資格ジュピター条文穴埋め・判例演習
教室の黒板の前で、紫の蝶ネクタイの黒猫のすみちゃんが指し棒で黒板を指し、机に座った赤い首輪の茶白の猫のそらちゃんが鉛筆でノートをとっている色鉛筆のイラスト
きょうの論点行政手続法が
定義している
言葉は何か
すみちゃんそらちゃん

授業2026年10月22日(木)・行政書士すみそら教室

行政手続法が定義している言葉は何か

この授業で扱う条文
行政手続法 2条
中心の概念
行政手続法の定義
照合した法令
行政手続法(2026-07-24施行版)

すみちゃん

今日は行政手続法2条の問題を出します。

第1問 定義されている言葉

すみちゃん

行政手続法2条1項は、各号で用語の意義を定めています。定義されている用語を8つ答えてください。

ヒントを見る
  • 処分に関わる言葉、処分をする側の言葉、処分以外の働きかけや通知に関する言葉があります。
  • 最後の号は、基準や規則をまとめた言葉です。
答え・解説を見る

正解の一覧

  1. 法令
  2. 処分
  3. 申請
  4. 不利益処分
  5. 行政機関
  6. 行政指導
  7. 届出
  8. 命令等

すみちゃん

気になるポイントはありますか?

そらちゃん

「法令」には、条例も入るのですか?

すみちゃん

入ります。1号は、法律、法律に基づく命令、条例、地方公共団体の執行機関の規則を法令としています。

すみちゃんひとつずつ条文で確かめましょう。

  • 法令 — 法律・命令だけでなく、条例や地方公共団体の規則も含みます。2条1項1号
  • 処分 — 行政庁の処分その他、公権力の行使に当たる行為です。2条1項2号
  • 申請 — 許認可等を求める行為で、行政庁が諾否の応答をすべきこととされているものです。2条1項3号
  • 不利益処分 — 特定の者を名あて人として、直接に義務を課し、または権利を制限する処分です。2条1項4号
  • 行政機関 — 内閣や内閣府などの機関と、地方公共団体の機関(議会を除く)です。2条1項5号
  • 行政指導 — 処分に該当しない行為に限られます。2条1項6号
  • 届出 — 申請に該当するものは除かれます。2条1項7号
  • 命令等 — 内閣または行政機関が定める、命令・規則、審査基準、処分基準、行政指導指針です。2条1項8号

すみちゃん

定義は、処分・申請・不利益処分のように手続の中心になる言葉と、行政指導・届出・命令等のように処分以外の場面の言葉に分かれます。それぞれ別の章の手続とつながっています。

その場で○×

行政機関が特定の者に一定の作為・不作為を求める行為であっても、公権力の行使としてされる処分に当たるものは行政指導の範囲に入る。

正解と解説を見る

正解は×。誤り。行政指導は、行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって、処分に該当しないものに限られる。公権力の行使に当たる行為は処分であって行政指導ではない。

この○×を演習で解く

第2問 不利益処分から除かれるもの

すみちゃん

2条1項4号は、不利益処分の定義から除くものをただし書で挙げています。除かれる処分を4つ答えてください。

ヒントを見る
  • 申請に対する応答と、本人の同意がある場合に注目してください。
  • 届出と、許認可等の効力を失わせる処分の組み合わせもあります。
答え・解説を見る

正解の一覧

  1. 事実上の行為と、その範囲・時期等を明らかにするために法令上必要とされている手続としての処分
  2. 申請を拒否する処分など、申請をした者を名あて人としてされる処分
  3. 名あて人となるべき者の同意の下にすることとされている処分
  4. 基礎となった事実が消滅した旨の届出を理由として、許認可等の効力を失わせる処分

すみちゃん

気になるポイントはありますか?

そらちゃん

申請を拒否されるのは本人に不利なのに、不利益処分ではないのですか?

すみちゃん

はい。申請により求められた許認可等を拒否する処分は、定義から除かれています。不利益処分は、特定の者に直接義務を課し、またはその権利を制限する処分です。

すみちゃんひとつずつ条文で確かめましょう。

  • 事実上の行為と、その範囲・時期等を明らかにするために法令上必要とされている手続としての処分 — 事実上の行為そのものは、権利を制限する処分ではないため除かれます。2条1項
  • 申請を拒否する処分など、申請をした者を名あて人としてされる処分 — 申請の拒否は、申請者の求めに応じた応答として別に扱われます。2条1項
  • 名あて人となるべき者の同意の下にすることとされている処分 — 同意があるため、義務を課す処分としては扱いません。2条1項
  • 基礎となった事実が消滅した旨の届出を理由として、許認可等の効力を失わせる処分 — 届出で事実の消滅が明らかなため、除かれます。2条1項

すみちゃん

除外は4つとも、不利益処分の手続(聴聞や弁明の機会の付与)をとる必要が薄い処分です。定義の本文と、除外の4つをセットで押さえます。

その場で○×

行政庁が申請により求められた許認可等を拒否する処分は、申請者にとって不利益な結果をもたらすものの、行政手続法上の不利益処分には当たらない。

正解と解説を見る

正解は○。正しい。不利益処分の定義にはただし書があり、申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分は除外される。許認可等を得られない不利益があっても、聴聞等の対象となる不利益処分には該当しない。

この○×を演習で解く

第3問 命令等に当たるもの

すみちゃん

2条1項8号は、内閣または行政機関が定める「命令等」を挙げています。命令等に当たるものを4つ答えてください。

ヒントを見る
  • 処分の判断の基準が2つ、行政指導に関する指針が1つ、もう1つは命令や規則です。
答え・解説を見る

正解の一覧

  1. 法律に基づく命令または規則
  2. 審査基準
  3. 処分基準
  4. 行政指導指針

すみちゃん

気になるポイントはありますか?

そらちゃん

審査基準と処分基準は、どう違うのですか?

すみちゃん

審査基準は、申請により求められた許認可等をするかどうかの判断に必要な基準です。処分基準は、不利益処分をするかどうか、どのような不利益処分とするかの判断に必要な基準です。

すみちゃんひとつずつ条文で確かめましょう。

  • 法律に基づく命令または規則 — 処分の要件を定める告示を含みます。2条1項
  • 審査基準 — 申請に対する処分の基準です。2条1項
  • 処分基準 — 不利益処分の基準です。2条1項
  • 行政指導指針 — 複数の者への行政指導に共通する事項です。2条1項

すみちゃん

命令等は、内閣または行政機関が定めるものに限られます。条例や地方公共団体の規則は、1号の法令には入りますが、命令等には当たりません。

その場で○×

行政機関が特定の者に一定の作為・不作為を求める行為であっても、公権力の行使としてされる処分に当たるものは行政指導の範囲に入る。

正解と解説を見る

正解は×。誤り。行政指導は、行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって、処分に該当しないものに限られる。公権力の行使に当たる行為は処分であって行政指導ではない。

この○×を演習で解く

まとめ

確かめたこと答え
定義されている用語法令・処分・申請・不利益処分・行政機関・行政指導・届出・命令等
不利益処分から除かれるもの事実上の行為等・申請の拒否等・同意の下の処分・届出を理由とする効力を失わせる処分
命令等に当たるもの命令または規則・審査基準・処分基準・行政指導指針

間違えやすい点

  • 申請の拒否は、本人に不利でも不利益処分ではない。
  • 行政指導は、処分に該当しない行為に限られる。

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くわしい解説

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