第三編 持分会社/第二章 社員/第二節 持分の譲渡等
会社法 第586条(持分の全部の譲渡をした社員の責任)
この条の要点
- 譲渡後の残存責任:持分全部譲渡でも登記前の債務は従前の責任。責任は登記を境に限定される。
- 責任の消滅:譲渡登記後の責任は2年で消滅(2年内に請求・予告のない債権者)。永久的責任ではない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第586条(持分の全部の譲渡をした社員の責任)
持分の全部を他人に譲渡した社員は、その旨の登記をする前に生じた持分会社の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。
②前項の責任は、同項の登記後二年以内に請求又は請求の予告をしない持分会社の債権者に対しては、当該登記後二年を経過した時に消滅する。
この条文の〇×問題(2問)
譲渡後の残存責任
持分会社の社員がその持分の全部を他人に譲渡した場合でも、その登記をする前に生じた会社の債務については、譲渡人は従前の責任の範囲内で弁済する責任を負う。
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正解 ○
正しい。社員が持分の全部を他人に譲渡した場合でも、その譲渡の登記をする前に生じた会社の債務については、従前の責任の範囲内で弁済する責任を負う。譲渡によって直ちに債権者との関係が切れるわけではない。本問は「登記前債務は従前責任」を正確に把握しているかを問うものである。
学習ポイント:持分全部譲渡でも登記前の債務は従前の責任。責任は登記を境に限定される。
第586条1項
責任の消滅
持分全部譲渡の登記をした後は、いつまで経過しても、会社の債権者は譲渡人に対して登記前の債務についての弁済請求をすることができる。
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正解 ×
誤り。持分全部譲渡の登記後の責任は、登記後二年以内に請求又は請求の予告をしない持分会社の債権者に対しては、登記後二年を経過した時に消滅する。債権者がいつまでも請求できるわけではない。この問題は「登記後2年の経過」の点を混同させる命題であり、正確な要件の理解が問われる。
学習ポイント:譲渡登記後の責任は2年で消滅(2年内に請求・予告のない債権者)。永久的責任ではない。
第586条2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士平成28年 問40ウ
会社の持分は、社員たる地位を細分化したものであり、均一化された割合的単位で示される。
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持分は均一化された割合的単位ではない(株式と異なり社員の地位一体性・586条)。誤り。
解説で第586条を参照している問
問題で確認する
第586条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。