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憲法21条の過去問

憲法21条を根拠にした本試験の過去問を、行政書士・司法書士の2試験から12問・25肢集めました。 試験ごとの問われ方と、肢ごとの正誤の理由を確認できます。

日本国憲法第21条の条文

第1項集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

第2項検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

出典:e-Gov法令検索(1947年5月3日施行版)/憲法の条文一覧で見る

出題実績(12問)

試験年度問題論点根拠になった肢
行政書士令和7年問4取材と報道の自由肢1・肢2・肢5
行政書士令和7年問22条例の適法性と憲法上の統制肢3
行政書士令和6年問4検索結果の削除とプライバシー肢2
行政書士平成25年問7法廷でのメモ採取の自由肢3・肢4・肢5
行政書士平成23年問5わいせつ表現と表現の自由肢3
行政書士平成22年問3人権制約と公共の福祉ウ・エ
司法書士令和7年度問1外国人の人権保障オ
司法書士令和7年度問2政党の憲法上の地位ウ
司法書士令和6年度問1表現の自由の保障と制約ア・イ・ウ・エ・オ
司法書士令和2年度問1表現の自由の制約ア・イ・ウ・エ・オ
司法書士平成28年度問1取材の自由と制約ア
司法書士平成27年度問1精神的自由と公権力による制約エ

当サイトの自作解説で憲法21条を根拠として特定した肢を集計しています(解説を確認中の肢・図表が必要な問題・不成立の問題は除く)。

試験別の問われ方と肢別の正誤

行政書士(6問・11肢)

報道・取材の自由に関する判例(取材成果の証拠としての必要性、取材手段の限界、取材源の秘匿)、暴走族追放条例の合憲性、検索結果の提供が検索事業者自身の表現行為といえるかなど、最近の判例を肢にした出題です。

  • 令和7年 問4 肢1

    公正な刑事裁判の実現を保障するために、報道機関の取材活動によって得られたものが証拠として必要と認められるような場合には、取材の自由がある程度の制約をこうむることとなってもやむを得ない。

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    正誤:妥当である

    解説:公正な刑事裁判の実現のために取材成果が証拠として必要と認められる場合、取材の自由の制約はやむを得ないとするのが判例の立場。

  • 令和7年 問4 肢2

    報道機関の取材の手段・方法が一般の刑罰法令に触れなくても、取材対象者の個人としての人格の尊厳を著しく蹂躪する等、法秩序全体の精神に照らし社会観念上是認できない態様である場合には、正当な取材活動の範囲を逸脱する。

    正誤と解説を見る

    正誤:妥当である

    解説:取材手段が刑罰法令に触れなくても、取材対象者の人格の尊厳を著しく蹂躪する等、法秩序全体の精神に照らし社会観念上是認できない態様は、正当な取材活動の範囲を逸脱する(外務省機密漏洩事件・最決昭53.5.31)。

  • 令和7年 問4 肢5

    報道関係者の取材源は、それがみだりに開示されると将来の自由で円滑な取材活動に一定の支障は生じうるが、公正な裁判の実現のためには取材源を明らかにする必要があり、民事訴訟法上の証言拒絶が認められうる職業の秘密には該当しない。

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    正誤:妥当でない

    解説:取材源の秘匿は証言拒絶権の「職業の秘密」にあたることを前提に、裁判の公正との衡量で拒絶の可否が判断される(石井記者事件)。『該当しない』と断じる点が判例と異なる。

  • 令和7年 問22 肢3

    暴走族による集会等を規制する暴走族追放条例は、その規制対象が本来的な意味における暴走族およびその類似集団による集会に限定されると解されることから、憲法21条1項、31条に反するとはいえない。

