資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第一編 総則/第四章 事業の譲渡をした場合の競業の禁止等

会社法 第22条(譲渡会社の商号を使用した譲受会社の責任等)

分野:総則

出題試験:行政書士司法書士

この条の要点

  • 商号続用による債務弁済責任:商号続用だけで譲受会社に債務弁済責任が法定される。引受合意は不要。
  • 譲受会社への弁済の効力:商号続用の譲受会社への弁済が有効なのは善意かつ無重過失のときだけ。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第22条(譲渡会社の商号を使用した譲受会社の責任等)

事業を譲り受けた会社(以下この章において「譲受会社」という。)が譲渡会社の商号を引き続き使用する場合には、その譲受会社も、譲渡会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負う。

②前項の規定は、事業を譲り受けた後、遅滞なく、譲受会社がその本店の所在地において譲渡会社の債務を弁済する責任を負わない旨を登記した場合には、適用しない。事業を譲り受けた後、遅滞なく、譲受会社及び譲渡会社から第三者に対しその旨の通知をした場合において、その通知を受けた第三者についても、同様とする。

③譲受会社が第一項の規定により譲渡会社の債務を弁済する責任を負う場合には、譲渡会社の責任は、事業を譲渡した日後二年以内に請求又は請求の予告をしない債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。

④第一項に規定する場合において、譲渡会社の事業によって生じた債権について、譲受会社にした弁済は、弁済者が善意でかつ重大な過失がないときは、その効力を有する。

この条文の〇×問題(2問)

商号続用による債務弁済責任

甲会社が乙会社の事業を譲り受け、乙会社の商号を引き続き使用する場合、甲会社と乙会社との間で債務の引受けについて合意がなくても、甲会社は乙会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負う。

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正解 ○

正しい。事業を譲り受けた会社が譲渡会社の商号を引き続き使用する場合には、その譲受会社も、譲渡会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負う。債務の引受けの合意がなくても、商号続用の外観に信頼した債権者を保護するため法定の責任が生じる。

学習ポイント:商号続用だけで譲受会社に債務弁済責任が法定される。引受合意は不要。

第22条1項

譲受会社への弁済の効力

譲受会社が譲渡会社の商号を引き続き使用する場合、譲渡会社の事業によって生じた債権(譲受会社に移転していないもの)の債務者が譲受会社に弁済したときは、弁済者が善意であれば、重大な過失があっても有効な弁済となる。

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正解 ×

誤り。商号を続用する譲受会社がある場合、譲渡会社の事業によって生じた債権について譲受会社にした弁済は、弁済者が善意でかつ重大な過失がないときに限り効力を有する(22条4項)。善意でも重大な過失があれば弁済は有効とならない。なお、債権自体が譲受会社に移転しているときは、譲受会社への弁済は本来の債権者への弁済であり、この特則の問題ではない。

学習ポイント:商号続用の譲受会社への弁済が有効なのは善意かつ無重過失のときだけ。

第22条4項、関連:第22条1項

この条文を解説で参照する過去問

司法書士平成25年度 問63ウ

事業譲渡の譲受会社が譲渡会社の商号を引き続き使用する場合において、譲受会社が譲渡会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負わないためには、当該譲受会社は、当該事業を譲り受けた日から1か月以内に免責の登記をしなければならない。

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誤り

誤り。譲受会社が譲渡会社の商号を続用する場合の免責の登記は「事業を譲り受けた後遅滞なく」すべきものであり(会社法22条2項)、1か月以内という期間の定めはない。

解説で第22条を参照している問

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第22条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。