第二編 第一審の訴訟手続/第四章 証拠/第一節 総則
民事訴訟法 第185条(裁判所外における証拠調べ)
この条の要点
- 裁判所外での証拠調べ:裁判所外の証拠調べは受命裁判官への命令または他裁判所への嘱託で実施できる。
- 証拠調べの転嘱託:受託裁判官は相当と認めれば更に証拠調べを嘱託できる(転嘱託可)。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第185条(裁判所外における証拠調べ)
裁判所は、相当と認めるときは、裁判所外において証拠調べをすることができる。この場合においては、合議体の構成員に命じ、又は地方裁判所若しくは簡易裁判所に嘱託して証拠調べをさせることができる。
②前項に規定する嘱託により職務を行う受託裁判官は、他の地方裁判所又は簡易裁判所において証拠調べをすることを相当と認めるときは、更に証拠調べの嘱託をすることができる。
③裁判所(第一項の規定により職務を行う受命裁判官及び前二項に規定する嘱託により職務を行う受託裁判官を含む。)は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によって、第一項の規定による証拠調べの手続を行うことができる。
この条文の〇×問題(2問)
裁判所外での証拠調べ
現地の建物の検証や遠隔地の証人の尋問のように法廷外での取り調べが相当な場合、合議体の構成員の1人に任せるか、地裁・簡裁に委ねることができる。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。裁判所は相当と認めるときは裁判所外で証拠調べができ、合議体の構成員に命じて、又は地方裁判所・簡易裁判所に嘱託して証拠調べをさせることができる。受訴裁判所以外による証拠調べの仕組みである。第185条1項は受命裁判官による調査と地裁・簡裁への嘱託を定める。
学習ポイント:裁判所外の証拠調べは受命裁判官への命令または他裁判所への嘱託で実施できる。
第185条1項
証拠調べの転嘱託
証拠調べの嘱託により職務を行う受託裁判官は、他の裁判所での証拠調べが相当と認める場合でも、更に他の裁判所に証拠調べを嘱託することはできない。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。嘱託により職務を行う受託裁判官は、他の地方裁判所又は簡易裁判所で証拠調べをすることを相当と認めるときは、更に証拠調べの嘱託をすることができる。いわゆる転嘱託が認められている。第185条2項は受託裁判官の再嘱託を明文で認める。
学習ポイント:受託裁判官は相当と認めれば更に証拠調べを嘱託できる(転嘱託可)。
第185条2項
問題で確認する
第185条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。