第一編 総則/第三章 当事者/第一節 当事者能力及び訴訟能力
民事訴訟法 第34条(訴訟能力等を欠く場合の措置等)
この条の要点
- 能力欠如の補正と追認:無能力者の訴訟行為は追認により行為時に遡って有効となる。
- 補正命令と一時訴訟行為:能力欠如はまず補正命令。遅滞のおそれがあれば一時訴訟行為も可。
条文原文
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第34条(訴訟能力等を欠く場合の措置等)
訴訟能力、法定代理権又は訴訟行為をするのに必要な授権を欠くときは、裁判所は、期間を定めて、その補正を命じなければならない。この場合において、遅滞のため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、一時訴訟行為をさせることができる。
②訴訟能力、法定代理権又は訴訟行為をするのに必要な授権を欠く者がした訴訟行為は、これらを有するに至った当事者又は法定代理人の追認により、行為の時にさかのぼってその効力を生ずる。
③前二項の規定は、選定当事者が訴訟行為をする場合について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
能力欠如の補正と追認
訴訟能力や授権を持たない者が行った手続上の行為であっても、その後に能力を備えた当事者や法定代理人がこれを追認すれば、行為がなされた時点にさかのぼって有効なものとして扱われる。
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正解 ○
正しい。訴訟能力、法定代理権又は訴訟行為をするのに必要な授権を欠く者がした訴訟行為は、これらを有するに至った当事者又は法定代理人の追認により、行為の時にさかのぼってその効力を生ずる(34条2項)。追認がされるまでは効力を生じていないが、追認によって手続のやり直しを避けることができる。
学習ポイント:無能力者の訴訟行為は追認により行為時に遡って有効となる。
第34条第2項
補正命令と一時訴訟行為
訴訟能力や法定代理権の欠缺が発覚した場合、裁判所は直ちに訴えを却下しなければならず、期間を定めて補正を命じたり、遅滞による損害防止のため一時的に訴訟行為をさせたりすることはできない。
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正解 ×
誤り。能力等を欠くとき、裁判所は期間を定めて補正を命じなければならず、遅滞のため損害を生ずるおそれがあるときは一時訴訟行為をさせることもできる。直ちに訴えを却下するのではなく、補正の機会が先行する。補正の機会を先に与えるのは、能力の欠缺という方式上の瑕疵のために直ちに訴えを退けるのは当事者に酷であるためである。
学習ポイント:能力欠如はまず補正命令。遅滞のおそれがあれば一時訴訟行為も可。
第34条第1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和3年度 問36ア
訴訟能力を欠く者による訴えの提起であることが判明したときは、裁判長は、その補正を命ずることなく、命令で、訴状を却下することができる。
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誤り
誤り。訴訟能力・法定代理権又は訴訟行為に必要な授権を欠く者による訴えの提起は、裁判所は期間を定めてその補正を命じなければならず(民訴34条1項)、直ちに訴状を却下することはできない。
司法書士令和3年度 問36エ
訴訟能力を欠く当事者がした訴訟行為は、これを有するに至った当該当事者の追認により、行為の時に遡ってその効力を生ずる。
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正しい
正しい。訴訟能力・法定代理権・授権を欠く者がした訴訟行為は、これを有するに至った当事者又は法定代理人の追認により、行為の時に遡って効力を生ずる(民訴34条2項)。
司法書士平成29年度 問36オ
成年被後見人が自らした訴訟行為は、その成年後見人が追認した場合であっても有効とはならない。
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誤り
誤り。訴訟能力を欠く者の訴訟行為は、訴訟能力を有するに至った当事者又は法定代理人の追認により行為の時に遡って効力を生ずる(民訴34条2項)。
解説で第34条を参照している問
問題で確認する
第34条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。