第二章 審査請求/第一節 審査庁及び審理関係人
行政不服審査法 第15条(審理手続の承継)
この条の要点
- 届出前の通知の効力:届出前の旧名宛通知も、承継人に到達すれば承継人への通知として有効。
- 権利譲受による承継:譲受による承継は審査庁の許可制。死亡・合併の当然承継と区別する。
条文原文
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第15条(審理手続の承継)
審査請求人が死亡したときは、相続人その他法令により審査請求の目的である処分に係る権利を承継した者は、審査請求人の地位を承継する。
②審査請求人について合併又は分割(審査請求の目的である処分に係る権利を承継させるものに限る。)があったときは、合併後存続する法人その他の社団若しくは財団若しくは合併により設立された法人その他の社団若しくは財団又は分割により当該権利を承継した法人は、審査請求人の地位を承継する。
③前二項の場合には、審査請求人の地位を承継した相続人その他の者又は法人その他の社団若しくは財団は、書面でその旨を審査庁に届け出なければならない。この場合には、届出書には、死亡若しくは分割による権利の承継又は合併の事実を証する書面を添付しなければならない。
④第一項又は第二項の場合において、前項の規定による届出がされるまでの間において、死亡者又は合併前の法人その他の社団若しくは財団若しくは分割をした法人に宛ててされた通知が審査請求人の地位を承継した相続人その他の者又は合併後の法人その他の社団若しくは財団若しくは分割により審査請求人の地位を承継した法人に到達したときは、当該通知は、これらの者に対する通知としての効力を有する。
⑤第一項の場合において、審査請求人の地位を承継した相続人その他の者が二人以上あるときは、その一人に対する通知その他の行為は、全員に対してされたものとみなす。
⑥審査請求の目的である処分に係る権利を譲り受けた者は、審査庁の許可を得て、審査請求人の地位を承継することができる。
この条文の〇×問題(2問)
届出前の通知の効力
相続人が審査請求人の地位承継の届出をする前に、死亡した請求人宛てにされた通知がその相続人に到達したときは、その通知は相続人に対する通知としての効力を有する。
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正解 ○
正しい。承継の届出がされるまでの間、死亡者や合併前の法人等に宛ててされた通知が地位を承継した者に到達した場合は、承継人に対する通知として効力を有する。届出前でも無効にはならない実務上重要な規定である。
学習ポイント:届出前の旧名宛通知も、承継人に到達すれば承継人への通知として有効。
第15条4項
権利譲受による承継
争いの対象の処分に関する権利を譲り受けた者は、所定の届出さえ済ませば自動的に申立人としての立場を引き継ぐことができる。
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正解 ×
誤り。権利を譲り受けた者の地位承継は、審査庁の許可を得ることが要件であり、届出だけで当然に承継するわけではない。死亡や合併による法律上当然の承継とは扱いが異なる点に注意したい。身分上の地位の移転と権利譲渡では手続要件が異なる。
学習ポイント:譲受による承継は審査庁の許可制。死亡・合併の当然承継と区別する。
第15条6項、対比:同条1項・2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和6年 問14肢4
審査請求人本人が死亡した場合、当該審査請求人の地位は消滅することから、当該審査請求の目的である処分に係る権利が承継されるか否かにかかわらず、当該審査請求は当然に終了する。
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妥当でない
審査請求人の死亡により審査請求は当然終了せず、処分に係る権利の承継者が手続を承継する(行審15条)。
行政書士令和2年 問14ア
審査請求の目的である処分に係る権利を譲り受けた者は、審査請求人の地位を承継することができるが、その場合は、審査庁の許可を得ることが必要である。
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処分に係る権利の譲受人は審査庁の許可を得て審査請求人の地位を承継できる(行審15条6項)。正しい。
解説で第15条を参照している問
問題で確認する
第15条の内容は2問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。