第二編 物権/第八章 先取特権/第二節 先取特権の種類/第二款 動産の先取特権
民法 第312条(不動産賃貸の先取特権)
出題試験:宅建行政書士重要度 中司法書士重要度 中マンション管理士重要度 中
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 被担保債権の範囲:賃貸人の先取特権が担保するのは賃貸借関係から生じた債務だけ。債権の発生原因を確認する。
- 賃借権譲渡時の目的物の範囲:賃借権の譲渡・転貸では、先取特権は譲受人らの動産と譲渡人が受けるべき金銭にも及ぶ。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第312条(不動産賃貸の先取特権)
不動産の賃貸の先取特権は、その不動産の賃料その他の賃貸借関係から生じた賃借人の債務に関し、賃借人の動産について存在する。
この条文の〇×問題(2問)
被担保債権の範囲
建物の賃貸人は、賃貸借関係とは無関係に賃借人へ金銭を貸し付けて生じた返還請求権についても、その賃借人の動産の上に不動産賃貸の先取特権を有する。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。民法312条の不動産賃貸の先取特権は、その不動産の賃料その他賃貸借関係から生じた賃借人の債務に関してのみ、賃借人の動産について存在する。賃貸借と無関係な金銭の貸付けに基づく返還債権は被担保債権に当たらず、賃貸人という地位だけでは先取特権は生じない。
学習ポイント:賃貸人の先取特権が担保するのは賃貸借関係から生じた債務だけ。債権の発生原因を確認する。
第312条
賃借権譲渡時の目的物の範囲
賃借人が賃借権を第三者に譲渡した場合、賃貸人の先取特権は、譲受人の動産のほか、譲渡人である元の賃借人が譲受人から受けるべき金銭にも及ぶ。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。民法314条は、賃借権の譲渡又は転貸の場合には賃貸人の先取特権が譲受人又は転借人の動産にも及ぶとし、譲渡人又は転貸人が受けるべき金銭についても同様と定める。目的物がもとの賃借人の占有を離れても、先取特権の及ぶ範囲は追従する。
学習ポイント:賃借権の譲渡・転貸では、先取特権は譲受人らの動産と譲渡人が受けるべき金銭にも及ぶ。
第312条、関連:第314条
根拠・関連条文
問題で確認する
第312条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。