第三章 担保権の実行としての競売等
民事執行法 第190条(動産競売の要件)
この条の要点
- 動産に対する担保権実行の開始方法:動産競売は動産提出・占有者の差押承諾文書・許可決定謄本提出+債務者への送達のいずれかで開始。
- 担保権実行における動産への引渡許可決定:動産競売開始許可決定は債務者への送達が必須。対象は債務者の住居等にある動産。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第190条(動産競売の要件)
動産を目的とする担保権の実行としての競売(以下「動産競売」という。)は、次に掲げる場合に限り、開始する。
一 債権者が執行官に対し当該動産を提出した場合
二 債権者が執行官に対し当該動産の占有者が差押えを承諾することを証する文書を提出した場合
三 債権者が執行官に対し次項の許可の決定書の謄本を提出し、かつ、第百九十二条において準用する第百二十三条第二項の規定による捜索に先立つて又はこれと同時に当該許可の決定が債務者に送達された場合
②執行裁判所は、担保権の存在を証する文書を提出した債権者の申立てがあつたときは、当該担保権についての動産競売の開始を許可することができる。ただし、当該動産が第百二十三条第二項に規定する場所又は容器にない場合は、この限りでない。
③前項の許可の決定は、債務者に送達しなければならない。
④第二項の申立てについての裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
この条文の〇×問題(2問)
動産に対する担保権実行の開始方法
動産に対する担保権の実行は、債権者が動産を執行官に提出した場合のほか、動産の占有者が差押えを承諾することを証する文書を提出した場合にも開始できる。
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正解 ○
正しい。動産競売は、債権者が執行官に動産を提出した場合、動産の占有者が差押えを承諾することを証する文書を提出した場合、又は執行裁判所の許可の決定書の謄本を提出し、かつ捜索に先立って又はこれと同時に許可の決定が債務者に送達された場合に限り開始する(190条1項)。引渡しの承諾ではなく差押えの承諾である。
学習ポイント:動産競売は動産提出・占有者の差押承諾文書・許可決定謄本提出+債務者への送達のいずれかで開始。
第190条1項各号
担保権実行における動産への引渡許可決定
債務者が占有する場所にある動産について、執行裁判所が担保権者の申立てにより動産競売の開始を許可する決定をした場合、その決定は担保権者に告知すれば足り、債務者への送達は要しない。
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正解 ×
誤り。執行裁判所は、担保権の存在を証する文書を提出した債権者の申立てにより、債務者の住居等の場所又は容器にある動産について、動産競売の開始を許可することができる(190条2項)。この許可の決定は債務者に送達しなければならない(同条3項)。動産競売は、執行官に決定書の謄本を提出し、捜索に先立って又は同時に債務者に送達された場合に開始する(同条1項3号)。
学習ポイント:動産競売開始許可決定は債務者への送達が必須。対象は債務者の住居等にある動産。
第190条2項・3項、関連:第190条1項3号
根拠・関連条文
問題で確認する
第190条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。