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    正誤:妥当である

    解説:暴走族追放条例は規制対象が暴走族等の集会に限定されると解され、憲法21条・31条に反しない(判例)。

  • 令和6年 問4 肢2

    検索結果として提供される情報は、プログラムによって自動的に収集・整理・提供されるものにすぎず、検索結果の提供は、検索事業者自身による表現行為とはいえない。

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    正誤:妥当でない

    解説:検索結果の提供は自動処理とはいえ、検索事業者自身による表現行為の側面を持つと判例は評価する。『表現行為とはいえない』は誤り。

  • 平成25年 問7 肢3

    憲法21条1項は表現の自由を保障しており、各人が自由にさまざまな意見、知識、情報に接し、これを摂取する機会をもつことは、個人の人格発展にも民主主義社会にとっても必要不可欠であるから、情報を摂取する自由は、右規定の趣旨、目的から、いわばその派生原理として当然に導かれる。

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    正誤:正しい

    解説:情報を摂取する自由は表現の自由の派生原理として憲法21条1項の趣旨・目的から導かれると判示された。正しい。

  • 平成25年 問7 肢4

    さまざまな意見、知識、情報に接し、これを摂取することを補助するものとしてなされる限り、筆記行為の自由は、憲法21条1項の規定の精神に照らして尊重されるべきであるが、これは憲法21条1項の規定によって直接保障される表現の自由そのものとは異なるから、その制限又は禁止には、表現の自由に制約を加える場合に一般に必要とされる厳格な基準が要求されるものではない。

    正誤と解説を見る

    正誤:正しい

    解説:筆記行為は情報摂取を補助するものとして尊重されるべきだが表現の自由そのものではないので、その制限には表現の自由を制約する場合の厳格な基準は要求されないと判示された。正しい。

  • 平成25年 問7 肢5

    傍聴人のメモを取る行為が公正かつ円滑な訴訟の運営を妨げるに至ることは通常はあり得ないのであって、特段の事情のない限り、これを傍聴人の自由に任せるべきであり、それが憲法21条1項の規定の精神に合致する。

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    正誤:正しい

    解説:傍聴人のメモ採取が公正かつ円滑な訴訟運営を妨げることは通常あり得ず、特段の事情がない限り自由に任せるべきであると判示された。正しい。

  • 平成23年 問5 肢3

    憲法21条2項前段が「検閲の禁止」を定めているように、表現活動の事前抑制は原則として憲法上許されない。

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    正誤:Aの主張に適しない

    解説:検閲の禁止は表現行為に対する事前抑制を禁じる法理であり、本件は表現後の刑事罰(事後規制)の問題なので、主張としては直接役立たない。適しない。

  • 平成22年 問3 ウ

    憲法21条1項は、「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」と定めるが、最高裁判例は「公共の福祉」を理由とした制限を許容する立場を明らかにしている。

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    正誤:正しい

    解説:表現の自由は公共の福祉による制約を受けうるとするのが判例の立場。正しい。

  • 平成22年 問3 エ

    憲法21条2項前段は、「検閲は、これをしてはならない」と定めるが、最高裁判例はこれを一切の例外を許さない絶対的禁止とする立場を明らかにしている。

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    正誤:正しい

    解説:検閲の禁止は例外を認めない絶対的禁止と解される(最大判昭59.12.12)。正しい。

司法書士(6問・14肢)

憲法の人権の問題で、判例の結論を一つずつ問う形式です。北方ジャーナル事件(事前差止め)、戸別訪問の禁止、外務省機密漏洩事件(取材活動の限界)、ビラ配布目的の立入り、レペタ事件、泉佐野市民会館事件、有害図書の自動販売機規制、政党の結成と結社の自由、外国人の政治活動が問われました。

  • 令和7年度 問1 オ

    政治活動の自由は、我が国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動など外国人の地位に鑑みこれを認めることが相当でないものを除き、在留外国人にもその保障が及ぶ。

    正誤と解説を見る

    正誤:正しい

    解説:正しい。政治活動の自由は、我が国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動など外国人の地位に鑑みこれを認めることが相当でないものを除き、在留外国人にも保障が及ぶ(マクリーン事件・最大判昭53.10.4の判示)。

