第五章 雑則
不動産登記令 第20条(登記すべきものでないとき)
この条の要点
- 登記すべきものでないとき:不動産の一部への登記は原則却下。承役地の地役権は除外。
- 申請の矛盾:同時申請で目的の権利が矛盾するときは登記されない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第20条(登記すべきものでないとき)
法第二十五条第十三号の政令で定める登記すべきものでないときは、次のとおりとする。
一 申請が不動産以外のものについての登記を目的とするとき。
二 申請に係る登記をすることによって表題部所有者又は登記名義人となる者(別表の十二の項申請情報欄ロに規定する被承継人及び第三条第十一号ハに規定する登記権利者を除く。)が権利能力を有しないとき。
三 申請が法第三十二条、第四十一条、第五十六条、第七十三条第二項若しくは第三項、第八十条第三項又は第九十二条の規定により登記することができないとき。
四 申請が一個の不動産の一部についての登記(承役地についてする地役権の登記を除く。)を目的とするとき。
五 申請に係る登記の目的である権利が他の権利の全部又は一部を目的とする場合において、当該他の権利の全部又は一部が登記されていないとき。
六 同一の不動産に関し同時に二以上の申請がされた場合(法第十九条第二項の規定により同時にされたものとみなされるときを含む。)において、申請に係る登記の目的である権利が相互に矛盾するとき。
七 申請に係る登記の目的である権利が同一の不動産について既にされた登記の目的である権利と矛盾するとき。
八 前各号に掲げるもののほか、申請に係る登記が民法その他の法令の規定により無効とされることが申請情報若しくは添付情報又は登記記録から明らかであるとき。
この条文の〇×問題(2問)
登記すべきものでないとき
申請が一個の不動産の一部についての登記を目的とする場合でも、承役地についてする地役権の登記は登記すべきものでないときにはあたらない。
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正解 ○
正しい。一個の不動産の一部についての登記を目的とする申請は原則として却下対象だが、承役地についてする地役権の登記は括弧書で除かれる。地役権は承役地の一部に設定され得る性質上、部分への登記が例外的に許容される。
学習ポイント:不動産の一部への登記は原則却下。承役地の地役権は除外。
第20条第4号括弧書
申請の矛盾
同一の不動産に関し同時に二以上の申請がされ、申請に係る登記の目的である権利が相互に矛盾する場合でも、いずれの申請も登記される。
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正解 ×
誤り。同時申請で目的の権利が相互に矛盾するときは、登記すべきものでないときにあたり却下される。矛盾する登記が併存することを防ぐ制度であり、先願の処理で矛盾が残る場合も同じく却下対象になる。
学習ポイント:同時申請で目的の権利が矛盾するときは登記されない。
第20条第6号・第7号
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和5年度 問47ウ
甲土地の一部を目的として地上権を設定する契約が締結されたが、甲土地の隣地との筆界を確認することができないために分筆の登記が未了であるときの、分筆未了を理由とした当該甲土地の一部について申請する地上権の設定の仮登記
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不可
不可。承役地にする地役権の登記を除き、一個の不動産の一部を登記の目的とすることはできない(不動産登記令20条4号)。分筆未了の一部への仮登記も同様である。
司法書士平成25年度 問57肢2
「登記をすることができません。なぜなら、甲土地の一部に対する用益権の設定となるからです。」
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誤り
誤り。地役権は一筆の土地の一部を目的として設定の登記をすることができる(不登令20条4号は承役地についてする地役権の登記を一部登記不可の例外とする)。
解説で第20条を参照している問
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第20条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。