資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第三編 持分会社/第四章 社員の加入及び退社/第二節 社員の退社

会社法 第612条(退社した社員の責任)

分野:持分会社(設立・社員・管理・加入退社)

出題試験:行政書士司法書士

この条の要点

  • 退社後の残存責任:退社後も登記前債務は従前の責任を負う。登記が責任の分界点。
  • 責任の消滅:退社後の責任は登記後2年で消滅(2年内に請求・予告のない債権者に対して)。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第612条(退社した社員の責任)

退社した社員は、その登記をする前に生じた持分会社の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。

②前項の責任は、同項の登記後二年以内に請求又は請求の予告をしない持分会社の債権者に対しては、当該登記後二年を経過した時に消滅する。

この条文の〇×問題(2問)

退社後の残存責任

持分会社を退社した社員は、退社後は会社の債務について一切の弁済責任を負わない。

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正解 ×

誤り。退社した社員は、退社の登記をする前に生じた会社の債務については、従前の責任の範囲内で弁済する責任を負う。退社しても直ちに債務から解放されるわけではなく、登記前の債務の責任は残る。この問題は「登記前債務の責任」の点を混同させる命題であり、正確な要件の理解が問われる。

学習ポイント:退社後も登記前債務は従前の責任を負う。登記が責任の分界点。

第612条1項

責任の消滅

退社の登記がされてから二年の間に請求も予告もしなかった債権者に対しては、退社した社員が登記前の債務に関して負っていた責任は消滅する。

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正解 ○

正しい。退社した社員の登記前の債務に関する責任は、その登記後二年以内に請求又は請求の予告をしない会社の債権者に対しては、登記後二年を経過した時に消滅する。責任は永続せず、二年で消滅する。本問は「登記後2年」を正確に把握しているかを問うものである。

学習ポイント:退社後の責任は登記後2年で消滅(2年内に請求・予告のない債権者に対して)。

第612条2項

この条文を解説で参照する過去問

司法書士平成28年度 問32肢3

持分会社の社員は、当該持分会社の業務を執行する権利を有しないときであっても、その業務及び財産の状況を調査する権利を有し、この権利が定款で制限されていたとしても、裁判所の許可を得れば、これを行使することができる。

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誤り

誤り。業務執行権のない社員の業務・財産状況の調査権は、定款で制限することができる(会社法612条1項ただし書)。

司法書士平成28年度 問32肢4

合名会社又は合資会社の社員は、持分の全部を他人に譲渡した場合には、その旨の登記をする前に生じた当該合名会社又は当該合資会社の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負うが、合同会社の社員は、持分の全部を他人に譲渡した場合には、このような責任を負わない。

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正しい

正しい。合名・合資会社の社員は持分全部譲渡後も従前の債務の責任を負うが(会社法612条2項)、合同会社の社員はその責任を負わない。

司法書士平成25年度 問34エ

合名会社を退社した社員は、その退社後に生じた当該合名会社の債務について、これを弁済する責任を負わない。

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誤り

誤り。退社した社員は、退社の登記をする前に生じた持分会社の債務については、従前の責任の範囲内で弁済する責任を負う(会社法612条1項)。

問題で確認する

第612条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。