第二章 借地/第二節 借地権の効力
借地借家法 第13条(建物買取請求権)
この条の要点
- 不更新時の建物買取:普通借地の期間満了・不更新時、借地人は建物等の時価買取りを請求できる。
- 転借地権者の買取請求:元の借地権が期間満了・不更新なら、転借地権者にも買取請求が準用される。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第13条(建物買取請求権)
借地権の存続期間が満了した場合において、契約の更新がないときは、借地権者は、借地権設定者に対し、建物その他借地権者が権原により土地に附属させた物を時価で買い取るべきことを請求することができる。
②前項の場合において、建物が借地権の存続期間が満了する前に借地権設定者の承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべきものとして新たに築造されたものであるときは、裁判所は、借地権設定者の請求により、代金の全部又は一部の支払につき相当の期限を許与することができる。
③前二項の規定は、借地権の存続期間が満了した場合における転借地権者と借地権設定者との間について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
不更新時の建物買取
普通借地権の期間が満了し、地主Aの正当な異議により契約が更新されない場合、借地人Bは建物を無償でAに引き渡すしかなく、時価での買取りを請求できない。
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正解 ×
誤り。第13条第1項は、借地権の存続期間が満了して更新がないとき、借地人が地主へ建物その他権原によって土地に附属させた物の時価買取りを請求できるとする。建物が残るのに借地契約だけ終わる場合の調整規定であり、無償引渡ししか選べないわけではない。定期借地権で買取請求を排除する特約を設ける場合とは別である。
学習ポイント:普通借地の期間満了・不更新時、借地人は建物等の時価買取りを請求できる。
第13条第1項、関連:第22条
転借地権者の買取請求
借地人BがCへ土地を転貸していた場合、元の借地権が期間満了により更新されず、Cが権原によって土地上に建物を所有していれば、Cにも地主Aに対する買取請求の規定が準用される。
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正解 ○
正しい。第13条第3項は、同条第1項・第2項を、存続期間満了時の転借地権者と地主の間について準用する。借地人だけでなく、建物を有する転借人の投下資本も保護する趣旨である。ただし当然にすべての転借人が請求できるわけではなく、元の借地権の期間満了と不更新、買取りの対象物など同条の要件を満たす必要がある。
学習ポイント:元の借地権が期間満了・不更新なら、転借地権者にも買取請求が準用される。
第13条第3項・第1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
宅建令和2年10月 問11肢3
本件契約で「Bの債務不履行により賃貸借契約が解除された場合には、BはAに対して建物買取請求権を行使することができない」旨を定めても、この合意は無効となる。
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誤り
誤り。賃借人の債務不履行により借地契約が解除された場合には、そもそも建物買取請求権は認められない(判例)。その旨を定める合意は借地権者に不利なものとはいえず、無効とはならない。
宅建平成28年 問11肢4
Aが地代を支払わなかったことを理由としてBが乙土地の賃貸借契約を解除した場合、契約に特段の定めがないときは、Bは甲建物を時価で買い取らなければならない。
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誤り
誤り。借地権者の建物買取請求権(借地借家法13条1項)は、借地権の存続期間が満了した場合に契約の更新がないときに認められるものであり、地代不払による債務不履行を理由に借地契約が解除された場合には認められない(最判昭35.2.9)。Bに買取義務はない。
宅建平成24年 問11肢4
仮設建物を建築するために土地を一時使用として1年間賃借し、借地権の存続期間が満了した場合には、借地権者は、借地権設定者に対し、建物を時価で買い取るように請求することができる。
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誤り
誤り。一時使用目的の借地権には建物買取請求権(借地借家法13条)は適用されない(同条ただし書)。
解説で第13条を参照している問
問題で確認する
第13条の内容は2問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。