第二編 株式会社/第一章 設立/第三節 出資
会社法 第36条(設立時発行株式の株主となる権利の喪失)
この条の要点
- 発起人の失権手続:発起人の失権には期日を定めた通知が必要。通知は期日の2週間前まで。
- 失権の対象範囲:失権の対象は株主となる権利のみ。発起人の地位自体は失わない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第36条(設立時発行株式の株主となる権利の喪失)
発起人のうち出資の履行をしていないものがある場合には、発起人は、当該出資の履行をしていない発起人に対して、期日を定め、その期日までに当該出資の履行をしなければならない旨を通知しなければならない。
②前項の規定による通知は、同項に規定する期日の二週間前までにしなければならない。
③第一項の規定による通知を受けた発起人は、同項に規定する期日までに出資の履行をしないときは、当該出資の履行をすることにより設立時発行株式の株主となる権利を失う。
この条文の〇×問題(2問)
発起人の失権手続
発起人のうち出資の履行をしていない者がある場合、残りの発起人は当該発起人に対して催告をすることなく、直ちに当該発起人の設立時発行株式の株主となる権利を失わせることができる。
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正解 ×
誤り。出資の履行をしていない発起人を失権させるには、期日を定め、その期日までに出資の履行をしなければならない旨を通知しなければならず、通知はその期日の二週間前までにしなければならない。通知なしに直ちに失権させることはできない。
学習ポイント:発起人の失権には期日を定めた通知が必要。通知は期日の2週間前まで。
第36条1項・2項
失権の対象範囲
出資の履行をしない発起人が失権しても、失うのは当該出資の履行をすることにより設立時発行株式の株主となる権利に限られ、発起人としての地位自体を失うものではない。
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正解 ○
正しい。失権するのは「出資の履行をすることにより設立時発行株式の株主となる権利」であり、発起人としての地位そのものを失うわけではない。履行遅滞の発起人は失権しても、他の発起人の設立手続には関与し続ける。
学習ポイント:失権の対象は株主となる権利のみ。発起人の地位自体は失わない。
第36条3項
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和7年 問37肢2
発起人は、設立時発行株式と引換えにする金銭の払込みまたは財産の給付についてあらかじめ定めた期日またはその期間内に出資の履行をしないときは、直ちに当該出資の履行により設立時発行株式の株主となる権利を失う。
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誤り
出資不履行の場合は期日後も履行の催告が必要で、直ちに株主となる権利を失うわけではない(会社法36条)。
行政書士平成26年 問37ウ
設立時発行株式を引き受けた発起人が出資の履行をしない場合には、当該発起人は当然に設立時発行株式の株主となる権利を失う。
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妥当ではない
発起人が出資の履行をしない場合は、期日を定めた履行の通知を経て期日までに履行がないときに権利を失うのであり、当然には失わない(36条)。妥当ではない。
解説で第36条を参照している問
問題で確認する
第36条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。