資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

民法 所有権

第206条〜第264条

民法の所有権分野(第206条〜第264条)をまとめて学べるページです。条文穴埋め44問と判例0件を収録しています。

所有権の解説

所有権の分野(第206条〜第264条の14)は、所有権の内容と限界、隣り合う土地の利用を調整する相隣関係(209条〜238条)、無主物先占・遺失物・付合などの所有権の取得(239条〜248条)、共有(249条〜264条)、2021年改正で新設された所有者不明土地・建物の管理制度(264条の2以下)からなります。

試験で最も問われるのは共有です。共有物の扱いは行為の種類で決め方が変わり、変更(形状又は効用の著しい変更を伴うもの)は共有者全員の同意、管理は持分の価格の過半数、保存は各共有者が単独で行えます。2021年改正により、軽微な変更は管理として過半数で決められるようになり、所在が分からない共有者がいる場合に裁判所の決定で変更・管理を進める仕組みや、その持分を取得・譲渡する仕組みも設けられました。共有物の分割は、各共有者がいつでも請求でき、5年以内の不分割特約が認められます。

相隣関係では、他の土地に囲まれて公道に通じない土地の通行権、境界付近の工事のための隣地使用、越境した竹木の枝の切取りが頻出です。枝は原則として竹木の所有者に切らせますが、催告しても切らないときなどは土地の所有者が自ら切り取れるようになりました。

行為決め方例根拠
変更(形状又は効用の著しい変更を伴うもの)共有者全員の同意建物の建築・取壊し、長期の賃借権の設定251条1項
管理(軽微な変更を含む)持分の価格の過半数管理者の選任、賃貸借契約の解除、短期の賃借権等の設定252条1項・4項
保存各共有者が単独で不法占拠者への明渡請求、無権利者の登記の抹消請求252条5項
所在等不明の共有者がいる場合の変更裁判所の決定を得て、それ以外の共有者全員の同意で所在不明の共有者を除いて建物を建て替える251条2項
所在等不明の共有者がいる場合の管理裁判所の決定を得て、それ以外の共有者の持分の過半数で所在不明の共有者を除いて賃貸借を決める252条2項
共有物の分割各共有者がいつでも請求できる(5年以内の不分割特約は可)協議が調わなければ裁判所に請求256条・258条

出典:e-Gov法令検索 民法

3つの論点を具体例で比べる

原則・例外を確認したら、事例と対照例の条件の違いを読み分けてください。善意や過失の要件は、誰について判断するかも確認します。

共有物の管理

原則
共有物の管理に関する事項は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決めます。共有物を使用している共有者がいる場合も同様です。保存行為は各共有者が単独でできます。
例外・制限
形状又は効用の著しい変更を伴う変更は、共有者全員の同意が必要です(251条1項)。管理の決定が、共有者間の決定に基づいて共有物を使用している共有者に特別の影響を及ぼすときは、その承諾が必要です(252条3項)。
具体例
A・B・Cが3分の1ずつ共有する建物を、期間2年で第三者に賃貸する場合、建物の賃借権で3年を超えないものは管理に当たるため、AとBが賛成すれば決められます。
条件を変えた対照例
同じ建物を期間10年で賃貸する場合は、短期の上限(建物3年)を超えるため管理ではなく変更として扱われ、Cを含む全員の同意が必要になります。
第三者との関係
共有者の一人は、不法占拠者に対し単独で明渡しを請求でき、無権利者の登記の抹消も単独で請求できます(保存行為)。所在が分からない共有者がいるときは、裁判所の決定を得てそれ以外の共有者で管理を決められます(252条2項)。

共有物分割

原則
各共有者は、いつでも共有物の分割を請求できます。協議が調わないとき、又は協議ができないときは、裁判所に分割を請求できます。
例外・制限
5年を超えない期間内は分割しない旨の契約(不分割特約)ができ、更新も5年を超えない範囲で可能です。裁判所は、現物分割や、一部の共有者に債務を負担させて他の持分を取得させる方法で分割を命じ、それができないときなどは競売を命じます(258条)。
具体例
相続で兄弟A・Bが土地を共有し、分割の協議がまとまらない場合、Aは裁判所に分割を請求できます。裁判所は、Aに土地を取得させ、Bに持分の代金を支払わせる方法を選ぶこともできます。
条件を変えた対照例
A・Bが「3年間は分割しない」と約束した場合、その期間中は分割を請求できません。ただし「10年間分割しない」とする特約は、5年を超える部分について効力が認められません。
第三者との関係
共有者の一人が持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がいないときは、その持分は他の共有者に帰属します(255条)。所在が分からない共有者の持分は、裁判所の決定で他の共有者が取得したり、第三者に譲渡したりできるようになりました(262条の2・262条の3)。

