第二章 強制執行/第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/第三款 動産に対する強制執行
民事執行法 第129条(剰余を生ずる見込みのない場合の差押えの禁止等)
分野:強制執行/金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/動産に対する強制執行
この条の要点
- 無益な差押えの禁止:売得金見込み≦手続費用→差押え自体禁止(無益の差押禁止)。債権者の希望でも不可。
- 差押え後の取消義務:取消基準=売得金が「手続費用+優先債権」の合計額以上の見込みなし。優先債権も算入。
条文原文
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第129条(剰余を生ずる見込みのない場合の差押えの禁止等)
差し押さえるべき動産の売得金の額が手続費用の額を超える見込みがないときは、執行官は、差押えをしてはならない。
②差押物の売得金の額が手続費用及び差押債権者の債権に優先する債権の額の合計額以上となる見込みがないときは、執行官は、差押えを取り消さなければならない。
この条文の〇×問題(2問)
無益な差押えの禁止
換価して得られる見込みの金額が手続の費用を下回ると予想される動産については、申立人が執行を強く求めても、執行官はこれを差し押さえてはならない。
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正解 ○
正しい。動産の売得金の額が手続費用の額を超える見込みがないときは、執行官は差押えをしてはならない。費用倒れになる執行は債権者の利益にもならず制度的にも無益であるため、申立てがあっても差押え自体が禁止される。
学習ポイント:売得金見込み≦手続費用→差押え自体禁止(無益の差押禁止)。債権者の希望でも不可。
第129条1項、関連:第63条
差押え後の取消義務
差押物の売得金の見込みが手続費用の額を上回らない場合に限り、執行官はその差押えを取り消さなければならず、差押債権者の債権に優先する債権があるかどうかは考慮されない。
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正解 ×
誤り。取消義務の基準は、売得金の額が手続費用及び差押債権者の債権に優先する債権の額の合計額以上となる見込みがないときである。手続費用だけでなく優先債権の額も算定に含まれる。優先債権があると取消義務の発生しやすさが変わる。
学習ポイント:取消基準=売得金が「手続費用+優先債権」の合計額以上の見込みなし。優先債権も算入。
第129条2項
根拠・関連条文
問題で確認する
第129条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。