第二編 物権/第八章 先取特権/第二節 先取特権の種類/第一款 一般の先取特権
民法 第309条(葬式費用の先取特権)
この条の要点
- 扶養義務のない親族の葬式費用:他人の葬式費用に先取特権が及ぶのは扶養すべき親族の分だけ。扶養義務の有無を先に確認する。
- 特別の先取特権との優先関係:一般の先取特権が特別に優先するのは共益費用だけ。他の一般の先取特権は特別に劣後する。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第309条(葬式費用の先取特権)
葬式の費用の先取特権は、債務者のためにされた葬式の費用のうち相当な額について存在する。
②前項の先取特権は、債務者がその扶養すべき親族のためにした葬式の費用のうち相当な額についても存在する。
この条文の〇×問題(2問)
扶養義務のない親族の葬式費用
債務者が、扶養義務を負っていない従兄弟のために葬式を行いその費用を負担した場合、葬式費用の債権者は、その費用のうち相当な額について、債務者の総財産の上に一般の先取特権を有する。
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正解 ×
誤り。民法309条2項は、債務者がその扶養すべき親族のためにした葬式の費用のうち相当な額に限り先取特権が及ぶと限定する。扶養義務を負わない従兄弟の葬式は、債務者自身のための葬式(1項)にも当たらず、一般の先取特権は成立しない。
学習ポイント:他人の葬式費用に先取特権が及ぶのは扶養すべき親族の分だけ。扶養義務の有無を先に確認する。
第309条2項、関連:第306条4号・第877条
特別の先取特権との優先関係
債務者のためにされた葬式の費用に関する先取特権と、債務者の同一の動産についての動産売買の先取特権とが競合した場合、動産売買の先取特権の方が優先して弁済を受ける。
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正解 ○
正しい。民法329条2項本文は、特別の先取特権が一般の先取特権に優先すると定め、その利益を受けたすべての債権者に対して優先する効力が認められる例外は共益の費用の先取特権だけである。葬式の費用は一般の先取特権で例外に含まれず、動産売買の先取特権に劣後する。
学習ポイント:一般の先取特権が特別に優先するのは共益費用だけ。他の一般の先取特権は特別に劣後する。
第309条、関連:第329条2項・第321条
根拠・関連条文
問題で確認する
第309条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。