  • 令和7年度 問2 ウ

    憲法第21条第1項は、結社の自由を保障しており、政党の結成についても同項による保障の範囲に含まれる。

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    正誤:正しい

    解説:正しい。政党の結成は21条1項の結社の自由の保障に含まれる。

  • 令和6年度 問1 ア

    公務員又は公職選挙の候補者に対する評価、批判等の表現行為について、その表現内容が真実でなく、又はそれが専ら公益を図る目的のものでないことが明白であって、かつ、被害者が重大にして著しく回復困難な損害を被るおそれがある場合には、当該表現行為の事前差止めを認めても憲法第21条第1項に違反するものではない。

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    正誤:正しい

    解説:正しい。公務員・公職候補者に対する評価・批判の表現行為でも、内容が真実でなく又は専ら公益を図る目的でないことが明白で、被害者が重大かつ著しく回復困難な損害を被るおそれがある場合には事前差止めを認めても21条1項に違反しない(北方ジャーナル事件・最大判昭61.6.11)。

  • 令和6年度 問1 イ

    公職の選挙に関し戸別訪問を禁止する目的は、戸別訪問という手段方法がもたらす弊害を防止し、もって選挙の自由と公正を確保するという正当なものであるが、一律に戸別訪問を禁止することは、合理的でやむを得ない限度を超えて意見表明の自由を制約するものであり、当該目的との間に合理的な関連性があるということができず、憲法第21条第1項に違反する。

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    正誤:誤り

    解説:誤り。戸別訪問の一律禁止は、選挙の自由と公正を確保する目的との間に合理的な関連性が認められ、合理的でやむを得ない限度を超えるものではないとして合憲とされた(最判昭56.6.15)。「目的との間に合理的な関連性がない」とする本肢は判例に反する。

  • 令和6年度 問1 ウ

    報道機関が、取材の目的で、公務員に対し、国家公務員法で禁止されている秘密漏示行為をするようそそのかす行為は、その手段・方法にかかわらず正当な取材活動の範囲を逸脱するものであるから、これを処罰しても、憲法第21条の趣旨に反しない。

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    正誤:誤り

    解説:誤り。取材目的のそそのかし行為でも、手段・方法が法秩序全体の精神に照らし相当なものとして社会観念上是認される限り、正当な取材活動として実質的に違法性を欠き、処罰は21条の趣旨に反する(外務省機密漏洩事件・最決昭53.5.31)。「手段・方法にかかわらず」処罰できるとする点が誤り。

  • 令和6年度 問1 エ

    公務員及びその家族が私的生活を営む場所であり一般に人が自由に出入りすることのできる場所ではない集合住宅の共用部分及び敷地に管理権者の意思に反して立ち入ることは、それが政治的意見を記載したビラの配布という表現の自由の行使のためであっても許されず、当該立入り行為を刑法上の罪に問うことは、憲法第21条第1項に違反するものではない。

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    正誤:正しい

    解説:正しい。公務員及びその家族が私的生活を営む集合住宅の共用部分・敷地への管理権者の意思に反する立入りは、ビラ配布という表現の自由の行使のためでも許されず、これを刑法上の罪に問うことは21条1項に違反しない(判例)。

  • 令和6年度 問1 オ

    傍聴人が法廷においてメモを取ることは、その見聞する裁判を認識、記憶するためになされるものである限り、憲法第21条第1項の規定の精神に照らして尊重されるべきであり、理由なく制限することはできない。

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    正誤:正しい

    解説:正しい。法廷でのメモ採取は見聞する裁判を認識・記憶するためのものである限り、裁判の公開と報道の自由を実質化するものとして21条1項の精神に照らし尊重されるべきで、理由なく制限できない(レペタ事件・最大判平元.3.8)。

