資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第三編 債権/第一章 総則/第六節 債権の消滅/第一款 弁済/第一目 総則

民法 第482条(代物弁済)

分野:債権の消滅・有価証券

出題試験:宅建行政書士重要度 高司法書士重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 代物弁済の効力発生時期:代物弁済契約は合意で成立するが、債務が消滅するのは代わりの給付をした時。
  • 代物弁済契約の当事者範囲:代わりの給付をする契約主体は債務者に限らず、弁済できる第三者と債権者でもよい。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第482条(代物弁済)

弁済をすることができる者(以下「弁済者」という。)が、債権者との間で、債務者の負担した給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約をした場合において、その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。

この条文の〇×問題(2問)

代物弁済の効力発生時期

金銭の支払い債務を負う債務者が、債権者との間で支払いに代わるものとして不動産の所有権を移転する旨の契約を締結した。その契約が成立した時点で、金銭債務は消滅する。

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正解 ×

誤り。代物弁済の契約は、本来の給付に代えて他の給付をすることの合意によって成立するが、債務が消滅して弁済と同一の効力が生じるのは、その代わりの給付が現実にされたときである(482条)。不動産の所有権を移転する場合は、原則として所有権移転登記の完了まで要すると解される。契約の成立時点では金銭債務は消滅しない。

学習ポイント:代物弁済契約は合意で成立するが、債務が消滅するのは代わりの給付をした時。

第482条

代物弁済契約の当事者範囲

債務者の負担した給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約は、債務者本人と債権者との間でしか締結できず、債務者以外の第三者が弁済のために債権者とこの契約をすることはできない。

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正解 ×

誤り。この契約の一方当事者は弁済をすることができる者であり、債務者本人に限定されない。第三者も債務の弁済をすることができる以上、債務者以外の者が債権者とこの契約を締結し、代わりの給付を実施して債務を消滅させることができる。

学習ポイント:代わりの給付をする契約主体は債務者に限らず、弁済できる第三者と債権者でもよい。

第482条、関連:第474条1項

この条文を解説で参照する過去問

行政書士平成30年 問31肢3

金銭債務を負担した債務者が、債権者の承諾を得て金銭の支払に代えて不動産を給付する場合において、代物弁済が成立するためには、債権者に所有権を移転させる旨の意思表示をするだけでは足りず、所有権移転登記がされなければならない。

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妥当である

代物弁済は要物契約で、不動産の場合は所有権移転登記がされなければ成立しない(482条・判例)。妥当。

行政書士平成27年 問31肢1

債務者が債権者と合意して、債権者に対し本来の債務の弁済に代えて自己が所有する土地を譲渡した場合、土地所有権の移転の効果は、原則として代物弁済契約の意思表示によって生じる。

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妥当

代物弁済による所有権移転の効果は意思表示によって生じ、移転登記は対抗要件にすぎない(判例)。妥当。

行政書士平成27年 問31肢2

債務者が債権者と合意して、債権者に対し本来の債務の弁済に代えて自己が所有する土地を譲渡した場合、債務消滅の効果は、原則として移転登記の完了時に生じる。

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妥当

代物弁済における債務消滅の効果は、原則として給付物の引渡し・移転登記完了等の現実の給付時に生じる。妥当。

行政書士平成27年 問31肢4

債務者が債権者と合意して、債権者に対し本来の債務の弁済に代えて自己が所有する時計を引き渡した場合、その時計に契約内容に適合しない瑕疵があるときでも、債権者は、債務者に対し契約不適合責任を追及することはできない。

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妥当ではない

代物弁済の給付物に契約内容に適合しない瑕疵があるときは、債権者は債務者に担保責任を追及できる(判例)。妥当ではない。

行政書士平成27年 問31肢5

債務者が債権者と合意して、債権者に対し本来の債務の弁済に代えて手形または小切手を交付した場合、これによって債務消滅の効果が生じるので、それらの不渡りがあっても、債権者は、債務者に対し損害賠償を請求することはできない。

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妥当

手形・小切手の交付による代物弁済でも、交付により債務消滅の効果が生じるのが原則で、不渡は原債務の問題とは別に処理される。妥当。

司法書士令和7年度 問17ウ

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誤り

誤り。代物弁済は要物契約であり、債務消滅の効果は現実の給付(本件では所有権移転登記)の時に生ずる。代物弁済契約の成立時点では消滅しない(482条・判例)。

司法書士令和3年度 問16ウ

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誤り

誤り。代物弁済は、その契約で定められた給付が現実にされたときに弁済と同一の効力を有する(482条)。契約締結のみでは効力が生じない。

問題で確認する

第482条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。