第二編 物権/第八章 先取特権/第二節 先取特権の種類/第二款 動産の先取特権
民法 第324条(工業労務の先取特権)
出題試験:宅建行政書士司法書士
この条の要点
- 工業労務の先取特権が存続する賃金の期間
- 雇用関係の先取特権との目的物の違い:給料債権でも一般の先取特権は総財産に、動産の先取特権は労務で生じた物だけに及ぶ。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第324条(工業労務の先取特権)
工業の労務の先取特権は、その労務に従事する者の最後の三箇月間の賃金に関し、その労務によって生じた製作物について存在する。
この条文の〇×問題(2問)
工業労務の先取特権が存続する賃金の期間
工業の労務に従事する者が賃金債権にもとづいて有する先取特権は、農業の労務に従事する者と同様に、最後の一年間の賃金について、その労務によって生じた製作物に存在する。
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正解 ×
誤り。工業の労務の先取特権が存続する賃金は最後の三箇月間に限られる。最後の一年間とされるのは農業の労務の先取特権であり、目的物も農業は果実、工業は労務によって生じた製作物と異なる。同じ労務系の先取特権でも期間と目的物は別個に定められている。
学習ポイント:労務の先取特権は種類ごとに期間と目的物が違う。工業は三箇月と製作物、農業は一年と果実。
第324条、関連:第323条
雇用関係の先取特権との目的物の違い
工場で働く労務者が賃金債権にもとづいて行使しうる先取特権には、債務者の総財産に及ぶ雇用関係の先取特権と、その労務によって生じた製作物に限られる工業の労務の先取特権とがある。
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正解 ○
正しい。雇用関係の先取特権は一般の先取特権として債務者の総財産に及ぶのに対し、工業の労務の先取特権は動産の先取特権であって労務によって生じた製作物に限られる。同一の賃金債権でも、一般の先取特権と特別の先取特権では及ぶ範囲が異なる。
学習ポイント:給料債権でも一般の先取特権は総財産に、動産の先取特権は労務で生じた物だけに及ぶ。
第324条、関連:第306条・第308条・第311条
根拠・関連条文
問題で確認する
第324条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。