してある給付をすることを約したときは、その第三者は、債務者に対して直接にその給付を請求する権利を有する。

第2項前項の契約は、その成立の時に第三者が現に存しない場合又は第三者が特定していない場合であっても、そのためにその効力を妨げられない。

第3項第一項の場合において、第三者の権利は、その第三者が債務者に対して同項の契約の利益を享受する意思を表示した時に発生する。

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第538条(第三者の権利の確定)過去問1問

前条の規定により第三者の権利が発生した後は、当事者は、これを変更し、又は消滅させることができない。

第2項前条の規定により第三者の権利が発生した後に、債務者がその第三者に対する債務を履行しない場合には、同条第一項の契約の相手方は、その第三者の承諾を得なければ、契約を解除することができない。

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第539条(債務者の抗弁)過去問1問

債務者は、第五百三十七条第一項の契約に基づく抗弁をもって、その契約の利益を受ける第三者に対抗することができる。

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第一節 総則 / 第四款 契約の解除

第540条〜第548条・8条
第540条(解除権の行使)過去問2問

契約又は法律の規定により当事者の一方が解除権を有するときは、その解除は、相手方に対する意思表示によってする。

第2項前項の意思表示は、撤回することができない。

第541条(催告による解除)過去問7問

当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。

第542条(催告によらない解除)過去問5問

次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができる。

一 債務の全部の履行が不能であるとき。

二 債務者がその債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。

三 債務の一部の履行が不能である場合又は債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示した場合において、残存する部分のみでは契約をした目的を達することができないとき。

四 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、債務者が履行をしないでその時期を経過したとき。

五 前各号に掲げる場合のほか、債務者がその債務の履行をせず、債権者が前条の催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかであるとき。

第2項次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の一部の解除をすることができる。

一 債務の一部の履行が不能であるとき。

二 債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。

第543条(債権者の責めに帰すべき事由による場合)過去問1問

債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は、前二条の規定による契約の解除をすることができない。

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第544条(解除権の不可分性)過去問1問

当事者の一方が数人ある場合には、契約の解除は、その全員から又はその全員に対してのみ、することができる。

第2項前項の場合において、解除権が当事者のうちの一人について消滅したときは、他の者についても消滅する。

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第545条(解除の効果)過去問8問

当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。

第2項前項本文の場合において、金銭を返還するときは、その受領の時から利息を付さなければならない。

第3項第一項本文の場合において、金銭以外の物を返還するときは、その受領の時以後に生じた果実をも返還しなければならない。

第4項解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。

第546条(契約の解除と同時履行)過去問1問

第五百三十三条の規定は、前条の場合について準用する。

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第548条(解除権者の故意による目的物の損傷等による解除権の消滅)過去問1問

解除権を有する者が故意若しくは過失によって契約の目的物を著しく損傷し、若しくは返還することができなくなったとき、又は加工若しくは改造によってこれを他の種類の物に変えたときは、解除権は、消滅する。ただし、解除権を有する者がその解除権を有することを知らなかったときは、この限りでない。

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第一節 総則 / 第五款 定型約款

第548条の2〜第548条の4・3条
第548条の2(定型約款の合意)過去問1問

定型取引(ある特定の者が不特定多数の者を相手方として行う取引であって、その内容の全部又は一部が画一的であることがその双方にとって合理的なものをいう。以下同じ。)を行うことの合意(次条において「定型取引合意」という。)をした者は、次に掲げる場合には、定型約款(定型取引において、契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体をいう。以下同じ。)の個別の条項についても合意をしたものとみなす。

一 定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき。

二 定型約款を準備した者(以下「定型約款準備者」という。)があらかじめその定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたとき。

第2項前項の規定にかかわらず、同項の条項のうち、相手方の権利を制限し、又は相手方の義務を加重する条項であって、その定型取引の態様及びその実情並びに取引上の社会通念に照らして第一条第二項に規定する基本原則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるものについては、合意をしなかったものとみなす。

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第548条の3(定型約款の内容の表示)過去問1問

定型取引を行い、又は行おうとする定型約款準備者は、定型取引合意の前又は定型取引合意の後相当の期間内に相手方から請求があった場合には、遅滞なく、相当な方法でその定型約款の内容を示さなければならない。ただし、定型約款準備者が既に相手方に対して定型約款を記載した書面を交付し、又はこれを記録した電磁的記録を提供していたときは、この限りでない。

第2項定型約款準備者が定型取引合意の前において前項の請求を拒んだときは、前条の規定は、適用しない。ただし、一時的な通信障害が発生した場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。

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第548条の4(定型約款の変更)過去問1問

定型約款準備者は、次に掲げる場合には、定型約款の変更をすることにより、変更後の定型約款の条項について合意があったものとみなし、個別に相手方と合意をすることなく契約の内容を変更することができる。

一 定型約款の変更が、相手方の一般の利益に適合するとき。

二 定型約款の変更が、契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、この条の規定により定型約款の変更をすることがある旨の定めの有無及びその内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき。

第2項定型約款準備者は、前項の規定による定型約款の変更をするときは、その効力発生時期を定め、かつ、定型約款を変更する旨及び変更後の定型約款の内容並びにその効力発生時期をインターネットの利用その他の適切な方法により周知しなければならない。

第3項第一項第二号の規定による定型約款の変更は、前項の効力発生時期が到来するまでに同項の規定による周知をしなければ、その効力を生じない。

第4項第五百四十八条の二第二項の規定は、第一項の規定による定型約款の変更については、適用しない。

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第二節 贈与

第549条〜第554条・6条
第549条(贈与)過去問1問

贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。

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第550条(書面によらない贈与の解除)過去問5問

書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。

第551条(贈与者の引渡義務等)過去問3問

贈与者は、贈与の目的である物又は権利を、贈与の目的として特定した時の状態で引き渡し、又は移転することを約したものと推定する。

第2項負担付贈与については、贈与者は、その負担の限度において、売主と同じく担保の責任を負う。

第552条(定期贈与)過去問2問

定期の給付を目的とする贈与は、贈与者又は受贈者の死亡によって、その効力を失う。

第553条(負担付贈与)過去問2問

負担付贈与については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、双務契約に関する規定を準用する。

第554条(死因贈与)過去問1問

贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与については、その性質に反しない限り、遺贈に関する規定を準用する。

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第三節 売買 / 第一款 総則

第555条〜第558条・3条
第555条(売買)

売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

第557条(手付)過去問11問

買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない。

第2項第五百四十五条第四項の規定は、前項の場合には、適用しない。

第558条(売買契約に関する費用)過去問1問

売買契約に関する費用は、当事者双方が等しい割合で負担する。

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第三節 売買 / 第二款 売買の効力

第560条〜第578条・13条
第560条(権利移転の対抗要件に係る売主の義務)

売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う。

第561条(他人の権利の売買における売主の義務)過去問1問

他人の権利(権利の一部が他人に属する場合におけるその権利の一部を含む。)を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。

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第562条(買主の追完請求権)過去問6問

引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。

第2項前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定による履行の追完の請求をすることができない。

第563条(買主の代金減額請求権)過去問6問

前条第一項本文に規定する場合において、買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる。

第2項前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、買主は、同項の催告をすることなく、直ちに代金の減額を請求することができる。

一 履行の追完が不能であるとき。

二 売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。

三 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、売主が履行の追完をしないでその時期を経過したとき。

四 前三号に掲げる場合のほか、買主が前項の催告をしても履行の追完を受ける見込みがないことが明らかであるとき。

第3項第一項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、前二項の規定による代金の減額の請求をすることができない。

第564条(買主の損害賠償請求及び解除権の行使)過去問3問

前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第五百四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。

第566条(目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)過去問5問

売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から一年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この限りでない。

第567条(目的物の滅失等についての危険の移転)

売主が買主に目的物(売買の目的として特定したものに限る。以下この条において同じ。)を引き渡した場合において、その引渡しがあった時以後にその目的物が当事者双方の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときは、買主は、その滅失又は損傷を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。この場合において、買主は、代金の支払を拒むことができない。

第2項売主が契約の内容に適合する目的物をもって、その引渡しの債務の履行を提供したにもかかわらず、買主がその履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、その履行の提供があった時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその目的物が滅失し、又は損傷したときも、前項と同様とする。

第569条(債権の売主の担保責任)

債権の売主が債務者の資力を担保したときは、契約の時における資力を担保したものと推定する。

第2項弁済期に至らない債権の売主が債務者の将来の資力を担保したときは、弁済期における資力を担保したものと推定する。

第573条(代金の支払期限)過去問2問

売買の目的物の引渡しについて期限があるときは、代金の支払についても同一の期限を付したものと推定する。

第574条(代金の支払場所)

売買の目的物の引渡しと同時に代金を支払うべきときは、その引渡しの場所において支払わなければならない。

第575条(果実の帰属及び代金の利息の支払)過去問1問

まだ引き渡されていない売買の目的物が果実を生じたときは、その果実は、売主に帰属する。

第2項買主は、引渡しの日から、代金の利息を支払う義務を負う。ただし、代金の支払について期限があるときは、その期限が到来するまでは、利息を支払うことを要しない。

第577条(抵当権等の登記がある場合の買主による代金の支払の拒絶)過去問1問

買い受けた不動産について契約の内容に適合しない抵当権の登記があるときは、買主は、抵当権消滅請求の手続が終わるまで、その代金の支払を拒むことができる。この場合において、売主は、買主に対し、遅滞なく抵当権消滅請求をすべき旨を請求することができる。

第2項前項の規定は、買い受けた不動産について契約の内容に適合しない先取特権又は質権の登記がある場合について準用する。

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第578条(売主による代金の供託の請求)過去問1問

前二条の場合においては、売主は、買主に対して代金の供託を請求することができる。

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第三節 売買 / 第三款 買戻し

第580条〜第583条・3条
第580条(買戻しの期間)過去問2問

買戻しの期間は、十年を超えることができない。特約でこれより長い期間を定めたときは、その期間は、十年とする。

第2項買戻しについて期間を定めたときは、その後にこれを伸長することができない。

第3項買戻しについて期間を定めなかったときは、五年以内に買戻しをしなければならない。

第581条(買戻しの特約の対抗力)

売買契約と同時に買戻しの特約を登記したときは、買戻しは、第三者に対抗することができる。

第2項前項の登記がされた後に第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた賃借人の権利は、その残存期間中一年を超えない期間に限り、売主に対抗することができる。ただし、売主を害する目的で賃貸借をしたときは、この限りでない。

第583条(買戻しの実行)過去問1問

売主は、第五百八十条に規定する期間内に代金及び契約の費用を提供しなければ、買戻しをすることができない。

第2項買主又は転得者が不動産について費用を支出したときは、売主は、第百九十六条の規定に従い、その償還をしなければならない。ただし、有益費については、裁判所は、売主の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。

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第五節 消費貸借

第587条〜第591条・6条
第587条(消費貸借)

消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。

第587条の2(書面でする消費貸借等)過去問1問

前条の規定にかかわらず、書面でする消費貸借は、当事者の一方が金銭その他の物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約することによって、その効力を生ずる。

第2項書面でする消費貸借の借主は、貸主から金銭その他の物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。この場合において、貸主は、その契約の解除によって損害を受けたときは、借主に対し、その賠償を請求することができる。

第3項書面でする消費貸借は、借主が貸主から金銭その他の物を受け取る前に当事者の一方が破産手続開始の決定を受けたときは、その効力を失う。

第4項消費貸借がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その消費貸借は、書面によってされたものとみなして、前三項の規定を適用する。

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第588条(準消費貸借)過去問1問

金銭その他の物を給付する義務を負う者がある場合において、当事者がその物を消費貸借の目的とすることを約したときは、消費貸借は、これによって成立したものとみなす。

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第589条(利息)過去問1問

貸主は、特約がなければ、借主に対して利息を請求することができない。

第2項前項の特約があるときは、貸主は、借主が金銭その他の物を受け取った日以後の利息を請求することができる。

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第590条(貸主の引渡義務等)過去問2問

第五百五十一条の規定は、前条第一項の特約のない消費貸借について準用する。

第2項前条第一項の特約の有無にかかわらず、貸主から引き渡された物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しないものであるときは、借主は、その物の価額を返還することができる。

第591条(返還の時期)過去問3問

当事者が返還の時期を定めなかったときは、貸主は、相当の期間を定めて返還の催告をすることができる。

第2項借主は、返還の時期の定めの有無にかかわらず、いつでも返還をすることができる。

第3項当事者が返還の時期を定めた場合において、貸主は、借主がその時期の前に返還をしたことによって損害を受けたときは、借主に対し、その賠償を請求することができる。

第六節 使用貸借

第593条〜第600条・7条
第593条(使用貸借)

使用貸借は、当事者の一方がある物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物について無償で使用及び収益をして契約が終了したときに返還をすることを約することによって、その効力を生ずる。

第594条(借主による使用及び収益)過去問1問

借主は、契約又はその目的物の性質によって定まった用法に従い、その物の使用及び収益をしなければならない。

第2項借主は、貸主の承諾を得なければ、第三者に借用物の使用又は収益をさせることができない。

第3項借主が前二項の規定に違反して使用又は収益をしたときは、貸主は、契約の解除をすることができる。

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第595条(借用物の費用の負担)過去問3問

借主は、借用物の通常の必要費を負担する。

第2項第五百八十三条第二項の規定は、前項の通常の必要費以外の費用について準用する。

第597条(期間満了等による使用貸借の終了)過去問7問

当事者が使用貸借の期間を定めたときは、使用貸借は、その期間が満了することによって終了する。

第2項当事者が使用貸借の期間を定めなかった場合において、使用及び収益の目的を定めたときは、使用貸借は、借主がその目的に従い使用及び収益を終えることによって終了する。

第3項使用貸借は、借主の死亡によって終了する。

第598条(使用貸借の解除)過去問1問

貸主は、前条第二項に規定する場合において、同項の目的に従い借主が使用及び収益をするのに足りる期間を経過したときは、契約の解除をすることができる。

第2項当事者が使用貸借の期間並びに使用及び収益の目的を定めなかったときは、貸主は、いつでも契約の解除をすることができる。

第3項借主は、いつでも契約の解除をすることができる。

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第599条(借主による収去等)過去問3問

借主は、借用物を受け取った後にこれに附属させた物がある場合において、使用貸借が終了したときは、その附属させた物を収去する義務を負う。ただし、借用物から分離することができない物又は分離するのに過分の費用を要する物については、この限りでない。

第2項借主は、借用物を受け取った後にこれに附属させた物を収去することができる。

第3項借主は、借用物を受け取った後にこれに生じた損傷がある場合において、使用貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が借主の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

第600条(損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限)過去問9問

契約の本旨に反する使用又は収益によって生じた損害の賠償及び借主が支出した費用の償還は、貸主が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならない。

第2項前項の損害賠償の請求権については、貸主が返還を受けた時から一年を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