相隣関係

原則
他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に出るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行できます。通行の場所と方法は、必要で、かつ他の土地の損害が最も少ないものを選ばなければなりません。
例外・制限
通行する他の土地の損害に対しては償金を払わなければなりません。ただし、土地の分割や一部譲渡によって公道に通じない土地が生じたときは、他の分割者・譲渡人の所有地だけを通行でき、償金は不要です(213条)。
具体例
Aの土地がB・C・Dの土地に囲まれて公道に出られない場合、AはB・C・Dのいずれかの土地のうち、損害が最も少ない場所を通行でき、償金を払います。
条件を変えた対照例
Aが自分の土地の一部をEに売ったために、Eの土地が公道に通じなくなった場合、EはAの残りの土地だけを通行でき、償金を払う必要はありません。
第三者との関係
隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、原則として竹木の所有者に切除させますが、催告しても相当の期間内に切除しないときや、所有者が分からないとき、急迫の事情があるときは、土地の所有者が自ら切り取れます(233条)。根は自ら切り取れます。

原文照合日時:2026/10/7 3:50:00(日本時間)

原文照合:e-Gov原文(2021年改正後)の第209条〜第213条・第233条・第249条〜第262条の3と、この分野の説明・比較表・3つの学習ノートを照合。判例の結論は一般的な理解で確認し、事件番号・判決原文までは照合していない。所有者不明土地・建物の管理命令(264条の2以下)は概要のみ。人による法的監修は未実施。

確認した原文版:129AC0000000089_20260624_508AC0000000045

e-Govの原文を確認

第二編 物権 / 第三章 所有権 / 第一節 所有権の限界 / 第一款 所有権の内容及び範囲

第206条(所有権の内容)

所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。

第207条(土地所有権の範囲)問題準備中

土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ。

第208条問題準備中

削除

第二編 物権 / 第三章 所有権 / 第一節 所有権の限界 / 第二款 相隣関係

第209条(隣地の使用)

土地の所有者は、次に掲げる目的のため必要な範囲内で、隣地を使用することができる。ただし、住家については、その居住者の承諾がなければ、立ち入ることはできない。

一 境界又はその付近における障壁、建物その他の工作物の築造、収去又は修繕

二 境界標の調査又は境界に関する測量

三 第二百三十三条第三項の規定による枝の切取り

第2項前項の場合には、使用の日時、場所及び方法は、隣地の所有者及び隣地を現に使用している者(以下この条において「隣地使用者」という。)のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。

第3項第一項の規定により隣地を使用する者は、あらかじめ、その目的、日時、場所及び方法を隣地の所有者及び隣地使用者に通知しなければならない。ただし、あらかじめ通知することが困難なときは、使用を開始した後、遅滞なく、通知することをもって足りる。

第4項第一項の場合において、隣地の所有者又は隣地使用者が損害を受けたときは、その償金を請求することができる。

第210条(公道に至るための他の土地の通行権)

他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる。

第2項池沼、河川、水路若しくは海を通らなければ公道に至ることができないとき、又は崖があって土地と公道とに著しい高低差があるときも、前項と同様とする。

第211条

前条の場合には、通行の場所及び方法は、同条の規定による通行権を有する者のために必要であり、かつ、他の土地のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。

第2項前条の規定による通行権を有する者は、必要があるときは、通路を開設することができる。

第212条

第二百十条の規定による通行権を有する者は、その通行する他の土地の損害に対して償金を支払わなければならない。ただし、通路の開設のために生じた損害に対するものを除き、一年ごとにその償金を支払うことができる。

第213条問題準備中

分割によって公道に通じない土地が生じたときは、その土地の所有者は、公道に至るため、他の分割者の所有地のみを通行することができる。この場合においては、償金を支払うことを要しない。

第2項前項の規定は、土地の所有者がその土地の一部を譲り渡した場合について準用する。

第213条の2(継続的給付を受けるための設備の設置権等)

土地の所有者は、他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用しなければ電気、ガス又は水道水の供給その他これらに類する継続的給付(以下この項及び次条第一項において「継続的給付」という。)を受けることができないときは、継続的給付を受けるため必要な範囲内で、他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用することができる。

