第三編 上訴/第一章 控訴
民事訴訟法 第298条(第一審の訴訟行為の効力等)
この条の要点
- 第一審の訴訟行為の控訴審での効力:一審の訴訟行為は控訴審でも効力を持つ。撤回・追加が一律に禁止されるわけではない。
- 時機に後れた攻撃防御方法の控訴審での扱い:一審の準備手続終結後に控訴審で提出する当事者には167条の理由説明義務が準用される。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第298条(第一審の訴訟行為の効力等)
第一審においてした訴訟行為は、控訴審においてもその効力を有する。
②第百六十七条の規定は、第一審において準備的口頭弁論を終了し、又は弁論準備手続を終結した事件につき控訴審で攻撃又は防御の方法を提出した当事者について、第百七十八条の規定は、第一審において書面による準備手続を終結した事件につき同条の陳述又は確認がされた場合において控訴審で攻撃又は防御の方法を提出した当事者について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
第一審の訴訟行為の控訴審での効力
一審で当事者が行った自白などの訴訟行為は、控訴審に移っても引き続きその効力を保つ。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。第一審においてした訴訟行為は、控訴審においてもその効力を有する(298条1項)。続審制の下では第一審の手続結果が控訴審に引き継がれるため、一審でした自白や証拠の申出等は控訴審でも効力を持つ。もっとも、自白の撤回や攻撃防御方法の追加など、控訴審で一切やり直しができないという意味ではない。
学習ポイント:一審の訴訟行為は控訴審でも効力を持つ。撤回・追加が一律に禁止されるわけではない。
第298条1項
時機に後れた攻撃防御方法の控訴審での扱い
第一審で準備手続が終結した事件でも、控訴審で新たな攻撃防御方法を提出する当事者について、時機に後れた提出としての制限は及ばず自由に提出できる。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。第一審で準備的口頭弁論又は弁論準備手続を終結した事件につき、控訴審で攻撃又は防御の方法を提出した当事者には167条が準用され、相手方の求めがあれば、第一審でそれまでに提出できなかった理由を説明しなければならない(298条2項)。また、時機に後れた攻撃防御方法は157条により却下されることがあり、自由に提出できるわけではない。
学習ポイント:一審の準備手続終結後に控訴審で提出する当事者には167条の理由説明義務が準用される。
第298条2項、関連:第167条・第157条
根拠・関連条文
問題で確認する
第298条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。