第七節 賃貸借 / 第一款 総則

第601条〜第604条・4条
第601条(賃貸借)過去問1問

賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。

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第602条(短期賃貸借)過去問4問

処分の権限を有しない者が賃貸借をする場合には、次の各号に掲げる賃貸借は、それぞれ当該各号に定める期間を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、当該各号に定める期間とする。

一 樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃貸借十年

二 前号に掲げる賃貸借以外の土地の賃貸借五年

三 建物の賃貸借三年

四 動産の賃貸借六箇月

第603条(短期賃貸借の更新)

前条に定める期間は、更新することができる。ただし、その期間満了前、土地については一年以内、建物については三箇月以内、動産については一箇月以内に、その更新をしなければならない。

第604条(賃貸借の存続期間)過去問3問

賃貸借の存続期間は、五十年を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、五十年とする。

第2項賃貸借の存続期間は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から五十年を超えることができない。

第七節 賃貸借 / 第二款 賃貸借の効力

第605条〜第616条・16条
第605条(不動産賃貸借の対抗力)過去問4問

不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができる。

第605条の2(不動産の賃貸人たる地位の移転)過去問4問

前条、借地借家法(平成三年法律第九十号)第十条又は第三十一条その他の法令の規定による賃貸借の対抗要件を備えた場合において、その不動産が譲渡されたときは、その不動産の賃貸人たる地位は、その譲受人に移転する。

第2項前項の規定にかかわらず、不動産の譲渡人及び譲受人が、賃貸人たる地位を譲渡人に留保する旨及びその不動産を譲受人が譲渡人に賃貸する旨の合意をしたときは、賃貸人たる地位は、譲受人に移転しない。この場合において、譲渡人と譲受人又はその承継人との間の賃貸借が終了したときは、譲渡人に留保されていた賃貸人たる地位は、譲受人又はその承継人に移転する。

第3項第一項又は前項後段の規定による賃貸人たる地位の移転は、賃貸物である不動産について所有権の移転の登記をしなければ、賃借人に対抗することができない。

第4項第一項又は第二項後段の規定により賃貸人たる地位が譲受人又はその承継人に移転したときは、第六百八条の規定による費用の償還に係る債務及び第六百二十二条の二第一項の規定による同項に規定する敷金の返還に係る債務は、譲受人又はその承継人が承継する。

第605条の3(合意による不動産の賃貸人たる地位の移転)過去問1問

不動産の譲渡人が賃貸人であるときは、その賃貸人たる地位は、賃借人の承諾を要しないで、譲渡人と譲受人との合意により、譲受人に移転させることができる。この場合においては、前条第三項及び第四項の規定を準用する。

第605条の4(不動産の賃借人による妨害の停止の請求等)過去問1問

不動産の賃借人は、第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた場合において、次の各号に掲げるときは、それぞれ当該各号に定める請求をすることができる。

一 その不動産の占有を第三者が妨害しているときその第三者に対する妨害の停止の請求

二 その不動産を第三者が占有しているときその第三者に対する返還の請求

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第606条(賃貸人による修繕等)過去問12問
第607条(賃借人の意思に反する保存行為)過去問1問

賃貸人が賃借人の意思に反して保存行為をしようとする場合において、そのために賃借人が賃借をした目的を達することができなくなるときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。

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第607条の2(賃借人による修繕)過去問1問

賃借物の修繕が必要である場合において、次に掲げるときは、賃借人は、その修繕をすることができる。

一 賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき。

二 急迫の事情があるとき。

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第608条(賃借人による費用の償還請求)過去問15問

賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。

第2項賃借人が賃借物について有益費を支出したときは、賃貸人は、賃貸借の終了の時に、第百九十六条第二項の規定に従い、その償還をしなければならない。ただし、裁判所は、賃貸人の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。

第609条(減収による賃料の減額請求)過去問1問

耕作又は牧畜を目的とする土地の賃借人は、不可抗力によって賃料より少ない収益を得たときは、その収益の額に至るまで、賃料の減額を請求することができる。

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第610条(減収による解除)

前条の場合において、同条の賃借人は、不可抗力によって引き続き二年以上賃料より少ない収益を得たときは、契約の解除をすることができる。

第611条(賃借物の一部滅失等による賃料の減額等)過去問4問

賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される。

第2項賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。

第612条(賃借権の譲渡及び転貸の制限)過去問12問
第613条(転貸の効果)過去問10問

賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と賃借人との間の賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができない。

第2項前項の規定は、賃貸人が賃借人に対してその権利を行使することを妨げない。

第3項賃借人が適法に賃借物を転貸した場合には、賃貸人は、賃借人との間の賃貸借を合意により解除したことをもって転借人に対抗することができない。ただし、その解除の当時、賃貸人が賃借人の債務不履行による解除権を有していたときは、この限りでない。

第614条(賃料の支払時期)過去問2問

賃料は、動産、建物及び宅地については毎月末に、その他の土地については毎年末に、支払わなければならない。ただし、収穫の季節があるものについては、その季節の後に遅滞なく支払わなければならない。

第615条(賃借人の通知義務)過去問1問

賃借物が修繕を要し、又は賃借物について権利を主張する者があるときは、賃借人は、遅滞なくその旨を賃貸人に通知しなければならない。ただし、賃貸人が既にこれを知っているときは、この限りでない。

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第616条(賃借人による使用及び収益)過去問1問

第五百九十四条第一項の規定は、賃貸借について準用する。

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第七節 賃貸借 / 第三款 賃貸借の終了

第616条の2〜第622条・7条
第616条の2(賃借物の全部滅失等による賃貸借の終了)過去問3問

賃借物の全部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合には、賃貸借は、これによって終了する。

第617条(期間の定めのない賃貸借の解約の申入れ)過去問3問

当事者が賃貸借の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合においては、次の各号に掲げる賃貸借は、解約の申入れの日からそれぞれ当該各号に定める期間を経過することによって終了する。

一 土地の賃貸借一年

二 建物の賃貸借三箇月

三 動産及び貸席の賃貸借一日

第2項収穫の季節がある土地の賃貸借については、その季節の後次の耕作に着手する前に、解約の申入れをしなければならない。

第618条(期間の定めのある賃貸借の解約をする権利の留保)過去問2問

当事者が賃貸借の期間を定めた場合であっても、その一方又は双方がその期間内に解約をする権利を留保したときは、前条の規定を準用する。

第619条(賃貸借の更新の推定等)過去問1問

賃貸借の期間が満了した後賃借人が賃借物の使用又は収益を継続する場合において、賃貸人がこれを知りながら異議を述べないときは、従前の賃貸借と同一の条件で更に賃貸借をしたものと推定する。この場合において、各当事者は、第六百十七条の規定により解約の申入れをすることができる。

第2項従前の賃貸借について当事者が担保を供していたときは、その担保は、期間の満了によって消滅する。ただし、第六百二十二条の二第一項に規定する敷金については、この限りでない。

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第620条(賃貸借の解除の効力)過去問3問

賃貸借の解除をした場合には、その解除は、将来に向かってのみその効力を生ずる。この場合においては、損害賠償の請求を妨げない。

第621条(賃借人の原状回復義務)過去問4問

賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

第622条(使用貸借の規定の準用)過去問5問

第七節 賃貸借 / 第四款 敷金

第622条の2・1条
第622条の2過去問3問

賃貸人は、敷金(いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。以下この条において同じ。)を受け取っている場合において、次に掲げるときは、賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務の額を控除した残額を返還しなければならない。

一 賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき。

二 賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき。

第2項賃貸人は、賃借人が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、賃借人は、賃貸人に対し、敷金をその債務の弁済に充てることを請求することができない。

第八節 雇用

第626条〜第628条・3条
第626条(期間の定めのある雇用の解除)

雇用の期間が五年を超え、又はその終期が不確定であるときは、当事者の一方は、五年を経過した後、いつでも契約の解除をすることができる。

第2項前項の規定により契約の解除をしようとする者は、それが使用者であるときは三箇月前、労働者であるときは二週間前に、その予告をしなければならない。

第627条(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

第2項期間によって報酬を定めた場合には、使用者からの解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。

第3項六箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、三箇月前にしなければならない。

第628条(やむを得ない事由による雇用の解除)

当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

第九節 請負

第632条〜第642条・7条
第632条(請負)過去問2問

請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

第633条(報酬の支払時期)過去問5問

報酬は、仕事の目的物の引渡しと同時に、支払わなければならない。ただし、物の引渡しを要しないときは、第六百二十四条第一項の規定を準用する。

第634条(注文者が受ける利益の割合に応じた報酬)過去問3問

次に掲げる場合において、請負人が既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、その部分を仕事の完成とみなす。この場合において、請負人は、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。

一 注文者の責めに帰することができない事由によって仕事を完成することができなくなったとき。

二 請負が仕事の完成前に解除されたとき。

第636条(請負人の担保責任の制限)過去問3問

請負人が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない仕事の目的物を注文者に引き渡したとき(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時に仕事の目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しないとき)は、注文者は、注文者の供した材料の性質又は注文者の与えた指図によって生じた不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。ただし、請負人がその材料又は指図が不適当であることを知りながら告げなかったときは、この限りでない。

第637条(目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)過去問4問

前条本文に規定する場合において、注文者がその不適合を知った時から一年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。

第2項前項の規定は、仕事の目的物を注文者に引き渡した時(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時)において、請負人が同項の不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、適用しない。

第641条(注文者による契約の解除)過去問9問
第642条(注文者についての破産手続の開始による解除)過去問4問

注文者が破産手続開始の決定を受けたときは、請負人又は破産管財人は、契約の解除をすることができる。ただし、請負人による契約の解除については、仕事を完成した後は、この限りでない。

第2項前項に規定する場合において、請負人は、既にした仕事の報酬及びその中に含まれていない費用について、破産財団の配当に加入することができる。

第3項第一項の場合には、契約の解除によって生じた損害の賠償は、破産管財人が契約の解除をした場合における請負人に限り、請求することができる。この場合において、請負人は、その損害賠償について、破産財団の配当に加入する。

第十節 委任

第643条〜第656条・15条
第643条(委任)過去問2問

委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

第644条(受任者の注意義務)過去問7問
第644条の2(復受任者の選任等)過去問2問

受任者は、委任者の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復受任者を選任することができない。

第2項代理権を付与する委任において、受任者が代理権を有する復受任者を選任したときは、復受任者は、委任者に対して、その権限の範囲内において、受任者と同一の権利を有し、義務を負う。

第645条(受任者による報告)過去問4問

受任者は、委任者の請求があるときは、いつでも委任事務の処理の状況を報告し、委任が終了した後は、遅滞なくその経過及び結果を報告しなければならない。

第646条(受任者による受取物の引渡し等)過去問4問

受任者は、委任事務を処理するに当たって受け取った金銭その他の物を委任者に引き渡さなければならない。その収取した果実についても、同様とする。

第2項受任者は、委任者のために自己の名で取得した権利を委任者に移転しなければならない。

第647条(受任者の金銭の消費についての責任)過去問1問

受任者は、委任者に引き渡すべき金額又はその利益のために用いるべき金額を自己のために消費したときは、その消費した日以後の利息を支払わなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。

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第648条(受任者の報酬)過去問6問

受任者は、特約がなければ、委任者に対して報酬を請求することができない。

第2項受任者は、報酬を受けるべき場合には、委任事務を履行した後でなければ、これを請求することができない。ただし、期間によって報酬を定めたときは、第六百二十四条第二項の規定を準用する。

第3項受任者は、次に掲げる場合には、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。

一 委任者の責めに帰することができない事由によって委任事務の履行をすることができなくなったとき。

二 委任が履行の中途で終了したとき。

第649条(受任者による費用の前払請求)過去問8問
第650条(受任者による費用等の償還請求等)過去問8問

受任者は、委任事務を処理するのに必要と認められる費用を支出したときは、委任者に対し、その費用及び支出の日以後におけるその利息の償還を請求することができる。

第2項受任者は、委任事務を処理するのに必要と認められる債務を負担したときは、委任者に対し、自己に代わってその弁済をすることを請求することができる。この場合において、その債務が弁済期にないときは、委任者に対し、相当の担保を供させることができる。

第3項受任者は、委任事務を処理するため自己に過失なく損害を受けたときは、委任者に対し、その賠償を請求することができる。

第651条(委任の解除)過去問12問

委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる。

第2項前項の規定により委任の解除をした者は、次に掲げる場合には、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。

一 相手方に不利な時期に委任を解除したとき。

二 委任者が受任者の利益(専ら報酬を得ることによるものを除く。)をも目的とする委任を解除したとき。

第652条(委任の解除の効力)過去問3問

第六百二十条の規定は、委任について準用する。

第653条(委任の終了事由)過去問8問
第654条(委任の終了後の処分)過去問1問

委任が終了した場合において、急迫の事情があるときは、受任者又はその相続人若しくは法定代理人は、委任者又はその相続人若しくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで、必要な処分をしなければならない。

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第655条(委任の終了の対抗要件)

委任の終了事由は、これを相手方に通知したとき、又は相手方がこれを知っていたときでなければ、これをもってその相手方に対抗することができない。

第656条(準委任)過去問1問

この節の規定は、法律行為でない事務の委託について準用する。

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第十一節 寄託

第657条〜第663条・5条
第657条(寄託)過去問2問

寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

第658条(寄託物の使用及び第三者による保管)過去問1問

受寄者は、寄託者の承諾を得なければ、寄託物を使用することができない。

第2項受寄者は、寄託者の承諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、寄託物を第三者に保管させることができない。

第3項再受寄者は、寄託者に対して、その権限の範囲内において、受寄者と同一の権利を有し、義務を負う。

第659条(無報酬の受寄者の注意義務)過去問3問

無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。

第661条(寄託者による損害賠償)

寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならない。ただし、寄託者が過失なくその性質若しくは瑕疵を知らなかったとき、又は受寄者がこれを知っていたときは、この限りでない。

第663条(寄託物の返還の時期)

当事者が寄託物の返還の時期を定めなかったときは、受寄者は、いつでもその返還をすることができる。

第2項返還の時期の定めがあるときは、受寄者は、やむを得ない事由がなければ、その期限前に返還をすることができない。

第十二節 組合

第667条〜第685条・15条
第667条(組合契約)過去問1問

組合契約は、各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約することによって、その効力を生ずる。

第2項出資は、労務をその目的とすることができる。

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第667条の2(他の組合員の債務不履行)過去問1問

第五百三十三条及び第五百三十六条の規定は、組合契約については、適用しない。

第2項組合員は、他の組合員が組合契約に基づく債務の履行をしないことを理由として、組合契約を解除することができない。

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第668条(組合財産の共有)

各組合員の出資その他の組合財産は、総組合員の共有に属する。

第670条(業務の決定及び執行の方法)過去問4問

組合の業務は、組合員の過半数をもって決定し、各組合員がこれを執行する。

第2項組合の業務の決定及び執行は、組合契約の定めるところにより、一人又は数人の組合員又は第三者に委任することができる。

第3項前項の委任を受けた者(以下「業務執行者」という。)は、組合の業務を決定し、これを執行する。この場合において、業務執行者が数人あるときは、組合の業務は、業務執行者の過半数をもって決定し、各業務執行者がこれを執行する。