第2項前項の場合には、設備の設置又は使用の場所及び方法は、他の土地又は他人が所有する設備(次項において「他の土地等」という。)のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。

第3項第一項の規定により他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用する者は、あらかじめ、その目的、場所及び方法を他の土地等の所有者及び他の土地を現に使用している者に通知しなければならない。

第4項第一項の規定による権利を有する者は、同項の規定により他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用するために当該他の土地又は当該他人が所有する設備がある土地を使用することができる。この場合においては、第二百九条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定を準用する。

第5項第一項の規定により他の土地に設備を設置する者は、その土地の損害(前項において準用する第二百九条第四項に規定する損害を除く。)に対して償金を支払わなければならない。ただし、一年ごとにその償金を支払うことができる。

第6項第一項の規定により他人が所有する設備を使用する者は、その設備の使用を開始するために生じた損害に対して償金を支払わなければならない。

第7項第一項の規定により他人が所有する設備を使用する者は、その利益を受ける割合に応じて、その設置、改築、修繕及び維持に要する費用を負担しなければならない。

第213条の3問題準備中

分割によって他の土地に設備を設置しなければ継続的給付を受けることができない土地が生じたときは、その土地の所有者は、継続的給付を受けるため、他の分割者の所有地のみに設備を設置することができる。この場合においては、前条第五項の規定は、適用しない。

第2項前項の規定は、土地の所有者がその土地の一部を譲り渡した場合について準用する。

第214条(自然水流に対する妨害の禁止)問題準備中

土地の所有者は、隣地から水が自然に流れて来るのを妨げてはならない。

第215条(水流の障害の除去)問題準備中

水流が天災その他避けることのできない事変により低地において閉塞したときは、高地の所有者は、自己の費用で、水流の障害を除去するため必要な工事をすることができる。

第216条(水流に関する工作物の修繕等)

他の土地に貯水、排水又は引水のために設けられた工作物の破壊又は閉塞により、自己の土地に損害が及び、又は及ぶおそれがある場合には、その土地の所有者は、当該他の土地の所有者に、工作物の修繕若しくは障害の除去をさせ、又は必要があるときは予防工事をさせることができる。

第217条(費用の負担についての慣習)問題準備中

前二条の場合において、費用の負担について別段の慣習があるときは、その慣習に従う。

第218条(雨水を隣地に注ぐ工作物の設置の禁止)問題準備中

土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根その他の工作物を設けてはならない。

第219条(水流の変更)問題準備中

溝、堀その他の水流地の所有者は、対岸の土地が他人の所有に属するときは、その水路又は幅員を変更してはならない。

第2項両岸の土地が水流地の所有者に属するときは、その所有者は、水路及び幅員を変更することができる。ただし、水流が隣地と交わる地点において、自然の水路に戻さなければならない。

第3項前二項の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。

第220条(排水のための低地の通水)

高地の所有者は、その高地が浸水した場合にこれを乾かすため、又は自家用若しくは農工業用の余水を排出するため、公の水流又は下水道に至るまで、低地に水を通過させることができる。この場合においては、低地のために損害が最も少ない場所及び方法を選ばなければならない。

第221条(通水用工作物の使用)

土地の所有者は、その所有地の水を通過させるため、高地又は低地の所有者が設けた工作物を使用することができる。

第2項前項の場合には、他人の工作物を使用する者は、その利益を受ける割合に応じて、工作物の設置及び保存の費用を分担しなければならない。

第222条(堰の設置及び使用)

水流地の所有者は、堰を設ける必要がある場合には、対岸の土地が他人の所有に属するときであっても、その堰を対岸に付着させて設けることができる。ただし、これによって生じた損害に対して償金を支払わなければならない。

第2項対岸の土地の所有者は、水流地の一部がその所有に属するときは、前項の堰を使用することができる。

第3項前条第二項の規定は、前項の場合について準用する。

第223条(境界標の設置)

土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用で、境界標を設けることができる。

第224条(境界標の設置及び保存の費用)問題準備中

境界標の設置及び保存の費用は、相隣者が等しい割合で負担する。ただし、測量の費用は、その土地の広狭に応じて分担する。

第225条(囲障の設置)

