第二編 普通地方公共団体/第七章 執行機関/第二節 普通地方公共団体の長/第四款 議会との関係
地方自治法 第176条
この条の要点
- 議会議決への再議:再議=10日以内(条例・予算は送付日から)。再議で同議決→確定、条例予算は2/3要。
- 違法議決への対応:違法・権限超過の議決への再議は義務(しなければならない)。異議再議は任意。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第176条
普通地方公共団体の議会の議決について異議があるときは、当該普通地方公共団体の長は、この法律に特別の定めがあるものを除くほか、その議決の日(条例の制定若しくは改廃又は予算に関する議決については、その送付を受けた日)から十日以内に理由を示してこれを再議に付することができる。
②前項の規定による議会の議決が再議に付された議決と同じ議決であるときは、その議決は、確定する。
③前項の規定による議決のうち条例の制定若しくは改廃又は予算に関するものについては、出席議員の三分の二以上の者の同意がなければならない。
④普通地方公共団体の議会の議決又は選挙がその権限を超え又は法令若しくは会議規則に違反すると認めるときは、当該普通地方公共団体の長は、理由を示してこれを再議に付し又は再選挙を行わせなければならない。
⑤前項の規定による議会の議決又は選挙がなおその権限を超え又は法令若しくは会議規則に違反すると認めるときは、都道府県知事にあつては総務大臣、市町村長にあつては都道府県知事に対し、当該議決又は選挙があつた日から二十一日以内に、審査を申し立てることができる。
⑥前項の規定による申立てがあつた場合において、総務大臣又は都道府県知事は、審査の結果、議会の議決又は選挙がその権限を超え又は法令若しくは会議規則に違反すると認めるときは、当該議決又は選挙を取り消す旨の裁定をすることができる。
⑦前項の裁定に不服があるときは、普通地方公共団体の議会又は長は、裁定のあつた日から六十日以内に、裁判所に出訴することができる。
⑧前項の訴えのうち第四項の規定による議会の議決又は選挙の取消しを求めるものは、当該議会を被告として提起しなければならない。
この条文の〇×問題(2問)
議会議決への再議
長は議会の議決に異議があるとき10日以内に理由を示して再議に付すことができ、条例・予算に関する議決が再議でも同じ議決となるには出席議員の3分の2以上の同意を要し、同じ議決であれば確定する。
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正解 ○
正しい。議決への異議による再議は、議決日(条例・予算は送付日)から10日以内に理由を示して行う。再議で同じ議決がなされれば確定するが、条例の制定改廃・予算については出席議員の3分の2以上の同意が必要な加重議決となる。長の拒否的権能と議会の最終決定力の均衡が示されている。
学習ポイント:再議=10日以内(条例・予算は送付日から)。再議で同議決→確定、条例予算は2/3要。
第176条第1項〜第3項
違法議決への対応
議会の議決がその権限を超え、又は法令・会議規則に違反すると認める場合でも、長は再議に付するかどうかを自由に決定できる。
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正解 ×
誤り。議会の議決又は選挙が権限を超え又は法令・会議規則に違反すると認めるとき、長は理由を示して再議に付し又は再選挙を行わせなければならない。異議による任意の再議と異なり、違法・権限超過の疑いがある場合の再議は義務である。なお違法の場合は審査申立てから裁判所の救済まで道が開かれる。
学習ポイント:違法・権限超過の議決への再議は義務(しなければならない)。異議再議は任意。
第176条第4項〜第7項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和3年 問24イ
普通地方公共団体の議会の議決が法令に違反していると認めた場合、長は裁量により、当該議決を再議に付すことができる。
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議会の議決が法令違反の場合、長は『裁量により』ではなく義務として再議に付する(自治法176条)。誤り。
解説で第176条を参照している問
問題で確認する
第176条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。