第五編 組織変更、合併、会社分割、株式交換、株式移転及び株式交付/第五章 組織変更、合併、会社分割、株式交換、株式移転及び株式交付の手続/第二節 吸収合併等の手続/第一款 吸収合併消滅会社、吸収分割会社及び株式交換完全子会社の手続/第一目 株式会社の手続
会社法 第783条(吸収合併契約等の承認等)
この条の要点
- 消滅会社の承認決議:消滅会社は効力発生日の前日までに総会承認が必要。略式合併では不要。
- 持分対価の場合の同意要件:対価に持分が含まれると承認が総株主同意に加重。特別決議では不可。
条文原文
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第783条(吸収合併契約等の承認等)
消滅株式会社等は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約等の承認を受けなければならない。
②前項の規定にかかわらず、吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社でない場合において、吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等(以下この条及び次条第一項において「合併対価等」という。)の全部又は一部が持分等(持分会社の持分その他これに準ずるものとして法務省令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)であるときは、吸収合併契約又は株式交換契約について吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社の総株主の同意を得なければならない。
③吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社である場合において、合併対価等の全部又は一部が譲渡制限株式等(譲渡制限株式その他これに準ずるものとして法務省令で定めるものをいう。以下この章において同じ。)であるときは、吸収合併又は株式交換は、当該譲渡制限株式等の割当てを受ける種類の株式(譲渡制限株式を除く。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
④吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社である場合において、合併対価等の全部又は一部が持分等であるときは、吸収合併又は株式交換は、当該持分等の割当てを受ける種類の株主の全員の同意がなければ、その効力を生じない。
⑤消滅株式会社等は、効力発生日の二十日前までに、その登録株式質権者(次条第二項に規定する場合における登録株式質権者を除く。)及び第七百八十七条第三項各号に定める新株予約権の登録新株予約権質権者に対し、吸収合併等をする旨を通知しなければならない。
⑥前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
この条文の〇×問題(2問)
消滅会社の承認決議
略式合併の場合を除き、株式会社が吸収合併により消滅する場合、その会社は、合併の効力が生じる日の前日までに、自らの株主総会において合併契約を承認する旨の決議を経る必要がある。
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正解 ○
正しい。吸収合併消滅株式会社は、効力発生日の前日までに株主総会の決議によって吸収合併契約の承認を受けなければならない(783条1項)。決議は原則として特別決議であるが、公開会社である消滅会社の株主に譲渡制限株式等が交付される場合は特殊決議となる。存続会社が特別支配会社である略式合併では総会決議を要しない(784条1項)。
学習ポイント:消滅会社は効力発生日の前日までに総会承認が必要。略式合併では不要。
第783条1項・第309条2項12号、関連:第309条3項2号・第784条1項
持分対価の場合の同意要件
吸収合併消滅株式会社の株主に交付する対価の全部又は一部が持分会社の持分である場合でも、消滅会社が種類株式発行会社でなければ、株主総会の特別決議による承認を受ければ足りる。
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正解 ×
誤り。消滅会社が種類株式発行会社でなく、交付対価の全部又は一部に持分会社の持分が含まれるときは、株主総会の特別決議ではなく総株主の同意を得なければならない。株主が無限責任社員等となる可能性があるため要件が加重される。
学習ポイント:対価に持分が含まれると承認が総株主同意に加重。特別決議では不可。
第783条2項
根拠・関連条文
問題で確認する
第783条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。