第一編 総則/第二章 裁判所/第二節 管轄
民事訴訟法 第9条(併合請求の場合の価額の算定)
この条の要点
- 附帯請求の算入除外:附帯の果実・損害賠償・違約金・費用請求は訴額に算入しない。
- 価額合算の例外:訴えで主張する利益が共通の請求は価額を合算しない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第9条(併合請求の場合の価額の算定)
一の訴えで数個の請求をする場合には、その価額を合算したものを訴訟の目的の価額とする。ただし、その訴えで主張する利益が各請求について共通である場合におけるその各請求については、この限りでない。
②果実、損害賠償、違約金又は費用の請求が訴訟の附帯の目的であるときは、その価額は、訴訟の目的の価額に算入しない。
この条文の〇×問題(2問)
附帯請求の算入除外
貸金元本の返還請求に附帯して遅延損害金の支払を求める場合、その損害金請求部分の価額は、訴訟の目的の価額に算入されない。
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正解 ○
正しい。果実・損害賠償・違約金・費用の請求が訴訟の附帯の目的であるときは、その価額は訴訟の目的の価額に算入しない。附帯請求を含めても訴額が百四十万円を超えなければ簡易裁判所の管轄は失われない。附帯請求の価額を算入しないことで、簡易裁判所の管轄の範囲が実質的に広げられる効果がある。
学習ポイント:附帯の果実・損害賠償・違約金・費用請求は訴額に算入しない。
第9条第2項
価額合算の例外
一の訴えで数個の請求をする場合、各請求について訴えで主張する利益が共通する場合であっても、その価額は常に各請求の価額を合算したものとなる。
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正解 ×
誤り。数個の請求の価額は原則として合算されるが、訴えで主張する利益が各請求について共通である場合には合算しない。同一の経済的利益を重複して請求する場合に価額を二重に評価することはない。例えば同一の貸金の確認と支払を重複して請求する場合のように、経済的利益が共通する請求は合算しない。
学習ポイント:訴えで主張する利益が共通の請求は価額を合算しない。
第9条第1項ただし書
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和6年度 問37ア
一の訴えで一人に対して数個の請求をする場合において、その訴えで主張する利益が各請求について共通であるときは、各請求の価額を合算せずに、訴訟の目的の価額を算定する。
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正しい
正しい。一の訴えで一人に対して数個の請求をする場合、主張する利益が各請求について共通なら各請求の価額を合算せず訴訟の目的の価額を算定する(民訴9条ただし書)。
司法書士平成27年度 問36ア
所有権に基づいて時価100万円の自動車の引渡しを請求することに併せて、その執行不能の場合における履行に代わる損害賠償としてその時価相当額の支払を請求する訴えは、簡易裁判所の事物管轄に属する。
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正しい
正しい。各請求の利益が共通する場合は価額を合算せず(民訴9条1項但書)、訴額100万円として簡易裁判所の事物管轄となる。
解説で第9条を参照している問
問題で確認する
第9条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。