第一編 総則/第二章 人/第五節 不在者の財産の管理及び失踪の宣告
民法 第28条(管理人の権限)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 不在者が定めた権限を超える行為の許可:不在者の定めた権限を超える行為への許可は、生死が明らかでない場合に限られる。
- 管理人の権限内行為と裁判所の許可:許可を要するのは権限を超える行為のみ。保存行為や性質を変えない利用改良は許可不要と判断する。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第28条(管理人の権限)
管理人は、第百三条に規定する権限を超える行為を必要とするときは、家庭裁判所の許可を得て、その行為をすることができる。不在者の生死が明らかでない場合において、その管理人が不在者が定めた権限を超える行為を必要とするときも、同様とする。
この条文の〇×問題(2問)
不在者が定めた権限を超える行為の許可
不在者が生前に管理人の権限を限定して定めていた場合でも、その生死が明らかでなければ、管理人はその権限を超える行為について家庭裁判所の許可を得て行うことができる。
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正解 ○
正しい。不在者の生死が明らかでない場合、管理人が不在者の定めた権限を超える行為を必要とするときも、家庭裁判所の許可を得てその行為をすることができる。生死が明らかな場合は権限の限定が尊重され、この許可の仕組みの対象にならない。
学習ポイント:不在者の定めた権限を超える行為への許可は、生死が明らかでない場合に限られる。
第28条後段
管理人の権限内行為と裁判所の許可
不在者の財産管理人が、管理する建物の修繕など、財産の性質を変えない範囲での利用や改良を目的とする行為をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。
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正解 ×
誤り。管理人の権限は原則として保存行為と、財産の性質を変えない範囲での利用・改良行為に及び、これらは家庭裁判所の許可を要しない。許可が必要になるのは、この権限を超える行為をする場合に限られる。したがって建物の修繕は権限内の行為として許可なくすることができる。
学習ポイント:許可を要するのは権限を超える行為のみ。保存行為や性質を変えない利用改良は許可不要と判断する。
第28条、関連:第103条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和3年 問28肢1
Aは自己の財産につき管理人を置いていたが、権限について定めていなかった場合であっても、管理人は、保存行為および、その財産の性質を変えない範囲内において利用または改良を行うことができる。
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正しい
管理人の権限に定めがなければ保存行為および性質を変えない範囲の利用・改良ができる(民法28条)。
司法書士令和2年度 問4エ
家庭裁判所が選任した不在者の財産の管理人は、保存行為であれば、裁判上の行為であるか裁判外の行為であるかを問わず、家庭裁判所の許可なくすることができる。
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正しい
正しい。不在者の財産管理人が家庭裁判所の許可なくできる行為は保存行為に限られるが(民法28条)、裁判上・裁判外を問わず保存行為は許可なく行うことができる。
宅建令和5年 問5肢4
家庭裁判所により選任された管理人は、保存行為として不在者の自宅を修理することができるほか、家庭裁判所の許可を得てこれを売却することができる。
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正しい
正しい。家裁選任の管理人は保存行為のほか、家裁の許可を得て権限外行為(売却等)ができる(民法28条)。
解説で第28条を参照している問
問題で確認する
第28条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。