第三章 登記手続/第一節 総則/第三款 書面申請
不動産登記規則 第48条(申請書に印鑑証明書の添付を要しない場合)
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第48条(申請書に印鑑証明書の添付を要しない場合)
令第十六条第二項の法務省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 法人の代表者又は代理人が記名押印した者である場合において、その会社法人等番号を申請情報の内容としたとき。ただし、登記官が記名押印した者の印鑑に関する証明書を作成することが可能である場合に限る。
二 申請人又はその代表者若しくは代理人が記名押印した申請書について公証人又はこれに準ずる者の認証を受けた場合
三 裁判所によって選任された者がその職務上行う申請の申請書に押印した印鑑に関する証明書であって、裁判所書記官が最高裁判所規則で定めるところにより作成したものが添付されている場合
四 申請人が前条第三号ホに掲げる者に該当する場合(同号イ(6)に掲げる者に該当する場合を除く。)
五 申請人が前条第三号イからニまでに掲げる者のいずれにも該当しない場合(前号に掲げる場合を除く。)
条文の要点
印鑑証明書の添付省略とは、書面による登記申請で、申請人の立場や別の確認手段に応じて証明書を付けずに済む扱いです(48条)。
同じ権利の抹消でも、登記識別情報を提供できるかによって省略の可否が変わります。所有権以外の権利だからという理由だけでは、添付の要否は決まりません。
印鑑証明書の添付省略の適用範囲
1項5号は47条3号イからニまでに当たらないことを条件とします。地上権者が識別情報なしで抹消の義務者となる場合は同号ハに当たり、この省略は使えません。法人の番号や公証人等の認証による別の省略根拠は個別に確認します。
| 項 | 役割 | 内容 |
|---|---|---|
| 1項1号 | 要件 | 法人の番号を申請情報に載せる方法では、登記官が該当者の印鑑証明書を作成できることも必要となる。 |
| 1項2号・3号 | 例外 | 公証人等の認証や、裁判所書記官の証明書がある場合は、それぞれ定められた代替の確認方法による。 |
| 1項5号 | 要件 | 47条3号イからニまでの対象者でないかを調べる。権利の種類に加え、識別情報の提供状況も判定要素となる。 |
具体例
個人の地上権者Aと土地所有者Bが地上権抹消を書面申請する。Aは登記識別情報を提供し、他の特別な事情はない。
Aは識別情報を提供しない義務者という47条3号ハの対象に当たらず、1項5号により印鑑証明書の添付を省略できる。
反例(結論が変わる)
個人の地上権者Aと土地所有者Bが同じ抹消を書面申請するが、Aは登記識別情報を提供できず、認証など他の省略事由もない。
この場合は47条3号ハに当たり、1項5号の省略は使えない。Aの印鑑証明書の添付が必要となる。
関連条との違い
- 不動産登記規則 第47条:47条3号ハは識別情報を出さない地上権者等の立場を分類する規定であり、48条1項5号はその分類を使って印鑑証明書の省略範囲を決める。
過去問で誤りとされた肢の型
- 司法書士平成25年度 問50ウ
地上権の抹消では常に印鑑証明書が省けるという読み方は誤り。識別情報を提供できない義務者には、1項5号の除外条件が働く。
法令版: 2026年10月5日施行版
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成25年度 問50ウ
地上権の設定の登記の抹消を申請する場合においては、登記義務者が登記識別情報を提供することができないときであっても、当該登記義務者の印鑑に関する証明書を提供することを要しない。
正誤と理由を見る
誤り
誤り。地上権設定登記の抹消申請で登記義務者が登記識別情報を提供できないときは、登記義務者の印鑑に関する証明書を提供しなければならない(不登令16条2項・不登規48条1項5号・47条3号ハ)。
解説で第48条を参照している問
問題で確認する
第48条の内容は1問の条文穴埋めで確認できます。