第四編 社債/第一章 総則
会社法 第693条(社債の質入れの対抗要件)
この条の要点
- 社債券発行社債への質権設定の対抗要件:券発行社債の質権は交付で成立・継続占有で対抗。名義書換による対抗はない。
- 記名社債への質入れの対抗要件:券不発行社債の質権対抗は原簿記載。券発行社債とは対抗手段がまるで異なる。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第693条(社債の質入れの対抗要件)
社債の質入れは、その質権者の氏名又は名称及び住所を社債原簿に記載し、又は記録しなければ、社債発行会社その他の第三者に対抗することができない。
②前項の規定にかかわらず、社債券を発行する旨の定めがある社債の質権者は、継続して当該社債に係る社債券を占有しなければ、その質権をもって社債発行会社その他の第三者に対抗することができない。
この条文の〇×問題(2問)
社債券発行社債への質権設定の対抗要件
社債券を発行する旨の定めのある社債に質権を設定する場合、質権者は質権設定時に社債券の交付を受けて質権を成立させた後、社債券を質権設定者に返還しても、質権をもって第三者に対抗することができる。
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正解 ×
誤り。券発行の定めのある社債に設定する質権は券の交付で成立するが、質権者が第三者に対抗するには社債券を継続して占有することが必要で、券を返還すれば対抗力を失う。しかも券発行の定めがある社債では社債原簿への記載等の請求自体が認められず、名義書換による対抗の道もない。
学習ポイント:券発行社債の質権は交付で成立・継続占有で対抗。名義書換による対抗はない。
第692条・第693条2項・第694条2項
記名社債への質入れの対抗要件
社債券を発行する旨の定めのない社債に質権を設定した質権者は、自己の氏名又は名称及び住所について社債原簿への記載等をしなければ、質権をもって社債発行会社その他の第三者に対抗できない。
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正解 ○
正しい。社債券を発行しない社債(記名社債)に質権を設定した場合、質権者の氏名又は名称及び住所について社債原簿に記載し、又は記録することが、社債発行会社その他の第三者への対抗要件となる。この記載等は、質権設定者又は質権者が社債発行会社に請求して行う。
学習ポイント:券不発行社債の質権対抗は原簿記載。券発行社債とは対抗手段がまるで異なる。
第693条1項・第694条1項
根拠・関連条文
問題で確認する
第693条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。