第三章 担保権の実行としての競売等
民事執行法 第195条(留置権による競売及び民法、商法その他の法律の規定による換価のための競売)
この条の要点
- 留置権に基づく担保権実行の特則:留置権の担保権実行は競売の方法による(換価競売も同様)。
- 換価競売の位置づけ:換価競売は共有物分割等の法律による換価の競売。担保権実行の例による。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第195条(留置権による競売及び民法、商法その他の法律の規定による換価のための競売)
留置権による競売及び民法、商法その他の法律の規定による換価のための競売については、担保権の実行としての競売の例による。
この条文の〇×問題(2問)
留置権に基づく担保権実行の特則
留置権者は目的物を占有していることから、その留置権に基づく担保権の実行に際して、裁判外で留置物を市場において任意に売却し、代金から優先弁済を受けることができる。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。留置権に基づく担保権の実行は競売の方法によらなければならない。占有の利点があっても担保権者が留置物を裁判外で自ら売却して優先弁済を受けることは許されず、執行機関の競売手続が要求される。占有という物理的支配があっても換価方法は法定されている。
学習ポイント:留置権の担保権実行は競売の方法による(換価競売も同様)。
第195条1項
換価競売の位置づけ
債務名義に基づく強制競売の申立てがあった後に目的不動産の所有権が移転した場合など、債務名義の執行力が及ばない目的物の競売(換価競売)は、担保権の実行の例により行われる。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。195条の換価のための競売(形式的競売)は、共有物分割のための競売のように、民法、商法その他の法律の規定により換価を目的として行う競売をいう。債務名義の執行力が及ばなくなった目的物を処理する制度ではない。換価のための競売と留置権による競売は、担保権の実行としての競売の例による(195条)。
学習ポイント:換価競売は共有物分割等の法律による換価の競売。担保権実行の例による。
第195条、関連:民法第258条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和7年度 問11ア
留置権者は、留置権による競売を申し立てることができない。
正誤と理由を見る
誤り
誤り。留置権者は留置権に基づく競売(形式的競売)を申し立てることができる(民事執行法195条)。
司法書士平成25年度 問11エ
留置権者は、留置物について、留置権による競売の申立てをすることができる。
正誤と理由を見る
正しい
正しい。留置権者は留置物について形式競売の申立てをすることができる(民事執行法195条)。
解説で第195条を参照している問
問題で確認する
第195条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。