第三編 持分会社/第二章 社員/第一節 社員の責任等
会社法 第583条(社員の責任を変更した場合の特則)
この条の要点
- 有限責任から無限責任への転換:有限→無限の転換では転換前債務も無限責任。責任は重くなる方向に遡及する。
- 無限責任から有限責任への転換:無限→有限の転換でも登記前債務は従前の責任。登記後2年で消滅するまで無限責任が残る。
条文原文
第583条(社員の責任を変更した場合の特則)
有限責任社員が無限責任社員となった場合には、当該無限責任社員となった者は、その者が無限責任社員となる前に生じた持分会社の債務についても、無限責任社員としてこれを弁済する責任を負う。
②有限責任社員(合同会社の社員を除く。)が出資の価額を減少した場合であっても、当該有限責任社員は、その旨の登記をする前に生じた持分会社の債務については、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。
③無限責任社員が有限責任社員となった場合であっても、当該有限責任社員となった者は、その旨の登記をする前に生じた持分会社の債務については、無限責任社員として当該債務を弁済する責任を負う。
④前二項の責任は、前二項の登記後二年以内に請求又は請求の予告をしない持分会社の債権者に対しては、当該登記後二年を経過した時に消滅する。
この条文の〇×問題(2問)
有限責任から無限責任への転換
有限責任社員から無限責任社員に切り替わった者については、切替え以前に発生した会社の債務であっても無限責任として弁済の責任を負う。
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正解 ○
正しい。有限責任社員が無限責任社員となった場合、その者は無限責任社員となる前に生じた持分会社の債務についても、無限責任社員として弁済する責任を負う。責任の加重は転換前の債務にも及ぶ。本問は「転換前債務も無限責任」を正確に把握しているかを問うものである。
学習ポイント:有限→無限の転換では転換前債務も無限責任。責任は重くなる方向に遡及する。
第583条2項
無限責任から有限責任への転換
無限責任社員が有限責任社員となった場合、その者は有限責任社員となった旨の登記をした後は、その登記前に生じた会社の債務についても有限責任社員としての責任しか負わない。
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正解 ×
誤り。無限責任社員が有限責任社員となった場合でも、有限責任社員となった旨の登記をする前に生じた会社の債務については、従前の責任の範囲内で弁済する責任を負う。登記前の債務の責任は軽くならない。この問題は「登記前債務は従前の責任」の点を混同させる命題であり、正確な要件の理解が問われる。
学習ポイント:無限→有限の転換でも登記前債務は従前の責任。登記後2年で消滅するまで無限責任が残る。
第583条1項・3項
問題で確認する
第583条の内容は2問の〇×問題で確認できます。