第十章 審査請求及び訴訟
土地収用法 第133条(訴訟)
この条の要点
- 損失補償の訴えの出訴期間は6か月:補償に関する訴えは6か月、その他の裁決への訴えは3か月の不変期間。
- 補償の訴えは相手方を被告とする当事者訴訟:補償の訴えの被告は相手方(起業者又は土地所有者・関係人)。収用委員会は被告にならない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第133条(訴訟)
収用委員会の裁決に関する訴え(次項及び第三項に規定する損失の補償に関する訴えを除く。)は、裁決書の正本の送達を受けた日から三月の不変期間内に提起しなければならない。
②収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えは、裁決書の正本の送達を受けた日から六月以内に提起しなければならない。
③前項の規定による訴えは、これを提起した者が起業者であるときは土地所有者又は関係人を、土地所有者又は関係人であるときは起業者を、それぞれ被告としなければならない。
この条文の〇×問題(2問)
損失補償の訴えの出訴期間は6か月
収用委員会の裁決のうち、損失の補償に関する部分に不服がある者が提起する訴えの期間は、裁決書の正本の送達を受けた日から6か月である。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。損失の補償に関する訴えは、裁決書の正本の送達を受けた日から6か月以内に提起しなければならない。他方、補償以外の事項に関する裁決への訴えの期間は3か月の不変期間とされ、期間徒過後の訴えは不適法となる。両者の混同に注意が必要である。
学習ポイント:補償に関する訴えは6か月、その他の裁決への訴えは3か月の不変期間。
第133条1項・2項
補償の訴えは相手方を被告とする当事者訴訟
損失の補償に関する裁決の内容に不服がある土地所有者は、その裁決を行った収用委員会を被告として、裁決の取消しを求める訴えを提起しなければならない。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。損失の補償に関する訴えは、訴えを提起する者が起業者であれば土地所有者又は関係人を、土地所有者又は関係人であれば起業者を、それぞれ被告とする。収用委員会を相手とする取消訴訟ではなく、当事者間の補償をめぐる争いを解決する当事者訴訟である。
学習ポイント:補償の訴えの被告は相手方(起業者又は土地所有者・関係人)。収用委員会は被告にならない。
第133条2項・3項。関連:第129条(裁決への審査請求)
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士平成30年 問21肢5
収用対象の土地の所有者が収用委員会による裁決について不服を有する場合であって、不服の内容が損失の補償に関するものであるときは、土地所有者が提起すべき訴訟は当事者訴訟になる。
正誤と理由を見る
正しい
損失補償に関する裁決への不服は当事者訴訟(補償金額争訟、収用法133条)で争う。正しい。
行政書士平成28年 問21肢4
土地収用による損失補償の額を不服として、土地所有者または関係人が訴えを提起する場合には、補償額を決定した裁決を行った収用委員会の所属する都道府県を被告として、裁決の取消しの訴えを提起する必要がある。
正誤と理由を見る
妥当でない
補償額への不服は当事者訴訟で起業者を被告とし、収用委員会の裁決取消訴訟ではない(土地収用法133条)。誤り。
行政書士平成26年 問20肢3
収用委員会の収用裁決によって決定された補償額に起業者が不服のある場合には、土地所有者を被告として、その減額を求める訴訟を提起すべきこととされている。
正誤と理由を見る
妥当
収用裁決の補償額に不服がある起業者は土地所有者を被告として損失補償額の増減を求める訴訟(形式当事者訴訟)を提起する(土地収用法133条2項・3項)。妥当。
解説で第133条を参照している問
問題で確認する
第133条の内容は2問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。