資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第二章 抗告訴訟/第一節 取消訴訟

行政事件訴訟法 第27条(内閣総理大臣の異議)

分野:抗告訴訟/取消訴訟

出題試験:行政書士

この条の要点

  • 内閣総理大臣の異議の効力:総理大臣の異議は絶対的効力。異議があれば執行停止不可・既決定は取消義務。
  • 総理大臣の異議の理由付記:総理の異議は理由付記が必須で、公共の福祉への重大な影響の事情を示す。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第27条(内閣総理大臣の異議)

第二十五条第二項の申立てがあつた場合には、内閣総理大臣は、裁判所に対し、異議を述べることができる。執行停止の決定があつた後においても、同様とする。

②前項の異議には、理由を附さなければならない。

③前項の異議の理由においては、内閣総理大臣は、処分の効力を存続し、処分を執行し、又は手続を続行しなければ、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれのある事情を示すものとする。

④第一項の異議があつたときは、裁判所は、執行停止をすることができず、また、すでに執行停止の決定をしているときは、これを取り消さなければならない。

⑤第一項後段の異議は、執行停止の決定をした裁判所に対して述べなければならない。ただし、その決定に対する抗告が抗告裁判所に係属しているときは、抗告裁判所に対して述べなければならない。

⑥内閣総理大臣は、やむをえない場合でなければ、第一項の異議を述べてはならず、また、異議を述べたときは、次の常会において国会にこれを報告しなければならない。

この条文の〇×問題(2問)

内閣総理大臣の異議の効力

内閣総理大臣が理由を付して異議を述べた場合、裁判所はもはや執行停止の決定を出せず、すでに出した決定があるなら取り消す義務を負う。

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正解 ○

正しい。内閣総理大臣の異議には絶対的な効力があり、異議があれば裁判所は執行停止ができず、既決定は取り消さなければならない。異議には理由の付記が必須で公共の福祉への重大な影響の事情を示すものとされ、やむをえない場合限定・次の常会での国会報告義務もある。行政権の判断を裁判所が覆せない構造が核心である。

学習ポイント:総理大臣の異議は絶対的効力。異議があれば執行停止不可・既決定は取消義務。

第27条1項〜6項

総理大臣の異議の理由付記

内閣総理大臣は、公益への重大な影響が懸念されると判断すれば、理由を添えなくても執行停止の申立てや決定に対して異議を出すことができる。

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正解 ×

誤り。内閣総理大臣の異議には理由を附さなければならず、その理由において公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれのある事情を示すものとされる。異議の強力な効力に見合う要式として理由付記は必置であり、理由なしの異議は許されない。

学習ポイント:総理の異議は理由付記が必須で、公共の福祉への重大な影響の事情を示す。

第27条2項・3項

この条文を解説で参照する過去問

行政書士令和6年 問16エ

行審法は、行訴法における取消訴訟と同様、審査請求について執行停止の規定を置くとともに、執行停止の申立てまたは決定があった場合、内閣総理大臣は、審査庁に対し、異議を述べることができる旨を定めている。

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妥当でない

妥当でない。行審法にも執行停止の規定(25条)はあるが、内閣総理大臣の異議の制度は行訴法27条にあるだけで、行審法にはない。

行政書士平成23年 問17肢3

内閣総理大臣の異議が執行停止決定に対して述べられたときは、その理由の当否について裁判所に審査権限はなく、裁判所は、必ず決定を取り消さなければならない。

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妥当

総理大臣が異議を述べたときは裁判所は執行停止の決定を取り消さなければならず(行訴27条4項)、理由の当否の審査権はない。妥当。

問題で確認する

第27条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。