二棟の建物がその所有者を異にし、かつ、その間に空地があるときは、各所有者は、他の所有者と共同の費用で、その境界に囲障を設けることができる。

第2項当事者間に協議が調わないときは、前項の囲障は、板塀又は竹垣その他これらに類する材料のものであって、かつ、高さ二メートルのものでなければならない。

第226条(囲障の設置及び保存の費用)

前条の囲障の設置及び保存の費用は、相隣者が等しい割合で負担する。

第227条(相隣者の一人による囲障の設置)問題準備中

相隣者の一人は、第二百二十五条第二項に規定する材料より良好なものを用い、又は同項に規定する高さを増して囲障を設けることができる。ただし、これによって生ずる費用の増加額を負担しなければならない。

第228条(囲障の設置等に関する慣習)問題準備中

前三条の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。

第229条(境界標等の共有の推定)問題準備中

境界線上に設けた境界標、囲障、障壁、溝及び堀は、相隣者の共有に属するものと推定する。

第230条問題準備中

一棟の建物の一部を構成する境界線上の障壁については、前条の規定は、適用しない。

第2項高さの異なる二棟の隣接する建物を隔てる障壁の高さが、低い建物の高さを超えるときは、その障壁のうち低い建物を超える部分についても、前項と同様とする。ただし、防火障壁については、この限りでない。

第231条(共有の障壁の高さを増す工事)問題準備中

相隣者の一人は、共有の障壁の高さを増すことができる。ただし、その障壁がその工事に耐えないときは、自己の費用で、必要な工作を加え、又はその障壁を改築しなければならない。

第2項前項の規定により障壁の高さを増したときは、その高さを増した部分は、その工事をした者の単独の所有に属する。

第232条問題準備中

前条の場合において、隣人が損害を受けたときは、その償金を請求することができる。

第233条(竹木の枝の切除及び根の切取り)

土地の所有者は、隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。

第2項前項の場合において、竹木が数人の共有に属するときは、各共有者は、その枝を切り取ることができる。

第3項第一項の場合において、次に掲げるときは、土地の所有者は、その枝を切り取ることができる。

一 竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。

二 竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。

三 急迫の事情があるとき。

第4項隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。

第234条(境界線付近の建築の制限)

建物を築造するには、境界線から五十センチメートル以上の距離を保たなければならない。

第2項前項の規定に違反して建築をしようとする者があるときは、隣地の所有者は、その建築を中止させ、又は変更させることができる。ただし、建築に着手した時から一年を経過し、又はその建物が完成した後は、損害賠償の請求のみをすることができる。

第235条

境界線から一メートル未満の距離において他人の宅地を見通すことのできる窓又は縁側(ベランダを含む。次項において同じ。)を設ける者は、目隠しを付けなければならない。

第2項前項の距離は、窓又は縁側の最も隣地に近い点から垂直線によって境界線に至るまでを測定して算出する。

第236条(境界線付近の建築に関する慣習)問題準備中

前二条の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。

第237条(境界線付近の掘削の制限)

井戸、用水だめ、下水だめ又は肥料だめを掘るには境界線から二メートル以上、池、穴蔵又はし尿だめを掘るには境界線から一メートル以上の距離を保たなければならない。

第2項導水管を埋め、又は溝若しくは堀を掘るには、境界線からその深さの二分の一以上の距離を保たなければならない。ただし、一メートルを超えることを要しない。

第238条(境界線付近の掘削に関する注意義務)問題準備中

境界線の付近において前条の工事をするときは、土砂の崩壊又は水若しくは汚液の漏出を防ぐため必要な注意をしなければならない。

第二編 物権 / 第三章 所有権 / 第二節 所有権の取得

第239条(無主物の帰属)

所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得する。

第2項所有者のない不動産は、国庫に帰属する。

第240条(遺失物の拾得)

遺失物は、遺失物法(平成十八年法律第七十三号)の定めるところに従い公告をした後三箇月以内にその所有者が判明しないときは、これを拾得した者がその所有権を取得する。

第241条(埋蔵物の発見)

埋蔵物は、遺失物法の定めるところに従い公告をした後六箇月以内にその所有者が判明しないときは、これを発見した者がその所有権を取得する。ただし、他人の所有する物の中から発見された埋蔵物については、これを発見した者及びその他人が等しい割合でその所有権を取得する。

第242条(不動産の付合)

不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。

第243条(動産の付合)

所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなったときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。分離するのに過分の費用を要するときも、同様とする。

第244条問題準備中

付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する。

第245条(混和)

前二条の規定は、所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合について準用する。

第246条(加工)

