資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第二編 物権/第三章 所有権/第一節 所有権の限界/第二款 相隣関係

民法 第234条(境界線付近の建築の制限)

分野:所有権

出題試験:宅建行政書士重要度 中司法書士重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 距離規制に対する慣習の優先:建物の境界距離規制は任意規定であり、異なる慣習があればそちらが優先される。
  • 建築中止・変更請求の期間制限:中止・変更の請求は着手から一年経過または完成のいずれか早い方で封じられ、以後は損害賠償のみとなる。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第234条(境界線付近の建築の制限)

建物を築造するには、境界線から五十センチメートル以上の距離を保たなければならない。

②前項の規定に違反して建築をしようとする者があるときは、隣地の所有者は、その建築を中止させ、又は変更させることができる。ただし、建築に着手した時から一年を経過し、又はその建物が完成した後は、損害賠償の請求のみをすることができる。

この条文の〇×問題(2問)

距離規制に対する慣習の優先

隣地との境界線に近接して建物を築造することを認める慣習がある地域では、その慣習に従って、法定の距離を保たない建築も許容され得る。

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正解 ○

正しい。建物築造時の五十センチメートル規制は任意規定であり、これと異なる慣習があるときはその慣習に従うとされる。したがって境界への近接建築を認める慣習がある地域では、法定の距離を保たない築造も妨げられず、中止・変更の請求も生じない。

学習ポイント:建物の境界距離規制は任意規定であり、異なる慣習があればそちらが優先される。

第234条1項、関連:第236条

建築中止・変更請求の期間制限

境界線から規定の距離を保たずに建物の建築が着手された場合、隣地の所有者は、建築の着手から一年が経過していても、建物がまだ完成していなければ建築の中止を求めることができる。

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正解 ×

誤り。建築の中止・変更を求められるのは原則の範囲内であり、ただし書により建築に着手した時から一年を経過したとき、又は建物が完成した後は損害賠償の請求のみとなる。一年経過と完成はいずれか一方で足り、未完成でも着手後一年経過すれば中止は求められない。

学習ポイント:中止・変更の請求は着手から一年経過または完成のいずれか早い方で封じられ、以後は損害賠償のみとなる。

第234条2項ただし書

この条文を解説で参照する過去問

司法書士令和8年度 問9イ

建物を築造する際に境界線から50センチメートル以上の距離を保つ必要がある場合において、これに違反して建築をしようとする者がいるときは、隣地の所有者は、建築の着手時からの期間にかかわらず、建物が完成するまでの間は、その建築を中止させ、又は変更させることができる。

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誤り

誤り。建築の中止・変更を請求できるのは築造着手から1年以内等に限られ、完成後は損害賠償請求のみとなる(234条2項)。

解説で第234条を参照している問

問題で確認する

第234条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。