第二章 強制執行/第一節 総則
民事執行法 第26条(執行文の付与)
この条の要点
- 執行文の付与権者:執行文は書記官(執行証書は公証人)が申立てにより付与。
- 執行証書の付与権者:執行証書の執行文は原本を保存する公証人が付与。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第26条(執行文の付与)
執行文は、申立てにより、執行証書以外の債務名義については事件の記録の存する裁判所の裁判所書記官が、執行証書についてはその原本(執行証書が電磁的記録をもつて作成されている場合にあつては、当該電磁的記録)を保存する公証人が付与する。
②執行文の付与は、債権者が債務者に対しその債務名義により強制執行をすることができる場合に、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める方法により行う。
一 債務名義に係る電磁的記録がファイルに記録されたものである場合における執行文の付与債権者が債務者に対しその債務名義により強制執行をすることができる旨を当該電磁的記録に併せて記録する方法
二 債務名義が電磁的記録をもつて作成された執行証書である場合における執行文の付与債権者が債務者に対しその債務名義により強制執行をすることができる旨を当該電磁的記録に併せて記録するとともに、その旨を当該債務名義に係る公証人法第四十四条第一項第二号の書面の末尾に付記し、又はその旨を当該債務名義に係る同項第三号の電磁的記録に併せて記録する方法
三 前二号に掲げる場合以外の場合における執行文の付与債権者が債務者に対しその債務名義により強制執行をすることができる旨を債務名義の正本の末尾に付記する方法
この条文の〇×問題(2問)
執行文の付与権者
判決等の執行証書以外の債務名義に執行文を付与するのは、事件の記録を保管する裁判所の書記官であり、申立てがあって初めて付与される。
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正解 ○
正しい。執行文の付与権者は債務名義の種類で分かれ、執行証書以外は記録の存する裁判所の書記官、執行証書は原本を保存する公証人が付与する。いずれも申立てが必要な職権主義でない点も押さえるべき点である。申立てを待って付与される点も職権発動でない制度構造として確認しておく。
学習ポイント:執行文は書記官(執行証書は公証人)が申立てにより付与。
第26条1項
執行証書の付与権者
執行証書についての執行文は、債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所の裁判所書記官が付与する。
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正解 ×
誤り。執行証書についての執行文は、その原本を保存する公証人が付与する。裁判所書記官が付与するのは執行証書以外の債務名義であり、付与権者の対応関係を混同しやすい。執行証書は原本を保存する公証人が付与する対応関係を正確に把握するのが要点である。
学習ポイント:執行証書の執行文は原本を保存する公証人が付与。
第26条1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和8年度 問42ア
執行証書が書面をもって作成されている場合には、当該執行証書についての執行文は、申立てにより、当該執行証書の原本を保存する公証人が付与する。
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正しい
正しい。書面の執行証書の執行文は、その原本を保存する公証人が申立てにより付与する(民執26条1項)。
司法書士令和4年度 問42ウ
執行文の付与は、債権者が債務者に対しその債務名義により強制執行をすることができる場合に、その旨を債務名義の正本の末尾に付記する方法により行う。
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正しい
正しい。執行文の付与は、強制執行できる旨を債務名義の正本の末尾に付記する方法により行う(出題当時の民事執行法26条2項。現行法では、債務名義が電磁的記録である場合などに応じた方法が定められている)。
解説で第26条を参照している問
問題で確認する
第26条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。