他人の動産に工作を加えた者(以下この条において「加工者」という。)があるときは、その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属する。ただし、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する。

第2項前項に規定する場合において、加工者が材料の一部を供したときは、その価格に工作によって生じた価格を加えたものが他人の材料の価格を超えるときに限り、加工者がその加工物の所有権を取得する。

第247条(付合、混和又は加工の効果)

第二百四十二条から前条までの規定により物の所有権が消滅したときは、その物について存する他の権利も、消滅する。

第2項前項に規定する場合において、物の所有者が、合成物、混和物又は加工物(以下この項において「合成物等」という。)の単独所有者となったときは、その物について存する他の権利は以後その合成物等について存し、物の所有者が合成物等の共有者となったときは、その物について存する他の権利は以後その持分について存する。

第248条(付合、混和又は加工に伴う償金の請求)問題準備中

第二百四十二条から前条までの規定の適用によって損失を受けた者は、第七百三条及び第七百四条の規定に従い、その償金を請求することができる。

第二編 物権 / 第三章 所有権 / 第三節 共有

第249条(共有物の使用)

各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。

第2項共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う。

第3項共有者は、善良な管理者の注意をもって、共有物の使用をしなければならない。

第250条(共有持分の割合の推定)

各共有者の持分は、相等しいものと推定する。

第251条(共有物の変更)

各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。

第2項共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、当該他の共有者以外の他の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができる旨の裁判をすることができる。

第252条(共有物の管理)

共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第一項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。)は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。

第2項裁判所は、次の各号に掲げるときは、当該各号に規定する他の共有者以外の共有者の請求により、当該他の共有者以外の共有者の持分の価格に従い、その過半数で共有物の管理に関する事項を決することができる旨の裁判をすることができる。

一 共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。

二 共有者が他の共有者に対し相当の期間を定めて共有物の管理に関する事項を決することについて賛否を明らかにすべき旨を催告した場合において、当該他の共有者がその期間内に賛否を明らかにしないとき。

第3項前二項の規定による決定が、共有者間の決定に基づいて共有物を使用する共有者に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。

第4項共有者は、前三項の規定により、共有物に、次の各号に掲げる賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利(以下この項において「賃借権等」という。)であって、当該各号に定める期間を超えないものを設定することができる。

一 樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃借権等十年

二 前号に掲げる賃借権等以外の土地の賃借権等五年

三 建物の賃借権等三年

四 動産の賃借権等六箇月

第5項各共有者は、前各項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。

第252条の2(共有物の管理者)

共有物の管理者は、共有物の管理に関する行為をすることができる。ただし、共有者の全員の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。

第2項共有物の管理者が共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有物の管理者の請求により、当該共有者以外の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができる旨の裁判をすることができる。

第3項共有物の管理者は、共有者が共有物の管理に関する事項を決した場合には、これに従ってその職務を行わなければならない。

第4項前項の規定に違反して行った共有物の管理者の行為は、共有者に対してその効力を生じない。ただし、共有者は、これをもって善意の第三者に対抗することができない。

第253条(共有物に関する負担)

各共有者は、その持分に応じ、管理の費用を支払い、その他共有物に関する負担を負う。

第2項共有者が一年以内に前項の義務を履行しないときは、他の共有者は、相当の償金を支払ってその者の持分を取得することができる。

第254条(共有物についての債権)

共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる。

第255条(持分の放棄及び共有者の死亡)

共有者の一人が、その持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する。

第256条(共有物の分割請求)

各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。ただし、五年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をすることを妨げない。

第2項前項ただし書の契約は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から五年を超えることができない。

第257条問題準備中

前条の規定は、第二百二十九条に規定する共有物については、適用しない。

第258条(裁判による共有物の分割)

共有物の分割について共有者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、その分割を裁判所に請求することができる。

第2項裁判所は、次に掲げる方法により、共有物の分割を命ずることができる。

一 共有物の現物を分割する方法

二 共有者に債務を負担させて、他の共有者の持分の全部又は一部を取得させる方法

第3項前項に規定する方法により共有物を分割することができないとき、又は分割によってその価格を著しく減少させるおそれがあるときは、裁判所は、その競売を命ずることができる。

第4項裁判所は、共有物の分割の裁判において、当事者に対して、金銭の支払、物の引渡し、登記義務の履行その他の給付を命ずることができる。

第258条の2

共有物の全部又はその持分が相続財産に属する場合において、共同相続人間で当該共有物の全部又はその持分について遺産の分割をすべきときは、当該共有物又はその持分について前条の規定による分割をすることができない。

