第二編 罪/第十七章 文書偽造の罪
刑法 第155条(公文書偽造等)
この条の要点
- 公文書の変造の法定刑:変造にも偽造と同一の法定刑が適用される。
- 印章不使用の公文書偽造:印章不使用の公文書偽造も処罰(3年以下拘禁刑又は20万以下罰金)。
条文原文
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第155条(公文書偽造等)
行使の目的で、次の各号に掲げるいずれかの行為をした者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
一 公務所若しくは公務員の印章若しくは署名(以下この章、第百六十五条及び第百六十七条において「印章等」という。)を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画(以下この章において「文書等」という。)を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章等を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書等を偽造する行為
二 公務所若しくは公務員の電磁的記録印章等(印章等として表示されることとなる電磁的記録をいう。以下この章、第百六十五条及び第百六十七条において同じ。)を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき電磁的記録文書等(文書等として表示されて行使されることとなる電磁的記録をいう。以下この章において同じ。)を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の電磁的記録印章等を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき電磁的記録文書等を偽造する行為
②公務所若しくは公務員が押印し若しくは署名した文書等又は公務所若しくは公務員が電磁的記録印章等を使用して作成した電磁的記録文書等を変造した者も、前項と同様とする。
③前二項に規定するもののほか、公務所若しくは公務員の作成すべき文書等若しくは電磁的記録文書等を偽造し、又は公務所若しくは公務員が作成した文書等若しくは電磁的記録文書等を変造した者は、三年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
この条文の〇×問題(2問)
公文書の変造の法定刑
公務所又は公務員が押印し又は署名した真正な公文書を、行使の目的で変造した場合も、有印公文書偽造と同じく、一年以上十年以下の拘禁刑に処せられる。
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正解 ○
正しい。行使の目的で、公務所又は公務員が押印し又は署名した公文書を変造した者は、有印公文書偽造と同じく1年以上10年以下の拘禁刑に処せられる(155条1項)。これに対し、押印・署名のない無印の公文書の偽造・変造は3年以下の拘禁刑又は20万円以下の罰金であり(同条3項)、公文書の変造がすべて同じ刑になるわけではない。
学習ポイント:変造にも偽造と同一の法定刑が適用される。
第155条1項・3項
印章不使用の公文書偽造
公務所又は公務員の印章・署名を使用せずに公文書を偽造した場合、印章を用いない以上、公文書偽造の罪は成立しない。
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正解 ×
誤り。印章等を使用しない公文書偽造も独立して処罰され、三年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金が科される。印章使用の公文書偽造より軽いが不罰ではない。偽造の際に印章等を使ったかどうかが法定刑の差を生んでいる。
学習ポイント:印章不使用の公文書偽造も処罰(3年以下拘禁刑又は20万以下罰金)。
第155条3項
根拠・関連条文
問題で確認する
第155条の内容は2問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。