第一編 総則/第三章 当事者/第三節 訴訟参加
民事訴訟法 第49条(権利承継人の訴訟参加の場合における時効の完成猶予等)
この条の要点
- 係争物受けの時効完成猶予効果:係争物受け参加は訴訟係属の初めに請求があったものとみなす。
- 期間遵守の遡及効:期間遵守の効力は申出時ではなく訴訟係属の初めに遡る。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第49条(権利承継人の訴訟参加の場合における時効の完成猶予等)
訴訟の係属中その訴訟の目的である権利の全部又は一部を譲り受けたことを主張する者が第四十七条第一項の規定により訴訟参加をしたときは、時効の完成猶予に関しては、当該訴訟の係属の初めに、裁判上の請求があったものとみなす。
②前項に規定する場合には、その参加は、訴訟の係属の初めに遡って法律上の期間の遵守の効力を生ずる。
この条文の〇×問題(2問)
係争物受けの時効完成猶予効果
訴訟係属の最中に目的権利を譲り受けたと主張する第三者が独立当事者参加をした場合、時効の完成が猶予される効果は、その参加の時点ではなく訴訟係属開始時に裁判上の請求があった扱いとなる。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。訴訟係属中に目的の権利の全部または一部を譲り受けたと主張する者が独立当事者参加をした場合、時効の完成猶予については訴訟係属の初めに裁判上の請求があったものとみなされる。このみなし規定により、譲受人の参加による時効の完成猶予の利益が訴訟係属当初に遡って確保される。
学習ポイント:係争物受け参加は訴訟係属の初めに請求があったものとみなす。
第49条第1項
期間遵守の遡及効
訴訟係属中に目的権利を譲り受けた者の独立当事者参加は、法律上の期間の遵守に関しては、参加の申出があった時に遡って効力を生ずる。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。この場合の参加は、訴訟の係属の初めに遡って法律上の期間の遵守の効力を生ずる。参加の申出があった時ではなく訴訟係属の初めに遡及する点が、出訴期間等の判断で重要となる規定である。遡及時点を訴訟係属の初めとするのは、譲受人が自ら起こした訴訟でなくとも元の訴訟の期間利益を承継させるためである。
学習ポイント:期間遵守の効力は申出時ではなく訴訟係属の初めに遡る。
第49条第2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成30年度 問36エ
貸金返還請求訴訟の係属中に訴訟物とされている貸金債権が譲渡された場合において、当該貸金債権の譲受人が参加承継をしたときは、その参加は、その申出をした時に時効の中断の効力を生ずる。
正誤と理由を見る
誤り
誤り。権利の譲受人が参加承継をしたときは、その参加は、訴訟の係属の初めにさかのぼって時効の中断の効力を生ずる(出題当時の民事訴訟法49条)。参加の申出の時ではない。(現行法では、時効の完成猶予に関して訴訟の係属の初めに裁判上の請求があったものとみなされる(49条1項))
解説で第49条を参照している問
問題で確認する
第49条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。