第2項共有物の持分が相続財産に属する場合において、相続開始の時から十年を経過したときは、前項の規定にかかわらず、相続財産に属する共有物の持分について前条の規定による分割をすることができる。ただし、当該共有物の持分について遺産の分割の請求があった場合において、相続人が当該共有物の持分について同条の規定による分割をすることに異議の申出をしたときは、この限りでない。

第3項相続人が前項ただし書の申出をする場合には、当該申出は、当該相続人が前条第一項の規定による請求を受けた裁判所から当該請求があった旨の通知を受けた日から二箇月以内に当該裁判所にしなければならない。

第259条(共有に関する債権の弁済)問題準備中

共有者の一人が他の共有者に対して共有に関する債権を有するときは、分割に際し、債務者に帰属すべき共有物の部分をもって、その弁済に充てることができる。

第2項債権者は、前項の弁済を受けるため債務者に帰属すべき共有物の部分を売却する必要があるときは、その売却を請求することができる。

第260条(共有物の分割への参加)

共有物について権利を有する者及び各共有者の債権者は、自己の費用で、分割に参加することができる。

第2項前項の規定による参加の請求があったにもかかわらず、その請求をした者を参加させないで分割をしたときは、その分割は、その請求をした者に対抗することができない。

第261条(分割における共有者の担保責任)

各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負う。

第262条(共有物に関する証書)問題準備中

分割が完了したときは、各分割者は、その取得した物に関する証書を保存しなければならない。

第2項共有者の全員又はそのうちの数人に分割した物に関する証書は、その物の最大の部分を取得した者が保存しなければならない。

第3項前項の場合において、最大の部分を取得した者がないときは、分割者間の協議で証書の保存者を定める。協議が調わないときは、裁判所が、これを指定する。

第4項証書の保存者は、他の分割者の請求に応じて、その証書を使用させなければならない。

第262条の2(所在等不明共有者の持分の取得)

不動産が数人の共有に属する場合において、共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、その共有者に、当該他の共有者(以下この条において「所在等不明共有者」という。)の持分を取得させる旨の裁判をすることができる。この場合において、請求をした共有者が二人以上あるときは、請求をした各共有者に、所在等不明共有者の持分を、請求をした各共有者の持分の割合で按分してそれぞれ取得させる。

第2項前項の請求があった持分に係る不動産について第二百五十八条第一項の規定による請求又は遺産の分割の請求があり、かつ、所在等不明共有者以外の共有者が前項の請求を受けた裁判所に同項の裁判をすることについて異議がある旨の届出をしたときは、裁判所は、同項の裁判をすることができない。

第3項所在等不明共有者の持分が相続財産に属する場合(共同相続人間で遺産の分割をすべき場合に限る。)において、相続開始の時から十年を経過していないときは、裁判所は、第一項の裁判をすることができない。

第4項第一項の規定により共有者が所在等不明共有者の持分を取得したときは、所在等不明共有者は、当該共有者に対し、当該共有者が取得した持分の時価相当額の支払を請求することができる。

第5項前各項の規定は、不動産の使用又は収益をする権利(所有権を除く。)が数人の共有に属する場合について準用する。

第262条の3(所在等不明共有者の持分の譲渡)

不動産が数人の共有に属する場合において、共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、その共有者に、当該他の共有者(以下この条において「所在等不明共有者」という。)以外の共有者の全員が特定の者に対してその有する持分の全部を譲渡することを停止条件として所在等不明共有者の持分を当該特定の者に譲渡する権限を付与する旨の裁判をすることができる。

第2項所在等不明共有者の持分が相続財産に属する場合(共同相続人間で遺産の分割をすべき場合に限る。)において、相続開始の時から十年を経過していないときは、裁判所は、前項の裁判をすることができない。

第3項第一項の裁判により付与された権限に基づき共有者が所在等不明共有者の持分を第三者に譲渡したときは、所在等不明共有者は、当該譲渡をした共有者に対し、不動産の時価相当額を所在等不明共有者の持分に応じて按分して得た額の支払を請求することができる。

