第二編 最高裁判所
裁判所法 第10条(大法廷及び小法廷の審判)
この条の要点
- 小法廷でできる憲法判断の範囲:憲法適合性の判断は原則として大法廷の事項。小法廷でできるのは先例と同じ合憲結論のときだけ。
- 従前の判例に反する意見の場合:判例変更にあたる意見の対立は大法廷必置。10条3号が小法廷を排除する。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第10条(大法廷及び小法廷の審判)
事件を大法廷又は小法廷のいずれで取り扱うかについては、最高裁判所の定めるところによる。但し、左の場合においては、小法廷では裁判をすることができない。
一 当事者の主張に基いて、法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを判断するとき。(意見が前に大法廷でした、その法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するとの裁判と同じであるときを除く。)
二 前号の場合を除いて、法律、命令、規則又は処分が憲法に適合しないと認めるとき。
三 憲法その他の法令の解釈適用について、意見が前に最高裁判所のした裁判に反するとき。
この条文の〇×問題(2問)
小法廷でできる憲法判断の範囲
最高裁判所は、当事者の主張に基づいて法律・命令・規則又は処分が憲法に適合するか否かを判断する事件についても、小法廷で裁判をすることができる。
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正解 ×
誤り。裁判所法10条1号は、当事者の主張に基づいて法令等が憲法に適合するか否かを判断する場合、小法廷では裁判をすることができないと定め、原則として大法廷を要する。例外は、従前に大法廷でした合憲との裁判と同じ意見となる場合に限られる。
学習ポイント:憲法適合性の判断は原則として大法廷の事項。小法廷でできるのは先例と同じ合憲結論のときだけ。
第10条1号カッコ書、関連:第9条(大法廷・小法廷の構成)
従前の判例に反する意見の場合
最高裁判所が憲法その他の法令の解釈適用について、従前の最高裁判所の裁判と異なる意見を採用しようとする事件は、小法廷ではなく大法廷で裁判をしなければならない。
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正解 ○
正しい。裁判所法10条3号は、憲法その他の法令の解釈適用について意見が前に最高裁判所のした裁判に反するとき、小法廷では裁判をすることができないと定める。判例を変更する事件は大法廷の審判を経なければならない。
学習ポイント:判例変更にあたる意見の対立は大法廷必置。10条3号が小法廷を排除する。
第10条3号、関連:第9条(大法廷は全員の裁判官の合議体)
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士平成24年 問1肢5
最高裁判所が、法令の解釈適用に関して、自らの過去の判例を変更する際には、大法廷を開く必要がある。
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正しい
最高裁が法令の解釈適用について従前の判例を変更するには大法廷で裁判しなければならない(裁判所法10条3号)。正しい。
解説で第10条を参照している問
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第10条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。