第二章 申請情報及び添付情報
不動産登記令 第8条(登記名義人が登記識別情報を提供しなければならない登記等)
この条の要点
- 識別情報の軽減:合筆・合体・合併は、一筆・一個の識別情報で足りる。
- 識別情報が必要な登記:順位の変更も識別情報が必要な登記に列挙される。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第8条(登記名義人が登記識別情報を提供しなければならない登記等)
法第二十二条の政令で定める登記は、次のとおりとする。ただし、確定判決による登記を除く。
一 所有権の登記がある土地の合筆の登記
二 所有権の登記がある建物の合体による登記等
三 所有権の登記がある建物の合併の登記
四 共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記
五 所有権の移転の登記がない場合における所有権の登記の抹消
六 質権又は抵当権の順位の変更の登記
七 民法第三百九十八条の十四第一項ただし書(同法第三百六十一条において準用する場合を含む。)の定めの登記
八 信託法(平成十八年法律第百八号)第三条第三号に掲げる方法によってされた信託による権利の変更の登記
九 仮登記の登記名義人が単独で申請する仮登記の抹消
②前項の登記のうち次の各号に掲げるものの申請については、当該各号に定める登記識別情報を提供すれば足りる。
一 所有権の登記がある土地の合筆の登記当該合筆に係る土地のうちいずれか一筆の土地の所有権の登記名義人の登記識別情報
二 登記名義人が同一である所有権の登記がある建物の合体による登記等当該合体に係る建物のうちいずれか一個の建物の所有権の登記名義人の登記識別情報
三 所有権の登記がある建物の合併の登記当該合併に係る建物のうちいずれか一個の建物の所有権の登記名義人の登記識別情報
この条文の〇×問題(2問)
識別情報の軽減
所有権の登記がある土地の合筆の登記を申請する場合、登記識別情報は、当該合筆に係る土地のうちいずれか一筆の土地の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足りる。
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正解 ○
正しい。土地の合筆・建物の合体・合併の登記については、すべての不動産の識別情報ではなく、いずれか一筆・一個の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足りると軽減される。複数不動産にまたがる申請でも代表の識別情報でよい設計である。
学習ポイント:合筆・合体・合併は、一筆・一個の識別情報で足りる。
第8条第2項第1号
識別情報が必要な登記
質権又は抵当権の順位の変更の登記の申請には、登記名義人の登記識別情報の提供は必要とされない。
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正解 ×
誤り。質権又は抵当権の順位の変更の登記は、登記識別情報の提供が必要な登記として第8条1項に列挙される。順位の変更は登記名義人の利益に直接影響するため、識別情報で申請権を担保する必要がある。確定判決による登記だけが共通の除外対象である。
学習ポイント:順位の変更も識別情報が必要な登記に列挙される。
第8条第1項第6号
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成26年度 問47ア
甲土地にAを抵当権者とする抵当権の設定の仮登記がされている場合において、Aが単独で当該仮登記の抹消を申請するときは、Aに対して通知された登記識別情報を提供しなければならない。
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正しい
正しい。仮登記の登記名義人が単独で仮登記の抹消を申請する場合、申請人は登記識別情報を提供しなければならない(不動産登記法22条・不動登令8条1項9号)。
司法書士平成26年度 問47イ
A及びBが所有権の登記名義人である甲土地について、共有物分割禁止の定めに係る所有権の変更の登記を申請する場合には、A及びBに対してそれぞれ通知された登記識別情報を提供しなければならない。
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正しい
正しい。共有物分割禁止の定めに係る所有権の変更の登記の申請では、登記名義人A・Bそれぞれの登記識別情報の提供を要する(不動登令8条1項4号)。
司法書士平成26年度 問47ウ
甲土地にAを抵当権者とする順位1番の抵当権の設定の登記及びBを抵当権者とする順位2番の抵当権の設定の登記がされている場合において、Bの抵当権を順位1番としAの抵当権を順位2番とする抵当権の順位の変更の登記を申請するときは、Bに対して通知された登記識別情報の提供を要しない。
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誤り
誤り。抵当権の順位の変更の登記の申請でも登記識別情報の提供を要し(不動登令8条1項6号)、順位が上がるBの登記識別情報も必要である。
解説で第8条を参照している問
問題で確認する
第8条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。