第4項前三項の規定は、不動産の使用又は収益をする権利(所有権を除く。)が数人の共有に属する場合について準用する。

第263条(共有の性質を有する入会権)問題準備中

共有の性質を有する入会権については、各地方の慣習に従うほか、この節の規定を適用する。

第264条(準共有)問題準備中

この節(第二百六十二条の二及び第二百六十二条の三を除く。)の規定は、数人で所有権以外の財産権を有する場合について準用する。ただし、法令に特別の定めがあるときは、この限りでない。

第二編 物権 / 第三章 所有権 / 第四節 所有者不明土地管理命令及び所有者不明建物管理命令

第264条の2(所有者不明土地管理命令)問題準備中

裁判所は、所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない土地(土地が数人の共有に属する場合にあっては、共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない土地の共有持分)について、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、その請求に係る土地又は共有持分を対象として、所有者不明土地管理人(第四項に規定する所有者不明土地管理人をいう。以下同じ。)による管理を命ずる処分(以下「所有者不明土地管理命令」という。)をすることができる。

第2項所有者不明土地管理命令の効力は、当該所有者不明土地管理命令の対象とされた土地(共有持分を対象として所有者不明土地管理命令が発せられた場合にあっては、共有物である土地)にある動産(当該所有者不明土地管理命令の対象とされた土地の所有者又は共有持分を有する者が所有するものに限る。)に及ぶ。

第3項所有者不明土地管理命令は、所有者不明土地管理命令が発せられた後に当該所有者不明土地管理命令が取り消された場合において、当該所有者不明土地管理命令の対象とされた土地又は共有持分及び当該所有者不明土地管理命令の効力が及ぶ動産の管理、処分その他の事由により所有者不明土地管理人が得た財産について、必要があると認めるときも、することができる。

第4項裁判所は、所有者不明土地管理命令をする場合には、当該所有者不明土地管理命令において、所有者不明土地管理人を選任しなければならない。

第264条の3(所有者不明土地管理人の権限)

前条第四項の規定により所有者不明土地管理人が選任された場合には、所有者不明土地管理命令の対象とされた土地又は共有持分及び所有者不明土地管理命令の効力が及ぶ動産並びにその管理、処分その他の事由により所有者不明土地管理人が得た財産(以下「所有者不明土地等」という。)の管理及び処分をする権利は、所有者不明土地管理人に専属する。

第2項所有者不明土地管理人が次に掲げる行為の範囲を超える行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。ただし、この許可がないことをもって善意の第三者に対抗することはできない。

一 保存行為

二 所有者不明土地等の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

第264条の4(所有者不明土地等に関する訴えの取扱い)問題準備中

所有者不明土地管理命令が発せられた場合には、所有者不明土地等に関する訴えについては、所有者不明土地管理人を原告又は被告とする。

第264条の5(所有者不明土地管理人の義務)

所有者不明土地管理人は、所有者不明土地等の所有者(その共有持分を有する者を含む。)のために、善良な管理者の注意をもって、その権限を行使しなければならない。

第2項数人の者の共有持分を対象として所有者不明土地管理命令が発せられたときは、所有者不明土地管理人は、当該所有者不明土地管理命令の対象とされた共有持分を有する者全員のために、誠実かつ公平にその権限を行使しなければならない。

第264条の6(所有者不明土地管理人の解任及び辞任)問題準備中

所有者不明土地管理人がその任務に違反して所有者不明土地等に著しい損害を与えたことその他重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人の請求により、所有者不明土地管理人を解任することができる。

第2項所有者不明土地管理人は、正当な事由があるときは、裁判所の許可を得て、辞任することができる。

第264条の7(所有者不明土地管理人の報酬等)問題準備中

所有者不明土地管理人は、所有者不明土地等から裁判所が定める額の費用の前払及び報酬を受けることができる。

第2項所有者不明土地管理人による所有者不明土地等の管理に必要な費用及び報酬は、所有者不明土地等の所有者(その共有持分を有する者を含む。)の負担とする。

第264条の8(所有者不明建物管理命令)問題準備中

裁判所は、所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない建物(建物が数人の共有に属する場合にあっては、共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない建物の共有持分)について、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、その請求に係る建物又は共有持分を対象として、所有者不明建物管理人(第四項に規定する所有者不明建物管理人をいう。以下この条において同じ。)による管理を命ずる処分(以下この条において「所有者不明建物管理命令」という。)をすることができる。

第2項所有者不明建物管理命令の効力は、当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物(共有持分を対象として所有者不明建物管理命令が発せられた場合にあっては、共有物である建物)にある動産(当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物の所有者又は共有持分を有する者が所有するものに限る。)及び当該建物を所有し、又は当該建物の共有持分を有するための建物の敷地に関する権利(賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利(所有権を除く。)であって、当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物の所有者又は共有持分を有する者が有するものに限る。)に及ぶ。