第4項前項の規定にかかわらず、組合の業務については、総組合員の同意によって決定し、又は総組合員が執行することを妨げない。

第5項組合の常務は、前各項の規定にかかわらず、各組合員又は各業務執行者が単独で行うことができる。ただし、その完了前に他の組合員又は業務執行者が異議を述べたときは、この限りでない。

第670条の2(組合の代理)過去問1問

各組合員は、組合の業務を執行する場合において、組合員の過半数の同意を得たときは、他の組合員を代理することができる。

第2項前項の規定にかかわらず、業務執行者があるときは、業務執行者のみが組合員を代理することができる。この場合において、業務執行者が数人あるときは、各業務執行者は、業務執行者の過半数の同意を得たときに限り、組合員を代理することができる。

第3項前二項の規定にかかわらず、各組合員又は各業務執行者は、組合の常務を行うときは、単独で組合員を代理することができる。

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第672条(業務執行組合員の辞任及び解任)過去問1問

組合契約の定めるところにより一人又は数人の組合員に業務の決定及び執行を委任したときは、その組合員は、正当な事由がなければ、辞任することができない。

第2項前項の組合員は、正当な事由がある場合に限り、他の組合員の一致によって解任することができる。

第675条(組合の債権者の権利の行使)過去問2問

組合の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができる。

第2項組合の債権者は、その選択に従い、各組合員に対して損失分担の割合又は等しい割合でその権利を行使することができる。ただし、組合の債権者がその債権の発生の時に各組合員の損失分担の割合を知っていたときは、その割合による。

第676条(組合員の持分の処分及び組合財産の分割)過去問3問

組合員は、組合財産についてその持分を処分したときは、その処分をもって組合及び組合と取引をした第三者に対抗することができない。

第2項組合員は、組合財産である債権について、その持分についての権利を単独で行使することができない。

第3項組合員は、清算前に組合財産の分割を求めることができない。

第677条(組合財産に対する組合員の債権者の権利の行使の禁止)過去問2問

組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。

第677条の2(組合員の加入)過去問1問

組合員は、その全員の同意によって、又は組合契約の定めるところにより、新たに組合員を加入させることができる。

第2項前項の規定により組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務については、これを弁済する責任を負わない。

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第678条(組合員の脱退)過去問3問

組合契約で組合の存続期間を定めなかったとき、又はある組合員の終身の間組合が存続すべきことを定めたときは、各組合員は、いつでも脱退することができる。ただし、やむを得ない事由がある場合を除き、組合に不利な時期に脱退することができない。

第2項組合の存続期間を定めた場合であっても、各組合員は、やむを得ない事由があるときは、脱退することができる。

第680条の2(脱退した組合員の責任等)過去問1問

脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。この場合において、債権者が全部の弁済を受けない間は、脱退した組合員は、組合に担保を供させ、又は組合に対して自己に免責を得させることを請求することができる。

第2項脱退した組合員は、前項に規定する組合の債務を弁済したときは、組合に対して求償権を有する。

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第681条(脱退した組合員の持分の払戻し)過去問1問

脱退した組合員と他の組合員との間の計算は、脱退の時における組合財産の状況に従ってしなければならない。

第2項脱退した組合員の持分は、その出資の種類を問わず、金銭で払い戻すことができる。

第3項脱退の時にまだ完了していない事項については、その完了後に計算をすることができる。

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第683条(組合の解散の請求)

やむを得ない事由があるときは、各組合員は、組合の解散を請求することができる。

第685条(組合の清算及び清算人の選任)

組合が解散したときは、清算は、総組合員が共同して、又はその選任した清算人がこれをする。

第2項清算人の選任は、組合員の過半数で決する。

第十三節 終身定期金

第690条・1条
第690条(終身定期金の計算)

終身定期金は、日割りで計算する。

第十四節 和解

第695条〜第696条・2条
第695条(和解)過去問1問

和解は、当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約することによって、その効力を生ずる。

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第696条(和解の効力)過去問1問

当事者の一方が和解によって争いの目的である権利を有するものと認められ、又は相手方がこれを有しないものと認められた場合において、その当事者の一方が従来その権利を有していなかった旨の確証又は相手方がこれを有していた旨の確証が得られたときは、その権利は、和解によってその当事者の一方に移転し、又は消滅したものとする。

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第三章 事務管理

第697条〜第702条・6条
第697条(事務管理)過去問3問

義務なく他人のために事務の管理を始めた者(以下この章において「管理者」という。)は、その事務の性質に従い、最も本人の利益に適合する方法によって、その事務の管理(以下「事務管理」という。)をしなければならない。

第2項管理者は、本人の意思を知っているとき、又はこれを推知することができるときは、その意思に従って事務管理をしなければならない。

第698条(緊急事務管理)過去問4問

管理者は、本人の身体、名誉又は財産に対する急迫の危害を免れさせるために事務管理をしたときは、悪意又は重大な過失があるのでなければ、これによって生じた損害を賠償する責任を負わない。

第699条(管理者の通知義務)過去問2問

管理者は、事務管理を始めたことを遅滞なく本人に通知しなければならない。ただし、本人が既にこれを知っているときは、この限りでない。

第700条(管理者による事務管理の継続)過去問1問

管理者は、本人又はその相続人若しくは法定代理人が管理をすることができるに至るまで、事務管理を継続しなければならない。ただし、事務管理の継続が本人の意思に反し、又は本人に不利であることが明らかであるときは、この限りでない。

第701条(委任の規定の準用)過去問1問

第六百四十五条から第六百四十七条までの規定は、事務管理について準用する。

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第702条(管理者による費用の償還請求等)過去問7問

管理者は、本人のために有益な費用を支出したときは、本人に対し、その償還を請求することができる。

第2項第六百五十条第二項の規定は、管理者が本人のために有益な債務を負担した場合について準用する。

第3項管理者が本人の意思に反して事務管理をしたときは、本人が現に利益を受けている限度においてのみ、前二項の規定を適用する。

第四章 不当利得

第703条〜第708条・5条
第703条(不当利得の返還義務)過去問3問

法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。

第704条(悪意の受益者の返還義務等)過去問2問

悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。

第705条(債務の不存在を知ってした弁済)過去問1問

債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。

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第707条(他人の債務の弁済)

債務者でない者が錯誤によって債務の弁済をした場合において、債権者が善意で証書を滅失させ若しくは損傷し、担保を放棄し、又は時効によってその債権を失ったときは、その弁済をした者は、返還の請求をすることができない。

第2項前項の規定は、弁済をした者から債務者に対する求償権の行使を妨げない。

第708条(不法原因給付)過去問3問

不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。

第五章 不法行為

第709条〜第724条の2・17条
第709条(不法行為による損害賠償)過去問9問
第710条(財産以外の損害の賠償)過去問1問

他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

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第711条(近親者に対する損害の賠償)過去問3問

他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害されなかった場合においても、損害の賠償をしなければならない。

第712条(責任能力)過去問1問

未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。

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第713条過去問1問

精神上の障害により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わない。ただし、故意又は過失によって一時的にその状態を招いたときは、この限りでない。

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第714条(責任無能力者の監督義務者等の責任)過去問2問

前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

第2項監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。

第715条(使用者等の責任)過去問9問

ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

第2項使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。

第3項前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

第716条(注文者の責任)過去問1問

注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、この限りでない。

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第717条(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)過去問13問

土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

第2項前項の規定は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する。

第3項前二項の場合において、損害の原因について他にその責任を負う者があるときは、占有者又は所有者は、その者に対して求償権を行使することができる。

第718条(動物の占有者等の責任)過去問2問

動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をしたときは、この限りでない。

第2項占有者に代わって動物を管理する者も、前項の責任を負う。

第719条(共同不法行為者の責任)過去問3問

数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。共同行為者のうちいずれの者がその損害を加えたかを知ることができないときも、同様とする。

第2項行為者を教唆した者及び幇助した者は、共同行為者とみなして、前項の規定を適用する。

第720条(正当防衛及び緊急避難)過去問1問

他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をした者は、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求を妨げない。

第2項前項の規定は、他人の物から生じた急迫の危難を避けるためその物を損傷した場合について準用する。

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第721条(損害賠償請求権に関する胎児の権利能力)過去問2問

胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。

第722条(損害賠償の方法、中間利息の控除及び過失相殺)過去問1問

第四百十七条及び第四百十七条の二の規定は、不法行為による損害賠償について準用する。

第2項被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。

第723条(名誉毀損における原状回復)過去問2問

他人の名誉を毀損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる。

第724条(不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)過去問4問

不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。

二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。

第724条の2(人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)過去問5問

人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一号の規定の適用については、同号中「三年間」とあるのは、「五年間」とする。

第一章 総則

第725条〜第730条・4条
第725条(親族の範囲)過去問1問

次に掲げる者は、親族とする。

一 六親等内の血族

二 配偶者

三 三親等内の姻族

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第727条(縁組による親族関係の発生)過去問1問

養子と養親及びその血族との間においては、養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる。

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第728条(離婚等による姻族関係の終了)過去問1問

姻族関係は、離婚によって終了する。

第2項夫婦の一方が死亡した場合において、生存配偶者が姻族関係を終了させる意思を表示したときも、前項と同様とする。

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第730条(親族間の扶け合い)

直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない。

第二章 婚姻

第731条〜第770条・26条

第一節 婚姻の成立 / 第一款 婚姻の要件

第731条〜第740条・10条
第731条(婚姻適齢)

婚姻は、十八歳にならなければ、することができない。

第732条(重婚の禁止)過去問2問

配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。

第733条過去問1問

削除

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第734条(近親者間の婚姻の禁止)

直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。

第2項第八百十七条の九の規定により親族関係が終了した後も、前項と同様とする。

第735条(直系姻族間の婚姻の禁止)

直系姻族の間では、婚姻をすることができない。第七百二十八条又は第八百十七条の九の規定により姻族関係が終了した後も、同様とする。

第736条(養親子等の間の婚姻の禁止)過去問1問

養子若しくはその配偶者又は養子の直系卑属若しくはその配偶者と養親又はその直系尊属との間では、第七百二十九条の規定により親族関係が終了した後でも、婚姻をすることができない。

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第737条過去問1問

削除

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第738条(成年被後見人の婚姻)過去問2問

成年被後見人が婚姻をするには、その成年後見人の同意を要しない。

第739条(婚姻の届出)過去問2問

婚姻は、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。

第2項前項の届出は、当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。

第740条(婚姻の届出の受理)

婚姻の届出は、その婚姻が第七百三十一条、第七百三十二条、第七百三十四条から第七百三十六条まで及び前条第二項の規定その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受理することができない。

第一節 婚姻の成立 / 第二款 婚姻の無効及び取消し

第742条〜第748条・5条
第742条(婚姻の無効)過去問1問

婚姻は、次に掲げる場合に限り、無効とする。

一 人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。

二 当事者が婚姻の届出をしないとき。ただし、その届出が第七百三十九条第二項に定める方式を欠くだけであるときは、婚姻は、そのためにその効力を妨げられない。

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第744条(不適法な婚姻の取消し)過去問2問

第七百三十一条、第七百三十二条及び第七百三十四条から第七百三十六条までの規定に違反した婚姻は、各当事者、その親族又は検察官から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、検察官は、当事者の一方が死亡した後は、これを請求することができない。

第2項第七百三十二条の規定に違反した婚姻については、前婚の配偶者も、その取消しを請求することができる。

第745条(不適齢者の婚姻の取消し)

第七百三十一条の規定に違反した婚姻は、不適齢者が適齢に達したときは、その取消しを請求することができない。

第2項不適齢者は、適齢に達した後、なお三箇月間は、その婚姻の取消しを請求することができる。ただし、適齢に達した後に追認をしたときは、この限りでない。

第747条(詐欺又は強迫による婚姻の取消し)

詐欺又は強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取消しを家庭裁判所に請求することができる。

第2項前項の規定による取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後三箇月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。

第748条(婚姻の取消しの効力)過去問2問

婚姻の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。

第2項婚姻の時においてその取消しの原因があることを知らなかった当事者が、婚姻によって財産を得たときは、現に利益を受けている限度において、その返還をしなければならない。

第3項婚姻の時においてその取消しの原因があることを知っていた当事者は、婚姻によって得た利益の全部を返還しなければならない。この場合において、相手方が善意であったときは、これに対して損害を賠償する責任を負う。

第二節 婚姻の効力

第750条〜第752条・3条
第750条(夫婦の氏)過去問1問

夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

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第751条(生存配偶者の復氏等)過去問2問

夫婦の一方が死亡したときは、生存配偶者は、婚姻前の氏に復することができる。

第2項第七百六十九条の規定は、前項及び第七百二十八条第二項の場合について準用する。

第752条(同居、協力及び扶助の義務)

夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

第三節 夫婦財産制 / 第一款 総則

第755条・1条
第755条(夫婦の財産関係)

夫婦が、婚姻の届出前に、その財産について別段の契約をしなかったときは、その財産関係は、次款に定めるところによる。

第三節 夫婦財産制 / 第二款 法定財産制

第760条〜第762条・3条
第760条(婚姻費用の分担)

夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。

第761条(日常の家事に関する債務の連帯責任)過去問1問

夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。

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第762条(夫婦間における財産の帰属)過去問2問

夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産(夫婦の一方が単独で有する財産をいう。)とする。

第2項夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、その共有に属するものと推定する。

第四節 離婚 / 第一款 協議上の離婚

第765条〜第768条・3条
第765条(離婚の届出の受理)過去問1問

離婚の届出は、その離婚が前条において準用する第七百三十九条第二項の規定その他の法令の規定に違反しないこと及び夫婦間に成年に達しない子がある場合には次の各号のいずれかに該当することを認めた後でなければ、受理することができない。

一 親権者の定めがされていること。

二 親権者の指定を求める家事審判又は家事調停の申立てがされていること。

第2項離婚の届出が前項の規定に違反して受理されたときであっても、離婚は、そのためにその効力を妨げられない。

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第767条(離婚による復氏等)過去問2問

婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、協議上の離婚によって婚姻前の氏に復する。

第2項前項の規定により婚姻前の氏に復した夫又は妻は、離婚の日から三箇月以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、離婚の際に称していた氏を称することができる。

第768条(財産分与)過去問2問

協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。

第2項前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、離婚の時から五年を経過したときは、この限りでない。

第3項前項の場合には、家庭裁判所は、離婚後の当事者間の財産上の衡平を図るため、当事者双方がその婚姻中に取得し、又は維持した財産の額及びその取得又は維持についての各当事者の寄与の程度、婚姻の期間、婚姻中の生活水準、婚姻中の協力及び扶助の状況、各当事者の年齢、心身の状況、職業及び収入その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。この場合において、婚姻中の財産の取得又は維持についての各当事者の寄与の程度は、その程度が異なることが明らかでないときは、相等しいものとする。

