第二編 株式会社/第九章 清算/第二節 特別清算/第一款 特別清算の開始
会社法 第515条(他の手続の中止等)
この条の要点
- 破産・強制執行等の申立て禁止:特別清算開始で破産申立て・強制執行等は不可。一般優先債権の執行と担保権実行は対象外。
- 一般の先取特権の扱い:開始命令で強制執行等は中止。一般優先債権に基づく執行と国税滞納処分は中止されない。
条文原文
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第515条(他の手続の中止等)
特別清算開始の命令があったときは、破産手続開始の申立て、清算株式会社の財産に対する強制執行、仮差押え、仮処分若しくは外国租税滞納処分又は財産開示手続(民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百九十七条第一項の申立てによるものに限る。以下この項において同じ。)若しくは第三者からの情報取得手続(同法第二百五条第一項第一号、第二百六条第一項又は第二百七条第一項の申立てによるものに限る。以下この項において同じ。)の申立てはすることができず、破産手続(破産手続開始の決定がされていないものに限る。)、清算株式会社の財産に対して既にされている強制執行、仮差押え及び仮処分の手続並びに外国租税滞納処分並びに財産開示手続及び第三者からの情報取得手続は中止する。ただし、一般の先取特権その他一般の優先権がある債権に基づく強制執行、仮差押え、仮処分又は財産開示手続若しくは第三者からの情報取得手続については、この限りでない。
②特別清算開始の命令が確定したときは、前項の規定により中止した手続又は処分は、特別清算の手続の関係においては、その効力を失う。
③特別清算開始の命令があったときは、清算株式会社の債権者の債権(一般の先取特権その他一般の優先権がある債権、特別清算の手続のために清算株式会社に対して生じた債権及び特別清算の手続に関する清算株式会社に対する費用請求権を除く。以下この節において「協定債権」という。)については、第九百三十八条第一項第二号又は第三号に規定する特別清算開始の取消しの登記又は特別清算終結の登記の日から二箇月を経過する日までの間は、時効は、完成しない。
この条文の〇×問題(2問)
破産・強制執行等の申立て禁止
特別清算が開始されると、清算株式会社について破産を申し立てることも、会社財産への強制執行・仮差押え・仮処分を申し立てることも、一般の優先権を持つ債権に基づく場合を除いてできなくなる。
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正解 ○
正しい。特別清算開始の命令があったときは、破産手続開始の申立て、清算株式会社の財産に対する強制執行・仮差押え・仮処分・外国租税滞納処分等の申立てをすることができない(515条1項)。ただし、一般の先取特権その他一般の優先権がある債権に基づく強制執行等は除かれる。担保権の実行は同項の対象ではなく、別に中止命令(516条)によって対処する。
学習ポイント:特別清算開始で破産申立て・強制執行等は不可。一般優先債権の執行と担保権実行は対象外。
第515条1項、関連:第516条
一般の先取特権の扱い
特別清算開始の命令があった後は、一般の先取特権その他一般の優先権がある債権に基づく強制執行等の手続や国税滞納処分の例による処分も、他の手続と同様に中止される。
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正解 ×
誤り。特別清算開始の命令があったときは、既にされている強制執行・仮差押え・仮処分の手続や外国租税滞納処分等は中止する(515条1項)。ただし、一般の先取特権その他一般の優先権がある債権に基づく強制執行等はこの限りでなく(同項ただし書)、中止されない。国税滞納処分も同項の対象に含まれず、中止されない。
学習ポイント:開始命令で強制執行等は中止。一般優先債権に基づく執行と国税滞納処分は中止されない。
第515条1項ただし書
根拠・関連条文
問題で確認する
第515条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。