資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第三編 債権/第一章 総則/第六節 債権の消滅/第一款 弁済/第二目 弁済の目的物の供託

民法 第494条(供託)

分野:債権の消滅・有価証券

出題試験:宅建行政書士重要度 中司法書士重要度 中賃貸不動産経営管理士重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 供託の任意性と弁済の提供による免責:遅滞免責は弁済の提供だけで足りる。供託は債務を消滅させたいときの任意の手段。
  • 債権者不確知時の供託と弁済者の過失:債権者を確知できない場合に供託できるのは、確知不能について過失がないときだけ。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第494条(供託)

弁済者は、次に掲げる場合には、債権者のために弁済の目的物を供託することができる。この場合においては、弁済者が供託をした時に、その債権は、消滅する。

一 弁済の提供をした場合において、債権者がその受領を拒んだとき。

二 債権者が弁済を受領することができないとき。

②弁済者が債権者を確知することができないときも、前項と同様とする。ただし、弁済者に過失があるときは、この限りでない。

この条文の〇×問題(2問)

供託の任意性と弁済の提供による免責

債務者が債務の本旨に従った弁済の提供をしたにもかかわらず債権者がその受領を拒んだ場合、債務者が遅滞の責任を免れるためには、弁済の目的物を供託しなければならない。

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正解 ×

誤り。適法な弁済の提供をした時点で債務者は遅滞の責任を免れ、供託はその要件ではない。供託は債権者が受領を拒んだ場合などに弁済者ができるとされた任意の手段で、債務自体を消滅させるための制度であり、遅滞免責のために課される義務ではない。

学習ポイント:遅滞免責は弁済の提供だけで足りる。供託は債務を消滅させたいときの任意の手段。

第494条1項1号、関連:第492条

債権者不確知時の供託と弁済者の過失

弁済者が債権者を確知することができない場合であっても、その確知できないことにつき弁済者に過失があるときは、弁済の目的物を供託しても債務を免れることはできない。

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正解 ○

正しい。債権者を確知できないときにも受領拒否等の場合と同様に供託が認められるが、その確知不能につき弁済者に過失があるときは供託による免責が認められない。容易に確知できたのにこれを怠った場合の供託は債務消滅の効果を生じない。

学習ポイント:債権者を確知できない場合に供託できるのは、確知不能について過失がないときだけ。

第494条2項ただし書

この条文を解説で参照する過去問

行政書士平成30年 問31肢5

債権者があらかじめ金銭債務の弁済の受領を拒んでいる場合、債務者は、口頭の提供をした上で弁済の目的物を供託することにより、債務を消滅させることができる。

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妥当である

受領拒絶の場合、口頭の提供をした上で供託すれば債務は消滅する(494条・493条)。妥当。

司法書士令和3年度 問45ウ

売買代金債務が持参債務である場合において、債権者が未成年者であって法定代理人を欠くときは、債務者は、受領不能を原因として弁済供託をすることができる。

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正しい

正しい。持参債務において、債権者又は受領権限を有する者(未成年者の場合の法定代理人)が不在で弁済の受領ができないときは、債務者は受領不能を原因として弁済供託をすることができる(民法494条・大判昭9.7.17)。

司法書士平成30年度 問45ウ

建物賃貸借契約の賃貸人が死亡した場合において、その相続人の有無が賃借人に不明であるときは、賃借人は、戸籍により賃貸人の相続人の有無を調査しなくても、債権者不確知を原因とする賃料の供託をすることができる。

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正しい

正しい。賃貸人死亡後相続人の有無が不明の場合、賃借人は戸籍調査をしなくても債権者不確知を原因とする賃料の供託ができる(昭37.7.9民甲1909)。

司法書士平成30年度 問45エ

建物賃貸借契約の賃借人が賃貸人から建物明渡請求訴訟を提起されるとともに、今後は賃料を受領しない旨をあらかじめ告げられた場合には、賃借人は、その後に弁済期の到来した賃料について、現実の提供又は口頭の提供をすることなく供託をすることができる。

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正しい

正しい。賃貸人から明渡請求訴訟を提起され賃料不受領の旨を告げられた場合、受領拒絶が明らかとして現実・口頭の提供なく供託できる(昭37.5.31民甲1485)。

司法書士平成30年度 問45オ

金銭消費貸借契約の借主は、弁済期の到来前であっても、貸主に貸金の元本及び弁済期までの利息を提供してその受領を拒まれた場合には、当該貸金の元本及び弁済期までの利息を供託することができる。

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正しい

正しい。弁済期前でも、貸主が元本及び弁済期までの利息の提供を拒んだ場合、借主はこれらを供託できる(昭39.2.3民4.43)。

問題で確認する

第494条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。