第一編 総則/第四章 訴訟費用/第二節 訴訟費用の担保
民事訴訟法 第75条(担保提供命令)
この条の要点
- 訴訟費用の担保の要件:国内に住所等のない原告には被告の申立てで担保命令が義務。争いのない額で足りれば不要。
- 担保命令申立ての時期制限:担保事由を知って本案弁論をした後は担保命令の申立てができない。
条文原文
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第75条(担保提供命令)
原告が日本国内に住所、事務所及び営業所を有しないときは、裁判所は、被告の申立てにより、決定で、訴訟費用の担保を立てるべきことを原告に命じなければならない。その担保に不足を生じたときも、同様とする。
②前項の規定は、金銭の支払の請求の一部について争いがない場合において、その額が担保として十分であるときは、適用しない。
③被告は、担保を立てるべき事由があることを知った後に本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、第一項の申立てをすることができない。
④第一項の申立てをした被告は、原告が担保を立てるまで応訴を拒むことができる。
⑤裁判所は、第一項の決定において、担保の額及び担保を立てるべき期間を定めなければならない。
⑥担保の額は、被告が全審級において支出すべき訴訟費用の総額を標準として定める。
⑦第一項の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。
この条文の〇×問題(2問)
訴訟費用の担保の要件
日本国内に住所・事務所・営業所を持たない原告の訴えに対し、被告が訴訟費用の担保を求める申立てをした場合、争いのない金銭請求額が担保として十分であるときを除き、裁判所は決定で担保の提供を原告に命じる義務を負う。
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正解 ○
正しい。原告が日本国内に住所、事務所及び営業所を有しないときは、被告の申立てにより、裁判所は決定で訴訟費用の担保を立てるべきことを原告に命じなければならない(75条1項)。被告の費用償還請求権を確保する趣旨である。ただし、金銭の支払の請求の一部に争いがなく、その額が担保として十分であるときは適用されない(同条2項)。
学習ポイント:国内に住所等のない原告には被告の申立てで担保命令が義務。争いのない額で足りれば不要。
第75条第1項・第2項
担保命令申立ての時期制限
被告は、担保を立てるべき事由があることを知った後に本案について弁論をした場合でも、訴訟が終了するまでの間はいつでも訴訟費用担保の申立てをすることができる。
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正解 ×
誤り。被告は担保を立てるべき事由があることを知った後に本案について弁論をし、又は弁論準備手続で申述をしたときは、担保命令の申立てをすることができない。応訴の機会を得た後の申立ては制限される。本案弁論や申述をした後の担保申立てを認めないのは、応訴により被告が訴訟追行の利益を認めたと評価するためである。
学習ポイント:担保事由を知って本案弁論をした後は担保命令の申立てができない。
第75条第3項
根拠・関連条文
問題で確認する
第75条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。