第三編 持分会社/第四章 社員の加入及び退社/第二節 社員の退社
会社法 第611条(退社に伴う持分の払戻し)
この条の要点
- 持分の金銭払戻し:持分の払戻しは出資の種類を問わず金銭。労務・信用出資も金銭評価して払い戻す。
- 計算の基準時:持分払戻しの計算は退社時の財産状況が基準。除名の場合は除名の訴えの提起時。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第611条(退社に伴う持分の払戻し)
退社した社員は、その出資の種類を問わず、その持分の払戻しを受けることができる。ただし、第六百八条第一項及び第二項の規定により当該社員の一般承継人が社員となった場合は、この限りでない。
②退社した社員と持分会社との間の計算は、退社の時における持分会社の財産の状況に従ってしなければならない。
③退社した社員の持分は、その出資の種類を問わず、金銭で払い戻すことができる。
④退社の時にまだ完了していない事項については、その完了後に計算をすることができる。
⑤社員が除名により退社した場合における第二項及び前項の規定の適用については、これらの規定中「退社の時」とあるのは、「除名の訴えを提起した時」とする。
⑥前項に規定する場合には、持分会社は、除名の訴えを提起した日後の法定利率による利息をも支払わなければならない。
⑦社員の持分の差押えは、持分の払戻しを請求する権利に対しても、その効力を有する。
この条文の〇×問題(2問)
持分の金銭払戻し
退社した社員の持分は、その出資が労務や信用にかかるものであっても、金銭で払い戻すことができる。
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正解 ○
正しい。退社した社員の持分は、その出資の種類を問わず、金銭で払い戻すことができる。労務・信用出資の社員の持分であっても金銭による払戻しが原則であり、現物返還ではない。本問は「出資の種類を問わず金銭」を正確に把握しているかを問うものである。
学習ポイント:持分の払戻しは出資の種類を問わず金銭。労務・信用出資も金銭評価して払い戻す。
第611条3項
計算の基準時
除名以外の事由によって社員が退社した場合、持分の払戻し額を計算する際の会社財産の評価は、実際に払い戻す時点ではなく社員が退社した時点の財産状況を基準とする。
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正解 ○
正しい。退社した社員と持分会社との間の計算は、退社の時における持分会社の財産の状況に従ってしなければならない(611条2項)。払戻しをする時点の財産状況ではなく、退社時が評価の基準時となる。ただし、除名により退社した場合は、除名の訴えを提起した時が基準となる(同条5項)。
学習ポイント:持分払戻しの計算は退社時の財産状況が基準。除名の場合は除名の訴えの提起時。
第611条2項、関連:第611条5項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成25年度 問34ウ
合名会社の社員が退社した場合には、当該合名会社は、当該社員の持分の払戻しに際し、その出資の種類を問わず、金銭で払い戻すことができる。
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正しい
正しい。退社した社員の持分は、その出資の種類を問わず、金銭で払い戻すことができる(会社法611条3項)。
解説で第611条を参照している問
問題で確認する
第611条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。