第三編 債権/第一章 総則/第六節 債権の消滅/第五款 混同
民法 第520条
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 混同による消滅は意思表示を要しない:混同は帰属の事実だけで債権が消滅し、免除のような意思表示は要らない。
- 第三者の権利の目的である債権の混同例外:混同でも債権が第三者の権利の目的なら消滅しない。但書の適否をまず確認する。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第520条
債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。
この条文の〇×問題(2問)
混同による消滅は意思表示を要しない
債務者が債権者を相続することにより債権及び債務が同一人に帰属した場合でも、債権者がその債務を消滅させる旨の意思表示をしない限り、債権は消滅しない。
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正解 ×
誤り。混同は債権及び債務が同一人に帰属したという事実によって法律上当然に債権が消滅するものであり、免除のような意思表示を必要としない。相続や合併によって債権債務が同一人に帰属すれば、当事者の意思とは無関係に債権は消滅する。
学習ポイント:混同は帰属の事実だけで債権が消滅し、免除のような意思表示は要らない。
第520条、関連:第519条
第三者の権利の目的である債権の混同例外
乙が甲に対して負う金銭債務につき、甲の有する債権に丙の質権が設定されている場合において、甲が乙を吸収合併して債権及び債務が同一の甲に帰属したときでも、その債権は消滅しない。
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正解 ○
正しい。債権及び債務が同一人に帰属したときは債権は消滅するのが原則だが、その債権が第三者の権利の目的であるときは例外的に消滅しない。質権の目的となっている債権は、質権者の利益を保護するために存続する。
学習ポイント:混同でも債権が第三者の権利の目的なら消滅しない。但書の適否をまず確認する。
第520条ただし書
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和4年度 問9ウ
Aの所有する甲土地に、Aに対する債権を被担保債権とするBの抵当権が設定され、その旨の登記がされた後に、甲土地にCの抵当権が設定され、その旨の登記がされた場合において、BがAを単独で相続したときは、Bの抵当権は消滅する。
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正しい
正しい。BがAを単独相続すると債権債務が同一人に帰属し債権の混同により被担保債権が消滅し、抵当権も付従性により消滅する(520条)。相続による帰属ではCの権利を害しない。
司法書士平成31年度 問13ウ
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誤り
誤り。賃借権は混同により消滅するのが原則だが、抵当権の効力が及ぶ賃借権については対抗要件を具備した後に建物に抵当権が設定された場合、民法179条1項但書(520条ただし書)の準用により消滅しない(最判昭46.10.14)。また、法定地上権は抵当権設定当時に土地と建物の所有者が同一であることを要し、設定時に土地(B)と建物(A)の所有者が別である本問では成立しない(最判昭44.2.14)。
解説で第520条を参照している問
問題で確認する
第520条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。