第二編 物権/第八章 先取特権/第二節 先取特権の種類/第二款 動産の先取特権
民法 第322条(種苗又は肥料の供給の先取特権)
この条の要点
- 種苗肥料供給の目的物と期間制限:目的物は用いた後一年以内に生じた果実だけで、土地や時期無制限の果実には及ばない。
- 蚕種・桑葉の供給の包摂:括弧書きで含まれる対象を確認し、列挙と異なる供給物を形式的に除外しない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第322条(種苗又は肥料の供給の先取特権)
種苗又は肥料の供給の先取特権は、種苗又は肥料の代価及びその利息に関し、その種苗又は肥料を用いた後一年以内にこれを用いた土地から生じた果実(蚕種又は蚕の飼養に供した桑葉の使用によって生じた物を含む。)について存在する。
この条文の〇×問題(2問)
種苗肥料供給の目的物と期間制限
肥料を売り渡した者の先取特権は、その肥料が用いられた土地そのものにも及び、肥料が使われた時期にかかわらず、その土地から将来生じる果実にも及ぶ。
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正解 ×
誤り。第三百二十二条の先取特権が存在する目的物は、種苗又は肥料を用いた後一年以内にその土地から生じた果実に限られる。土地自体は対象外であり、一年を超えて生じた果実にも及ばない。問題文は目的物を土地にまで広げ、期間制限を取り払っている。
学習ポイント:目的物は用いた後一年以内に生じた果実だけで、土地や時期無制限の果実には及ばない。
第322条
蚕種・桑葉の供給の包摂
蚕の飼養に供するために桑葉を供給した者は、桑葉が種苗でも肥料でもないため、その桑葉の使用によって生じた繭などの物について、代金債権を担保する先取特権を有しない。
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正解 ×
誤り。第三百二十二条の括弧書きは蚕種又は蚕の飼養に供した桑葉の使用によって生じた物を果実に含めると定め、第三百十一条六号も種苗・肥料に蚕種・桑葉を含むと明示する。養蚕用の供給物にも先取特権が及び、桑葉の供給者は代金債権を担保する先取特権を有する。
学習ポイント:括弧書きで含まれる対象を確認し、列挙と異なる供給物を形式的に除外しない。
第322条、関連:第311条6号
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和5年 問29肢4
甲倉庫内の在庫商品の中に、CがBに対して売却した家電製品丙(以下「丙」)が含まれており、Bが履行期日までに丙の売買代金を支払わない場合、丙についてAが既に占有改定による引渡しを受けていたときは、Cは丙について動産先取特権を行使することができない。
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妥当である
Aが占有改定による引渡しを受けていれば、売主Cは動産先取特権を行使できない(先取特権は占有の喪失で消滅・判例)。
解説で第322条を参照している問
問題で確認する
第322条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。