第四節 離婚 / 第二款 裁判上の離婚

第770条・1条
第770条(裁判上の離婚)

夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

一 配偶者に不貞な行為があったとき。

二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。

三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。

四 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

第2項裁判所は、前項第一号から第三号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。

第三章 親子

第772条〜第817条の10・45条

第一節 実子

第772条〜第791条・16条
第772条(嫡出の推定)過去問1問

妻が婚姻中に懐胎した子は、当該婚姻における夫の子と推定する。女が婚姻前に懐胎した子であって、婚姻が成立した後に生まれたものも、同様とする。

第2項前項の場合において、婚姻の成立の日から二百日以内に生まれた子は、婚姻前に懐胎したものと推定し、婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。

第3項第一項の場合において、女が子を懐胎した時から子の出生の時までの間に二以上の婚姻をしていたときは、その子は、その出生の直近の婚姻における夫の子と推定する。

第4項前三項の規定により父が定められた子について、第七百七十四条の規定によりその父の嫡出であることが否認された場合における前項の規定の適用については、同項中「直近の婚姻」とあるのは、「直近の婚姻(第七百七十四条の規定により子がその嫡出であることが否認された夫との間の婚姻を除く。)」とする。

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第775条(嫡出否認の訴え)

次の各号に掲げる否認権は、それぞれ当該各号に定める者に対する嫡出否認の訴えによって行う。

一 父の否認権子又は親権を行う母

二 子の否認権父

三 母の否認権父

四 前夫の否認権父及び子又は親権を行う母

第2項前項第一号又は第四号に掲げる否認権を親権を行う母に対し行使しようとする場合において、親権を行う母がないときは、家庭裁判所は、特別代理人を選任しなければならない。

第777条(嫡出否認の訴えの出訴期間)

次の各号に掲げる否認権の行使に係る嫡出否認の訴えは、それぞれ当該各号に定める時から三年以内に提起しなければならない。

一 父の否認権父が子の出生を知った時

二 子の否認権その出生の時

三 母の否認権子の出生の時

四 前夫の否認権前夫が子の出生を知った時

第778条

第七百七十二条第三項の規定により父が定められた子について第七百七十四条の規定により嫡出であることが否認されたときは、次の各号に掲げる否認権の行使に係る嫡出否認の訴えは、前条の規定にかかわらず、それぞれ当該各号に定める時から一年以内に提起しなければならない。

一 第七百七十二条第四項の規定により読み替えられた同条第三項の規定により新たに子の父と定められた者の否認権新たに子の父と定められた者が当該子に係る嫡出否認の裁判が確定したことを知った時

二 子の否認権子が前号の裁判が確定したことを知った時

三 母の否認権母が第一号の裁判が確定したことを知った時

四 前夫の否認権前夫が第一号の裁判が確定したことを知った時

第778条の2

第七百七十七条(第二号に係る部分に限る。)又は前条(第二号に係る部分に限る。)の期間の満了前六箇月以内の間に親権を行う母、親権を行う養親及び未成年後見人がないときは、子は、母若しくは養親の親権停止の期間が満了し、親権喪失若しくは親権停止の審判の取消しの審判が確定し、若しくは親権が回復された時、新たに養子縁組が成立した時又は未成年後見人が就職した時から六箇月を経過するまでの間は、嫡出否認の訴えを提起することができる。

第2項子は、その父と継続して同居した期間(当該期間が二以上あるときは、そのうち最も長い期間)が三年を下回るときは、第七百七十七条(第二号に係る部分に限る。)及び前条(第二号に係る部分に限る。)の規定にかかわらず、二十一歳に達するまでの間、嫡出否認の訴えを提起することができる。ただし、子の否認権の行使が父による養育の状況に照らして父の利益を著しく害するときは、この限りでない。

第3項第七百七十四条第二項の規定は、前項の場合には、適用しない。

第4項第七百七十七条(第四号に係る部分に限る。)及び前条(第四号に係る部分に限る。)に掲げる否認権の行使に係る嫡出否認の訴えは、子が成年に達した後は、提起することができない。

第779条(認知)過去問1問

嫡出でない子は、その父又は母がこれを認知することができる。

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第780条(認知能力)過去問3問

認知をするには、父又は母が未成年者又は成年被後見人であるときであっても、その法定代理人の同意を要しない。

第782条(成年の子の認知)過去問3問

成年の子は、その承諾がなければ、これを認知することができない。

第783条(胎児又は死亡した子の認知)過去問4問

父は、胎内に在る子でも、認知することができる。この場合においては、母の承諾を得なければならない。

第2項前項の子が出生した場合において、第七百七十二条の規定によりその子の父が定められるときは、同項の規定による認知は、その効力を生じない。

第3項父又は母は、死亡した子でも、その直系卑属があるときに限り、認知することができる。この場合において、その直系卑属が成年者であるときは、その承諾を得なければならない。

第784条(認知の効力)過去問1問

認知は、出生の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者が既に取得した権利を害することはできない。

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第785条(認知の取消しの禁止)過去問1問

認知をした父又は母は、その認知を取り消すことができない。

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第786条(認知の無効の訴え)過去問1問

次の各号に掲げる者は、それぞれ当該各号に定める時(第七百八十三条第一項の規定による認知がされた場合にあっては、子の出生の時)から七年以内に限り、認知について反対の事実があることを理由として、認知の無効の訴えを提起することができる。ただし、第三号に掲げる者について、その認知の無効の主張が子の利益を害することが明らかなときは、この限りでない。

一 子又はその法定代理人子又はその法定代理人が認知を知った時

二 認知をした者認知の時

三 子の母子の母が認知を知った時

第2項子は、その子を認知した者と認知後に継続して同居した期間(当該期間が二以上あるときは、そのうち最も長い期間)が三年を下回るときは、前項(第一号に係る部分に限る。)の規定にかかわらず、二十一歳に達するまでの間、認知の無効の訴えを提起することができる。ただし、子による認知の無効の主張が認知をした者による養育の状況に照らして認知をした者の利益を著しく害するときは、この限りでない。

第3項前項の規定は、同項に規定する子の法定代理人が第一項の認知の無効の訴えを提起する場合には、適用しない。

第4項第一項及び第二項の規定により認知が無効とされた場合であっても、子は、認知をした者が支出した子の監護に要した費用を償還する義務を負わない。

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第787条(認知の訴え)過去問1問

子、その直系卑属又はこれらの者の法定代理人は、認知の訴えを提起することができる。ただし、父又は母の死亡の日から三年を経過したときは、この限りでない。

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第789条(準正)過去問1問

父が認知した子は、その父母の婚姻によって嫡出子の身分を取得する。

第2項婚姻中父母が認知した子は、その認知の時から、嫡出子の身分を取得する。

第3項前二項の規定は、子が既に死亡していた場合について準用する。

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第790条(子の氏)

嫡出である子は、父母の氏を称する。ただし、子の出生前に父母が離婚したときは、離婚の際における父母の氏を称する。

第2項嫡出でない子は、母の氏を称する。

第791条(子の氏の変更)過去問3問

子が父又は母と氏を異にする場合には、子は、家庭裁判所の許可を得て、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その父又は母の氏を称することができる。

第2項父又は母が氏を改めたことにより子が父母と氏を異にする場合には、子は、父母の婚姻中に限り、前項の許可を得ないで、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その父母の氏を称することができる。

第3項子が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、前二項の行為をすることができる。

第4項前三項の規定により氏を改めた未成年の子は、成年に達した時から一年以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、従前の氏に復することができる。

第二節 養子 / 第一款 縁組の要件

第792条〜第799条・7条
第792条(養親となる者の年齢)過去問1問

二十歳に達した者は、養子をすることができる。

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第793条(尊属又は年長者を養子とすることの禁止)過去問1問

尊属又は年長者は、これを養子とすることができない。

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第795条(配偶者のある者が未成年者を養子とする縁組)過去問1問

配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない。ただし、配偶者の嫡出である子を養子とする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでない。

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第796条(配偶者のある者の縁組)過去問2問

配偶者のある者が縁組をするには、その配偶者の同意を得なければならない。ただし、配偶者とともに縁組をする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでない。

第797条(十五歳未満の者を養子とする縁組)過去問3問

養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる。

第2項法定代理人が前項の承諾をするには、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが他にあるときは、その同意を得なければならない。養子となる者の父母で親権を停止されているものがあるときも、同様とする。

第3項第一項の縁組をすることが子の利益のため特に必要であるにもかかわらず、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが縁組の同意をしないときは、家庭裁判所は、養子となる者の法定代理人の請求により、その同意に代わる許可を与えることができる。同項の縁組をすることが子の利益のため特に必要であるにもかかわらず、養子となる者の父母で親権を停止されているものが縁組の同意をしないときも、同様とする。

第4項第一項の承諾に係る親権の行使について第八百二十四条の二第三項に規定する請求を受けた家庭裁判所は、第一項の縁組をすることが子の利益のため特に必要であると認めるときに限り、同条第三項の規定による審判をすることができる。

第798条(未成年者を養子とする縁組)過去問4問

未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。

第799条(婚姻の規定の準用)過去問2問

第七百三十八条及び第七百三十九条の規定は、縁組について準用する。

第二節 養子 / 第二款 縁組の無効及び取消し

第802条〜第808条・7条
第802条(縁組の無効)

縁組は、次に掲げる場合に限り、無効とする。

一 人違いその他の事由によって当事者間に縁組をする意思がないとき。

二 当事者が縁組の届出をしないとき。ただし、その届出が第七百九十九条において準用する第七百三十九条第二項に定める方式を欠くだけであるときは、縁組は、そのためにその効力を妨げられない。

第804条(養親が二十歳未満の者である場合の縁組の取消し)

第七百九十二条の規定に違反した縁組は、養親又はその法定代理人から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、養親が、二十歳に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

第806条(後見人と被後見人との間の無許可縁組の取消し)

第七百九十四条の規定に違反した縁組は、養子又はその実方の親族から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、管理の計算が終わった後、養子が追認をし、又は六箇月を経過したときは、この限りでない。

第2項前項ただし書の追認は、養子が、成年に達し、又は行為能力を回復した後にしなければ、その効力を生じない。

第3項養子が、成年に達せず、又は行為能力を回復しない間に、管理の計算が終わった場合には、第一項ただし書の期間は、養子が、成年に達し、又は行為能力を回復した時から起算する。

第806条の2(配偶者の同意のない縁組等の取消し)過去問1問

第七百九十六条の規定に違反した縁組は、縁組の同意をしていない者から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、その者が、縁組を知った後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

第2項詐欺又は強迫によって第七百九十六条の同意をした者は、その縁組の取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、その者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

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第806条の3(子の監護をすべき者の同意のない縁組等の取消し)

第七百九十七条第二項の規定に違反した縁組は、縁組の同意をしていない者から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、その者が追認をしたとき、又は養子が十五歳に達した後六箇月を経過し、若しくは追認をしたときは、この限りでない。

第2項前条第二項の規定は、詐欺又は強迫によって第七百九十七条第二項の同意をした者について準用する。

第807条(養子が未成年者である場合の無許可縁組の取消し)

第七百九十八条の規定に違反した縁組は、養子、その実方の親族又は養子に代わって縁組の承諾をした者から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、養子が、成年に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

第808条(婚姻の取消し等の規定の準用)

第七百四十七条及び第七百四十八条の規定は、縁組について準用する。この場合において、第七百四十七条第二項中「三箇月」とあるのは、「六箇月」と読み替えるものとする。

第2項第七百六十九条及び第八百十六条の規定は、縁組の取消しについて準用する。

第二節 養子 / 第三款 縁組の効力

第810条・1条
第810条(養子の氏)過去問4問

養子は、養親の氏を称する。ただし、婚姻によって氏を改めた者については、婚姻の際に定めた氏を称すべき間は、この限りでない。

第二節 養子 / 第四款 離縁

第811条〜第816条・5条
第811条(協議上の離縁等)過去問2問

縁組の当事者は、その協議で、離縁をすることができる。

第2項養子が十五歳未満であるときは、その離縁は、養親と養子の離縁後にその法定代理人となるべき者との協議でこれをする。

第3項前項の場合において、養子の父母が離婚しているときは、その協議で、その双方又は一方を養子の離縁後にその親権者となるべき者と定めなければならない。

第4項前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、同項の父若しくは母又は養親の請求によって、協議に代わる審判をすることができる。この場合においては、第八百十九条第七項の規定を準用する。

第5項第二項の法定代理人となるべき者がないときは、家庭裁判所は、養子の親族その他の利害関係人の請求によって、養子の離縁後にその未成年後見人となるべき者を選任する。

第6項縁組の当事者の一方が死亡した後に生存当事者が離縁をしようとするときは、家庭裁判所の許可を得て、これをすることができる。

第812条(婚姻の規定の準用)

第七百三十八条、第七百三十九条及び第七百四十七条の規定は、協議上の離縁について準用する。この場合において、同条第二項中「三箇月」とあるのは、「六箇月」と読み替えるものとする。

第814条(裁判上の離縁)

縁組の当事者の一方は、次に掲げる場合に限り、離縁の訴えを提起することができる。

一 他の一方から悪意で遺棄されたとき。

二 他の一方の生死が三年以上明らかでないとき。

三 その他縁組を継続し難い重大な事由があるとき。

第2項第七百七十条第二項の規定は、前項第一号及び第二号に掲げる場合について準用する。

第815条(養子が十五歳未満である場合の離縁の訴えの当事者)

養子が十五歳に達しない間は、第八百十一条の規定により養親と離縁の協議をすることができる者から、又はこれに対して、離縁の訴えを提起することができる。

第816条(離縁による復氏等)

養子は、離縁によって縁組前の氏に復する。ただし、配偶者とともに養子をした養親の一方のみと離縁をした場合は、この限りでない。

第2項縁組の日から七年を経過した後に前項の規定により縁組前の氏に復した者は、離縁の日から三箇月以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、離縁の際に称していた氏を称することができる。

第二節 養子 / 第五款 特別養子

第817条の2〜第817条の10・9条
第817条の2(特別養子縁組の成立)過去問1問

家庭裁判所は、次条から第八百十七条の七までに定める要件があるときは、養親となる者の請求により、実方の血族との親族関係が終了する縁組(以下この款において「特別養子縁組」という。)を成立させることができる。

第2項前項に規定する請求をするには、第七百九十四条又は第七百九十八条の許可を得ることを要しない。

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第817条の3(養親の夫婦共同縁組)過去問1問

養親となる者は、配偶者のある者でなければならない。

第2項夫婦の一方は、他の一方が養親とならないときは、養親となることができない。ただし、夫婦の一方が他の一方の嫡出である子(特別養子縁組以外の縁組による養子を除く。)の養親となる場合は、この限りでない。

