第三章 借家/第二節 建物賃貸借の効力
借地借家法 第36条(居住用建物の賃貸借の承継)
この条の要点
- 内縁同居者の承継:相続人なしで死亡した借家人の内縁同居者は、反対しなければ賃貸借を承継する。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第36条(居住用建物の賃貸借の承継)
居住の用に供する建物の賃借人が相続人なしに死亡した場合において、その当時婚姻又は縁組の届出をしていないが、建物の賃借人と事実上夫婦又は養親子と同様の関係にあった同居者があるときは、その同居者は、建物の賃借人の権利義務を承継する。ただし、相続人なしに死亡したことを知った後一月以内に建物の賃貸人に反対の意思を表示したときは、この限りでない。
②前項本文の場合においては、建物の賃貸借関係に基づき生じた債権又は債務は、同項の規定により建物の賃借人の権利義務を承継した者に帰属する。
この条文の〇×問題(1問)
内縁同居者の承継
居住用建物の賃借人Bが相続人なしに死亡した時、内縁の配偶者Cが同居していた場合、Cは所定の一か月内に反対意思を示さない限り、Bの賃貸借上の権利義務を承継する。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。第36条第1項は、居住用建物の賃借人が相続人なしに死亡し、事実上夫婦又は養親子と同様の関係にあった同居者がいる場合、その者が賃借人の権利義務を承継すると定める。ただし、賃借人が相続人なしに死亡したことを知った後一か月以内に賃貸人へ反対の意思を表示したときは承継しない。婚姻届がないことだけで承継を否定してはならない。
学習ポイント:相続人なしで死亡した借家人の内縁同居者は、反対しなければ賃貸借を承継する。
第36条第1項
この条文を解説で参照する過去問
宅建令和6年 問12肢3
Bが契約期間中に相続人なしで死亡した場合において、婚姻はしていないが事実上夫婦と同様の関係にあった同居者Dがあるときは、契約①の場合も契約②の場合も、Aに反対の意思表示をしないDは、建物の賃貸借契約に関し、Bの権利義務を承継する。
正誤と理由を見る
正しい
正しい。借主の相続人なき死亡時に事実上の夫婦関係の同居者がいれば権利義務を承継する(法36条)。
宅建令和2年12月 問12肢4
Bが相続人なしに死亡した場合、Bと婚姻の届出をしていないが事実上夫婦と同様の関係にあった同居者Dは、Bが相続人なしに死亡したことを知った後1月以内にAに反対の意思表示をしない限り、賃借人としてのBの権利義務を承継する。
正誤と理由を見る
正しい
正しい。事実婚の同居者は、借主が相続人なしに死亡したとき、死亡を知った後1月以内に反対の意思表示をしない限り賃借権を承継する(借地借家法36条)。
賃管令和7年度 問7肢3
居住を目的とする建物賃貸借契約の賃借人が相続人なしに死亡した場合、その当時、婚姻又は縁組の届出をしていないものの、賃借人と事実上夫婦又は養親子と同様の関係にあった同居者は、相続人なしに死亡したことを知った後1か月以内に反対の意思表示をしない限り、建物の賃借人の権利義務を承継する。
正誤と理由を見る
正しい
正しい。相続人なしに賃借人が死亡した場合、内縁・縁組と同様の同居者は1か月以内に反対の意思表示をしない限り権利義務を承継する。
賃管令和3年度 問24肢2
Bの内縁の妻Cは、Bとともに賃貸住宅に居住してきたが、Bの死亡後(Bには相続人が存在しないものとする。)、Aから明渡しを求められた場合、明渡しを拒むことができない。
正誤と理由を見る
誤り
誤り。相続人がいない場合、内縁の妻は借地借家法36条により賃借権を承継し、明渡しを拒むことができる。
問題で確認する
第36条の内容は1問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。