  • 令和2年度 問1 ア

    公務員及びその家族が私的生活を営む場所である集合住宅の共用部分及び敷地に管理権者の意思に反して立ち入ることは、それが政治的意見を記載したビラの配布という表現の自由の行使のためであっても許されず、当該立入り行為を刑法上の罪に問うことは、憲法第21条第1項に違反するものではない。

    正誤と解説を見る

    正誤:正しい

    解説:正しい。表現の自由は公共の福祉のため必要かつ合理的な制限を是認されるものであり、政治的意見のビラ配布のため集合住宅の共用部分に管理権者の意思に反して立ち入る行為は、管理権と私生活の平穏を侵害するものとして、その処罰は憲法21条1項に違反しない(判例)。

  • 令和2年度 問1 イ

    著しく性的感情を刺激し、又は著しく残忍性を助長するため、青少年の健全な育成を阻害するおそれがあると認められる図書について、自動販売機への収納を禁止し、処罰する条例の規制は、成人に対する関係では、表現の自由に対する必要やむを得ない制約とはいえないものとして、憲法第21条第1項に違反する。

    正誤と解説を見る

    正誤:誤り

    解説:誤り。有害図書の自動販売機への収納を禁止する条例は、成人の知る自由を一定程度制約するものの、青少年の健全な育成のために必要やむを得ない制約として憲法21条1項に違反しない(岐阜県青少年保護育成条例事件・最判平元.9.19)。

  • 令和2年度 問1 ウ

    様々な意見、知識、情報に接し、これを摂取することを補助するためにする筆記行為の自由は、憲法第21条第1項の規定によって直接保障されている表現の自由そのものとは異なるものであるから、その制限又は禁止には、表現の自由に制約を加える場合に一般に必要とされる厳格な基準が要求されるものではない。

    正誤と解説を見る

    正誤:正しい

    解説:正しい。筆記行為(メモをとる行為)は表現の自由そのものではなく、意見・知識・情報の摂取を補助する行為として、表現の自由に対する制約に要求される厳格な基準は直接適用されない(レペタ事件・最判平元.3.8)。

  • 令和2年度 問1 エ

    集会の用に供される公共施設につき、公の秩序を乱すおそれがある場合には使用を許可してはならないとする条例の規制は、「公の秩序を乱すおそれがある場合」について、集会の自由を保障することの重要性よりも、集会の開催により人の生命、身体又は財産が侵害され、公共の安全が損なわれる危険を回避し、防止することの必要性が優越する場合をいうものと限定して解釈し、その危険の程度としては、明らかな差し迫った危険が発生することが具体的に予見されることが必要であると解する限り、憲法第21条第1項に違反するものではない。

    正誤と解説を見る

    正誤:正しい

    解説:正しい。公共施設の使用許可について「公の秩序を乱すおそれ」を限定解釈し、明らかな差し迫った危険が具体的に予見されることが必要と解する限り、当該条例規制は憲法21条1項に違反しない(泉佐野市民会館事件・最判平7.3.7)。

  • 令和2年度 問1 オ

    一定の記事を掲載した雑誌その他の出版物の印刷、製本、販売、頒布等の仮処分による事前差止めは、憲法第21条第2項前段が絶対的に禁止する検閲に該当するものであり、許されない。

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    正誤:誤り

    解説:誤り。出版物の事前差止めは検閲に当たらないが、表現の自由への事前抑制として厳格な要件の下で許容され得るとされた(北方ジャーナル事件・最大判昭61.6.11)。「検閲に該当し許されない」とする点が誤り。

  • 平成28年度 問1 ア

    報道機関による事実の報道の自由は、表現の自由を規定した憲法第21条の保障のもとにあり、また、このような報道機関の報道が正しい内容をもつためには、報道の自由とともに、報道のための取材の自由も、憲法第21条の精神に照らし、十分尊重に値する。

    正誤と解説を見る

    正誤:正しい

    解説:正しい。報道の自由は憲法21条の保障のもとにあり、報道のための取材の自由も同条の精神に照らし十分尊重に値する(最判昭44.11.26・博多駅テレビフィルム提出命令事件)。