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第817条の4(養親となる者の年齢)過去問2問

二十五歳に達しない者は、養親となることができない。ただし、養親となる夫婦の一方が二十五歳に達していない場合においても、その者が二十歳に達しているときは、この限りでない。

第817条の5(養子となる者の年齢)過去問1問

第八百十七条の二に規定する請求の時に十五歳に達している者は、養子となることができない。特別養子縁組が成立するまでに十八歳に達した者についても、同様とする。

第2項前項前段の規定は、養子となる者が十五歳に達する前から引き続き養親となる者に監護されている場合において、十五歳に達するまでに第八百十七条の二に規定する請求がされなかったことについてやむを得ない事由があるときは、適用しない。

第3項養子となる者が十五歳に達している場合においては、特別養子縁組の成立には、その者の同意がなければならない。

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第817条の6(父母の同意)

特別養子縁組の成立には、養子となる者の父母の同意がなければならない。ただし、父母がその意思を表示することができない場合又は父母による虐待、悪意の遺棄その他養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合は、この限りでない。

第817条の7(子の利益のための特別の必要性)

特別養子縁組は、父母による養子となる者の監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合において、子の利益のため特に必要があると認めるときに、これを成立させるものとする。

第817条の8(監護の状況)

特別養子縁組を成立させるには、養親となる者が養子となる者を六箇月以上の期間監護した状況を考慮しなければならない。

第2項前項の期間は、第八百十七条の二に規定する請求の時から起算する。ただし、その請求前の監護の状況が明らかであるときは、この限りでない。

第817条の9(実方との親族関係の終了)過去問1問

養子と実方の父母及びその血族との親族関係は、特別養子縁組によって終了する。ただし、第八百十七条の三第二項ただし書に規定する他の一方及びその血族との親族関係については、この限りでない。

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第817条の10(特別養子縁組の離縁)過去問2問

次の各号のいずれにも該当する場合において、養子の利益のため特に必要があると認めるときは、家庭裁判所は、養子、実父母又は検察官の請求により、特別養子縁組の当事者を離縁させることができる。

一 養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があること。

二 実父母が相当の監護をすることができること。

第2項離縁は、前項の規定による場合のほか、これをすることができない。

第四章 親権

第818条〜第837条・16条

第一節 総則

第818条〜第819条・2条
第818条(親権)過去問3問

親権は、成年に達しない子について、その子の利益のために行使しなければならない。

第2項父母の婚姻中はその双方を親権者とする。

第3項子が養子であるときは、次に掲げる者を親権者とする。

一 養親(当該子を養子とする縁組が二以上あるときは、直近の縁組により養親となった者に限る。)

二 子の父母であって、前号に掲げる養親の配偶者であるもの

第819条(離婚又は認知の場合の親権者)過去問5問

父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その双方又は一方を親権者と定める。

第2項裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の双方又は一方を親権者と定める。

第3項子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母が行う。ただし、子の出生後に、父母の協議で、父母の双方又は父を親権者と定めることができる。

第4項父が認知した子に対する親権は、母が行う。ただし、父母の協議で、父母の双方又は父を親権者と定めることができる。

第5項第一項、第三項又は前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、父又は母の請求によって、協議に代わる審判をすることができる。

第6項子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子又はその親族の請求によって、親権者を変更することができる。

第7項裁判所は、第二項又は前二項の裁判において、父母の双方を親権者と定めるかその一方を親権者と定めるかを判断するに当たっては、子の利益のため、父母と子との関係、父と母との関係その他一切の事情を考慮しなければならない。この場合において、次の各号のいずれかに該当するときその他の父母の双方を親権者と定めることにより子の利益を害すると認められるときは、父母の一方を親権者と定めなければならない。

一 父又は母が子の心身に害悪を及ぼすおそれがあると認められるとき。

二 父母の一方が他の一方から身体に対する暴力その他の心身に有害な影響を及ぼす言動(次項において「暴力等」という。)を受けるおそれの有無、第一項、第三項又は第四項の協議が調わない理由その他の事情を考慮して、父母が共同して親権を行うことが困難であると認められるとき。

第8項第六項の場合において、家庭裁判所は、父母の協議により定められた親権者を変更することが子の利益のため必要であるか否かを判断するに当たっては、当該協議の経過、その後の事情の変更その他の事情を考慮するものとする。この場合において、当該協議の経過を考慮するに当たっては、父母の一方から他の一方への暴力等の有無、家事事件手続法による調停の有無又は裁判外紛争解決手続(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(平成十六年法律第百五十一号)第一条に規定する裁判外紛争解決手続をいう。)の利用の有無、協議の結果についての公正証書の作成の有無その他の事情をも勘案するものとする。

第二節 親権の効力

第820条〜第833条・10条
第820条(監護及び教育の権利義務)

親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。

第821条(子の人格の尊重等)

親権を行う者は、前条の規定による監護及び教育をするに当たっては、子の人格を尊重するとともに、その年齢及び発達の程度に配慮しなければならず、かつ、体罰その他の子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならない。

第822条(居所の指定)

子は、親権を行う者が指定した場所に、その居所を定めなければならない。

第824条の2(親権の行使方法等)

親権は、父母が共同して行う。ただし、次に掲げるときは、その一方が行う。

一 その一方のみが親権者であるとき。

二 他の一方が親権を行うことができないとき。

三 子の利益のため急迫の事情があるとき。

第2項父母は、その双方が親権者であるときであっても、前項本文の規定にかかわらず、監護及び教育に関する日常の行為に係る親権の行使を単独ですることができる。

第3項特定の事項に係る親権の行使(第一項ただし書又は前項の規定により父母の一方が単独で行うことができるものを除く。)について、父母間に協議が調わない場合であって、子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、父又は母の請求により、当該事項に係る親権の行使を父母の一方が単独ですることができる旨を定めることができる。

第824条の3(監護者の権利義務)

第七百六十六条(第七百四十九条、第七百七十一条及び第七百八十八条において準用する場合を含む。)の規定により定められた子の監護をすべき者は、第八百二十条から第八百二十三条までに規定する事項について、親権を行う者と同一の権利義務を有する。この場合において、子の監護をすべき者は、単独で、子の監護及び教育、居所の指定及び変更並びに営業の許可、その許可の取消し及びその制限をすることができる。

第2項前項の場合には、親権を行う者(子の監護をすべき者を除く。)は、子の監護をすべき者が同項後段の規定による行為をすることを妨げてはならない。

第825条(父母の一方が共同の名義でした行為の効力)過去問1問

父母が共同して親権を行う場合において、父母の一方が、共同の名義で、子に代わって法律行為をし又は子がこれをすることに同意したときは、その行為は、他の一方の意思に反したときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。

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第826条(利益相反行為)過去問4問

親権を行う父又は母とその子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。

第2項親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その一人と他の子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。

第827条(財産の管理における注意義務)過去問1問

親権を行う者は、自己のためにするのと同一の注意をもって、その管理権を行わなければならない。

第832条(財産の管理について生じた親子間の債権の消滅時効)

親権を行った者とその子との間に財産の管理について生じた債権は、その管理権が消滅した時から五年間これを行使しないときは、時効によって消滅する。

第2項子がまだ成年に達しない間に管理権が消滅した場合において子に法定代理人がないときは、前項の期間は、その子が成年に達し、又は後任の法定代理人が就職した時から起算する。

第833条(子に代わる親権の行使)

父又は母が成年に達しない子であるときは、当該子について親権を行う者が当該子に代わって親権を行う。

第三節 親権の喪失

第834条〜第837条・4条
第834条(親権喪失の審判)過去問2問

父又は母による虐待又は悪意の遺棄があるときその他父又は母による親権の行使が著しく困難又は不適当であることにより子の利益を著しく害するときは、家庭裁判所は、子、その親族、未成年後見人、未成年後見監督人又は検察官の請求により、その父又は母について、親権喪失の審判をすることができる。ただし、二年以内にその原因が消滅する見込みがあるときは、この限りでない。

第834条の2(親権停止の審判)過去問2問

父又は母による親権の行使が困難又は不適当であることにより子の利益を害するときは、家庭裁判所は、子、その親族、未成年後見人、未成年後見監督人又は検察官の請求により、その父又は母について、親権停止の審判をすることができる。

第2項家庭裁判所は、親権停止の審判をするときは、その原因が消滅するまでに要すると見込まれる期間、子の心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮して、二年を超えない範囲内で、親権を停止する期間を定める。

第835条(管理権喪失の審判)過去問2問

父又は母による管理権の行使が困難又は不適当であることにより子の利益を害するときは、家庭裁判所は、子、その親族、未成年後見人、未成年後見監督人又は検察官の請求により、その父又は母について、管理権喪失の審判をすることができる。

第837条(親権又は管理権の辞任及び回復)

親権を行う父又は母は、やむを得ない事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、親権又は管理権を辞することができる。

第2項前項の事由が消滅したときは、父又は母は、家庭裁判所の許可を得て、親権又は管理権を回復することができる。

第五章 後見

第838条〜第873条の2・29条

第一節 後見の開始

第838条・1条
第838条過去問2問

後見は、次に掲げる場合に開始する。

一 未成年者に対して親権を行う者がないとき、又は親権を行う者が管理権を有しないとき。

二 後見開始の審判があったとき。

第二節 後見の機関 / 第一款 後見人

第839条〜第847条・7条
第839条(未成年後見人の指定)過去問5問

未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で、未成年後見人を指定することができる。ただし、管理権を有しない者は、この限りでない。

第2項親権を行う父母の一方が管理権を有しないときは、他の一方は、前項の規定により未成年後見人の指定をすることができる。

第840条(未成年後見人の選任)過去問3問

前条の規定により未成年後見人となるべき者がないときは、家庭裁判所は、未成年被後見人又はその親族その他の利害関係人の請求によって、未成年後見人を選任する。未成年後見人が欠けたときも、同様とする。

第2項未成年後見人がある場合においても、家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前項に規定する者若しくは未成年後見人の請求により又は職権で、更に未成年後見人を選任することができる。

第3項未成年後見人を選任するには、未成年被後見人の年齢、心身の状態並びに生活及び財産の状況、未成年後見人となる者の職業及び経歴並びに未成年被後見人との利害関係の有無(未成年後見人となる者が法人であるときは、その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と未成年被後見人との利害関係の有無)、未成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。

第841条(父母による未成年後見人の選任の請求)過去問1問

父若しくは母が親権若しくは管理権を辞し、又は父若しくは母について親権喪失、親権停止若しくは管理権喪失の審判があったことによって未成年後見人を選任する必要が生じたときは、その父又は母は、遅滞なく未成年後見人の選任を家庭裁判所に請求しなければならない。

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第843条(成年後見人の選任)過去問6問

家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。

第2項成年後見人が欠けたときは、家庭裁判所は、成年被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求により又は職権で、成年後見人を選任する。

第3項成年後見人が選任されている場合においても、家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前項に規定する者若しくは成年後見人の請求により又は職権で、更に成年後見人を選任することができる。

第4項成年後見人を選任するには、成年被後見人の心身の状態並びに生活及び財産の状況、成年後見人となる者の職業及び経歴並びに成年被後見人との利害関係の有無(成年後見人となる者が法人であるときは、その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と成年被後見人との利害関係の有無)、成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。

第844条(後見人の辞任)過去問1問

後見人は、正当な事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、その任務を辞することができる。

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第846条(後見人の解任)過去問2問

後見人に不正な行為、著しい不行跡その他後見の任務に適しない事由があるときは、家庭裁判所は、後見監督人、被後見人若しくはその親族若しくは検察官の請求により又は職権で、これを解任することができる。

第847条(後見人の欠格事由)過去問4問

次に掲げる者は、後見人となることができない。

一 未成年者

二 家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人又は補助人

三 破産者

四 被後見人に対して訴訟をし、又はした者並びにその配偶者及び直系血族

五 行方の知れない者

第二節 後見の機関 / 第二款 後見監督人

第849条〜第852条・4条
第849条(後見監督人の選任)過去問3問

家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被後見人、その親族若しくは後見人の請求により又は職権で、後見監督人を選任することができる。

第850条(後見監督人の欠格事由)過去問1問

後見人の配偶者、直系血族及び兄弟姉妹は、後見監督人となることができない。

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第851条(後見監督人の職務)過去問1問

後見監督人の職務は、次のとおりとする。

一 後見人の事務を監督すること。

二 後見人が欠けた場合に、遅滞なくその選任を家庭裁判所に請求すること。

三 急迫の事情がある場合に、必要な処分をすること。

四 後見人又はその代表する者と被後見人との利益が相反する行為について被後見人を代表すること。

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第852条(委任及び後見人の規定の準用)過去問1問

第六百四十四条、第六百五十四条、第六百五十五条、第八百四十四条、第八百四十六条、第八百四十七条、第八百六十一条第二項及び第八百六十二条の規定は後見監督人について、第八百四十条第三項及び第八百五十七条の二の規定は未成年後見監督人について、第八百四十三条第四項、第八百五十九条の二及び第八百五十九条の三の規定は成年後見監督人について準用する。

第三節 後見の事務

第853条〜第868条・15条
第853条(財産の調査及び目録の作成)過去問1問

後見人は、遅滞なく被後見人の財産の調査に着手し、一箇月以内に、その調査を終わり、かつ、その目録を作成しなければならない。ただし、この期間は、家庭裁判所において伸長することができる。

第2項財産の調査及びその目録の作成は、後見監督人があるときは、その立会いをもってしなければ、その効力を生じない。

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第854条(財産の目録の作成前の権限)

後見人は、財産の目録の作成を終わるまでは、急迫の必要がある行為のみをする権限を有する。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。

第857条(未成年被後見人の身上の監護に関する権利義務)過去問1問

未成年後見人は、第八百二十条から第八百二十三条までに規定する事項について、親権を行う者と同一の権利義務を有する。ただし、親権を行う者が定めた教育の方法及び居所を変更し、営業を許可し、その許可を取り消し、又はこれを制限するには、未成年後見監督人があるときは、その同意を得なければならない。

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第857条の2(未成年後見人が数人ある場合の権限の行使等)過去問2問

未成年後見人が数人あるときは、共同してその権限を行使する。

第2項未成年後見人が数人あるときは、家庭裁判所は、職権で、その一部の者について、財産に関する権限のみを行使すべきことを定めることができる。

第3項未成年後見人が数人あるときは、家庭裁判所は、職権で、財産に関する権限について、各未成年後見人が単独で又は数人の未成年後見人が事務を分掌して、その権限を行使すべきことを定めることができる。

第4項家庭裁判所は、職権で、前二項の規定による定めを取り消すことができる。

第5項未成年後見人が数人あるときは、第三者の意思表示は、その一人に対してすれば足りる。

第859条(財産の管理及び代表)過去問4問

後見人は、被後見人の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為について被後見人を代表する。

第2項第八百二十四条ただし書の規定は、前項の場合について準用する。

第859条の3(成年被後見人の居住用不動産の処分についての許可)過去問7問

成年後見人は、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。

第860条(利益相反行為)過去問5問
第860条の2(成年後見人による郵便物等の管理)

