資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第一編 総則/第五章 法律行為/第五節 条件及び期限

民法 第130条(条件の成就の妨害等)

分野:条件・期限・期間の計算

出題試験:宅建重要度 中行政書士重要度 中司法書士重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 条件成就の妨害に対するみなしの主張:故意に成就を妨げた当事者に対し、相手方は成就したものとみなすことを選択できる。
  • 不正に成就させた場合のみなしの方向:利益を受ける側が不正に成就させた場合、みなせるのは成就しなかったという方向のみ。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第130条(条件の成就の妨害等)

条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。

②条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させたときは、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなすことができる。

この条文の〇×問題(2問)

条件成就の妨害に対するみなしの主張

「乙が営業許可を取得したら甲の店舗を乙に貸す」という停止条件付契約において、賃貸人である甲が条件の成就を妨げるため故意に妨害工作をした場合、乙はその条件が成就したものとみなして賃貸借の効力を主張することができる。

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正解 ○

正しい。民法130条1項は、条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその成就を妨げたときは、相手方はその条件が成就したものとみなすことができると定める。甲は成就により貸す義務を負う不利益当事者であり、乙はみなし効果を主張して契約の効力を求められる。なお、みなすかは乙の選択である。

学習ポイント:故意に成就を妨げた当事者に対し、相手方は成就したものとみなすことを選択できる。

第130条1項

不正に成就させた場合のみなしの方向

「乙が司法書士試験に合格したら甲が乙に祝金を支払う」という約束において、乙が不正な手段で合格を得た場合でも、合格という条件は成就したものとして扱われ、甲は祝金を支払わなければならない。

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正解 ×

誤り。民法130条2項は、条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させたときは、相手方はその条件が成就しなかったものとみなすことができると定める。乙の不正による合格は成就として扱う必要はなく、甲は不成就を主張して祝金の支払を拒むことができる。

学習ポイント:利益を受ける側が不正に成就させた場合、みなせるのは成就しなかったという方向のみ。

第130条2項、関連:第130条1項

この条文を解説で参照する過去問

行政書士平成30年 問28ウ

本件契約が和解契約であり、Bは一定の行為をしないこと、もしBが当該禁止行為をした場合にはAに対して違約金を支払う旨の条項が定められている場合、Aが、第三者Cを介してBの当該禁止行為を誘発したときであっても、BはAに対して違約金支払の義務を負う。

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条件成就を当事者Aが第三者を介して誘発した場合は妨害による成就みなし(130条)の類推で違約金義務は生じない。誤り。

行政書士平成30年 問28エ

本件契約が農地の売買契約であり、所有権移転に必要な行政の許可を得られたときに効力を生じる旨の条項が定められている場合において、売主Aが当該許可を得ることを故意に妨げたときであっても、条件が成就したとみなされることはない。

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行政の許可は当事者の意思で左右できないため、妨害による条件成就のみなし(130条)は適用されない(判例)。妥当。

司法書士令和6年度 問5ウ

条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させたときは、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなすことができる。

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正しい

正しい。条件の成就によって利益を受ける当事者が不正に条件を成就させたときは、相手方は条件が成就しなかったものとみなすことができる(130条1項)。

宅建平成30年 問3肢2

本件約定の後、Aの放火により甲建物が滅失し、その後にBが本件試験に合格した場合、AはBに対して損害賠償責任を負う。

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正しい

正しい。条件成否が未定の間、目的物を滅失させたAは損害賠償責任を負う(民法130条の利益侵害)。

問題で確認する

第130条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。