第三編 債権/第二章 契約/第十一節 寄託
民法 第661条(寄託者による損害賠償)
出題試験:宅建行政書士司法書士
この条の要点
- 受寄者が瑕疵を知っていた場合の寄託者の免責:受寄者が性質・瑕疵を知っていたときは寄託者は免責。危険を知って引き受けた者の自己責任。
- 委任における委任者の賠償責任との免責構造の違い:寄託者の免責は無過失の不知が要件、委任では受任者側の無過失が賠償要件。責任構造の違いに注意。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第661条(寄託者による損害賠償)
寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならない。ただし、寄託者が過失なくその性質若しくは瑕疵を知らなかったとき、又は受寄者がこれを知っていたときは、この限りでない。
この条文の〇×問題(2問)
受寄者が瑕疵を知っていた場合の寄託者の免責
受寄者が寄託物の性質又は瑕疵をあらかじめ知っていた場合には、寄託者は、その性質又は瑕疵によって受寄者に生じた損害を賠償する責任を負わない。
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正解 ○
正しい。寄託者は寄託物の性質又は瑕疵から生じた損害を受寄者に賠償するのが原則だが、受寄者がこれを知っていたときは免責される。危険性を知りながら保管を引き受けた受寄者の自己責任を考慮した規定であり、この免責は寄託者が過失なく知らなかったことを要件としない。
学習ポイント:受寄者が性質・瑕疵を知っていたときは寄託者は免責。危険を知って引き受けた者の自己責任。
第661条ただし書
委任における委任者の賠償責任との免責構造の違い
委任において受任者が委任事務の処理のために損害を受けた場合の委任者の賠償責任も、寄託における寄託者の責任と同様に、委任者が過失なく損害の原因を知らなかったときは免責される。
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正解 ×
誤り。委任では、受任者が委任事務の処理のため自己に過失なく損害を受けたときは委任者が賠償するのであり、委任者側が原因を知らなかったことを理由とする免責の定めはない。寄託の免責事由をそのまま委任に類推することはできず、要件を課される側が逆である。
学習ポイント:寄託者の免責は無過失の不知が要件、委任では受任者側の無過失が賠償要件。責任構造の違いに注意。
第661条ただし書、関連:第650条3項
根拠・関連条文
問題で確認する
第661条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。