家庭裁判所は、成年後見人がその事務を行うに当たって必要があると認めるときは、成年後見人の請求により、信書の送達の事業を行う者に対し、期間を定めて、成年被後見人に宛てた郵便物又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第三項に規定する信書便物(次条において「郵便物等」という。)を成年後見人に配達すべき旨を嘱託することができる。

第2項前項に規定する嘱託の期間は、六箇月を超えることができない。

第3項家庭裁判所は、第一項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、成年被後見人、成年後見人若しくは成年後見監督人の請求により又は職権で、同項に規定する嘱託を取り消し、又は変更することができる。ただし、その変更の審判においては、同項の規定による審判において定められた期間を伸長することができない。

第4項成年後見人の任務が終了したときは、家庭裁判所は、第一項に規定する嘱託を取り消さなければならない。

第861条(支出金額の予定及び後見の事務の費用)過去問1問

後見人は、その就職の初めにおいて、被後見人の生活、教育又は療養看護及び財産の管理のために毎年支出すべき金額を予定しなければならない。

第2項後見人が後見の事務を行うために必要な費用は、被後見人の財産の中から支弁する。

第862条(後見人の報酬)過去問2問

家庭裁判所は、後見人及び被後見人の資力その他の事情によって、被後見人の財産の中から、相当な報酬を後見人に与えることができる。

第863条(後見の事務の監督)過去問1問

後見監督人又は家庭裁判所は、いつでも、後見人に対し後見の事務の報告若しくは財産の目録の提出を求め、又は後見の事務若しくは被後見人の財産の状況を調査することができる。

第2項家庭裁判所は、後見監督人、被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求により又は職権で、被後見人の財産の管理その他後見の事務について必要な処分を命ずることができる。

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第864条(後見監督人の同意を要する行為)過去問1問

後見人が、被後見人に代わって営業若しくは第十三条第一項各号に掲げる行為をし、又は未成年被後見人がこれをすることに同意するには、後見監督人があるときは、その同意を得なければならない。ただし、同項第一号に掲げる元本の領収については、この限りでない。

第865条過去問1問

後見人が、前条の規定に違反してし又は同意を与えた行為は、被後見人又は後見人が取り消すことができる。この場合においては、第二十条の規定を準用する。

第2項前項の規定は、第百二十一条から第百二十六条までの規定の適用を妨げない。

第867条(未成年被後見人に代わる親権の行使)過去問1問

未成年後見人は、未成年被後見人に代わって親権を行う。

第2項第八百五十三条から第八百五十七条まで及び第八百六十一条から前条までの規定は、前項の場合について準用する。

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第868条(財産に関する権限のみを有する未成年後見人)過去問1問

親権を行う者が管理権を有しない場合には、未成年後見人は、財産に関する権限のみを有する。

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第四節 後見の終了

第870条〜第873条の2・2条
第870条(後見の計算)

後見人の任務が終了したときは、後見人又はその相続人は、二箇月以内にその管理の計算(以下「後見の計算」という。)をしなければならない。ただし、この期間は、家庭裁判所において伸長することができる。

第873条の2(成年被後見人の死亡後の成年後見人の権限)過去問1問

成年後見人は、成年被後見人が死亡した場合において、必要があるときは、成年被後見人の相続人の意思に反することが明らかなときを除き、相続人が相続財産を管理することができるに至るまで、次に掲げる行為をすることができる。ただし、第三号に掲げる行為をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。

一 相続財産に属する特定の財産の保存に必要な行為

二 相続財産に属する債務(弁済期が到来しているものに限る。)の弁済

三 その死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産の保存に必要な行為(前二号に掲げる行為を除く。)

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第六章 保佐及び補助

第876条〜第876条の10・7条

第一節 保佐

第876条〜第876条の4・3条
第876条(保佐の開始)

保佐は、保佐開始の審判によって開始する。

第876条の3(保佐監督人)過去問1問

家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被保佐人、その親族若しくは保佐人の請求により又は職権で、保佐監督人を選任することができる。

第2項第六百四十四条、第六百五十四条、第六百五十五条、第八百四十三条第四項、第八百四十四条、第八百四十六条、第八百四十七条、第八百五十条、第八百五十一条、第八百五十九条の二、第八百五十九条の三、第八百六十一条第二項及び第八百六十二条の規定は、保佐監督人について準用する。この場合において、第八百五十一条第四号中「被後見人を代表する」とあるのは、「被保佐人を代表し、又は被保佐人がこれをすることに同意する」と読み替えるものとする。

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第876条の4(保佐人に代理権を付与する旨の審判)過去問6問

家庭裁判所は、第十一条本文に規定する者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求によって、被保佐人のために特定の法律行為について保佐人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。

第2項本人以外の者の請求によって前項の審判をするには、本人の同意がなければならない。

第3項家庭裁判所は、第一項に規定する者の請求によって、同項の審判の全部又は一部を取り消すことができる。

第二節 補助

第876条の6〜第876条の10・4条
第876条の6(補助の開始)

補助は、補助開始の審判によって開始する。

第876条の8(補助監督人)過去問1問

家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被補助人、その親族若しくは補助人の請求により又は職権で、補助監督人を選任することができる。

第2項第六百四十四条、第六百五十四条、第六百五十五条、第八百四十三条第四項、第八百四十四条、第八百四十六条、第八百四十七条、第八百五十条、第八百五十一条、第八百五十九条の二、第八百五十九条の三、第八百六十一条第二項及び第八百六十二条の規定は、補助監督人について準用する。この場合において、第八百五十一条第四号中「被後見人を代表する」とあるのは、「被補助人を代表し、又は被補助人がこれをすることに同意する」と読み替えるものとする。

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第876条の9(補助人に代理権を付与する旨の審判)過去問2問

家庭裁判所は、第十五条第一項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求によって、被補助人のために特定の法律行為について補助人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。

第2項第八百七十六条の四第二項及び第三項の規定は、前項の審判について準用する。

第876条の10(補助の事務及び補助人の任務の終了等)過去問1問

第六百四十四条、第八百五十九条の二、第八百五十九条の三、第八百六十一条第二項、第八百六十二条、第八百六十三条及び第八百七十六条の五第一項の規定は補助の事務について、第八百二十四条ただし書の規定は補助人が前条第一項の代理権を付与する旨の審判に基づき被補助人を代表する場合について準用する。

第2項第六百五十四条、第六百五十五条、第八百七十条、第八百七十一条及び第八百七十三条の規定は補助人の任務が終了した場合について、第八百三十二条の規定は補助人又は補助監督人と被補助人との間において補助に関して生じた債権について準用する。

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第七章 扶養

第877条〜第880条・3条
第877条(扶養義務者)過去問2問

直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。

第2項家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。

第3項前項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。

第878条(扶養の順位)過去問1問

扶養をする義務のある者が数人ある場合において、扶養をすべき者の順序について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、これを定める。扶養を受ける権利のある者が数人ある場合において、扶養義務者の資力がその全員を扶養するのに足りないときの扶養を受けるべき者の順序についても、同様とする。

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第880条(扶養に関する協議又は審判の変更又は取消し)過去問1問

扶養をすべき者若しくは扶養を受けるべき者の順序又は扶養の程度若しくは方法について協議又は審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その協議又は審判の変更又は取消しをすることができる。

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第一章 総則

第884条・1条
第884条(相続回復請求権)過去問2問

相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から二十年を経過したときも、同様とする。

第二章 相続人

第886条〜第895条・9条
第886条(相続に関する胎児の権利能力)過去問2問

胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。

第2項前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない。

第887条(子及びその代襲者等の相続権)過去問12問

被相続人の子は、相続人となる。

第2項被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。

第3項前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

第889条(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権)過去問4問

次に掲げる者は、第八百八十七条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。

一 被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。

二 被相続人の兄弟姉妹

第2項第八百八十七条第二項の規定は、前項第二号の場合について準用する。

第890条(配偶者の相続権)

被相続人の配偶者は、常に相続人となる。この場合において、第八百八十七条又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。

第891条(相続人の欠格事由)過去問5問

次に掲げる者は、相続人となることができない。

一 故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者

二 被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。

三 詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者

四 詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者

五 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者

第892条(推定相続人の廃除)過去問3問

遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。

第893条(遺言による推定相続人の廃除)過去問2問

被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。

第894条(推定相続人の廃除の取消し)過去問2問

被相続人は、いつでも、推定相続人の廃除の取消しを家庭裁判所に請求することができる。

第2項前条の規定は、推定相続人の廃除の取消しについて準用する。

第895条(推定相続人の廃除に関する審判確定前の遺産の管理)

推定相続人の廃除又はその取消しの請求があった後その審判が確定する前に相続が開始したときは、家庭裁判所は、親族、利害関係人又は検察官の請求によって、遺産の管理について必要な処分を命ずることができる。推定相続人の廃除の遺言があったときも、同様とする。

第2項第二十七条から第二十九条までの規定は、前項の規定により家庭裁判所が遺産の管理人を選任した場合について準用する。

第三章 相続の効力

第896条〜第912条・19条

第一節 総則

第896条〜第899条の2・5条
第896条(相続の一般的効力)過去問2問

相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

第897条(祭祀に関する権利の承継)過去問2問

系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。

第2項前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

第898条(共同相続の効力)

相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。

第2項相続財産について共有に関する規定を適用するときは、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分をもって各相続人の共有持分とする。

第899条過去問1問

各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。

第899条の2(共同相続における権利の承継の対抗要件)過去問1問

相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び第九百一条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない。

第2項前項の権利が債権である場合において、次条及び第九百一条の規定により算定した相続分を超えて当該債権を承継した共同相続人が当該債権に係る遺言の内容(遺産の分割により当該債権を承継した場合にあっては、当該債権に係る遺産の分割の内容)を明らかにして債務者にその承継の通知をしたときは、共同相続人の全員が債務者に通知をしたものとみなして、同項の規定を適用する。

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第二節 相続分

第900条〜第905条・7条
第900条(法定相続分)過去問2問

同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。

一 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。

二 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。

三 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。

四 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。

第901条(代襲相続人の相続分)過去問1問

第八百八十七条第二項又は第三項の規定により相続人となる直系卑属の相続分は、その直系尊属が受けるべきであったものと同じとする。ただし、直系卑属が数人あるときは、その各自の直系尊属が受けるべきであった部分について、前条の規定に従ってその相続分を定める。

第2項前項の規定は、第八百八十九条第二項の規定により兄弟姉妹の子が相続人となる場合について準用する。

第902条の2(相続分の指定がある場合の債権者の権利の行使)過去問1問

被相続人が相続開始の時において有した債務の債権者は、前条の規定による相続分の指定がされた場合であっても、各共同相続人に対し、第九百条及び第九百一条の規定により算定した相続分に応じてその権利を行使することができる。ただし、その債権者が共同相続人の一人に対してその指定された相続分に応じた債務の承継を承認したときは、この限りでない。

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第903条(特別受益者の相続分)過去問2問

共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。

第2項遺贈又は贈与の価額が、相続分の価額に等しく、又はこれを超えるときは、受遺者又は受贈者は、その相続分を受けることができない。

第3項被相続人が前二項の規定と異なった意思を表示したときは、その意思に従う。

第4項婚姻期間が二十年以上の夫婦の一方である被相続人が、他の一方に対し、その居住の用に供する建物又はその敷地について遺贈又は贈与をしたときは、当該被相続人は、その遺贈又は贈与について第一項の規定を適用しない旨の意思を表示したものと推定する。

第904条の2(寄与分)

共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。

第2項前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、同項に規定する寄与をした者の請求により、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、寄与分を定める。

第3項寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。

第4項第二項の請求は、第九百七条第二項の規定による請求があった場合又は第九百十条に規定する場合にすることができる。

第904条の3(期間経過後の遺産の分割における相続分)

前三条の規定は、相続開始の時から十年を経過した後にする遺産の分割については、適用しない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

一 相続開始の時から十年を経過する前に、相続人が家庭裁判所に遺産の分割の請求をしたとき。

二 相続開始の時から始まる十年の期間の満了前六箇月以内の間に、遺産の分割を請求することができないやむを得ない事由が相続人にあった場合において、その事由が消滅した時から六箇月を経過する前に、当該相続人が家庭裁判所に遺産の分割の請求をしたとき。

第905条(相続分の取戻権)過去問1問

共同相続人の一人が遺産の分割前にその相続分を第三者に譲り渡したときは、他の共同相続人は、その価額及び費用を償還して、その相続分を譲り受けることができる。

第2項前項の権利は、一箇月以内に行使しなければならない。

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第三節 遺産の分割

第906条の2〜第912条・7条
第906条の2(遺産の分割前に遺産に属する財産が処分された場合の遺産の範囲)

遺産の分割前に遺産に属する財産が処分された場合であっても、共同相続人は、その全員の同意により、当該処分された財産が遺産の分割時に遺産として存在するものとみなすことができる。

第2項前項の規定にかかわらず、共同相続人の一人又は数人により同項の財産が処分されたときは、当該共同相続人については、同項の同意を得ることを要しない。

第907条(遺産の分割の協議又は審判)過去問1問

共同相続人は、次条第一項の規定により被相続人が遺言で禁じた場合又は同条第二項の規定により分割をしない旨の契約をした場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の全部又は一部の分割をすることができる。

第2項遺産の分割について、共同相続人間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、各共同相続人は、その全部又は一部の分割を家庭裁判所に請求することができる。ただし、遺産の一部を分割することにより他の共同相続人の利益を害するおそれがある場合におけるその一部の分割については、この限りでない。

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第908条(遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止)過去問2問

被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。

第2項共同相続人は、五年以内の期間を定めて、遺産の全部又は一部について、その分割をしない旨の契約をすることができる。ただし、その期間の終期は、相続開始の時から十年を超えることができない。

第3項前項の契約は、五年以内の期間を定めて更新することができる。ただし、その期間の終期は、相続開始の時から十年を超えることができない。

第4項前条第二項本文の場合において特別の事由があるときは、家庭裁判所は、五年以内の期間を定めて、遺産の全部又は一部について、その分割を禁ずることができる。ただし、その期間の終期は、相続開始の時から十年を超えることができない。

第5項家庭裁判所は、五年以内の期間を定めて前項の期間を更新することができる。ただし、その期間の終期は、相続開始の時から十年を超えることができない。

第909条(遺産の分割の効力)過去問3問

遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。

第909条の2(遺産の分割前における預貯金債権の行使)

各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始の時の債権額の三分の一に第九百条及び第九百一条の規定により算定した当該共同相続人の相続分を乗じた額(標準的な当面の必要生計費、平均的な葬式の費用の額その他の事情を勘案して預貯金債権の債務者ごとに法務省令で定める額を限度とする。)については、単独でその権利を行使することができる。この場合において、当該権利の行使をした預貯金債権については、当該共同相続人が遺産の一部の分割によりこれを取得したものとみなす。

