第三章 宅地建物取引士
宅地建物取引業法 第20条(変更の登録)
この条の要点
- 登録事項変更の申請期限:宅建士の住所など登録事項が変わったら、更新時を待たず遅滞なく変更登録を申請。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第20条(変更の登録)
第十八条第一項の登録を受けている者は、登録を受けている事項に変更があつたときは、遅滞なく、変更の登録を申請しなければならない。
条文の要点
変更の登録とは、宅地建物取引士の登録を受けている者が、氏名・住所・従事先の商号等の登録事項に変更があったときに遅滞なく行う申請です(20条1項)。
対象は登録簿に載る事項だけで、勤務先の事務所所在地の変更は含まれません。証の交付の有無や専任かどうかにかかわらず義務です。
変更の登録の対象と手続
申請先は登録を受けている知事で、住所が他県に変わっても変更登録はその知事に出します。登録移転は別の任意手続です。取引士証の書換えは氏名・住所の変更では必要ですが、勤務先の商号の変更だけなら不要です。
| 項 | 役割 | 内容 |
|---|---|---|
| 1項 | 要件 | 氏名・住所・従事先の商号など、登録簿に登載されている事項に変更があったことが申請義務の発生条件です。 |
| 1項 | 手続 | 遅滞なく、登録を受けている都道府県知事に変更の登録を申請します。専任の取引士でなくても義務は同じです。 |
具体例
甲県知事の登録を受けている登録者Aは、勤務先のB社の事務所で働いていますが、取引士証の交付を受けていません。Aが甲県から乙県に住所を移しました。
証の交付を受けていなくても住所は登録事項なので、Aは遅滞なく甲県知事に変更の登録を申請しなければなりません。
反例(結論が変わる)
同じAの勤務先B社が、B社の事務所の所在地を変更した場合に変えます。
従事先の事務所所在地はAの登録事項ではないので、Aに変更の登録の義務は生じません。
関連条との違い
- 宅建業法 第19条の2:19条の2の登録移転は他県の事務所に従事するときに申請できる任意の手続、本条の変更登録は登録事項の変更に対する義務です。
- 宅建業法 第21条:21条は取引士本人の死亡や欠格事由該当時の届出を定め、本条は登録事項の変更があった場合の申請です。
過去問で誤りとされた肢の型
- 宅建令和2年10月 問34肢2
住所が変わっても変更の登録は要らないとする誤り。住所は登録事項なので遅滞なく申請します。
- 宅建令和2年10月 問34肢3
従事先の業者の事務所所在地の変更で変更登録が要るとする誤り。登録されるのは従事先の商号等で、業者の事務所所在地は登録事項ではありません。
- 宅建令和7年 問42イ
勤務先の名称変更では証の書換え交付も申請しなければならないとする誤り。変更の登録の申請だけで足ります。
ほかの誤り肢は「この条文を解説で参照する過去問」で確認できます。
法令版: 2026年4月1日施行版
この条文の〇×問題(1問)
登録事項変更の申請期限
宅建士Aが住所を変更した場合、登録事項の変更登録は次の宅建士証更新時にまとめて申請すればよく、それまでは届出や申請を要しない。
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正解 ×
誤り。第20条は、第18条の登録を受けている者について、登録を受けている事項に変更が生じたときは、遅滞なく変更の登録を申請しなければならないと定める。住所は宅建士資格登録簿の登録事項であり、宅建士証の更新時まで放置できない。変更登録の義務と宅建士証の有効期間・更新手続は別に判断する。
学習ポイント:宅建士の住所など登録事項が変わったら、更新時を待たず遅滞なく変更登録を申請。
第20条第1項、関連:第18条第2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
宅建令和7年 問42イ
宅地建物取引士は、その登録している勤務先の名称に変更があった場合、登録を受けている都道府県知事に、変更の登録の申請とあわせて、宅地建物取引士証の書換え交付を申請しなければならない。
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誤り
誤り。勤務先名称の変更は変更の登録申請のみで、証の書換え交付申請は不要。
宅建令和6年 問43肢1
宅地建物取引士の登録を受けている者は、宅地建物取引士証の交付を受けていない場合でも、その住所に変更があれば、登録を受けている都道府県知事に変更の登録を申請しなければならない。
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正しい
正しい。証の交付前でも住所変更は変更の登録申請が必要。
宅建令和3年10月 問28肢3
宅地建物取引士C(甲県知事登録)は、宅地建物取引業者D社を退職し、宅地建物取引業者E社に再就職したが、CはD社及びE社のいずれにおいても専任の宅地建物取引士ではないので、勤務先の変更の登録を申請しなくてもよい。
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誤り
誤り。専任取引士でなくても従事先の変更は変更登録の対象。
宅建令和3年10月 問35エ
宅地建物取引士(甲県知事登録)が本籍を変更した場合、遅滞なく、甲県知事に変更の登録を申請しなければならない。
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正しい
正しい。本籍の変更は変更登録の申請事項。
宅建令和2年10月 問34肢2
登録を受けている者は、住所に変更があっても、登録を受けている都道府県知事に変更の登録を申請する必要はない。
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誤り
誤り。住所の変更は変更登録の申請が必要。
宅建令和2年10月 問34肢3
宅地建物取引士は、従事先として登録している宅地建物取引業者の事務所の所在地に変更があったときは、登録を受けている都道府県知事に変更の登録を申請しなければならない。
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誤り
誤り。従事先業者の事務所所在地の変更は取引士の登録事項ではない(登録事項は氏名・住所・従事先の商号等)。
宅建令和元年 問44肢2
宅地建物取引業者A(甲県知事免許)に勤務する宅地建物取引士(甲県知事登録)が、宅地建物取引業者B(乙県知事免許)に勤務先を変更した場合は、乙県知事に対して、遅滞なく勤務先の変更の登録を申請しなければならない。
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誤り
誤り。勤務先変更で登録の『移転』申請はできるが必須ではなく、また勤務先の変更登録は取引士証の記載事項変更で対応(登録簿の変更登録申請は氏名・住所変更時)。
宅建令和元年 問44肢3
甲県知事登録を受けている者が、甲県から乙県に住所を変更した場合は、宅地建物取引士証の交付を受けていなくても、甲県知事に対して、遅滞なく住所の変更の登録を申請しなければならない。
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正しい
正しい。住所変更は遅滞なく変更登録の申請が必要(取引士証の有無にかかわらない)。
問題で確認する
第20条の内容は1問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。