第二編 物権/第八章 先取特権/第二節 先取特権の種類/第二款 動産の先取特権
民法 第323条(農業労務の先取特権)
出題試験:宅建行政書士司法書士
この条の要点
- 工業労務の先取特権との期間・目的物の相違:農業労務は一年・果実、工業労務は三箇月・製作物と、期間と目的物を組で区別する。
- 農業労務先取特権の被担保賃金の期間:農業労務の先取特権が担保するのは最後の一年間の賃金のみで、全期間には及ばない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第323条(農業労務の先取特権)
農業の労務の先取特権は、その労務に従事する者の最後の一年間の賃金に関し、その労務によって生じた果実について存在する。
この条文の〇×問題(2問)
工業労務の先取特権との期間・目的物の相違
農作物の栽培に従事する者が直近一年分の賃金についてその労務から生じた果実を目的物とする先取特権を有するのに対し、工場などの製造に従事する者が有する同種の先取特権は、直近三箇月分の賃金について製作物を目的物とする。
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正解 ○
正しい。農業の労務の先取特権は最後の一年間の賃金について果実を目的物とし(第三百二十三条)、工業の労務の先取特権は最後の三箇月間の賃金について製作物を目的物とする(第三百二十四条)。期間と目的物の双方が異なるので組で整理する。
学習ポイント:農業労務は一年・果実、工業労務は三箇月・製作物と、期間と目的物を組で区別する。
第323条、関連:第324条
農業労務先取特権の被担保賃金の期間
果樹園で数年間継続して働いた労働者は、雇用期間全体にわたって未払いとなっている賃金債権の全額について、その労務によって生じた果実の上に先取特権を有する。
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正解 ×
誤り。第三百二十三条の被担保債権は労務に従事する者の最後の一年間の賃金に限られる。一年を超える過去の未払賃金はこの先取特権では担保されず、雇用関係の一般の先取特権(第三百八条)として扱われる問題となる。
学習ポイント:農業労務の先取特権が担保するのは最後の一年間の賃金のみで、全期間には及ばない。
第323条、関連:第308条
根拠・関連条文
問題で確認する
第323条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。