第911条(共同相続人間の担保責任)過去問1問

各共同相続人は、他の共同相続人に対して、売主と同じく、その相続分に応じて担保の責任を負う。

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第912条(遺産の分割によって受けた債権についての担保責任)

各共同相続人は、その相続分に応じ、他の共同相続人が遺産の分割によって受けた債権について、その分割の時における債務者の資力を担保する。

第2項弁済期に至らない債権及び停止条件付きの債権については、各共同相続人は、弁済をすべき時における債務者の資力を担保する。

第四章 相続の承認及び放棄

第915条〜第940条・16条

第一節 総則

第915条〜第919条・3条
第915条(相続の承認又は放棄をすべき期間)過去問6問

相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。

第2項相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。

第918条(相続人による管理)過去問1問

相続人は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければならない。ただし、相続の承認又は放棄をしたときは、この限りでない。

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第919条(相続の承認及び放棄の撤回及び取消し)過去問5問

相続の承認及び放棄は、第九百十五条第一項の期間内でも、撤回することができない。

第2項前項の規定は、第一編(総則)及び前編(親族)の規定により相続の承認又は放棄の取消しをすることを妨げない。

第3項前項の取消権は、追認をすることができる時から六箇月間行使しないときは、時効によって消滅する。相続の承認又は放棄の時から十年を経過したときも、同様とする。

第4項第二項の規定により限定承認又は相続の放棄の取消しをしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。

第二節 相続の承認 / 第一款 単純承認

第921条・1条
第921条(法定単純承認)過去問4問

次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。

一 相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。

二 相続人が第九百十五条第一項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。

三 相続人が、限定承認又は相続の放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。ただし、その相続人が相続の放棄をしたことによって相続人となった者が相続の承認をした後は、この限りでない。

第二節 相続の承認 / 第二款 限定承認

第922条〜第937条・9条
第922条(限定承認)

相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすることができる。

第923条(共同相続人の限定承認)過去問6問
第927条(相続債権者及び受遺者に対する公告及び催告)

限定承認者は、限定承認をした後五日以内に、すべての相続債権者(相続財産に属する債務の債権者をいう。以下同じ。)及び受遺者に対し、限定承認をしたこと及び一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、二箇月を下ることができない。

第2項前項の規定による公告には、相続債権者及び受遺者がその期間内に申出をしないときは弁済から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、限定承認者は、知れている相続債権者及び受遺者を除斥することができない。

第3項限定承認者は、知れている相続債権者及び受遺者には、各別にその申出の催告をしなければならない。

第4項第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。

第929条(公告期間満了後の弁済)過去問1問

第九百二十七条第一項の期間が満了した後は、限定承認者は、相続財産をもって、その期間内に同項の申出をした相続債権者その他知れている相続債権者に、それぞれその債権額の割合に応じて弁済をしなければならない。ただし、優先権を有する債権者の権利を害することはできない。

第930条(期限前の債務等の弁済)過去問1問

限定承認者は、弁済期に至らない債権であっても、前条の規定に従って弁済をしなければならない。

第2項条件付きの債権又は存続期間の不確定な債権は、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従って弁済をしなければならない。

第931条(受遺者に対する弁済)過去問1問

限定承認者は、前二条の規定に従って各相続債権者に弁済をした後でなければ、受遺者に弁済をすることができない。

第935条(公告期間内に申出をしなかった相続債権者及び受遺者)過去問1問

第九百二十七条第一項の期間内に同項の申出をしなかった相続債権者及び受遺者で限定承認者に知れなかったものは、残余財産についてのみその権利を行使することができる。ただし、相続財産について特別担保を有する者は、この限りでない。

第936条(相続人が数人ある場合の相続財産の清算人)過去問1問

相続人が数人ある場合には、家庭裁判所は、相続人の中から、相続財産の清算人を選任しなければならない。

第2項前項の相続財産の清算人は、相続人のために、これに代わって、相続財産の管理及び債務の弁済に必要な一切の行為をする。

第3項第九百二十六条から前条までの規定は、第一項の相続財産の清算人について準用する。この場合において、第九百二十七条第一項中「限定承認をした後五日以内」とあるのは、「その相続財産の清算人の選任があった後十日以内」と読み替えるものとする。

第937条(法定単純承認の事由がある場合の相続債権者)過去問1問

限定承認をした共同相続人の一人又は数人について第九百二十一条第一号又は第三号に掲げる事由があるときは、相続債権者は、相続財産をもって弁済を受けることができなかった債権額について、当該共同相続人に対し、その相続分に応じて権利を行使することができる。

第三節 相続の放棄

第938条〜第940条・3条
第938条(相続の放棄の方式)

相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。

第939条(相続の放棄の効力)過去問7問
第940条(相続の放棄をした者による管理)過去問1問

相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人又は第九百五十二条第一項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。

第2項第六百四十五条、第六百四十六条並びに第六百五十条第一項及び第二項の規定は、前項の場合について準用する。

第五章 財産分離

第941条・1条
第941条(相続債権者又は受遺者の請求による財産分離)

相続債権者又は受遺者は、相続開始の時から三箇月以内に、相続人の財産の中から相続財産を分離することを家庭裁判所に請求することができる。相続財産が相続人の固有財産と混合しない間は、その期間の満了後も、同様とする。

第2項家庭裁判所が前項の請求によって財産分離を命じたときは、その請求をした者は、五日以内に、他の相続債権者及び受遺者に対し、財産分離の命令があったこと及び一定の期間内に配当加入の申出をすべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、二箇月を下ることができない。

第3項前項の規定による公告は、官報に掲載してする。

第六章 相続人の不存在

第951条〜第959条・6条
第951条(相続財産法人の成立)過去問3問

相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は、法人とする。

第952条(相続財産の清算人の選任)過去問1問

前条の場合には、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、相続財産の清算人を選任しなければならない。

第2項前項の規定により相続財産の清算人を選任したときは、家庭裁判所は、遅滞なく、その旨及び相続人があるならば一定の期間内にその権利を主張すべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、六箇月を下ることができない。

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第955条(相続財産法人の不成立)過去問1問

相続人のあることが明らかになったときは、第九百五十一条の法人は、成立しなかったものとみなす。ただし、相続財産の清算人がその権限内でした行為の効力を妨げない。

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第957条(相続債権者及び受遺者に対する弁済)

第九百五十二条第二項の公告があったときは、相続財産の清算人は、全ての相続債権者及び受遺者に対し、二箇月以上の期間を定めて、その期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、同項の規定により相続人が権利を主張すべき期間として家庭裁判所が公告した期間内に満了するものでなければならない。

第2項第九百二十七条第二項から第四項まで及び第九百二十八条から第九百三十五条まで(第九百三十二条ただし書を除く。)の規定は、前項の場合について準用する。

第958条の2(特別縁故者に対する相続財産の分与)過去問1問

前条の場合において、相当と認めるときは、家庭裁判所は、被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者の請求によって、これらの者に、清算後残存すべき相続財産の全部又は一部を与えることができる。

第2項前項の請求は、第九百五十二条第二項の期間の満了後三箇月以内にしなければならない。

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第959条(残余財産の国庫への帰属)過去問1問

前条の規定により処分されなかった相続財産は、国庫に帰属する。この場合においては、第九百五十六条第二項の規定を準用する。

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第七章 遺言

第960条〜第1027条・39条

第一節 総則

第960条〜第962条・3条
第960条(遺言の方式)

遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、することができない。

第961条(遺言能力)過去問4問
第962条過去問1問

第五条、第九条、第十三条及び第十七条の規定は、遺言については、適用しない。

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第二節 遺言の方式 / 第一款 普通の方式

第967条〜第975条・9条
第967条(普通の方式による遺言の種類)

遺言は、自筆証書、公正証書又は秘密証書によってしなければならない。ただし、特別の方式によることを許す場合は、この限りでない。

第968条(自筆証書遺言)過去問6問

自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。

第2項前項の規定にかかわらず、自筆証書にこれと一体のものとして相続財産(第九百九十七条第一項に規定する場合における同項に規定する権利を含む。)の全部又は一部の目録を添付する場合には、その目録については、自書することを要しない。この場合において、遺言者は、その目録の毎葉(自書によらない記載がその両面にある場合にあっては、その両面)に署名し、印を押さなければならない。

第3項自筆証書(前項の目録を含む。)中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。

第969条(公正証書遺言)過去問1問

公正証書によって遺言をするには、次に掲げる方式に従わなければならない。

一 証人二人以上の立会いがあること。

二 遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること。

第2項前項の公正証書は、公証人法(明治四十一年法律第五十三号)の定めるところにより作成するものとする。

第3項第一項第一号の証人については、公証人法第三十条に規定する証人とみなして、同法の規定(同法第三十五条第三項の規定を除く。)を適用する。

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第970条(秘密証書遺言)過去問1問

秘密証書によって遺言をするには、次に掲げる方式に従わなければならない。

一 遺言者が、その証書に署名し、印を押すこと。

二 遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章をもってこれに封印すること。

三 遺言者が、公証人一人及び証人二人以上の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述すること。

四 公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印を押すこと。

第2項第九百六十八条第三項の規定は、秘密証書による遺言について準用する。

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第971条(方式に欠ける秘密証書遺言の効力)過去問2問

秘密証書による遺言は、前条に定める方式に欠けるものがあっても、第九百六十八条に定める方式を具備しているときは、自筆証書による遺言としてその効力を有する。

第972条(秘密証書遺言の方式の特則)

口がきけない者が秘密証書によって遺言をする場合には、遺言者は、公証人及び証人の前で、その証書は自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を通訳人の通訳により申述し、又は封紙に自書して、第九百七十条第一項第三号の申述に代えなければならない。

第2項前項の場合において、遺言者が通訳人の通訳により申述したときは、公証人は、その旨を封紙に記載しなければならない。

第3項第一項の場合において、遺言者が封紙に自書したときは、公証人は、その旨を封紙に記載して、第九百七十条第一項第四号に規定する申述の記載に代えなければならない。

第973条(成年被後見人の遺言)過去問3問

成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師二人以上の立会いがなければならない。

第2項遺言に立ち会った医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して、これに署名し、印を押さなければならない。ただし、秘密証書による遺言にあっては、その封紙にその旨の記載をし、署名し、印を押さなければならない。

第974条(証人及び立会人の欠格事由)過去問3問

次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。

一 未成年者

二 推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族

三 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人

第975条(共同遺言の禁止)過去問2問

遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることができない。

第二節 遺言の方式 / 第二款 特別の方式

第976条〜第984条・6条
第976条(死亡の危急に迫った者の遺言)過去問2問

疾病その他の事由によって死亡の危急に迫った者が遺言をしようとするときは、証人三人以上の立会いをもって、その一人に遺言の趣旨を口授して、これをすることができる。この場合においては、その口授を受けた者が、これを筆記して、遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認した後、これに署名し、印を押さなければならない。

第2項口がきけない者が前項の規定により遺言をする場合には、遺言者は、証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述して、同項の口授に代えなければならない。

第3項第一項後段の遺言者又は他の証人が耳が聞こえない者である場合には、遺言の趣旨の口授又は申述を受けた者は、同項後段に規定する筆記した内容を通訳人の通訳によりその遺言者又は他の証人に伝えて、同項後段の読み聞かせに代えることができる。

第4項前三項の規定によりした遺言は、遺言の日から二十日以内に、証人の一人又は利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力を生じない。

第5項家庭裁判所は、前項の遺言が遺言者の真意に出たものであるとの心証を得なければ、これを確認することができない。

第977条(伝染病隔離者の遺言)

伝染病のため行政処分によって交通を断たれた場所に在る者は、警察官一人及び証人一人以上の立会いをもって遺言書を作ることができる。

第978条(在船者の遺言)

船舶中に在る者は、船長又は事務員一人及び証人二人以上の立会いをもって遺言書を作ることができる。

第979条(船舶遭難者の遺言)過去問1問

船舶が遭難した場合において、当該船舶中に在って死亡の危急に迫った者は、証人二人以上の立会いをもって口頭で遺言をすることができる。

第2項口がきけない者が前項の規定により遺言をする場合には、遺言者は、通訳人の通訳によりこれをしなければならない。

第3項前二項の規定に従ってした遺言は、証人が、その趣旨を筆記して、これに署名し、印を押し、かつ、証人の一人又は利害関係人から遅滞なく家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力を生じない。

第4項第九百七十六条第五項の規定は、前項の場合について準用する。

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第983条(特別の方式による遺言の効力)

第九百七十六条から前条までの規定によりした遺言は、遺言者が普通の方式によって遺言をすることができるようになった時から六箇月間生存するときは、その効力を生じない。

第984条(外国に在る日本人の遺言の方式)

日本の領事の駐在する地に在る日本人が公正証書又は秘密証書によって遺言をしようとするときは、公証人の職務は、領事が行う。この場合においては、第九百七十条第一項第四号の規定にかかわらず、遺言者及び証人は、同号の印を押すことを要しない。

第三節 遺言の効力

第985条〜第994条・6条
第985条(遺言の効力の発生時期)過去問3問

遺言は、遺言者の死亡の時からその効力を生ずる。

第2項遺言に停止条件を付した場合において、その条件が遺言者の死亡後に成就したときは、遺言は、条件が成就した時からその効力を生ずる。

第986条(遺贈の放棄)過去問2問

受遺者は、遺言者の死亡後、いつでも、遺贈の放棄をすることができる。

第2項遺贈の放棄は、遺言者の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。

第987条(受遺者に対する遺贈の承認又は放棄の催告)過去問1問

遺贈義務者(遺贈の履行をする義務を負う者をいう。以下この節において同じ。)その他の利害関係人は、受遺者に対し、相当の期間を定めて、その期間内に遺贈の承認又は放棄をすべき旨の催告をすることができる。この場合において、受遺者がその期間内に遺贈義務者に対してその意思を表示しないときは、遺贈を承認したものとみなす。

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第988条(受遺者の相続人による遺贈の承認又は放棄)過去問1問

受遺者が遺贈の承認又は放棄をしないで死亡したときは、その相続人は、自己の相続権の範囲内で、遺贈の承認又は放棄をすることができる。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。

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第990条(包括受遺者の権利義務)過去問1問

包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する。

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第994条(受遺者の死亡による遺贈の失効)過去問4問

遺贈は、遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは、その効力を生じない。

第2項停止条件付きの遺贈については、受遺者がその条件の成就前に死亡したときも、前項と同様とする。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。

