第一編 総則/第二章 裁判所/第二節 管轄
民事訴訟法 第15条(管轄の標準時)
この条の要点
- 管轄恒常の原則:管轄は訴え提起時で確定。提起後の住所移転で失われない。
- 基準時のすり替え:基準時は訴え提起時。終結時や判決時ではない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第15条(管轄の標準時)
裁判所の管轄は、訴えの提起の時を標準として定める。
この条文の〇×問題(2問)
管轄恒常の原則
訴えの提起後に被告が住所を移転した場合でも、訴えを受理した裁判所の管轄は影響を受けず、訴訟はその裁判所で続行される。
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正解 ○
正しい。裁判所の管轄は訴えの提起の時を標準として定まるため、提起時に成立した管轄はその後の被告の住所移転等によって失われない。いわゆる管轄恒常の原則が訴訟の安定を支えている。この管轄恒常の原則により、訴訟係属中の連結点の変動によって事件が裁判所間を移動する事態が防がれる。
学習ポイント:管轄は訴え提起時で確定。提起後の住所移転で失われない。
第15条
基準時のすり替え
裁判所の管轄は、口頭弁論終結時を標準として定まるため、訴訟係属中に被告の住所地を管轄する裁判所が変われば、訴訟は新たな管轄裁判所に移される。
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正解 ×
誤り。裁判所の管轄は訴えの提起の時を標準として定まる。係属中に管轄原因たる事実が変動しても管轄は変わらず、口頭弁論終結時や判決時を基準とするという説明は基準時の取り違えである。基準時を終結時とすると被告の住所移転のたびに移送が必要となり、手続の安定を著しく害するため提起時が採用される。
学習ポイント:基準時は訴え提起時。終結時や判決時ではない。
第15条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和5年度 問36イ
裁判所の管轄は、口頭弁論終結の時を標準として定める。
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誤り
誤り。管轄の有無は、口頭弁論終結の時ではなく、訴えの提起の時を標準として定める(民訴15条・管轄恒定の原則)。
司法書士平成31年度 問36ウ
訴えの提起の時にその管轄区域内に被告の住所がなかったことを理由として、受訴裁判所である地方裁判所が管轄裁判所である地方裁判所に移送する旨の決定をした場合には、その決定が確定する前に被告が当該受訴裁判所の管轄区域内に住所を移したときであっても、当該決定は、適法であり、即時抗告がされても取り消されない。
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誤り
誤り。管轄は訴えの提起時を標準に定まる(民訴15条)が、被告が後に受訴裁判所の管轄区域内に住所を移せば管轄違いの瑕疵は治癒され、移送決定確定前の移転であれば当該決定は即時抗告により取り消される。
解説で第15条を参照している問
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第15条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。