第二章 抗告訴訟/第一節 取消訴訟
行政事件訴訟法 第23条の2(釈明処分の特則)
この条の要点
- 資料の提出求めと送付嘱託:被告側行政庁には提出を求め、他の行政庁には送付を嘱託する。
- 審査請求の事件記録の範囲:審査請求の事件記録は裁決を経た取消訴訟でのみ提出・送付の対象になる。
条文原文
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第23条の2(釈明処分の特則)
裁判所は、訴訟関係を明瞭にするため、必要があると認めるときは、次に掲げる処分をすることができる。
一 被告である国若しくは公共団体に所属する行政庁又は被告である行政庁に対し、処分又は裁決の内容、処分又は裁決の根拠となる法令の条項、処分又は裁決の原因となる事実その他処分又は裁決の理由を明らかにする資料(次項に規定する審査請求に係る事件の記録を除く。)であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の提出を求めること。
二 前号に規定する行政庁以外の行政庁に対し、同号に規定する資料であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の送付を嘱託すること。
②裁判所は、処分についての審査請求に対する裁決を経た後に取消訴訟の提起があつたときは、次に掲げる処分をすることができる。
一 被告である国若しくは公共団体に所属する行政庁又は被告である行政庁に対し、当該審査請求に係る事件の記録であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の提出を求めること。
二 前号に規定する行政庁以外の行政庁に対し、同号に規定する事件の記録であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の送付を嘱託すること。
この条文の〇×問題(2問)
資料の提出求めと送付嘱託
取消訴訟において裁判所は、訴訟関係を明瞭にするため必要があると認めるときは、被告側の行政庁に対し処分・裁決の理由を明らかにする資料の提出を求め、それ以外の行政庁に対してはその資料の送付を嘱託することができる。
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正解 ○
正しい。裁判所は訴訟関係の明瞭化のため、被告である国・公共団体に所属する行政庁又は被告である行政庁に資料の提出を求め、それ以外の行政庁には資料の送付を嘱託できる。被告側には提出を求め、第三者の行政庁には嘱託という二段の構造が条文の要点である。
学習ポイント:被告側行政庁には提出を求め、他の行政庁には送付を嘱託する。
第23条の2第1項
審査請求の事件記録の範囲
裁判所は、処分についての審査請求に対する裁決を経る前に提起された取消訴訟でも、当該審査請求に係る事件の記録の提出を被告側の行政庁に求めることができる。
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正解 ×
誤り。審査請求に係る事件の記録については、裁決を経た後に取消訴訟が提起された場合に限り、その提出を求め又は送付を嘱託することができる。裁決経由前の訴訟では事件記録は一般資料の対象から除外され、資料の範囲に時期による制限がある点がひっかけである。
学習ポイント:審査請求の事件記録は裁決を経た取消訴訟でのみ提出・送付の対象になる。
第23条の2第1項括弧書・2項
根拠・関連条文
問題で確認する
第23条の2の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。