第四節 遺言の執行

第1004条〜第1021条・9条
第1004条(遺言書の検認)過去問1問

遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする。

第2項前項の規定は、公正証書による遺言については、適用しない。

第3項封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ、開封することができない。

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第1009条(遺言執行者の欠格事由)過去問1問

未成年者及び破産者は、遺言執行者となることができない。

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第1012条(遺言執行者の権利義務)過去問3問

遺言執行者は、遺言の内容を実現するため、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する。

第2項遺言執行者がある場合には、遺贈の履行は、遺言執行者のみが行うことができる。

第3項第六百四十四条、第六百四十五条から第六百四十七条まで及び第六百五十条の規定は、遺言執行者について準用する。

第1013条(遺言の執行の妨害行為の禁止)過去問1問

遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。

第2項前項の規定に違反してした行為は、無効とする。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。

第3項前二項の規定は、相続人の債権者(相続債権者を含む。)が相続財産についてその権利を行使することを妨げない。

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第1014条(特定財産に関する遺言の執行)過去問2問

前三条の規定は、遺言が相続財産のうち特定の財産に関する場合には、その財産についてのみ適用する。

第2項遺産の分割の方法の指定として遺産に属する特定の財産を共同相続人の一人又は数人に承継させる旨の遺言(以下「特定財産承継遺言」という。)があったときは、遺言執行者は、当該共同相続人が第八百九十九条の二第一項に規定する対抗要件を備えるために必要な行為をすることができる。

第3項前項の財産が預貯金債権である場合には、遺言執行者は、同項に規定する行為のほか、その預金又は貯金の払戻しの請求及びその預金又は貯金に係る契約の解約の申入れをすることができる。ただし、解約の申入れについては、その預貯金債権の全部が特定財産承継遺言の目的である場合に限る。

第4項前二項の規定にかかわらず、被相続人が遺言で別段の意思を表示したときは、その意思に従う。

第1016条(遺言執行者の復任権)過去問1問

遺言執行者は、自己の責任で第三者にその任務を行わせることができる。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。

第2項前項本文の場合において、第三者に任務を行わせることについてやむを得ない事由があるときは、遺言執行者は、相続人に対してその選任及び監督についての責任のみを負う。

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第1017条(遺言執行者が数人ある場合の任務の執行)過去問1問

遺言執行者が数人ある場合には、その任務の執行は、過半数で決する。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。

第2項各遺言執行者は、前項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。

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第1019条(遺言執行者の解任及び辞任)過去問1問

遺言執行者がその任務を怠ったときその他正当な事由があるときは、利害関係人は、その解任を家庭裁判所に請求することができる。

第2項遺言執行者は、正当な事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、その任務を辞することができる。

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第1021条(遺言の執行に関する費用の負担)

遺言の執行に関する費用は、相続財産の負担とする。ただし、これによって遺留分を減ずることができない。

第五節 遺言の撤回及び取消し

第1022条〜第1027条・6条
第1022条(遺言の撤回)過去問6問
第1023条(前の遺言と後の遺言との抵触等)過去問4問

前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。

第2項前項の規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合について準用する。

第1024条(遺言書又は遺贈の目的物の破棄)過去問3問

遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなす。遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときも、同様とする。

第1025条(撤回された遺言の効力)過去問1問

前三条の規定により撤回された遺言は、その撤回の行為が、撤回され、取り消され、又は効力を生じなくなるに至ったときであっても、その効力を回復しない。ただし、その行為が錯誤、詐欺又は強迫による場合は、この限りでない。

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第1026条(遺言の撤回権の放棄の禁止)過去問2問

遺言者は、その遺言を撤回する権利を放棄することができない。

第1027条(負担付遺贈に係る遺言の取消し)過去問2問

負担付遺贈を受けた者がその負担した義務を履行しないときは、相続人は、相当の期間を定めてその履行の催告をすることができる。この場合において、その期間内に履行がないときは、その負担付遺贈に係る遺言の取消しを家庭裁判所に請求することができる。

第八章 配偶者の居住の権利

第1028条〜第1038条・9条

第一節 配偶者居住権

第1028条〜第1036条・7条
第1028条(配偶者居住権)過去問6問

被相続人の配偶者(以下この章において単に「配偶者」という。)は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、その居住していた建物(以下この節において「居住建物」という。)の全部について無償で使用及び収益をする権利(以下この章において「配偶者居住権」という。)を取得する。ただし、被相続人が相続開始の時に居住建物を配偶者以外の者と共有していた場合にあっては、この限りでない。

一 遺産の分割によって配偶者居住権を取得するものとされたとき。

二 配偶者居住権が遺贈の目的とされたとき。

第2項居住建物が配偶者の財産に属することとなった場合であっても、他の者がその共有持分を有するときは、配偶者居住権は、消滅しない。

第3項第九百三条第四項の規定は、配偶者居住権の遺贈について準用する。

第1029条(審判による配偶者居住権の取得)過去問2問

遺産の分割の請求を受けた家庭裁判所は、次に掲げる場合に限り、配偶者が配偶者居住権を取得する旨を定めることができる。

一 共同相続人間に配偶者が配偶者居住権を取得することについて合意が成立しているとき。

二 配偶者が家庭裁判所に対して配偶者居住権の取得を希望する旨を申し出た場合において、居住建物の所有者の受ける不利益の程度を考慮してもなお配偶者の生活を維持するために特に必要があると認めるとき(前号に掲げる場合を除く。)。

第1030条(配偶者居住権の存続期間)過去問1問

配偶者居住権の存続期間は、配偶者の終身の間とする。ただし、遺産の分割の協議若しくは遺言に別段の定めがあるとき、又は家庭裁判所が遺産の分割の審判において別段の定めをしたときは、その定めるところによる。

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第1031条(配偶者居住権の登記等)過去問4問

居住建物の所有者は、配偶者(配偶者居住権を取得した配偶者に限る。以下この節において同じ。)に対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負う。

第2項第六百五条の規定は配偶者居住権について、第六百五条の四の規定は配偶者居住権の設定の登記を備えた場合について準用する。

第1032条(配偶者による使用及び収益)過去問4問

配偶者は、従前の用法に従い、善良な管理者の注意をもって、居住建物の使用及び収益をしなければならない。ただし、従前居住の用に供していなかった部分について、これを居住の用に供することを妨げない。

第2項配偶者居住権は、譲渡することができない。

第3項配偶者は、居住建物の所有者の承諾を得なければ、居住建物の改築若しくは増築をし、又は第三者に居住建物の使用若しくは収益をさせることができない。

第4項配偶者が第一項又は前項の規定に違反した場合において、居住建物の所有者が相当の期間を定めてその是正の催告をし、その期間内に是正がされないときは、居住建物の所有者は、当該配偶者に対する意思表示によって配偶者居住権を消滅させることができる。

第1034条(居住建物の費用の負担)過去問1問

配偶者は、居住建物の通常の必要費を負担する。

第2項第五百八十三条第二項の規定は、前項の通常の必要費以外の費用について準用する。

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第1036条(使用貸借及び賃貸借の規定の準用)過去問4問

第五百九十七条第一項及び第三項、第六百条、第六百十三条並びに第六百十六条の二の規定は、配偶者居住権について準用する。

第二節 配偶者短期居住権

第1037条〜第1038条・2条
第1037条(配偶者短期居住権)

配偶者は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に無償で居住していた場合には、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める日までの間、その居住していた建物(以下この節において「居住建物」という。)の所有権を相続又は遺贈により取得した者(以下この節において「居住建物取得者」という。)に対し、居住建物について無償で使用する権利(居住建物の一部のみを無償で使用していた場合にあっては、その部分について無償で使用する権利。以下この節において「配偶者短期居住権」という。)を有する。ただし、配偶者が、相続開始の時において居住建物に係る配偶者居住権を取得したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し若しくは廃除によってその相続権を失ったときは、この限りでない。

一 居住建物について配偶者を含む共同相続人間で遺産の分割をすべき場合遺産の分割により居住建物の帰属が確定した日又は相続開始の時から六箇月を経過する日のいずれか遅い日

二 前号に掲げる場合以外の場合第三項の申入れの日から六箇月を経過する日

第2項前項本文の場合においては、居住建物取得者は、第三者に対する居住建物の譲渡その他の方法により配偶者の居住建物の使用を妨げてはならない。

第3項居住建物取得者は、第一項第一号に掲げる場合を除くほか、いつでも配偶者短期居住権の消滅の申入れをすることができる。

第1038条(配偶者による使用)

配偶者(配偶者短期居住権を有する配偶者に限る。以下この節において同じ。)は、従前の用法に従い、善良な管理者の注意をもって、居住建物の使用をしなければならない。

第2項配偶者は、居住建物取得者の承諾を得なければ、第三者に居住建物の使用をさせることができない。

第3項配偶者が前二項の規定に違反したときは、居住建物取得者は、当該配偶者に対する意思表示によって配偶者短期居住権を消滅させることができる。

第九章 遺留分

第1042条〜第1049条・6条
第1042条(遺留分の帰属及びその割合)過去問2問

兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次条第一項に規定する遺留分を算定するための財産の価額に、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合を乗じた額を受ける。

一 直系尊属のみが相続人である場合三分の一

二 前号に掲げる場合以外の場合二分の一

第2項相続人が数人ある場合には、前項各号に定める割合は、これらに第九百条及び第九百一条の規定により算定したその各自の相続分を乗じた割合とする。

第1044条過去問2問

贈与は、相続開始前の一年間にしたものに限り、前条の規定によりその価額を算入する。当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは、一年前の日より前にしたものについても、同様とする。

第2項第九百四条の規定は、前項に規定する贈与の価額について準用する。

第3項相続人に対する贈与についての第一項の規定の適用については、同項中「一年」とあるのは「十年」と、「価額」とあるのは「価額(婚姻若しくは養子縁組のため又は生計の資本として受けた贈与の価額に限る。)」とする。

第1046条(遺留分侵害額の請求)過去問1問

遺留分権利者及びその承継人は、受遺者(特定財産承継遺言により財産を承継し又は相続分の指定を受けた相続人を含む。以下この章において同じ。)又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。

第2項遺留分侵害額は、第千四十二条の規定による遺留分から第一号及び第二号に掲げる額を控除し、これに第三号に掲げる額を加算して算定する。

一 遺留分権利者が受けた遺贈又は第九百三条第一項に規定する贈与の価額

二 第九百条から第九百二条まで、第九百三条及び第九百四条の規定により算定した相続分に応じて遺留分権利者が取得すべき遺産の価額

三 被相続人が相続開始の時において有した債務のうち、第八百九十九条の規定により遺留分権利者が承継する債務(次条第三項において「遺留分権利者承継債務」という。)の額

第1047条(受遺者又は受贈者の負担額)過去問2問

受遺者又は受贈者は、次の各号の定めるところに従い、遺贈(特定財産承継遺言による財産の承継又は相続分の指定による遺産の取得を含む。以下この章において同じ。)又は贈与(遺留分を算定するための財産の価額に算入されるものに限る。以下この章において同じ。)の目的の価額(受遺者又は受贈者が相続人である場合にあっては、当該価額から第千四十二条の規定による遺留分として当該相続人が受けるべき額を控除した額)を限度として、遺留分侵害額を負担する。

一 受遺者と受贈者とがあるときは、受遺者が先に負担する。

二 受遺者が複数あるとき、又は受贈者が複数ある場合においてその贈与が同時にされたものであるときは、受遺者又は受贈者がその目的の価額の割合に応じて負担する。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。

三 受贈者が複数あるとき(前号に規定する場合を除く。)は、後の贈与に係る受贈者から順次前の贈与に係る受贈者が負担する。

第2項第九百四条、第千四十三条第二項及び第千四十五条の規定は、前項に規定する遺贈又は贈与の目的の価額について準用する。

第3項前条第一項の請求を受けた受遺者又は受贈者は、遺留分権利者承継債務について弁済その他の債務を消滅させる行為をしたときは、消滅した債務の額の限度において、遺留分権利者に対する意思表示によって第一項の規定により負担する債務を消滅させることができる。この場合において、当該行為によって遺留分権利者に対して取得した求償権は、消滅した当該債務の額の限度において消滅する。

第4項受遺者又は受贈者の無資力によって生じた損失は、遺留分権利者の負担に帰する。

第5項裁判所は、受遺者又は受贈者の請求により、第一項の規定により負担する債務の全部又は一部の支払につき相当の期限を許与することができる。

第1048条(遺留分侵害額請求権の期間の制限)

遺留分侵害額の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から十年を経過したときも、同様とする。

第1049条(遺留分の放棄)過去問2問

相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。

第2項共同相続人の一人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ぼさない。

第十章 特別の寄与

第1050条・1条
第1050条過去問1問

被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした被相続人の親族(相続人、相続の放棄をした者及び第八百九十一条の規定に該当し又は廃除によってその相続権を失った者を除く。以下この条において「特別寄与者」という。)は、相続の開始後、相続人に対し、特別寄与者の寄与に応じた額の金銭(以下この条において「特別寄与料」という。)の支払を請求することができる。

第2項前項の規定による特別寄与料の支払について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、特別寄与者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、特別寄与者が相続の開始及び相続人を知った時から六箇月を経過したとき、又は相続開始の時から一年を経過したときは、この限りでない。

第3項前項本文の場合には、家庭裁判所は、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、特別寄与料の額を定める。

第4項特別寄与料の額は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。

第5項相続人が数人ある場合には、各相続人は、特別寄与料の額に第九百条から第九百二条までの規定により算定した当該相続人の相続分を乗じた額を負担する。

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民法で学習する

分野で学ぶ

試験対策でよく使われる分野区分です。分野ごとの条文一覧と練習問題に進めます。

基本原則第1条〜第2条人(行為能力・失踪宣告など)第3条〜第32条法人第33条〜第84条物第85条〜第89条意思表示第90条〜第98条代理第99条〜第118条無効・取消し第119条〜第126条条件・期限・期間の計算第127条〜第143条時効第144条〜第169条物権総則第170条〜第179条占有権第180条〜第205条所有権第206条〜第264条用益物権(地上権・永小作権・地役権)第265条〜第294条留置権第295条〜第302条先取特権第303条〜第341条質権第342条〜第368条抵当権・根抵当第369条〜第398条債権の目的第399条〜第411条債権の効力第412条〜第426条多数当事者の債権・債務第427条〜第445条保証第446条〜第465条債権譲渡・債務引受第466条〜第472条債権の消滅・有価証券第473条〜第520条契約総則第521条〜第548条贈与第549条〜第554条売買・交換第555条〜第586条消費貸借・使用貸借第587条〜第600条賃貸借第601条〜第622条雇用・請負第623条〜第642条委任・寄託第643条〜第666条組合・終身定期金・和解第667条〜第696条事務管理・不当利得第697条〜第708条不法行為第709条〜第724条親族総則・婚姻第725条〜第771条実子第772条〜第791条養子・親の責務第792条〜第817条親権第818条〜第837条後見第838条〜第875条保佐・補助・扶養第876条〜第881条相続総則・相続人第882条〜第895条相続の効力第896条〜第914条相続の承認・放棄・財産分離第915条〜第950条相続人の不存在・遺言第951条〜第1027条配偶者居住権・遺留分・特別寄与第1028条〜第1050条

原文と収録版

民法 判例一覧e-Gov原文を確認収録条文は 2026年6月24日施行版 に基づく