第3項所有者不明建物管理命令は、所有者不明建物管理命令が発せられた後に当該所有者不明建物管理命令が取り消された場合において、当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物又は共有持分並びに当該所有者不明建物管理命令の効力が及ぶ動産及び建物の敷地に関する権利の管理、処分その他の事由により所有者不明建物管理人が得た財産について、必要があると認めるときも、することができる。

第4項裁判所は、所有者不明建物管理命令をする場合には、当該所有者不明建物管理命令において、所有者不明建物管理人を選任しなければならない。

第5項第二百六十四条の三から前条までの規定は、所有者不明建物管理命令及び所有者不明建物管理人について準用する。

第二編 物権 / 第三章 所有権 / 第五節 管理不全土地管理命令及び管理不全建物管理命令

第264条の9(管理不全土地管理命令)問題準備中

裁判所は、所有者による土地の管理が不適当であることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、当該土地を対象として、管理不全土地管理人(第三項に規定する管理不全土地管理人をいう。以下同じ。)による管理を命ずる処分(以下「管理不全土地管理命令」という。)をすることができる。

第2項管理不全土地管理命令の効力は、当該管理不全土地管理命令の対象とされた土地にある動産(当該管理不全土地管理命令の対象とされた土地の所有者又はその共有持分を有する者が所有するものに限る。)に及ぶ。

第3項裁判所は、管理不全土地管理命令をする場合には、当該管理不全土地管理命令において、管理不全土地管理人を選任しなければならない。

第264条の10(管理不全土地管理人の権限)

管理不全土地管理人は、管理不全土地管理命令の対象とされた土地及び管理不全土地管理命令の効力が及ぶ動産並びにその管理、処分その他の事由により管理不全土地管理人が得た財産(以下「管理不全土地等」という。)の管理及び処分をする権限を有する。

第2項管理不全土地管理人が次に掲げる行為の範囲を超える行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。ただし、この許可がないことをもって善意でかつ過失がない第三者に対抗することはできない。

一 保存行為

二 管理不全土地等の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

第3項管理不全土地管理命令の対象とされた土地の処分についての前項の許可をするには、その所有者の同意がなければならない。

第264条の11(管理不全土地管理人の義務)

管理不全土地管理人は、管理不全土地等の所有者のために、善良な管理者の注意をもって、その権限を行使しなければならない。

第2項管理不全土地等が数人の共有に属する場合には、管理不全土地管理人は、その共有持分を有する者全員のために、誠実かつ公平にその権限を行使しなければならない。

第264条の12(管理不全土地管理人の解任及び辞任)問題準備中

管理不全土地管理人がその任務に違反して管理不全土地等に著しい損害を与えたことその他重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人の請求により、管理不全土地管理人を解任することができる。

第2項管理不全土地管理人は、正当な事由があるときは、裁判所の許可を得て、辞任することができる。

第264条の13(管理不全土地管理人の報酬等)問題準備中

管理不全土地管理人は、管理不全土地等から裁判所が定める額の費用の前払及び報酬を受けることができる。

第2項管理不全土地管理人による管理不全土地等の管理に必要な費用及び報酬は、管理不全土地等の所有者の負担とする。

第264条の14(管理不全建物管理命令)問題準備中

裁判所は、所有者による建物の管理が不適当であることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、当該建物を対象として、管理不全建物管理人(第三項に規定する管理不全建物管理人をいう。第四項において同じ。)による管理を命ずる処分(以下この条において「管理不全建物管理命令」という。)をすることができる。

第2項管理不全建物管理命令は、当該管理不全建物管理命令の対象とされた建物にある動産(当該管理不全建物管理命令の対象とされた建物の所有者又はその共有持分を有する者が所有するものに限る。)及び当該建物を所有するための建物の敷地に関する権利(賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利(所有権を除く。)であって、当該管理不全建物管理命令の対象とされた建物の所有者又はその共有持分を有する者が有するものに限る。)に及ぶ。

第3項裁判所は、管理不全建物管理命令をする場合には、当該管理不全建物管理命令において、管理不全建物管理人を選任しなければならない。

第4項第二百六十四条の十から前条までの規定は、管理不全建物管理命令及び管理不全建物管理人について準用する。