  • 平成27年度 問1 エ

    報道機関の報道は、民主主義社会において、国民が国政に関与するにつき重要な判断の資料を提供し、国民の知る権利に奉仕するものであるから、報道の自由及び報道のための取材の自由はいずれも憲法上保障されており、裁判所が、刑事裁判の証拠に使う目的で、報道機関に対しその取材フィルムの提出を命ずることは許されない。

    正誤と解説を見る

    正誤:誤り

    解説:誤り。取材の自由は憲法21条で保障された権利ではなくその精神に照らし尊重されるべきものにとどまり、裁判所による取材フィルムの提出命令は許される。

間違えやすいポイント

検閲は、行政権が主体となり、表現物を網羅的・一般的に発表前に審査して、不適当なものの発表を禁止することをいい、絶対的に禁止されます。裁判所の仮処分による出版物の事前差止めは検閲に当たりませんが、表現の自由に対する事前抑制として、厳格かつ明確な要件が必要です(北方ジャーナル事件)。また、法廷での筆記行為(メモ)の自由は表現の自由そのものではなく、21条1項の精神に照らして尊重される自由とされ、その制限に厳格な基準は要求されません(レペタ事件)。

論点結論代表的な判例
裁判所による出版物の事前差止め検閲には当たらない。内容が真実でなく又は専ら公益目的でないことが明白で、被害者が重大で著しく回復困難な損害を被るおそれがあるときに限り許される北方ジャーナル事件
戸別訪問の一律禁止合憲(弊害を防止し選挙の自由と公正を確保する目的との間に合理的な関連性がある)戸別訪問禁止に関する最高裁判決
取材の手段・方法法秩序全体の精神に照らし社会観念上是認できない態様であれば、正当な取材活動の範囲を逸脱する外務省機密漏洩事件
集合住宅へのビラ配布目的の立入り管理権者の意思に反する立入りを処罰しても、21条1項に違反しないビラ配布目的の立入りに関する最高裁判決
傍聴人のメモ見聞する裁判を認識・記憶するためのものである限り、理由なく制限できないレペタ事件
公共施設の利用拒否「公の秩序を乱すおそれ」を、明らかな差し迫った危険が具体的に予見される場合に限定して解釈する限り合憲泉佐野市民会館事件
有害図書の自動販売機への収納禁止青少年の健全な育成のために必要やむを得ない制約として合憲岐阜県青少年保護育成条例事件

よくある質問

検閲と事前差止めは同じですか?
同じではありません。21条2項前段の検閲は、行政権が主体となり、発表前に表現物の内容を審査して不適当なものの発表を禁止することで、絶対的に禁止されます。裁判所による出版物の事前差止めは検閲に当たりませんが、事前抑制として厳格な要件のもとでのみ許されます(北方ジャーナル事件)。
取材の自由は、21条で保障されていますか?
報道機関の報道は表現の自由に属し、そのための取材の自由は、21条の精神に照らし十分尊重に値するとされます。ただし、公正な刑事裁判の実現のために取材の成果が証拠として必要と認められる場合などには、一定の制約を受けることがあります。
集会の自由を制限する条例は、どのように判断されますか?
公共施設の利用を「公の秩序を乱すおそれ」で拒める条例は、明らかな差し迫った危険が具体的に予見される場合に限定して解釈する限り、21条1項に違反しないとされます(泉佐野市民会館事件)。暴走族追放条例も、規制対象を暴走族等の集会に限定して解釈できるため違反しないとされています。

次に解く・確認する

論点・試験別の説明の確認日:2026.10.08。条文原文(第1項・第2項)と各肢の自作解説の結論との整合、判例の結論の一般的理解との照合。有害図書の自動販売機規制・外国人の政治活動・取材活動の限界・戸別訪問などの肢の判例の出典・結論を同日修正した。判例の事件番号・原文までは照合していない